もう一人の十六夜咲夜 Another person of Sakuya Izayoi   作:DIO UT

15 / 20
第十一話 紅霧異変 中編 その①

霊夢「あの館ね。」

魔理沙「うわー。真っ赤だな。趣味悪いぜ。」

魔理沙「じゃ、私は窓から侵入させてもらうぜ!」

そういうと、魔理沙は館の一番端の部分の窓を突き破っていった。

霊夢「魔理沙め。後先考えずに窓を突き破りやがって。館の修理費を要求されても知らないわよ。私は普通に門から入るわ。」

 

~霊夢side~

霊夢「・・・」

美鈴「ZZZ」

霊夢「門番よね?何故寝てるのかしら?」

美鈴「ZZZ」

霊夢「しかも、立ったまま・・・。仕方ない勝手に入らせてもらうわ。」

そうして、霊夢が門に手をかけた瞬間!

美鈴「!ハァッ!!」

霊夢「何ぃ!」ヒュッ

霊夢は体を後ろに反らす事により、美鈴の攻撃を避けた。

美鈴「今のを避けますか。流石博麗の巫女。」

霊夢「不意打ちとは、関心しないわね。」

美鈴「それについては謝ります。ですが、仕事のため、あなたをこの館に入れる訳にはいきません。」

霊夢「つまり、あんたをブチのめせばいいのね。」

霊符『夢想封印(ゼロ距離)』

美鈴「なに!」

美鈴に夢想封印が全弾命中する。

美鈴「あ、危なかった。」

霊夢「まだ、残機があったか。トドメ!」

美鈴「や、ヤバい!」

美鈴は躱すことが出来ずに霊夢の弾幕に当たる

美鈴「クッ」ピチューン

霊夢「これで、館に入れるわね。」

 

~魔理沙side~

 

魔理沙「さーてと。元凶はどこにいるかな?ここか?」

 

~紅魔館ヴワルの図書館~

 

魔理沙「スゲー本の数だぜ───おっ!これ魔導書じゃないか!これもか!」

魔理沙「この館の主人のものか?まぁいい。少しなら借りてもいいだろ。」

小悪魔「パチュリー様の本は盗ませません!」

魔理沙「うるさいなー。」

魔符『スターダストレヴァリエ』

小悪魔「きゃあああ!」ピチューン

魔理沙「それじゃあ、借りるとするかな。」

パチュリー「持ってかないでー。」

魔理沙「お、お前が元凶か?」

パチュリー「違うわよ。元凶ではないわ。私はあくまでこの図書館の主よ。館の主じゃないわ。」

魔理沙「ちぇ。霊夢の奴より早く異変を解決してやろうと思ったのに。」

パチュリー「それはお気の毒に。」

魔理沙「まぁいいや。とりあえず、元凶探しでも再開するかな。お前を倒して本を貰ってからな!」

パチュリー「今日は喘息の調子が悪いのに・・・面倒だな。」

 

~霊夢side~

 

霊夢「内部まで真っ赤ね。」

咲夜「来たか。博麗の巫女。」

霊夢「次から次へと。あんたを倒して、異変の元凶を倒せて貰うわ!」

咲夜「それは無理ね。なぜなら──」ブォン

霊夢「!?」

次の瞬間目の前から咲夜が消え───

咲夜「あなたはここで倒されるもの。」

霊夢の背後に現れた。

霊夢「っ!?ハァッ!!」

咲夜「それが博麗の巫女の弾幕か。」ヒュッ

咲夜は至近距離で放たれる弾幕を眉一つ動かずに躱す。

咲夜「ノロい。ノロいわ。博麗の巫女が聞いて呆れるわね。ほら、ちゃんと当てなさいよ。」

霊夢「あんた、ほんとに人間?人間はそんな速く動けないわよ!」

咲夜「あなたがノロいだけよ。ソラッ!」ピシュ

咲夜は時を止めつつナイフの弾幕を張る

霊夢「!?ちっ!」

霊夢「『夢想封印』!!」

咲夜「スペルカードか。」

咲夜「幻幽『ジャック・ザ・ルビドレ』」

霊夢のスペルが咲夜の弾幕にかき消される。

霊夢(クッ!パワーでも、弾幕の量でも劣ってる。そして、あの瞬間移動と異常な身体能力。このままだと、負けかねない。瞬間移動時にナイフもばらまいている。瞬間移動ではない?少なくとも、あの瞬間移動のタネを見破らないと、負けは確実になってしまう。)

霊夢「やるわね!あんた、手品師になったら?人里でやったら売れるわよ!」(とりあえず、軽口を叩いて時間を稼がないと。)

咲夜「人里で?私が?フ、お断りするわ。私はここで働くのが生きがいだもの。人里で手品を披露して遊んでる暇はないわ。」

霊夢(瞬間移動のタネはわからない。なら───)

咲夜「トドメ!」

霊夢(来る!)

咲夜「幻世『ザ・ワールド』」

ブゥーーzーンカチッ

時が止まる。

咲夜「あなたの時間も私の物。トドメ!」ビシュ

霊夢の周りにナイフの弾幕が形成される。

咲夜「時は動き出す。」

霊夢にナイフが突き刺さるが───

霊夢「・・・」バサァ

咲夜「何っ!偽物!時よ──」

咲夜が時を止めようとした瞬間、白く光った鎖が咲夜を縛る。

咲夜「こ、これは・・・」

霊夢「やっとかかったわね。苦労したのよ。この呪縛の札の結界を張るのには。」

咲夜「クッ!」

霊夢「トドメよ。ハァッ!!」

陰陽玉型の弾幕で咲夜を叩きつけようとした次の瞬間

咲夜(お嬢様。申し訳・・・ございません。)

咲無(まだ、終わってないし。あなたの覚悟次第でまだ変えられるわ。この危機的な状況をね。)

咲夜(咲無・・・)

咲夜「THE WORLD!」ブゥーーzーンカチッ

咲夜「時は止まった。こ、これは!」

咲夜に寄り添うそれは、以前とは違っていた。

咲夜「成長したって所かしら。咲無の物より少し細いけど、はっきりしているわね。THE WORLD!」

THE WORLDは咲夜を縛る鎖を切断する。

咲夜「ふぅ。五秒じゃ距離をとってナイフを数本投げるのが限界か・・・時は動き出す。」ブゥオオオン

霊夢「!?何っ!クッ!」

霊夢「『封魔陣』!」カキン

咲夜「ナイフは弾かれた・・・か。まぁいいわ。第二ラウンドよ!」

 

To be continued

 




読んでいただきありがとうございます。
次回はもしかしたら、少し(一、二日)ぐらい遅れてしまうかもしれません。極力遅れないよう頑張りますが・・・。これからも、宜しくお願いします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。