久世橋先生「はぁ、笑顔って難しい・・・」
そして学校へ向かう途中、目の前の女子生徒2人の会話を聞く。
久世橋先生(朝から元気ね。)
この時笑顔は完璧。
女子生徒2人「ヒッ!?お、おはようございます!!」
久世橋先生「あ、おはようございます・・・」
だがさっきの笑顔は久世橋先生自身の想像であったが、実際は怖い顔をしていた。女子生徒2人は逃げるかのように走って行った。
久世橋先生(やっぱり、見ているだけで怖がらせてしまう・・・)
カレン「久世橋先生ー!!」
久世橋先生「ん?」
カレン「おはようゴジャイマース!!」
後ろから元気爆発のカレンが走って来た。
カレン「先生!シュシュ貸して下サイ!シュシュ!シュシュ!!早く!早くしないとー!」
久世橋先生「は、はい。」
髪留めに使ってるシュシュをカレンに貸す。
カレン「ありがとうゴジャイマス!これが目に入らぬか!」
久世橋先生「え?」
そこに忍が走って来るがシュシュを見て止まった。
忍「ハハーッ!」
久世橋先生「な、何ですか?」
すると忍の後ろを見た。陽子と綾がアリスを捕えていた。
カレン「色鬼デス!」
久世橋先生「返しなさい!」
職員室で鏡を見ながら髪を直す。
久世橋先生「九条さんの気安さは美徳だけど、けじめは大切よね。」
そこに烏丸先生が挨拶する。
烏丸先生「おはようございます久世橋先生。」
久世橋先生「おはようございます。あ、あの烏丸先生、これ良かったら貰って下さい!」
カバンからクマのぬいぐるみを取り出した。しかも久世橋先生の自作。
烏丸先生「え!?良いんですか!?」
快く受け取る。
烏丸先生「可愛いわー!ありがとうございます!」
久世橋先生「実は、折り入ってお願いがありまして、全身を掌握する方法を教えて頂けませんか!?」
男性教師「ええー!?今まさにだよ!」
久世橋先生の事情を聞く烏丸先生。2人はHRへ向かう。
烏丸先生「成る程、生徒達に怖がられないようにしたいんですね。」
久世橋先生「はい・・・」
烏丸先生「気にしなくても、先生は今のままで魅力的ですよ?」
久世橋先生「いえ、めんども変わったし新しい自分を目指します!(今年こそ好かれる先生に!ん?)」
ベランダに穂乃花と香奈を見付けた。
久世橋先生(うちのクラスの松原さんと日暮さん。朝礼始まりますよ?)
ベランダでは穂乃花と香奈が会話していた。
穂乃花「ちゃんとパンパンしないとダメだよ?」
香奈「うわ!?」
穂乃花「ん?」
香奈が怯えた。久世橋先生が怖い顔で睨んでいた。穂乃花も見て怖がった。怒らせたと思い顔を下げる。これには久世橋先生もショックした。
久世橋先生(また、どうして・・・?)
烏丸先生「先生?」
その後のA組。
久世橋先生「それでは進路希望用紙を回収します。後ろから前に回して下さい。(生徒達からしたら睨んでるように見えたのかも・・・いっそサングラスを掛けて。)」
どうやら自覚はしてるらしい。
久世橋先生(いやそれはもっと怖い・・・ん?)
するとカレンと目が合った。するとカレンは久世橋先生に向かって天使のような笑顔を見せた。
久世橋先生(九条さん良い笑顔!!私も何か答えないと!!)
頑張って笑顔で返そうとするが、また睨む顔になってしまい、全員怯えてしまってる。
綾(カレンがまた何か!?)
忍「ん?」
浩輔(久世橋先生から不気味なオーラが・・・)
その後HRが終わり、廊下を歩きながら落ち込む。
久世橋先生(またやってしまった・・・)
烏丸先生「凹みモードですか?」
久世橋先生「先生。」
烏丸先生「そう言う時は、可愛い物をギュッとするんです!」
久世橋先生「可愛い物?」
アリス「烏丸先生、忘れ物です。」
そこにアリスが忘れ物を届けてくれた。
烏丸先生「あら!ありがとうアリスさん。ちょっと良い?」
するとアリスの後ろに回って、後ろからギュッとした。
烏丸先生「ギュー。」
アリス「え!?な、何!?」
久世橋先生(最も容易く!?神ですか!?)
その後アリスは烏丸先生から解放されて戻って来た。
陽子「おかえりー。」
圭太「ん?どうしたアリス?何か窶れてるぞ?」
アリス「烏丸先生にギューっとされたよ・・・」
陽子「そうかそうかー!ギューっ!!」
今度は陽子がアリスをギュッとする。
アリス「何なのー!?」
陽子「いやなんとなくー。」
アリス「なんとなくなのー!?」
圭太「おい陽子やめろ、アリスが困ってるだろ。」
その光景を4人がこっそり見ていた。
忍「困ってるアリス可愛いです!!」
浩輔「忍の思考が全く分んねえ。」
カレン「アヤヤ!アヤヤも!」
すると綾は決心して2人に近付く。
アリス「ヨーコってばー!」
陽子はまだアリスをギュッとしてる。
3人「ん?」
綾は恐る恐る近付く。陽子は怖がってる。だが綾はアリスをギュッとした。
アリス「ア、アヤまで・・・!」
陽子「アハハ!」
アリス「もう!ケイタ助けてよー!!」
綾から逃げ出して圭太に抱き付いた。圭太はアリスを撫でる。
圭太「おいアリス、こっちが恥ずかしいんだけど・・・」
アリス「シノー!やっと会えたー!」
忍「アリスー!」
2人は抱き合う。
陽子「まだ朝礼しか終わってないぞ?」
カレン「ヨーコとケイタも図書室行きマスか?」
綾「本を返に行くだけだけど。」
陽子「良いよー。」
図書室。忍はラプンツェルの本を見て興奮する。
忍「金髪・・・!」
陽子「洗うの大変そうだなー。」
浩輔「それは言えてるな。何時間洗うのか想像するけど。」
アリス「カレン、ゴマを擦るって日本語知ってる?人のご機嫌を取って気に入られようとする。」
するとカレンは握るジェスチャーをする。
アリス「そう!それだよ!」
カレン「胡麻和え、ゴマだれ、ゴマアイス!日本人はゴマが大好きデス!」
アリス「ゴマは体に良いしね!」
カレン・アリス「ゴマかー。」
綾「2人共勉強熱心ね。」
圭太「ゴマに興味を持ち始めたな。」
アリス「そう言えばカレンは最近久世橋先生と仲良くなろうと頑張ってるよね?」
カレン「はい!仲良くなりたいと思ってマス!そうだ!日本人が大好きなゴマをプレゼントしましょう!きっと喜ぶデス!」
アリス「まさに胡麻擂りだね!」
そして職員室に居る久世橋先生にゴマふりかけを差し出した。
カレン「どうぞ!食べて下サイ!」
だが久世橋先生は理解出来てない。
久世橋先生「ど、どうもありがとう九条さん・・・」
またカレンの笑顔を見た。久世橋先生は悔しがっていた。
烏丸先生「コーヒーをどうぞ。」
久世橋先生「烏丸先生。」
烏丸先生「はい?」
久世橋先生「私、生徒の気持ちが分からないんです・・・」
その頃ベランダに7人が居た。
忍「今度のお休みの日に、私の家でティーパーティを開催します!」
5人「パーティ?」
アリス「アフタヌーンティーだよ。シノのマイブームなの。」
忍「アフタヌーンティーは、夕方4時頃に開くお茶会で、19世紀半ば、イギリス貴族の女性達の間で社交を目的として始まったそうです。」
綾「イギリスと言ったら紅茶よね。」
陽子「でもハマるの遅くない?」
忍「実はそこまで紅茶が盛んだとは知らなくて。だって・・・アリスがあんまり飲まないから!!」
圭太「そこかよ!」
アリス「紅茶も好きだけど?」
陽子「アフタヌーンティーってお茶を飲むだけ?」
綾「陽子。」
陽子「いや、お菓子もあると良いなって。」
浩輔「お前お菓子食べたいだけだろ?」
忍「勿論です!でも折角なので本格的にしたいなと。」
カレン「何するデス?」
忍「お菓子作りです!!」
5人「おー!!」
綾「良いわね!定番はスコーンだけど!」
カレン「はいはーい!クッキー食べたいデス!!」
忍「じゃあそれも作りましょう!」
カレン「やったー!楽しみデス!」
アリス「両方作るの?」
陽子「大丈夫か?欲張り過ぎじゃない?」
忍「欲望には充実に!私このお茶会に人生賭けてるんです!!」
陽子・綾・圭太・浩輔「何故そこまで!?」
そして昼。職員室で久世橋先生が弁当を食べる。さっきカレンから貰ったゴマのふりかけを開ける。
久世橋先生「良い香り。」
ゴマをご飯にふりかけて頂く。
烏丸先生「ゴマ美味しいですよね。すりゴマはもっと美味しい!」
久世橋先生「そうですね。炒りゴマよりカロリーは高いですが、私も、ん?先生?」
突然烏丸先生がショックした。左手には牛丼を持っていた。
烏丸先生「か、カロリー・・・?」
休日の日、4人が忍の家にお邪魔する。忍はメイド服を着ていた。
忍「ようこそいらっしゃいました!」
陽子「招かれました!」
綾「お邪魔します。」
浩輔「どうも招かれざる客です!」
圭太「お前歓迎されてねえのかよ。」
アリス「もう準備してあるよ!」
リビングに行くと、調理器具が準備してあった。
忍「さあ!早速始めましょう!」
綾「その服でやるの?汚れちゃうわよ?」
忍「メイドは常にメイド服です!大丈夫。ちゃんと気を付けますから。」
その時オレンジジュースが溢れてメイド服が汚れてしまった。
陽子「言わんこっちゃない!」
仕方無く着替える。
アリス「シミにならなくて良かったね。」
忍「はい・・・ありがとうございます。」
アリスが忍にエプロンを着せる。
陽子「そう言やカレンは?」
圭太「何時もなら早く来るはずだが。」
アリス「ちょっと遅れるって。」
忍「なんとケーキスタンドをもって来てくれるそうです!」
浩輔「マジか!」
陽子「おー!」
綾「本格的ね!」
するとインターホンが鳴った。カレンが来たようだ。
忍「カレンようこそ!え!?」
忍が迎えに行ったが、何かを見て驚いた。
カレン「お邪魔するデス!」
何故ならカレンが持って来たのはケーキスタンドではなく・・・
ラーメンの出前等に使う岡持ちだった。
忍「カレン!それケーキスタンドじゃないです!岡持ちですよ!!」
カレン「重かったので似てるの持って来たデス。」
岡持ちの嵌め込み式の蓋を開ける。
カレン「ここに置くデス!」
忍「似てない!!似ても似つかないですー!」
結局忍が泣いてしまった。
陽子「まあまあ置ければ何でも良いよ。」
アリス「気を取り直してお菓子作り始めよう!」
陽子「料理経験豊富なのは綾と圭太だけだから頼りにしてるよ?」
圭太「そうだな。まあ宜しく頼む。」
綾「私もお菓子はあまり作った事ないけど。」
忍「宜しくお願いします!」
5人「宜しくお願いします!!」
綾「やめて!プレッシャーに弱いんだから!!」
圭太「綾。」
綾「ん?」
圭太「俺お菓子作りも得意から分からなかったら俺に聞けよ?」
綾「わ、分かったわ。」
こうしてクッキー作りが始まった。
綾「久世橋先生はやっぱり料理が得意なのかしら?」
カレン「きっと上手デス!家庭科の先生ですし!」
そこに勇が様子を見に来た。
勇「何作ってるの?」
忍「お姉ちゃん!」
陽子「勇姉!」
圭太「姉貴!」
カレン「クッキーとスコーンを作ってるデス!」
綾「今日はオフですか?」
勇「そうよ。」
陽子「そうだ!勇姉に手伝ってもらうのは?」
綾「そうね!私達だけじゃ不安だわ!」
浩輔「勇さん、手伝ってくれるか?」
勇「良いわよ。因みに得意料理は目玉焼き。真っ黒の。」
全員が不安を持った。
陽子「やっぱ良いです。」
勇「出来たら呼んでねー。」
お菓子作りが始まって数分が経った。陽子が泡立器で生地を混ぜる。
陽子「私こう言う繊細な作業はちょっと・・・うわ!!」
綾「うわ!?」
すると生地が綾に向かって飛び散った。
陽子「ああごめん!!」
すると今度は小麦粉が綾に向かって飛んでった。だがその時間一髪で浩輔がキャッチした。
綾「こ、浩輔・・・」
浩輔「危なかった・・・」
圭太「陽子貸せ。俺がやる。」
今度は圭太が泡立器で器用に混ぜる。
圭太「よし出来た。」
陽子「おー!上手いな圭太は!」
圭太「陽子お前少しはお菓子作り慣らした方が良いぞ。」
時間が過ぎて夕方になった。
アリス「日が落ちて来たよ!どうしよう!」
陽子「お菓子作るのに何時間掛かってるんだー。」
カレン「もうアフタヌーンティーじゃないデスねー。」
忍「そんな!?アッサム!!ダージリン!!アールグレイ!!」
綾「しの!!落ち着いて!!」
浩輔「紅茶の名前を言いながら狂ってる!?」
忍「皆さん!もっとまきでお願いします!!まだ間に合います!!」
陽子「忙しないお茶会だな!!」
ようやく生地を伸ばし終えたアリス。
アリス「クッキーは後型を抜いて焼くだけ!」
綾「型色々持って来たわよ。」
型は全部ハートだった。
アリス「ハート型ばっかりだ!」
カレン「可愛いけど全部同じデス!」
そして型抜きする。
アリス「あ!カレンのゴマが入ってる!」
カレン「ゴマクッキーデス!」
浩輔「ゴマに拘り過ぎだな。」
陽子(ハートが、量産されていく・・・ハートが・・・)
すると陽子が棒を持って構える。だがしかし。圭太が陽子の腕を掴んだ。
陽子「あれ?圭太?」
圭太「陽子お前、ハートを割ろうとしてたろ?」
そして全て型を抜いて、電子レンジで焼く。その間に食器などを準備する。そしてクッキーが焼きあがった。
5人「うわー!!」
忍「出来ましたー!」
カレン「美味しそうデス!!」
陽子「上手く出来たー!」
浩輔「だがお前ら、外はもう夜だぞ。」
忍「要は気分です!では!お茶を淹れましょう!」
勇「もう夜ご飯よ。お茶会は明日にしなさい。」
忍の夢は潰えた。
仕方無く翌日。シートの上でお茶会をする事になった。
カレン「クッキーサクサクデス!」
綾「甘さも丁度良いわ!」
忍「何だか雰囲気が台無しです・・・」
アリス「そう?皆で食べれば何処でも楽しいよ!」
忍「アリス・・・!そうですね!でも今度はアリスの家でやりましょうね!日取りは何時にしますか!?」
5人(やる気満々だよ・・・)
カレン「ご馳走様デス!」
綾「もう良いの?」
カレン「はい!お裾分けに行くデス!」
圭太「そうだ!俺もお裾分けに行く。」
そしてカレンと圭太はお裾分けに出掛ける。
カレン「どうぞー!」
圭太「これ良かったら食べてくれ。」
カレン「何時もお菓子ありがとうゴジャイマス!」
最初は穂乃花と香奈に差し上げる。
穂乃花「こんなに良いの?」
香奈「ありがとー!」
カレン「どう致しましてー!」
圭太「じゃあな。」
次は職員室に居る久世橋先生に差し出す。
カレン「どうぞー!」
久世橋先生「え?私に?」
カレン「昨日皆で作ったクッキーデス!先生食べて下サイ!」
久世橋先生「あ、ありがとう・・・」
カレン「どう致しましてー!」
久世橋先生「あ!またゴマ!?これは一体、何かを暗示しているの・・・?」
クッキーにゴマがくっ付いてた。
烏丸先生「私、分かっちゃいました。」
久世橋先生「え!?それは!?」
烏丸先生「きっと今、ゴマが女子高生の間でブームなんです!」
久世橋先生「え?」
烏丸先生「流行に敏感になる事が、生徒の会話に付いて行くコツですよ?」
久世橋先生「成る程、勉強になります!」
???「いやそれは違うと想いますが・・・」
烏丸先生「あら香川君。どうしました?」
圭太「烏丸先生、これクッキーのお裾分けです。良かったらどうぞ。」
烏丸先生「まあ!ありがとー!」
快くクッキーを受け取った。
圭太「久世橋先生。」
久世橋先生「?」
圭太「どうですか?笑顔の練習は。」
久世橋先生「それが、上手くいかなくて・・・」
圭太「まあその内上手くなれますよ。自身持って頑張って下さい。あ!でも、その内身近な人物が接してくれるかもしれません。」
久世橋先生「身近な人?」
圭太「もうそこに居ますよ。では失礼しました。」
その後、烏丸先生がA組に入る。
烏丸先生「開けゴマー。」
だが生徒全員ドン引きした。
烏丸先生「えー皆さん、オープンセサミー。」
すると忍が明るくなった。
忍「オープンセサミー!!」
通じ合ったこの2人。
その後の職員室。
烏丸先生「今日の家庭科は、法被の作り方ですか〜!面白そうですね〜!」
久世橋先生「でも実習は緊張します。」
烏丸先生「大丈夫!勢いがあれば乗り切れますよ!例えば、法被だけにハッピー!!第一声はこれで間違いありません!」
久世橋先生「で、でも・・・(勢いしかないです先生・・・)」
烏丸先生「きっと皆さんドッカンドッカンですよ!」
その頃、綾はメジャーを使って陽子の背中を測ってる。
アリス「法被楽しみ!シノ達は5時間目家庭科だよね!」
忍「はい!アリスは明日ですね!」
アリス「うん!早く作りたいなー!」
忍「綾ちゃん、サイズはフリーなので寸法測らなくても大丈夫ですよ?」
綾「わ、分かってるわよ、陽子の1年の成長を測ってただけよ。」
陽子「っでどうだった?」
綾「・・・元気があって宜しい!!」
陽子「寸法関係ないんだ・・・」
圭太「何故測ったんだ?」
陽子「私は調理実習が良かったな〜。」
浩輔「俺も陽子に同意だ。」
忍「私はお裁縫にハマってるので嬉しいです!」
陽子「マイブーム多いな。」
すると忍はメイドのカチューシャを着けた。
忍「可愛い服や衣はやっぱりお高いので、作れそうな物は自分で作ってるんです!」
綾「え!?凄いわ!!」
陽子「これ自作なのか!?意外な特技・・・」
浩輔「凄い!此奴は格好良いな!」
忍が自作した水玉のスカート。
圭太「忍は昔からそう言うの得意なんだよなぁ。」
陽子「これも外国好きの影響なんだろうなー。」
綾「この熱意があれば、何時か本当に通訳者になっちゃうかもしれないわねー。」
スカートの丈を少し上げる。
浩輔「多分忍ならなれるかもな。」
スカートの中を覗く浩輔。
圭太「やめんかアホ!」
浩輔「ボファ!?」
圭太が浩輔の尻にキックした。
アリス「そして最終的には世界の偉人に!!」
壱万円に忍の顔。
綾「えー!?」
陽子「しの凄えー!!」
圭太「偉人になれるのは遠い先だな。」
そして5時間目。久世橋先生が被服室前で心の準備をしていた。
久世橋先生「(烏丸先生のアドバイスだもの。信じてみよう!)ハッピー、ハッピー・・・」
すると後ろからカレンが来た。
カレン「久世橋先生ー!!今日の授業凄く楽しみデス!!法被だけにHAPPYデス!!なんちゃってー。」
久世橋先生「九条さん!!」
カレン「な、何で怒られたデス!?」
何故怒られたか分からないカレンだった。
そして授業が始まった。
久世橋先生「それじゃ分からない所があったら聞くように。それから被服室にはミシンもありますし、危険な物が沢山あります。巫山戯たらどうなるか分かっていますね?」
糸切りハサミで脅す。皆怖がっていた。
久世橋先生「それでは始め!(皆ケガには注意してね!)」
さっきのは脅しではなくケガしないようにと言う訳だった。その後、誰も久世橋先生に聞きに行く生徒は誰もいなかった。
久世橋先生(皆!もっと先生に聞いてくれても良いんですよ!)
忍「先生ー!」
久世橋先生「はい!?何処が分からない?」
そこに忍が来た。
忍「出来ました!」
久世橋先生「え!?」
なんと短時間で法被を仕上げた忍。久世橋先生が忍の肩に手を置く。
久世橋先生「大宮さん!!あなたは本当に大宮さんなの!?」
完成した法被を拝見する。
久世橋先生「素晴らしいわ!縫い目も既製品のように正確・・・丁寧に仕上げてくれて先生も嬉しい・・・どうしました?」
嬉しそうな表情をしてる忍。
忍「先生が褒めてくれて嬉しいんです!」
久世橋先生「そ、そんな・・・」
2人は背中合わせで恥ずかしがっていた。カレンは笑って見ていた。
その頃綾は不安な顔をしていた。
忍「綾ちゃん、調子はどうですか?」
綾「ミシンが曲がっちゃうわ・・・!」
忍「もっとダダダダー!っとやった方が良いですよ?」
綾「で、でも!針が怖いの!!」
ミシンの針に怖がっていた。
忍「大丈夫!」
カレン「大丈夫デス!清水の舞台から飛び降りる勢いで!!」
浩輔「精神一到!!緊褌一番!!有言実行だ綾!!」
綾「そんな覚悟が必要なの!?」
その後予鈴が鳴った。
久世橋先生「10分休憩ですよー。ん?(九条さん?休み時間なのに?)」
カレンは休み時間中に何かを刺繍している。
忍「カレン、何作ってるんですか?」
カレン「余った布でマスコット作ってるデス。」
浩輔「へぇ〜。それは楽しみだな。」
久世橋先生(C組の子かしら?)
その頃C組では、アリスがベールを頭に乗せていた。
陽子「アリス〜、その頭の何?」
圭太「それってベールか?」
アリス「うん!花嫁さんのベール!シノが作ってくれたんだ!私には、白い服が似合うから何時かウェディングドレスを着せたいって!」
陽子「へぇ〜。日本では結婚前にウェディングドレスを着ると婚期が遅れるって言うけど。外国ではどうなの?」
するとアリスが固まった。
圭太「イギリスだと、基本的に結婚前夜、カップル達は別々の場所で時間を過ごすんだ。と言うのも、結婚式の前に花嫁のウエディングドレス姿を見てしまうと不幸になると言う言い伝えがあるってな。」
知ってしまったアリスはベールを忍に返した。
忍「え?いらない?アリスに似合うと思ったんですけど・・・」
そして引き続き法被作り。
久世橋先生「九条さん。」
カレン「はい?」
久世橋先生「分からない所があったら相談OKです・・・よ?」
カレン「ありがとうゴジャイマス!!でも、シノに聞いたら出来ました!!」
綾「私も出来ました!」
浩輔「俺も出来ました!」
カレンの法被には『カレン参上』。綾の法被には『太陽』。浩輔の法被には『嵐』の文字の刺繍が入ってた。
久世橋先生「その文字は?」
カレン・浩輔「個性デス!!」
そして家庭科の授業が終わった。
久世橋先生「終わらなかった人は次の授業まで完成させて持って来るように。それでは。(今日もあまり上手く出来なかった・・・)」
被服室から出たその時。カレンが追い掛けて来た。
カレン「久世橋先生!これ先生にあげるデス!」
ライオンのマスコットを久世橋先生に差し出す。
久世橋先生「あ、さっき作ってた。九条さん、この前から色々くれるけど、私は何か欲しい訳じゃ・・・」
カレン「先生は笑顔がとっても素敵!!」
久世橋先生「え?」
カレン「もっと笑って欲しいデス!」
久世橋先生「九条さん・・・」
カレンが久世橋先生に天使のような笑顔を見せた。だが久世橋先生は何か違和感を感じてた。
久世橋先生(気のせいかしら?何かが見えるような・・・)
それは鞭と肉を持ってるカレンとトラが浮かんで来た。
久世橋先生(そう言えば、この前香川君が・・・)
以前に圭太が久世橋先生に言った事を思い出した。
圭太『身近な人物が接してくれますよ。』
身近な人物がカレンだと確信した久世橋先生。
久世橋先生「じゃあ貰います。」
カレン「はい!!」
マスコットを受け取ったその瞬間。久世橋先生が笑った。
久世橋先生「ありがとう。」
遂に自然に笑顔が出来た。
夕方の職員室。
綾「失礼しました。」
職員室から綾が出た。陽子が待っていた。
綾「お待たせ。」
陽子「皆昇降口で待ってるって。」
歩いてる途中に、烏丸先生と久世橋先生に会った。
陽子「あ!からすちゃん!クッシーちゃんさよならー!」
綾「先生に馴れ馴れしいわよ!!」
陽子「私はあだ名で呼びたいタイプなんだよー。」
久世橋先生「別にケジメさえあれば好き呼んでもらっても構わないけど。」
そう言って通り過ぎた。
烏丸先生「久世橋先生ー!!また明日ね。」
久世橋先生を追い掛ける。
階段を上って職員室へ向かう。
久世橋先生「何か、クッシーってクッキーみたいじゃないですか?良いんですけど、呼びやすいしあだ名って自分で決めるものではないですし・・・」
すると烏丸先生が笑った。
久世橋先生「ちょっともう!何ですか先生!?」
烏丸先生「ご、ごめんなさい・・・」
久世橋先生「わ、私は別にですね!!」
そして翌朝。
女子生徒「おはようございまーす!」
久世橋先生「おはようございます。」
笑顔で挨拶した。
女子生徒A「最近久世橋先生、明るくなって話しやすいよね!」
女子生徒B「笑うと可愛い!」
アリス「久世橋先生の事、前より分かって来たよ!」
忍「はい!烏丸先生と同じくらい優しいです!」
カレン「皆やっと気付いたようで私も嬉しいデス!」
圭太「俺も同じく嬉しいぜ!」
アリス「何でカレンとケイタが偉そうなの!?」
浩輔「圭太のあの一面初めて見た。」
カレン「先生と私はもう親友だから一緒に踊る事も出来マス!」
綾「やめた方が・・・」
カレン「見ていて下サイ!」
圭太「俺も行くぜ!」
久世橋先生の方へ走る2人。
カレン「久世橋先生ー!」
圭太「おはようございます!」
カレン「一緒に踊りまショウ!」
久世橋先生「え!?そんな事より宿題は?」
カレン「え?えーっと・・・」
久世橋先生「宿題はやって来たんですか?」
圭太(オーラがドス黒い・・・!!)
カレン「うわああああ!!!」
久世橋先生「待ちなさーい!!」
必死に久世橋先生から逃げる。
綾「本当に仲良くなったの?」
陽子「あれだよ!手のかかる生徒程可愛いって奴!!」
すると久世橋先生は圭太に向かって笑顔をした。それを返すように圭太も笑顔をした。
Q.動物で例えるなら。
烏丸先生「カレンさんは猫で、小路さんは黒うさちゃんで、香川君はドーベルマンで、白川君はカワウソかしら?」
陽子「からすちゃん!私は?」
烏丸先生「猪熊さんは、うーん・・・」
綾「陽子は何でも食べるから・・・掃除機?」
陽子「せめて生き物で!」
浩輔「何でも食べる生き物・・・ヨッシー?」
圭太「もしくはカービィ。」
陽子「それゲームのキャラじゃん!!」
烏丸先生「成る程!」
陽子「からすちゃん納得しないで!!」
Q.陽子を動物に例えると。
綾の回答『掃除機』
浩輔の回答『ヨッシー』
圭太の回答『カービィ』
「END」
キャスト
香川圭太:相葉裕樹
白川浩輔:羽多野渉
大宮忍:西明日香
アリス・カータレット:田中真奈美
猪熊陽子:内山夕実
小路綾:種田梨沙
九条カレン:東山奈央
烏丸さくら:佐藤聡美
大宮勇:田村ゆかり
久世橋朱里:大西沙織
松原穂乃花:諏訪彩花
日暮香奈:中津真莉
女子生徒A:森永千才
女子生徒B:橋本ちなみ
女子生徒C:鈴木絵理
教師A:八代拓
教師B:河西健吾
久世橋先生「九条さんからダンスに誘われたので・・・」
烏丸先生「あら〜」
久世橋先生「踊ってもいいですよ」
カレン「何の話デス?」
久世橋先生「ステップが違います!!こうですっ」
カレン「NOーーーー!!」
烏丸先生「真面目ね〜」
次回「あなたがとってもまぶしくて」
カレン「see you!!」
久世橋先生「あ!待ちなさい!!」
感想や評価や誤字脱字など宜しくお願いします。