アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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今回は因縁(?)のメンバーと戦います。
彼らも強くなってますよぉ?多分。


第25話 いい加減、決着付けようぜ?:前編

今日はコハと初めて2人で島の外まで来ている。

 

「ウワー!!オカーサン!!ミテ!!ミテ!!」

 

俺の背中で大はしゃぎしている。

 

初めて見るものばかりで楽しいのだろうか?

 

まぁなんにせよ、楽しんでくれているのなら何よりである。

 

「ミテ!!ゴハンが居るよ!!」

 

.....ん?ゴハン?

 

指を刺された方を見てみると......。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side:三人称視点

 

 

 

「とぉりやぁぁああ!!」

 

バキン!!少女のハンマーが4本あるうちの1本の足を砕く。

 

「キシャァァアアア!!!」

 

紫色の様な、ピンク色をした光を装甲の間から出しているサソリをイメージさせるアラガミはその少女に対して怒りの念をぶつける。だが。

 

「どこ見てやがんだ!!」

 

口調の荒い青年の槍が装甲にヒビを入れる。

 

紫色のサソリの意識をそちらに向けられる。

 

「甘い!!」

 

その隙を見逃す訳もなく、銀髪の少女はサソリの尻尾を斬り飛ばす。

 

「ッッッッッ!!!キシィァァアアアア!!!!!」

 

遂にサソリはキレた。

 

この鬱陶しいゴッドイーター共が!!とでも思っているのだろうか?

 

全てを壊すかの様に暴れまわるサソリだったが....。

 

「これで、トドメだぁぁぁああ!!!」

 

最後は、少年の刃が口内に突き刺さって貫通し、それを最後にサソリは力無く声を出して、倒れて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side:主人公

 

 

.......なんだか見たことあるなぁ。

 

うん、あるね。間違いなく。

 

いやぁ強くなったねぇみんな。

 

「オカーサン!!アレゴハン!!」

 

違うよコハちゃん!!あれはね?危ない人達だよ!!

 

近づいたら怪我するよ!!

 

にしても、本当に強くなったな。

 

もうお気づきだろう。そう、1度目は苦戦したものの勝利し、2度目は軽くあしらった『ブラッド』達である。

 

見た所、相手はスサノオだった様だ。

 

あれを相手に余裕とか本当に強くなったな。

 

バーストでは裏ボスの様な扱いを受けていたのに......。今じゃあれだもんな。

 

不遇だなぁ。同情するよ。

 

内心で手を合わせた。

 

「ん.....?妙に視線を感じるな。」

 

俺のアラガミイヤーがその言葉を聞き取った。

 

紫色の服を来ている青年。お馴染みギルバートが俺達の視線に気付いた様だ。

 

「そうだねぇ....なんだか、妙にねっとりしてる様な.....。」

 

次にそう言ったのはハンマーを振り回していた少女、ナナちゃんだ。

 

「なんなんでしょうね。一応周りを警戒しながら帰りましょうか。」

 

次は銀髪の少女、シエルはメンバーに警戒を促している。

 

.....あれ?なんだか予想ができるぞ?

 

補正がもし存在するなら次に.....。

 

「そうだな.....。まぁ俺達に敵う奴なんてもはや早々居ないだろ。

にしても、最近事務仕事ばっかだったから外の空気が美味しい!!

空も綺麗だ.....し......?」

 

いや、無理があるだろ。主人公。

 

どんな見つけ方だよ。

 

「おいお前ら!!上だ!!上を見ろ!!」

 

「「「上?」」」

 

それと同時にコハが俺の拘束から抜け出して飛び降りる。

 

ドゴン!!着地すると地面がめり込み、派手な音を立てる。

 

「イタダキマス!!」

 

そう言ってコハは近くに居たシエルに武器を振るう。

 

「なっ!?」「シエル危ない!!」

 

主人公はとっさにシエルとコハの間に神機を挟み込んでコハの一撃を防ぐ。

 

「ゴハン!!オカーサン二、アゲル、ゴハン!!」

 

とても嬉しそうな笑顔でブンブン武器を振るうコハ。

 

俺でも苦労したスピードに、主人公はただただ動体視力と瞬発力と勘を頼りに防いでいる様だ。

 

「なんだこいつ!?お前ら!!速くこいつを片付けるぞ!!」

 

「なん、だよ、こいつ!!なんつー攻撃の速さだよ!!」

 

「待ってて隊長!!今行くからね!!」

 

あーあー、もう収集付かないくらいの乱闘になってるよ。

 

.....まぁでも、ここらで決着を付けても良いかもしれないな。

 

それに、俺らしくないが、久々に体を思いっきり使いたい。

 

コハとの訓練だと怪我させないようにだけ気を使ってたからな。

 

こういう、手加減しなくても良い相手ってのはありがたい限りだ。

 

俺は一気に高度を下げてブラッド達の前に姿を現す。

 

「オカーサン!!」

 

コハは戦闘からスルリと抜け出して俺に抱きつく。

 

ブラッド達も俺の方に視線を向ける。

 

「こいつは......。あの時の.....。」

 

「今はカーリーと言う名前の付いている、唯一の接近禁忌種でしたよね。」

 

「.....前よりも強くなってるんだろうね。」

 

「あぁそうだろうな。だがな、そんなの俺達も同じだ。」

 

「そうだよね、隊長。」

 

「えぇ、そうですよね。」

 

「当たり前だろ?隊長。」

 

「......ここで、そろそろ決着を付けようか。」

 

俺は肯定の意として頷いた。

 

「オカーサン、コハ、マケナイ!!」

 

「へっ!!言ってろ!!」

 

「......私の油断で生まれてしまったあなたを倒すのは、私の使命です。

ですが、彼らはそれを一緒に背負ってくれると言ってくれました。

なので、今ここで、あなたを倒します。」

 

どうやら全員決意を固めた様だ。それなら俺も真剣に向き合わなきゃな。

 

俺は構えを取って、コハは俺から離れ嬉しそうに武器を構える。

 

「行くぞ!!みんな!!」

 

「おぉ!!」「うん!!」「はい!!」

 

さぁ、いい加減終わらせよう!!

 

俺はお前らを乗り越えて、アラガミから『荒神』へと昇華する!!

 

俺の始まりとなった人間達よ....!!!

 

「キィヤァァァアアア!!!!(最後も俺の糧となれぇぇぇぇえええ!!!)」




戦闘は次回です。

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