アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
まさか、小説に全ての運を吸われたのか!?
.......そんな気分で今日もやって行きましょう。
「おらぁ!!約束通り来たぞぉ!!!」
エイジス内に怒声が響く。
「ちょっとちょっと!!お前急に帰って来たかと思ったら俺たち連れ出して、一体何の用だよ!!」
「そうですよ!!私にも都合があるんですよ!?」
「うるせぇ!!後で何か奢ってやるからちょっと付き合え!!」
仲の良さそうな喧嘩をし出す男女3人。
「........相変わらずだな。」
それを見てどこか悟った様な表情の白衣の男が1人。
そう、元極東支部第一部隊のメンバーのコウタ、アリサ、ソーマ、そして無印主人公である。
そして、もう片方には.....。
「.......。」
呆れたように佇む純白のアラガミが1匹。
「グルゥ......。」「キュゥゥン.......。」
そのアラガミを心配そうに見つめる2体のアラガミ。
最後に.....。
「.........ムニャァ。フへへ......。」
気持ちよさそうに眠る褐色肌の少女1人。
この時、全ての役者が揃った。
「.......って、おい、こいつ!!!」
「もしかして、以前私達がしてやられたあの時のアラガミですか!?」
どうやら俺に気がついたようだ。
「そうだ!!俺はこいつとやり合ったが、引き分けに次ぐ引き分けで全く勝負が付かねぇ!!よって団体戦にしてお前らを連れてきた訳だ!!」
「「お前(あなた)と互角の強さのアラガミとか勝てるわけ無いだろ(ありません)!!」」
「相変わらずお前ら息ピッタリだな。早く結婚しろよ。」
「「うるさい!!」」
「.........おいお前ら、仲が良いのは良いんだが、あれはいいのか?」
俺は、邪魔するのも何だと思って体育座りをして傍観していた。
「なんだか、凄い寂しそうだぞ?」
「おいソーマ!!何アラガミ気遣ってるんだよ!!」
「そうですよ!!アラガミですよ!?アラガミ!!」
敵である俺を目の前に喧嘩しだすメンバー達。
「そうだ。あいつアラガミでも人間の言葉分かるから一応無駄では無いぞ。」
「.......もうツッコミが追いつかねぇよ。」
「そうですね.....。」
一通りコントを終えてその時点でバテたコウタとアリサ。
それでいいのか第一部隊。
「ムニャ.....クアァ〜......。オハヨー、オカーサン。」
コハが起きてきた。
百鬼の影になってたのが、起き上がったせいで見えてしまった。
「........!?」
何やらソーマがめちゃくちゃ驚いている様子だった。
スタスタと歩き、コハの前で止まってじっくりコハを観察する。
「......ウニュ?」
次の瞬間、何を血迷ったのかソーマはコハを担いで帰り出した。
「おい、ちょ、待てぇ!!ソーマお前何してんだ!!」
無印主人公が肩を掴んで引き止めるも.....。
「シオが、帰ってきた.......。シオが、帰ってきたんだ!!」
そう取り憑かれたかの様にキラキラした顔で言うソーマ。
正直怖い。
「目を覚ませソーマ!!お前が持ってるのは名も知らぬ褐色少女だ!!シオは真っ白だったろうが!!」
「違う!!日焼けしたんだ!!」「馬鹿か!?お前馬鹿なのか!?」
「.......ムニャ。」
カオス。もうめちゃくちゃだ。
気付けばあの2人(コウタ&アリサ)帰ってるし!!無印主人公への信頼の薄さよ!!
「邪魔するな!!退けろぉぉおお!!!」
「んだとこらぁぁああ!!!」
終いには2人で勝手に戦いだした。
コハがまだ寝ていることに驚いたが、もう戦う様な空気じゃ無くなったな....。
結果、勝手に疲れて帰って行った。
《報告書》
これは、例のアラガミに関する書類である。
例のアラガミ。カーリーがまた新たな進化を遂げた。
よって、またもや呼称を変更することになった。
『アテナ』今後このアラガミはこう呼ぶこととする。
それに伴い、このアラガミの眷属の様なアラガミが2体確認されていた。
そのアラガミ2体を、【接触禁忌種】とする。
(呼称は検討中)
この2体は、アテナに手を出さない限りほとんど動かない様である。
攻撃力が高く、一撃で島を消滅させたと言う報告もある。
これに準じて、アテナの警戒度をさらに引き上げ、決して手を出さないこととする。
よって、アテナを接近禁忌種から【戦闘・討伐禁忌種】に変更する。
(各個体の詳細は次のページ)
眷属個体1:オウガテイル種(?)【接触禁忌種】
白いオウガテイルの様な姿をしており、能力は増殖。
一撃で全ての増殖個体を散滅できなければ
決着は永遠に付かないだろう。
眷属個体2:ザイゴート種(?)【接触禁忌種】
機械人形の様な姿をしている。
能力は、大量の砲台での物量攻撃。
腹部のハッチから主砲が出現する。その威力は島を消滅させる程だという。
アテナ:サリエル種【戦闘・討伐禁忌種】
これまでに幾度もの進化を遂げてきた特殊なザイゴートが行き着いた姿。
その姿は女神の様である。
左手には盾、右手には槍を持つ。
もはやその威厳は、神に匹敵しうる程の威圧感を持つ。
尚、知力も相当に高いらしく、人間の言葉くらいならわかるとのこと。
以上を持って、ザイゴートα個体の調査の終了を命ずる。
はい。これが本当の本当に最終回です。
なんだかふわっとした終わり方ですが 、作者らしいのでOKです。
次の小説のネタが無い......。