龍が如く 幻想郷に集まりし英雄達   作:ガリュウ432

9 / 27
真島の兄さんと桐生ちゃんはフランの事を『一人の女』ではなく油断すると死ぬ『化け物』として扱いますので攻撃はバンバンします。
油断すると自分が死にますからね。


6章 桐生team&谷村team編その2 「化物」

ー桐生sideー

ヤツの攻撃は1発1発が大きいからな。

ここはラッシュで行くのが安全だろう。

 

「よし・・・。こいっ!」

 

フランが笑い、突進で近づく。

 

「ヒャハァ!マップタツニナッチャェエ!」

 

やつが取り出したのは変な形の剣。

だが、斬られようものならひとたまりもないだろう。

 

「甘いっ!」

 

ザザザザッ

桐生は目にもとまらぬ速さのスウェイで回り込む。

そして、相手の背後からラッシュを叩き込む。

 

「とおりゃあっ!!!」

 

フィニッシュにタメキック。

 

「グギイッ!?ヒヒヒ・・・。マダマダァ・・・ッ!!」

 

フランは空中で一回転し、着地。

 

(・・・火力不足か?壊し屋はスキが大きすぎる。チンピラスタイルだな・・・。)

 

桐生のスタイルの中でも一番基本的なスタイル『チンピラ』に切り替える。

如何なる時でも対応できる万能スタイルだ。

 

「キヒヒッ・・・!クダケチレェッ!!!!!!!!!」

 

フランが大振りに縦に剣をふる。

だが桐生はその隙を見逃さなかった。

 

「そおいやぁっ!!!!」ズゴォンッ!!!!!!!!!

 

そう、桐生はフラン剣を振り下ろした瞬間、つまり攻撃が当たる瞬間に懐に潜り込みカウンターを決めたのだ。

 

「クハッ・・・!?・・・キヒヒッ!デモアマイネ・・・!」

 

桐生が体制を戻したその時。

 

ズゴンッ

 

「なっ・・・!?」

 

背中に鈍い衝撃。フランの弾幕が直撃した音だった。

グギイッと骨が確実に折れた音。

 

「ヒャハァッ!!」

 

フランが剣を振り下ろす。

 

「くっ!」

 

すんでの所で避ける。

直撃は免れたが衝撃で吹き飛ぶ。

 

「桐生ちゃん!」

 

真島が叫ぶ。

 

「スキアリイッ!!!!!!!!!」

 

「ぐっ!?甘いでぇ!!」

 

不意打ちをドスで受け止め蹴飛ばす。

吹っ飛んだ桐生はというと、

 

「ぐうう・・・。(くそっ。血が出てきた。鈍痛というか、きつい痛さだな。)・・・だが、負けるわけにはいかない・・・!!」

 

グアッ!!!!!!!!!

 

出現したのは赤のヒート。レッドヒートだ。

堂島の龍を示す、赤いオーラ。

 

フランはその迫力に押されるが、

弾幕で牽制する。

 

「・・・うおおおお!!」

 

桐生の突進。正面から弾幕が来ているのにも関わらずのこの行動は危険。だが、ほとんどの弾幕は

 

シュウウウウ・・・

 

「ナニィッ!?」

 

オーラによってかき消された。

霊夢は驚愕する。

 

「なんですって!?装備型の弾幕!?(ヤツの弾幕を防ぐなんて・・・。・・・あら?あの男から拳が放たれた時・・・。何か出ている?・・・まさか!!)」

 

桐生のオーラは弾幕。そして、桐生は攻撃時にかなり短い射程の弾幕を発射していたのだ。

 

「キエロォ!!」

 

フランが特大の弾幕を発射する。

喰らえばひとたまりもない。

しかし桐生はは慌てる様子もなく、目つきを変え

 

「・・・勝機。」

 

桐生は体を捻らせてかするように避ける。偶然のグレイズだ。

そして、桐生はフランの前に近づいた時さらにスピードを上げた。

 

「うぉぉらぁ!!せい!やあっ!!!どオラッ!!!」

 

腹に2発、頭を拳で挟み、膝に激突させる。

無意識に出たこの技、『究極の極み,88』。

それに加え、弾幕の威力も相まってフランは倒れる。

 

「グゲェ・・・!?・・・ケヘヘヘ・・・。」

 

赤いどろどろとなり消える。

 

(・・・。今のどうやったんだろうか。思い出せん。)

 

やはりいつもの戦い方を思い出すには段階を踏まなければならないようだ。

 

ー真島sideー

「さっきの不意打ちはどうなるかおもたけど・・・。こうもにらめっこが続いちゃあ動き出しづらいでぇ・・・。」

 

距離を離したあと、弾幕で牽制されつつあるもののにらめっこが続いている。

 

霊夢がちらりと真島の方を見る。

 

「(えらいどす黒いオーラを感じると思えば彼だったのね・・・。・・・しかし彼もあの男と同じような弾幕を持つようね。)・・・。それはそうと聖。」

 

「なんですか?」

 

3人の女の前には無残に転がる腕とドロドロの血溜まり。

 

「私達の相手したあいつらはどうしてこうも弱いのかしら?」

 

「さあ・・・?」

 

「こいつらが弱いんじゃないだろ、私たちが強いんだぜ。」

 

やはりこの3人は実力者。瞬く間にフランを沈静化させてしまったのだ。作者としては困りますよほんと。

 

「シリアスシーンなのにネタをぶっこむ作者にも困りますよほんと。」

 

ごめんなさい聖さん。さて、話を戻すが真島のオーラは桐生と似たような効果をもたらす。

が、真島の相手するフランはタイプが変わっており、桐生の相手したフランよりも近接攻撃を主体としているのだ。

 

「ヒヒヒ・・・。イクヨォ・・・!!!!!!!!!」

 

(けっ!気持ち悪いやっちゃなぁ!他人の様な感じせんで!)

 

自分自身がそうだからじゃないかな。

 

「でも・・・。」

 

フランが剣を突き立てたその時。

 

「甘いで。」

 

ドスウッ・・・。

 

「カハッ・・・!?」

 

腹に刺さるのはドス。なのだが実際のところはドスの刃を覆うヒート。しかし、それは弾幕なのでどちらにしろ大ダメージ。

 

「あかんなぁ。隙だらけやで・・・?」

 

相手の一瞬の隙をつく、『狂犬技・鬼炎』。

フランはふらつく。だが、体が丈夫なゆえのスキだった。

 

「まだまだ行くでぇ!!」

 

ドスを構え切り刻んだ後上に投げ、拳を数発、からの落ちてきたドスをフランの体にぶっ刺して、勢いよく抜いた!

 

ジュシュウ・・・!

 

肉の裂ける音。ドスを覆う形の弾幕のため鋭く切れるようになっている。

 

「フィニッシュや。」

 

そして、最後に体をひねりながら飛び、後頭部から蹴りを入れた!

本来バウンドした相手に使うが、今回は地面に叩きつけるように蹴飛ばした、『翔舞の極み』。

 

長引くと思われたフランとの決闘。真島の圧倒的な力にフランは完敗し、ドロドロの血だまりとなり消えたのだった。

 

「ワシの勝ちやな。(桐生ちゃん・・・。ええ動きしとったのに、何も掴めてない感じやのう。)」

 

ー谷村sideー

「はぁ・・・。はぁ・・・。(し、信じられねぇ・・・。こいつ・・・、前のやつより格段に強い・・・!)」

 

谷村は苦戦していた。四方八方から迫る弾幕に対して何も為すすべがないからだ。

 

「ヒヒヒ・・・。」

 

フランは余裕の表情。

絶えず弾幕を出し続ける。

 

「・・・。谷村さんのオーラは弾幕ではないのかしら・・・?青色・・・?霊力と同じ色ということ?」

 

「だからあの銃を扱えるのでしょうね。ですが、恐らくこの中で銃をうまく扱えるのは谷村さんのみ。あの銃は弾幕を発射できるものには扱いづらくなってるようですね。」

 

霊夢と聖が考える。

 

「でも、谷村とやらは霊力の使い道があるんだろ?それをどう使うかだろ。」

 

魔理沙が言う。

しかし、谷村。この言葉をやってのけたのだ。

 

「くそっ!(少し腕の動きを封じるだけでいい!いけぇっ!)」

 

弾幕発射銃を迫る弾幕を避けつつ、撃つ。

ドガンッと音を鳴らしフランの腕に一直線。

 

ズゴンッ

と鈍い音を立て貫通。骨を貫通した音だ。

 

「グガアアアアアッ・・・!?クソガァ!!」

 

激怒したフランが谷村にも弾幕を発射する。

 

「ぬぐあっ!?」

 

直撃はしないが、衝撃波で吹っ飛ぶ。

谷村は地面に転がる。

 

「グアアアアアッ!!!!!!!!!コロスゥ!!」

 

フランが勢いよく突っ込む。

 

「ッ!!そこだあ!」

 

近付いてきたフランの両足を蹴飛ばし、フランを転ばせる。

そして、つかみ、体制を逆転させて拳を1発・・・

 

「アマイヨッ!!!!!!!!!」

 

拳を1発入れるところで解かれてしまった。

今やろうとしてたのは『逆転の極み』。

倒れた状態から有利に立つ、まさに逆転だ。

 

「・・・クソ。だが、仕切り直しだな。」

 

そして勝つ見込みは出来た。

相手が冷静さを失ったのだ。

それにより、相手は近接攻撃が多くなった。ここから谷村の本領発揮だ。

 

「キヒヒッ・・・!イクヨ!」

 

フランはこっちにダッシュで近づく。

 

(特攻・・・。いや。)

 

シュンッと音を立てフランはスウェイで回り込む。

 

「シネェ!!!!!!!!!」

 

後ろから剣を立て斬りにかかる。

 

「だろうと思ったよ。」

 

谷村は振り向き、その手を取り受け流したが谷村には珍しい、荒々しくそのまま地面に叩きつけたのだ。

 

「グガっ・・・!?」

 

「まだまだだね。」

 

フランが血だまりになって溶ける。

 

「あら?意外とあっさり。」

 

ズザンッ

 

「・・・ッ!?」

 

上から下に来る斬撃の衝撃が背中に来る。

 

「ぐああっ!?何が・・・!?」

 

まさか!!あの血だまりはフェイク・・・!?そんなこともあるのか!?

驚きつつ力を振り絞り谷村は立つ。しかし、後ずさる。

考えるための距離を取るためだ。

しかし、冷静さのないフランは突撃する。

 

「オオオオオッ!!!!!!!!!」

 

フランは谷村に向かって飛びかかった。

谷村はにやりと笑い

 

「勝機!」

 

フランは剣を振り下ろそうとする。

谷村はその腕を掴んで既のところで剣を止め、そのまま振り回し、背後の鳥居の柱にフランの体を激突させた!

 

「ぐっ・・・!体に来るねぇ・・・。だけど、頭脳で君は負けたってどこかな。」

 

「・・・アハハ!」

 

気味悪く笑うとドロドロの血溜まりとなり消えた。

 

「ふぅ。ほかの皆さんも終わったようですし、完勝、ですかね。」

 

「皆さん!」

 

遥が出てくる。

 

「ちょっと皆さん!怪我してるじゃないですか!手当しますから、神社の中に入って!」

 

気迫のこもった声で遥が全員にいう。

 

「どれだけワシらが強うても、遥ちゃんには敵わんのう・・・。」

 

「まあでも、私たちも結構攻撃受けましたからね。」

 

強いとは言っても、やはりダメージは受ける。

 

「私は手当より風呂に入りたいぜ。」

 

魔理沙が言う。能天気だ。

 

「ぐ・・・。やっぱ斬撃は効くなぁ・・・。いてて・・・。」

 

「俺も骨をやったようだ。後でしっかり手当しないとな。」

 

一番ダメージの負った二人が話す。

怪我人らしい会話だ。

しかし霊夢はこう思った。

 

(この3人・・・。ここまでの怪我を負って平然としているし、フランにも勝つ・・・。もしかしたら・・・。これまでの外来人の中でもトップクラスの化物かもね・・・。すぐ帰すことになるけど少し警戒しておきましょう。)

 

危険分子となりうる彼等を警戒する。

 

「ま、でも、これで帰れるだろう。神室町に。」

 

桐生が安堵の声でいう。

だが、まだ桐生たちは知る由もなかった。自身たちが異変の渦中にいることを・・・。

 

to be continued…




コッテコテのバトル回でした。
龍が如くを書くにあたって戦闘シーンは難しいので、拙いかも知れません。
しかし桐生ちゃん。何も思い出せず。思い出すのは随分先になりそうです・・・。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。