アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

21 / 29
書き貯めなんてできない!!!思い浮かべば書く!!


第21話 自惚れ

俺は死にものぐるいで逃げていた。

 

こんなことになった理由は分かる。

 

自惚れていた、そうとしか考えられない。

 

心のどこかで、『ゴッドイーターなんか楽勝だろ?』とか思っていた。

 

実際、ブラッドでも太刀打ちできない程の力を俺は手に入れた。

 

攻撃はオワタ式、武器は溶かされ、お付きの2体も化物級と来た。

 

これで増長しない奴は常人じゃないと思う。

 

だからか、俺は奴の存在を忘れていた。

 

いや、忘れていたかったと言うのが正しいのか。

 

『人類最強』

 

そんなどこぞの刈り上げ兵長の様な肩書きを持つゴッドイーター。

 

無印主人公、かの有名なバーサーカーだ。

 

片手アラガミ化したリンドウさんを「うるせぇ」と言わんばかりに捻り伏せた奴だ。

 

俺は愚かな事に、そんな奴もどうにかなると思っていた。

 

勘違いも甚だしい。

 

あの時の自分に全力で筋肉バスターと地獄の断頭台を仕掛けてやりたい。

 

『何馬鹿な思い違いしてんだ』って怒鳴ってやりたい。

 

ただの接触禁忌種()()があれに敵う訳も無いのに......。

 

2体が目を覚ました。

 

とんでもない回復力のおかげで、傷はほとんど治っていた。

 

2体は申し訳無さそうに俺に頭を下げる。

 

謝るのは俺の方だと言うのにだ。

 

だから俺は2体に全力で謝った。

 

2体はオロオロしながらでも俺を許してくれた。

 

本当に優しい奴らだ。

 

だが、俺も諦めた訳ではない。

 

今ここに、曖昧だった目標に確固とした色と形が付いた。

 

これからの目標は、『無印主人公へのリベンジ、そして勝利』だ。

 

奴を倒し、俺は名実共に最強の荒神になる。

 

俺の意気込みに同調したのか、2体も気合を入れている。

 

だが今のままの俺達では手も足も出ない事がわかった。

 

久しぶりに、あれをやる。

 

特訓だ。訓練だ。修行だ。

 

今までサボってた分を取り戻す!!

 

なぁ?お前ら!!

 

「ガウゥ!!」「キュイイ!!」

 

見せてやろうぜ!!俺達の、アラガミの底力をよ!!!

 

「キィアァァアアアッハッハハアァァアア!!!!」(待ってろよ無印主人公ぉぉぉぉおお!!!!)

 

Z会のCMを凌駕するほどに雄叫びを上げる。

 

しかしここで重大な事に気が付いた。

 

住むところ、どうしよう。

 

.......と思ったか?大丈夫だ。

 

こんなこともあろうかと目星は付けて居るのです。

 

いつも通り静かで、快適で、広い場所。

 

行ってないとしたらもうここしかない。

 

それではいざ行かん!!!

 

1人の男の夢と野望の残骸、『エイジス』へ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

フェンリルside

 

 

フェンリルは今、またもや会議中だった。

 

だが今回は前回と違ってちょっとした確認の様なもので、結論はほぼ決まっていた。

 

「では、反対は居ませんか?」

 

1人の研究者が声を上げる。

 

誰も手は挙げない。

 

「それでは、これで決定致します。」

 

そこには、いつ撮られたのか、わからない写真が貼ってあった。

 

(しかし、少し前までちょっと変わったザイゴート程度だったのが、今ではアラガミ屈指の危険個体になるとはね.....。やはり、オラクル細胞は無限の可能性を秘めている。今回でそれをまた確認することができたよ。)

 

メガネの研究者の手元には、一枚の資料があった。

 

 

 

『サリエル科《カーリー》を、此度接触禁忌種から今日を持って外すこととする。

そして、此度より新たなる部類、【接近禁忌種】に認定する。』

 

 

 

一体のアラガミの為に新たなカテゴリが作られるのは、言うまでもなく異例だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブラッドside

 

 

1人の男が体を伸ばしていた。

 

「やっと復帰か.....。長かったな。」

 

「そうですね、これまで感応種がほとんど出現しなかったのは奇跡と言えます。」

 

「そうだねぇ......っていうか、本当はギルと隊長が無茶しなかったらもっと早く復帰できたんだよ!?.......聞いてる!?隊長!!!」

 

「あぁ、本当にスイマセンでした。」

 

ブラッドが復帰した。

 

この報告は、極東支部のやる気を嫌でも煽った。

 

ブラッドが居れば、感応種にも対抗できる。

 

これで感応種に怯える事はひとまず少なくなったと言えるだろう。

 

まぁ、ギルバートと隊長と呼ばれている男が無理をして自主練なんかしていなければ、あと5日は早く復帰できたのだが。

 

色々な人が祝ってくれた。

 

「復帰おめでとうございます」「これからまた頼りにしてもいいんだよな?期待してるぞ!!」「同士よ、やっと戻ってきたか!!」

 

暖かい言葉の中で、1人(?)のゴッドイーター(?)が手を振ってくれた。

 

彼(彼女?)も祝ってくれているのだろうか......?

 

紫の着ぐるみを着た謎のゴッドイーター、キグルミは妖しく手を振り続けた。




目標の決定&カテゴリ移動。

少し変化があった回でした。

評価が下がってきている.....ヤバイヤバイ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。