アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
ふぅ.....片付いたな。
俺は、ボルグカムランとシユウを捕食していた。
久しぶりのアラガミは凄く美味しい。
......ん?なんか俺以外の咀嚼音がする。
嫌な予感がして、後ろを振り向くと。
黒ゴートと黒テイルがゴッドイーターの死体と神機を食っていた。
凹んだ。人間を食う所なんて初めて見た。
2体仲良く、1人と1本ずつ食うと、残った2人と2本を咥えて俺に差し出してきた。
.....食えと?
丁重にお断りしたいのだが......あの、そんな健気な目で見ないで!?
『喜ぶかな?喜ぶだろうなー♪』
こんな目だ。
相手のことだけを考えている目だ。
こ、断りずらい。
まず断っても良いのだろうか。
こんな純粋な目を、裏切っても良いのだろうか!?
くそぉ、どうすれば良いんだぁぁぁぁ!!!
結論、食った。
正直、神機の方が上手い。
あの目は裏切れなかったよ。
そして人間を食うにあたって、罪悪感が凄い反応していた。
何度凹んで、なんど立ち直ったことか。
食い終わると、2匹が凄い擦り寄って来た。
可愛い.....もう死んでもいいかもしれない。
2匹を撫でると、幸せそうだった。
黒テイルは甘えた猫の様になり、黒ゴートは、女性部分がだらしなくニンマリして、卵の目がちょっと垂れて幸せそうにしている。
少し思考を放棄していたが、少ししてここを離れることにした。
あぁ、愛しの我がD地区......さようなら。
今回は特に食う物も無いので、その場から飛び去った。
黒ゴートが黒テイルを持って飛んでいた。
仲いいな。本当に。
しかし重そうにしていたので、俺が持ってあげた。
次はどこに行こうかな?
.....思いついた。
恐らく、ここを合わせて静かに暮らせるのはあと2箇所だ。
他は立地が悪かったり煩かったり狭かったりする。
まぁ、あそこは一応生活はできそうだな。
それではいざ行かん、『愚者の空母』へ!!!
フェンリルside
そこでは、会議が行われていた。
「えぇ、今回の会議の内容は、これに関してです」
モニターには、黄色いサリエル。
今では有名になったサリエルのα個体が映し出されていた。
「このサリエルは今までは人間を殺さず、まるで手加減をしている様な時も見受けられて来ました」
それは周知の事実で今更話す様な物では無かったが、これは前座だ。
「本日未明、第8部隊がミッション中このアラガミと遭遇しました」
ここからが本題だ。
「このアラガミはまた進化を遂げたらしく、白かった腕が赤黒く染まっていました。
そして、サリエルによく見受けられる従者の様なものを連れていました。
しかし、通常とは違いこれも赤黒く染まっていたそうです」
「つまり、感応種化したと言うことですかな?」
「はい、推測の域を出ていませんが」
会議に出席していた者がざわめき出した。
「それだけではなく、なんとこのサリエルの従者がゴッドイーター4名を一瞬で葬ったとの報告があり、現に遭遇した第8部隊の生存は確認されていません」
ざわめきは更に大きくなった。
「ついに人間を殺したということか?」「今までがおかしかったのだろう」「何たることだ.....」
パニックになり始め、更に大きくなる。
「みなさん落ち着いて、まだ報告は終わって無いのだろう?」
白髪のメガネを掛けた研究者っぽい男が声を出す。
それだけで会議に再び沈黙が訪れる。
「はい、この従者のザイゴートが放った空気砲に当てられたゴッドイーターは、まるで炭にでもなる様に黒くなり、一瞬で息絶えたのが確認されています」
一同、驚きを顔に出す。
それもそうだ、最前線の為極東のゴッドイーターは手練が多く、戦力としてはとても大きいのだ。
それが従者......所謂、雑魚に殺られたのだ。
それ故に、動揺した。
「恐らく、新種のウイルスか何かでしょう。
捜索隊を送っている為、もし死体の一部でも持ち帰られ次第、検査をすることに致します」
それは全員同意した。
「それでは、ここで私からの報告は終わります」
一礼して研究員は席に戻る。
そして、会議はある結論を出して終りを告げた。
その結論とは......。
《とある資料》
『サリエルαの識別名を変更し、【カーリー】とする。
そして同時に、この【カーリー】を《接触禁忌種》に正式に登録することとする』
はい、コメントでのアイデアを吸収した作者です。
ネーミングセンスの無さは見逃してください。
もし、思い付いた名前がありましたら、コメントください。
もしかしたら、勝手ながら採用するかもしれません。
色々な意見ありがとうございました!!
結果は、西京 ホマレさんのカーリーに決定しました!!
色々と良い名前があって本気で悩んでましたw
本当にありがとうございました!!皆さんのネーミングセンスに乾杯!!