ウ=ス=異本だと○女でも非○女でもぶっ飛んでますよね。
別に何か意味があるわけじゃないです。
「・・・」
ここは妖怪の山にある神社、守矢神社。その一室。緑色の髪の少女が蹲っては何かを見ていた。
「・・・うぅ。」
緑髪の少女、東風谷早苗は気分悪そうにして足元の何かを見ている。
早苗は現在、一糸纏わぬ姿でなにか板のような物の上に乗り、そして蹲っている。
「・・・気のせいじゃないですよね・・・。」
裸で、板状の物に乗り、蹲っている。察しのいい方ならお分かりいただけるだろう。
「体重が増えてる・・・!」
自身の重さを測定しているのだ。ちなみに現在■■kgらしい。
* * * * *
「そう、体重計が壊れているだけ。きっとそうです。その筈です。」
現実逃避をしながら空を行く少女が一人。現在太り気味(健康的体重)の東風谷早苗。
最近の家電はすぐ壊れますねぇアハハと乾いた笑い声を上げながら魔法の森は香霖堂に向かう。
香霖堂にはいろいろなものが置いてある。それこそ外の世界のものでも。
そこならばきっと、家にある壊れている体重計よりマシな体重計が置いてあるだろう。
そう考えて山を下り、香霖堂に着いた。
* * *
神は死んだ。
いや、生きているけども。気分の問題だ。
何が起きたか。事の始まりはそう、香霖堂で体重計を見つけて試しに乗ってみたところから始まった。
もはや教科書でしか見ないような古いタイプのはかりだったから興味本位で乗っただけだった。
その瞬間
「おーっすこーりん、邪魔するぜ。お?早苗居たのか、何に乗ってんだぜこれ?」
「え?あ!ちょ、見ないでください!」
「おおっと、ハハーンなるほどねぇ。そーかそーか、お前も体重を気にするのか。」
「な、別に良いじゃないですか体重気にしたって!私だって乙女なんですよ!」
「お、おう・・・そだな・・・。」
「・・・何ですかその顔、文句があるのなら聞きますよ?弾幕ごっこの後で。」
「君たち、暴れるのなら店の外にしてくれ。」
「あ、すみません。」
「でもよ、意外だよな。早苗って見た目に反して体重が「奇跡パンチ!」うおお!あぶね!」
「マリサさん?体重の話はするなって私言いましたよね?」
「いや、初耳なんだぜ・・・。てか早苗お前キャラ崩壊しかけてるぜ。」
「うるせえよだぜ女表でろやぁ・・・!」
「あぁ、崩壊しきったか。」
そう、直視したくない現実を突きつけられて心に深い傷を負ってしまったのだ。
この悲しみはもはや人里の甘味処で癒すしかない。スイーツ(
そんな考えだから常に増量中であることにも目をそむけ続ける。
* * * * *
「ありがとーございましたー!」ガララッ
「・・・うん、明日。ダイエットは明日から頑張りましょう・・・。」
その台詞は是非ともハードモードミラクルフルーツホワイトナイツチョコレートデキシーランドサンデーを食べる前の自分に聞かせてあげなさい。
脂肪フラグですね分かりますって言って死んだ目をするだろうから。
「・・・た、たまには歩いて帰りますか。」
流石に自分の中の乙女が警鐘を鳴らしたのか、少しは運動する気のようである。いささか遅い気もしないでもない。
・・・と
「お?」「あら?」
人里の外で顔見知りとばったり出会った。
「そのふかふかおっぱいは・・・早苗さんか。」
「・・・人を胸で判断する貴方は栄吉郎さんですか。」
「Aさんと呼んでも構わんよ?」「お断りします。」
「しかし珍しいな。」「なにがです?」
「早苗さんが歩いているなんて。」「 」ピクッ
「・・・どういう意味でしょう?」「おおう、その妖精が一回休みそうな顔やめようか。」
「いや、言葉通りだけど。いつも短い距離でも飛んでいくじゃないか。」「うっ…」
心当たりがあるのか。そんなんだからダイエットする羽目になるんじゃよ。
「・・・ははぁん?さてはダイエットだな?」「ギクッ!」「・・・口で言わんでも。」
「そういえば早苗さんも元々外の人間なんだっけか。ならつい飛びたがるのも分かるぜ。」
「ええ、そうなんですよ・・・。・・・ん?『も』?」
「あぁ、知らないか。俺も実は外生まれなんだよ。」
「・・・・・・・・・え。」
「まあ此処に迷い込んできたのはまだガキの頃だったからな。幻想郷で生きてる時間の方が遥かに長ぇがね。」
「え、ええ!!栄吉郎さんって外の世界生まれだったんですか!?」
「ああ。なんか気がついたらコッチに居たわ。」「ノリが軽いっ?!」
「・・・栄吉朗さん。」「Aで良いってのに。」
「外の世界に未練は無いですか・・・?」「・・・」
「え、無いよ?」「えっ」
「え、いやいや。ある日突然幻想郷に来たんですよね!?それも子供の頃に!」
「ああ、そだね。」「軽いっ!」
「だったら!親とか、友達とかと何も言えずに別れてしまったのに!何で未練が「俺はよぉ」っ・・・。」
「この
「確かに血の繋がった両親とは
「でもよぉ、それでも俺には血の繋がってない親が出来た。魂を分かち合う親友が出来た。なによりも永遠の嫁が出来た。」
「無くなっちまったモンも多かったがそれ以上に得た物がデカかったからな。未練なんて持ってる隙間もねえや。」
「・・・それでも、一度は両親に会いたいと、話がしたいと思わないんですか・・・?」
「ん~まあ、そだな。結婚したわって報告くらいはしとかねえとなぁ・・・。」
「なら「まあ、なんの因果か永遠の命なんてモン貰っちまったからな。少なくとも親より先に死ぬことは無さそうだし、幻想郷にはあの世まで地続きだからな。両親が死んだ時にお参りついでに報告すればいいや。」・・・そうですか。」
「・・・あ~、あれだ。詳しくは知らんが早苗さんも外に両親や友人を残してきたんだろう?」
「・・・はい。」
「残してきたものを数えるより幻想郷で得たものを数えたほうがきっと多いぞ?」
「・・・」
「ま、掛け替えの無いものを置いてきたと思うが、きっと幻想郷に来なければ得ることも出来ないものだって多いさ。空を飛べたりとかな。」
「・・・」
「なあに、幻想郷は全てを受け入れてくれる。未練や、後悔も。」
「だから自分は残したものより多くのものを幻想郷から貰えばいいんだ。」
「な?」「・・・」
「・・・もう、分からない話して。」「む、分からないとは酷いな。これでも精一杯だぞ。」
「・・・ふふっ。ありがとうございます。」「ん?何の話かな?」
「ああ、なんだかスッキリした気分です。」「そうか、それは何よりで。」
「あ、なんだかお腹が空いてきちゃいました。なにか奢ってください♪」
「・・・いや、別にかまわねえけどよぉ・・・。」
「おや、何ですか?こんな美少女とデート出来るのになにか不服が」
「ダイエットどうしたし。」
「「・・・」」
「アシタカラガンバリマス。」「今日からがんばれよ。」
この後無茶苦茶ヘルシー料理食べた。
◇
「楽に痩せられるダイエット法といえばたった一つしかないな。」
「え!?本当ですか!是非教えてください!!」
「もちろん!セッ○スダイエッ「奇跡パンチ!」ゴベブッ」
◇
「ただいま帰りましたー。」
結局人里で色々食べて帰ってきただけだった。しかも最終的に飛んで帰ってきた始末。
これは痩せませんわ。
「神奈子様~?諏訪子様~?居られないのですか~?」
今の守矢神社には早苗の他には誰も居ないらしい。珍しい。
「誰も居ないのですか~?」
返事が無い。
「・・・」
先ほどAさんとした会話を思い出す。
『いいか、普段使わない筋肉を刺激することで基礎代謝を上げ、痩せやすい体を作れれば幾ら食べても太らない。ならどうやって普段使わない筋肉を刺激するか。セッ○スでしょ。』
「・・・いやいやいや、そんな都合よくいく訳が・・・。」
『とはいえ行きずりの男捕まえて~って事は流石に無理か。ならば替わりにオ○ニーでもいいぞ。』
「・・・いや、いやいや。そんな事を・・・。そんな・・・。」
『ちなみに俺なら今からでも協力できる『奇跡パンチ!』グハァ!』
「・・・まあ、物は試しと言いますし。・・・ええ、とりあえず試しに。試すだけだから。」
誰に言い訳してるんでしょうねぇ。
そうして、守矢の風祝は自らの自室に入っていった。
・・・守矢神社に入り込んだ一匹の妖怪に気がつかずに・・・。
驚けー!キャァァ!へっへっへーいつぞやの仕返し大成功!『八坂式大蛇ツイスト』!ギャフン
お久しぶりです。次の話でもお久しぶりになると思います。不思議ですね(
太ってる!→ダイエットしなきゃ!→セッ○スダイエットな把握。
の流れは完璧すぎる。
(どうしようもない)補足
東風谷早苗
さなパイ所持。体重が気になっている。食べたものは胸に回っているだけだから気にすんな。
暴走癖があるが、たまに外を思い出してしまう。「奇跡パンチ!」は確一技。
きっとそのうちチョロインになるに違いない。
こーりん
香霖堂店主。枯れかけている。
マリサ
乙女。多分。いい加減動物のおち○こ様から離れて人のを見るべき。
Aさん
里の大多数からAさんと呼ばれている。いい人だが変態。
言ってはいなかったが幻想郷が好きな理由にセクハラしても捕まらないからってのもある。
小傘
かわいいから許す。
ハードモードミラクルフルーツホワイトナイツチョコレートデキシーランドサンデー
おいしい、激甘、高カロリー。とダイエットの大敵。でもおいしい。
『八坂式大蛇ツイスト』
守矢神社秘伝の技。ただのコブラツイストと言ってはいけないらしい。