龍が如く 幻想郷に集まりし英雄達   作:ガリュウ432

18 / 27
新主人公品田が加わり、3人での旅となります。
品田の性能についてはおまけをご覧ください。
龍が如くの主人公はみんな好きですが、品田さんは特に好きです。


第二部後編 『旅路』 秋山・冴島・品田編
1章 「目指すべき場所」


ー食事後、人里ー

 

「慧音さん・・・だっけ?博麗神社って何処にあるの?」

 

品田が聞く。久々に会ったが飄々とした感じは全く変わってない。

 

「ワシは秋山の方が飄々としとる気もするけどな。」

 

「なんで急にdisられたんですか俺。」

 

「・・・なんというか、アンタら仲いいんだな。」

 

妹紅ちゃんが俺たちに聞いてくる。

 

「仲いいっていうか・・・、」

 

「前に一緒に戦った戦友ゆう奴や。」

 

「戦友・・・。いい響きだな。」

 

「戦友って・・・。亜門一族なんかは俺が巻き込まれただけじゃないすか。」

 

品田が呆れた感じに言う。

そう言われたら何も言い返せない。

 

「・・・そういえば、妹紅ちゃん。俺ら以外に外来人を見たかい?」

 

「いや、見てないな。私が会ったのはあんたらふたりを除いたら品田だけだ。」

 

「そうか、ありがとう。」

 

「悪ぃな。力になれなくて。」

 

「いや、妹紅が気にすることとちゃう。気負わんでええで。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「お?あれは・・・?」

 

犬が虐められている。大の男がこぞって何してんだか・・・。

 

「お前達!何してるんだ!!」

 

「ああ?なんだ先生かァ?邪魔すんなよ今楽しいとこなんだからよォ!」

 

「おい、もうとどめ刺しちまおうぜ!」

 

そういい振り翳したのはバット。

まさか・・・

 

「やめろ!」

 

「死ねやぁ!」

 

パシッ

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

間一髪で止めたのは、品田だった。

 

「おい・・・、テメェ何邪魔してくれてんの?」

 

「・・・バットは、人を殴るもんじゃねえ。バットには魂が宿るんだ。そんな神聖な道具で生き物を殴んじゃねえ。」

 

「おっさん何言ってんの?」

 

「おい!こいつからやっちまおうぜ!」

 

「・・・秋山さん、冴島さん。手出しは無用です。ここは俺に。」

 

「ああ。」

 

「おう。道具の使い方もなっとらんアホどもに、教えたれ。」

 

「何ごちゃごちゃ言ってんだ!行くぞ!」

 

ー VS 里のゴロツキー

 

「行くぜ!」

 

まず一人目にパンチを数発食らわせ、スイングの要領で手を組み振り殴る。

そして、吹っ飛ぶ前に相手を掴みそのまま壁に押し付けた!

俺流・流星タックルだ。

 

「ぐあっ!?」

 

「どう?痛いっしょなかなか?」

 

「うるせぇ!くたばりやがれ!」

 

もうひとりがバットを振りかざす。

それを悠々と避ける。

 

「当たんないよ!」

 

「おらぁ!も1発!」

 

「バットは・・・。」

 

そう呟くと、振りかざしてガードが甘くなった顎にパンチを入れる。

 

ズゴァッ

 

「うぐあっ!?」

 

ゴロツキの手からバットが浮く。

それを、品田はノールックキャッチ。

 

「バットは・・・、人を殴るもんじゃねえ。」

 

そういい、手に取ったバットを壁に立てかけた。

 

「どこ見てやがる!」

 

「!!」

 

シュンッ

 

「あぶっ、ちょっ!?小太刀!?せこくない!?えーと、俺も武器・・・。・・・これでいいや!」

 

近くにあった丈夫そうな棒を手に取る。

 

「うん。これなら滅多な事じゃ折れないね。いくよ!」

 

ゴロツキの大振りな小太刀を木で受け止め、キックを飛ばし、距離をとる。

 

「今だ!」

 

そう叫び、目にも留まらぬ速さで棒をゴロツキの身体にバチバチと当てていく!

そして・・・

 

「フィニッシュ!!」

 

止めに思い切り上から振り下ろした!

 

「え?もう終わり?呆気ないなぁ。」

 

「ぐっ・・・、クソが・・・!!邪魔しやがって・・・!!」

 

「あのねぇ。バカ言わないでくれるかな。君たちは道具を間違えて使おうとした挙句、こんな仔犬を殴ろうとしたんだよ?こんな仕打ちされて、文句は言えないっしょ?」

 

「それとも、まだ殴られたりひんっちゅうことか?」

 

「あ、冴島さん。」

 

「ヒィッ!?」

 

「どうする?まだやる?俺はどっちでもいいけど。」

 

「「「す、すみませんでしたぁああああああァ!」」」

 

逃げ足はやっ。

 

「すまんのう。我慢出来んと結局出てもうたわ。」

 

「気にしないでくださいよ冴島さん。正直今のは助かりましたから。」

 

「でも、冴島さん凄い殺気でしたよ・・・。殺さないでくださいね。」

 

秋山さん・・・。冴島さんに限ってそれはないでしょ。

すると足元になにか気配を感じた。

 

「あ、ワンちゃん。助けたとはいえ、俺に懐くなんて物好きだねぇ。」

 

「良かったじゃないか品田。好きになってくれる奴がいて。」

 

「秋山さん・・・。遠まわしにボッチっていうのやめてもらっていいですか・・・。」

 

「ほら、うちでは飼えないっていうか俺達もここの人じゃないんだ。はやくおかえり。」

 

だがちっとも離れようともしてくれない。

 

「ー・・・。どうします?」

 

すると慧音さんが、

 

「まあ連れていけばいいじゃないか。ついでだ品田。名前もつけてやったらどうだ。」

 

「え、いいんすか。・・・じゃあ『タツ』で。」

 

「ほう。ええんちゃうか。ワシは『タイガー』でも良かったと思うけどな。」

 

「それ冴島さん付けたいだけですよね。」

 

「俺は『シュン』かなぁ。」

 

「秋山さんのらないで。」

 

「旅の仲間が増えたと思えばいいじゃない。さ、早く博麗神社に行くぞ。日が暮れる前に行かないと面倒だからな。」

 

妹紅に諭され、みんな動き出す。

タツもちょこちょこと俺の後ろをついてくる。

離れる気は無いみたいね・・・。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ー博麗神社へと続く道ー

 

一つ気になることがあり、品田に聞く。

 

「ところでさ、品田。お前、『悪魔の妹』に会ったりしたか?」

 

「いや、会ったことは無いっすね。妹紅ちゃんから話は聞いたけど、聞く限りどう考えても会いたくない相手っすね。」

 

「ワシはおうたけどな。そんな苦労する相手でもなかったわ。」

 

「それ相手が苦労してるんじゃないすか?」

 

品田が突っ込むが同意せざるを得ない。

 

「・・・霊力がないのにあいつらに通用するのか?」

 

「いや妹紅。こいつらは例外なのかもしれない。冴島の戦いぶりを見ていた時、たまに赤いオーラをまとっていた。基本的に攻撃は通っていたが、その赤いオーラの時は大ダメージのような感じだったな。」

 

「赤いオーラやと?秋山とか、品田が纏ってるやつかいな。」

 

「いや冴島さん。貴方もですよ。」

 

「えぇっ!?あれ桐生さんを含んだ、アンタ達だけのものだったんじゃなかったんすか!?」

 

・・・どうやら双方向に自覚してなかったぽい。

 

「まあそこら辺も含めて博麗の巫女に聞いてみるとしよう。霊力とかに関しては詳しいはずだからな。」

 

「そうなれば早く博麗神社に向かわないとっすね。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ー博麗神社 神社前の階段ー

 

「ここの階段を登りきったら神社なんだが・・・。」

 

ズラァッ

 

「な、長いね・・・。」

 

「くよくよしててもあかん。登るで。」

 

「・・・元気っすねぇ。」

 

「・・・クゥーン・・・。」

 

あ、そうか。石段だからタツの足には負荷がかかっちゃうかな?

まだ小さいし。

 

「よっ。」

 

「お、足に気を使ってあげたのか。」

 

「ええ。まだ子犬ですしね。しっかしこの子、近くで見ると白い毛並みだなぁ。」

 

「確かにそうだねぇ。」

 

ババババババッ!!

 

「わわわわ!ちょ、いま体揺さぶらないでよ。危うく落ちるところだった。」

 

すると突然タツの周りが歪み出す。

グワンッ・・・

ゾワッ・・・!

 

「え?」

 

そして突然の閃光。

 

「な、なんだ!?」

 

「しっかりどっか掴まっとけ!階段から落ちてまうぞ!」

 

シュウウウウ・・・。

 

「収まった・・・?ってあれ!?タツ!?」

 

すると後ろから突然少女の声。

 

「タツはここですよー?」

 

「あ、なんだ俺の後ろにいた・・・。って、ん?」

 

女の子・・・?

えっ?あれ!?

 

「タツってメスだったの!?」

 

「そこじゃないでしょ!!」

 

秋山さんに突っ込まれた。

 

「失礼ですよ品田さん!私、犬じゃないんですよ!?」

 

「いや犬だったよね。完全に犬、」

 

「き、つ、ね、で、す、!」

 

「は?」

 

「狐の妖怪!化け狐の妖怪の一種なんですよ!」

 

「・・・。おーい。タツー。出ておいでー。」

 

「タツー!どこやー!」

 

「信じてくださいよお!!私がタツなんですってー!」

 

to be continued…




地上でまた新たなキャラが出ました。
亜嵐と秋山。
紗奈と冴島。
そして、タツと品田。
女の子に恵まれたおっさん達です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。