アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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少し調子戻ったので書きました。


第15話 制御、極東メンバーのその後

夜、2体共に寝ているが俺は起きていた。

 

「......。」

 

最近のことを思い出してみた。

 

制御の練習をすると前に言ったが、今現在でどれくらい制御できるのかが気になり少し放って置いたのだ。

 

すると、まぁ好き勝手してた。

 

かわいいのに違いない。本当に。

 

しかし、それとこれでは話が違う。

 

現状、まるで制御できていないことがわかった。

 

明日から、本格的に制御訓練をする。

 

......スヤスヤ寝ている2体を見ると、心が暖かくなる。

 

だが、こいつらが好き勝手するという事は、俺にもこいつらにとってもマイナスだ。

 

なので明日からは心を鬼に......できるかなぁ?

 

いつも通り意志が弱い俺だった。

 

 

 

朝、綺麗な晴れ空だ。

 

つい一週間前に、極東メンバーが来たのだが、それ以降ゴッドイーターはおろかアラガミ1匹も来ない。

不気味だが、静かでいい。

 

案の定起きると2体とも居なくなっていた。

 

......俺のことを思っての行動だと信じているが、心配になる。

 

夜に決心したように制御の訓練をする.......のだが。

 

どうやればいいんだ?

 

とりあえず念じてみた。

 

「.....。」

 

「.........。」

 

「...............。」

 

 

だめだ、まるで反応が無い。

 

えぇい!!こうなればやけだ!!もっと続けるぞ!!

 

来い、戻って来い、来い!!来いよ!!!

 

永遠に続くかと思われた祈祷。

 

だが、それは焦るような足音で終りを告げた。

 

物凄いスピードで2体が戻ってきたのだ。

 

俺の前にひれ伏し、体を震わせている。

 

.......あー、これで合ってたのか?

 

そうか。やっぱり念じるっていうか、脳波的なあれで制御してたみたいだな。サイコ〇レームみたいに。

 

だがなんでこいつらはこんなに怯えてるんだ?

 

.....あれか?普段怒らない奴が怒ると怖い的なあれ。

 

あれはこいつらにとっては、俺に怒鳴られた様な物だったのか。

 

そりゃ今まで優しかった俺が急に怒れば怖いよな。

 

なんだか悪いことしたな。

 

謝罪の気持ちも含めて、頭の中で謝りながら撫でた。

 

安心した様で、いつもみたいに寄り添ってくる。

 

こうして俺の制御訓練は、なんだか凄く呆気なく終わった。

 

 

 

 

フェンリルside

 

救護室で、1人の男が筋トレをしていた。

 

.....包帯グルグル巻きの状態で。

 

音を立ててドアが開く。

 

「もうソーマさん!?まだ怪我は治ってないんですから!!無茶なマネしないでください!!」

 

看護婦に怒られた男.....ソーマがそれでも止めずに腕立てをする。

 

「こういう、怪我は、体を、動かした方が、速く治る!!」

 

「そんな根性論は捨てて寝ていて下さい!!あと一週間も我慢できないんですか!?」

 

あの後、空母の外に放り出された極東メンバーは回収され、療養していた。

 

他のメンバーの怪我の様子だが....。

 

コウタは光線が直撃したわけではなく、風圧で吹き飛ばされて気絶しただけなので、療養は2日で済んだ。

 

アリサは蹴りを運良く受け流し、飛んで来た光弾をシールドで防いだのだが、壁に激突した際に当たりどころが悪くて気絶した。だが目立った怪我は少なかった。その為、入念な検査も含めて5日で療養は済んだ。

 

しかし、ソーマはカーリーの強烈な蹴りの直撃を食らってしまい肋骨の骨1本の骨折。そして、その他骨に複数のヒビが入っていた。

 

その怪我もゴッドイーター故の回復力で通常より遥かに早いスピードで回復する為、僅か2週間で済んだ。

 

この通り、接触禁忌種との戦闘であった筈だがとても軽い被害で済んだ。

 

カーリーがかなり......いや、凄く手加減していたことがわかる。

 

だが手加減しても、極東屈指の実力者達を軽く受け流せるカーリーの底の知れない力はとてつもない驚異だ。

 

これが上層部、そしてゴッドイーターの意見だった。

 

ソーマはと言うと....。

 

(はっ、このままやられっぱなしってのは癪だからな......今度会ったときはリベンジさせて貰うぞ!!カーリー!!)

 

久しぶりに、ゴッドイーターとしての血が騒いでいた。

 

だが......。

 

「ソーマさん?また何か危ない事考えてますね?そんなに療養期間を伸ばしたいんですか?」

 

「いや、そういう訳じゃなくてだな....。」

 

その後、勘の鋭い看護婦によってソーマの療養期間の残りが一週間から10日になったそうだ。




はい、ソーマ達は無事です。喜んでください(ニコッ)

作者自身、こんな情けない極東メンバーは書きたくありませんでしたが、書いてて楽しかったです。

ポンコツでもいいじゃない、人間だもの。

なんだかソーマのキャラが崩壊した回でした。

制御がアッサリ過ぎたのは、作者の想像力不足です。すいません。

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