アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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ザイゴートくん改め、サリエルさんの本格的な初陣です。
少しおかしく進化しています。


第5話 戦闘、移住

俺は生まれ変わった。

 

ザイゴート(最弱)からサリエル(それなり)へと。

 

サリエル、ゲームをしてた頃はよくスナイパーとして役に立ってもらった。

 

見た目が良かったのに惹かれた。

 

そして、ゴッドイーター2ではマガツキュウビを倒すまで俺の相棒として付き合ってもらった。

 

レイジバーストも、引き継ぎをして使っていた。

 

俺の思い出の武器だ。

 

俺の目の前の主人公もサリエルのスナイパーを使っている。

 

それもそうか。

 

強くなって、力が溢れんばかりだ。

 

だが、決して油断はしない。

 

底辺から中の下に上がっただけだ。ここで調子に乗って死んだら笑い者だ。

 

目の前にはゴッドイーター屈指の精鋭集団のブラッドが臨戦態勢で武器を構えている。

 

俺は覚悟を決めたぞ!!

 

退けて見せる、この悪夢の様な状況を!!

 

「キァァァァァァアアアアアアア!!!」(アラガミ舐めんじゃねぇぇぇぇ!!!!)

 

その咆哮と同時に、ブラッドが襲ってくる。

 

進化(?)して強化された動体視力と身軽になった身体でなんとか躱す。

 

ギルバートに行動後の硬直が起きた。

 

俺は何故か生えた腕を使い、サリエルのタックルを応用してギルバートの懐に入り、ギルバートを掴み上げる。

 

「なっ!?」

 

「ギルバート!!」

 

「ギルちゃん!!」

 

俺は、シエルが吹き飛んだであろう方向にぶん投げる。

 

とんでもないスピードでギルバートが壁にぶつかった。

 

「ガァッ!!」「グゥッ!!」

 

どうやらシエルに激突した様だ。

 

確かにシエルは一番好きだ。

 

だが、あんな顔されてぇ、命狙われてぇ!!

 

許せるくらい俺の心は広くねぇんだよぉ!!

 

俺は、体に力を入れてあの光弾を作った。

 

作り方の感覚は、なんとなくわかっていた。

 

サリエルは通常、この光弾を発射するだけだ。

 

スピードは遅い。

 

なので、俺は。

 

投げつけた。

 

主人公に向けて野球ボールを投げる要領で投げた。

 

「!?」

 

ガキーン!!盾でジャスガされた。

 

「隊長、なんなのこのサリエル!!」

 

「わからん。わからんが、通常のサリエルとは比較にならないくらい強い。」

 

そりゃそうだろ。こっちは元人間だ。

 

知能がある。

 

光弾を絶え間なく発射して、弾幕を張りながらタックルした。

 

「危なっ!!ちょっとぉ!!怪我したらどうするのぉ!!」

 

避けられた。しかし、弾幕が本命ではない。

 

「ナナ!!避けろぉ!!」

 

「へ?」

 

俺は螺旋丸の様に、手に作ってあった光弾をナナに直接ねじ込んだ。

 

「ウガァッ!!」

 

およそ女の子が出しちゃダメな声をだして、弾き飛ばされる。

 

「くっそぉ!!!よくも皆を!!!」

 

斬りかかってくる、俺はそれを尖った足で受け止める。

 

足はブレードが効かない。

 

キィン!!金属音を出してつばぜり合い(?)が起きる。

 

俺はそれを逸らして、回し蹴りを食らわせる。

 

「ヘブゥッ!!」

 

綺麗に飛ぶ主人公。

 

しかし、受身を取ってまた襲いかかってくる。

 

「うおりゃぁぁぁぁ!!!」

 

避けて、光弾を発射する。

 

ホーミングが付いたあれだ。

 

それを難なく躱した主人公は、ジャンプして、回転しながらブレードを振り回す。

 

『韋駄天』、俺が得意とするブラッドアーツ。

 

回転切りの進化系で、最後の振り抜きを当てると威力が跳ね上がる。間合いも掴みやすく、大型相手には多段ヒットして、移動にも使える応用が効く技だ。

 

間合いは完璧、当たれば傷が付くだろう。

 

だが、弱点は俺が一番知ってる。

 

一歩下がる。

 

それだけで、回転切りは空振る。

 

空中に放り出される主人公。

 

隙だらけだ。

 

渾身の蹴りを食らわしてやった。

 

吹き飛んで、バウンドしながら地面を転がる。

 

見渡すと、全員気絶したようだ。

 

いや、シエルだけは、立ち上がってスナイパーをこちらに構える。

 

「た、隊長を.....ブラッドの皆さんを殺させはしません....命に変えても...!!」

 

俺は、シエルを軽く叩いた。

 

だが人間からしたら軽くなんてもんじゃない。

 

勢い良く地面に叩きつけられるシエル。

 

気絶したのを確認して、安堵した。

 

なんとか凌ぎきった。

 

しかし、もうここには居られないだろう。

 

別のビルに住んでも見つかるだろうし。

 

ここでブラッドを食っても良いのだが、元はと言えば俺も人間だ。同じ種族を食うのは抵抗がある。

 

とりあえず4人は1箇所にまとめて、そこに俺のリン粉を周囲にばら撒いておいた。

 

これでそんじょそこらの雑魚は逃げるだろう。

 

さて、どうすればいいだろう.....。

 

何か良い手は......。

 

そうだ、移住しよう。

 

京都的なノリでそう決めた。

 

そうして俺は、飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

3日掛けてやっと付いた。

 

鉄塔の森。

 

サリエルがよく発見される気がする発電所の跡地だ。

 

グボログボロ等もよく出る気がする。

 

俺的にサリエルと言ったらここなのだ。

 

ここでよくサリエルを狩った覚えがある。気の所為かもしれんが。

 

まずは、住む所を決めなければ。

 

 

 

少し離れた場所に、標高が高めの発電所の残骸を見つけたので、ここを拠点にする。

 

食料もコンクリート等に加え、歯車などの機械類も増えた。

 

味は、若干スルメ。

 

まぁ、味あるだけマシか。

 

こうして俺は、ザイゴートから見事羽化して、サリエルへと進化し、ブラッドを退けて引越ししました。




ザイゴートくん強くなりスギぃ!!
まぁブラッド達も突然のことで油断しただけです。本当はもっとやれます。
ザイゴートくんから大人の階段(意味浅)を登ってサリエルさんになりました。
孫の成長を見届けるおじいちゃんみたいな心境です。

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