アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
友人に「お前に本気でグロイ戦闘描写書かせたら酷くなりそうだな.....。」と言われました。失礼な。
そこまで酷いですかね?
豊富な書籍、優しい自然、暖かな日差し、静かな空気。
やっぱり良いね、ここは。
黎明の亡都、俺のお気に入りステージ。
突然だが、人間などの生き物には三大欲求と言うものがある。
言うまでもないので割愛する。
俺は、この中にもう一つ欲を入れたい。
知識欲、好奇心だ。
人間は生きている限り好奇心が潰える事は無い。
つまるところ、ここは本がいっぱいあるからこの世界のことが知れるかもしれない。
だが期待した様な物は無かった。残念。
散歩していると、オウガテイルの群れを見つけた。
何かを囲う様に陣取っている。
見てみると、一体のザイゴートがオウガテイル達にリンチされていた。
元ザイゴートの俺からしたら、見逃せる物では無い。
......って言うのは建前で、この赤くなった腕の実験もできる。
一体のオウガテイルを掴みあげると、オウガテイルの身体が徐々に黒くなっていった。
最終的には真っ黒になった。
何が起きるのかと思って下ろした。
すると、起き上がって俺に頭を下げてきた。
.......ん?なんだ?
とりあえず撫でると「グルルルル♪」と喜んだので良いとしよう。可愛い。
今まで1人だったからこういうのは嬉しい。
......じゃなくて!!なんなのこれ!?
感応種にでもなったのか?だとしたらこんなめんどくさい方法で仲間増やすの?俺は。
イエン・ツィーみたいにもっとシュバッ!!っと出せないの?
あ、考えてるうちにオウガテイル(黒)がオウガテイル(白)食っちゃった。
ザイゴートは死にかけていた。
こちらも確認のため腕で触れてみた。
侵食する様に体を黒く塗りつぶして、やがてザイゴートも真っ黒になった。
浮かび上がり、俺の周りを飛びだす。
......可愛い。
なんだろ、ピクミンみたいだ。
こうして旅のお供ができた。
俺のベストプレイス(D地区)で2匹とリラックスしながら、2匹の名前を考える。
一瞬黒ちゃんが思い浮かんだ俺は悪くないはず。
結局決まらず、黒ゴートと黒テイルに落ち着いた。というか、投げやりになった。
ちなみに、鳴き声はこんな感じだ。
黒ゴート「キュゥゥ♪」
黒テイル「グルル♪」
今まで独りだったから、こういうペット(?)みたいなのが可愛くて仕方が無い。
2匹と遊んでいると、急に黒テイルがうなり出した。
「グルルルル........。」
ん?どうした?
黒テイルの視線の先では、複数のゴッドイーターと、ボルグカムラン堕天種とシユウが戦闘をしていた。
ってか、ボルグカムラン大きいな。
あんな針で刺されたら死ぬぞ。絶対。
......というか、ここまで来たらマジ有能なオペレーターレーダーに引っかかるんじゃ.......。
『緊急、大型のアラガミが近くに出現しました!!注意してください!!反応は、サリエルです!!」
「なに!?」「この2体でもキツイのに!?」「ハハハ.....生きて帰れないかもな.....。」「お、おい!!しっかりしろよ!!!嫁さんが待ってるんだろ!?」「まだ嫁じゃないんだがな、でも確かに、生きて帰るって約束したのにそれを破るようじゃ旦那失格だよな!!」
死亡フラグの宝庫と化したゴッドイーター。
別に人間食いたいわけでも無いので、ここは退散......あれ、黒ゴートは?
黒ゴートは、ゴッドイーター達をシユウ達と追い詰めていた。
なにやってんの!?俺の部下じゃ無いの!?
黒ゴートの空気砲が1人のゴッドイーターに当たる。
すると、そのゴッドイーターは苦しそうにしだし、身体に黒い模様がドンドン侵食しだす。
......ここで俺は悟った。
現在のGOD EATER2の世界で一番の問題。
まぁ、最終的にはこれが突破口になるのだが。
地球が特異点を新たに生むための儀式。もしくは、下準備。
赤い雲から降るその雫を浴びた者は、人間であれば必ず死滅する。
人間を殺すために作られた様な、数々の病気を克服し、特攻薬を作って来た人間でも治療できない病。
その病の名は、『黒蛛病』。
1人のゴッドイーターは突如発症、急速に広がったその病で、瞬時に命を落とした。
結婚を誓った女性を、1人残して....。
これが、間接的にではあるが、初めて犯した殺人だった。
黒ゴートが、若干ドヤ顔をこちらに向けて来た。
はい、殺人でした。サツバツ!!
まさかの自らではなく部下が殺しました。
ここで原点回帰してザイゴートくん2号が新しく出現しました。