転生したは良いんだがタイミングが遅すぎた   作:執筆使い

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ふと思った。頭脳面で最強のドラゴンボールキャラって誰だろう?(やっぱり少ない物資でタイムマシン作った未来ブルマかなぁ...)


完全な王と未熟な転生者

 

 

 

 −カプセルコーポレーション−

 

 何時もと変わらない風景が其処にはあった。

 食卓を父と母、そして娘が囲い食事をしている光景。

 だが気を読み取れる者が見ればこの光景が如何に不気味だというのがわかるだろう。

 その風景におおよそ似つかわしくない邪悪な気、それが食卓に充満しているのだから...

 

 

「どうだ?制圧の度合いは?」

 

 

 ふと、父がそう尋ねる。中身が違えどサイヤ人だからか、その横には既に空になった皿が数十枚程積み上げられていた。

 

 

「既に西、北、南は完全にツフル化しております。東は悟天が少々苦戦した様ですがあともう少しすれば...ですが」

 

 

 母が質問に答える。最初の方は冷静に淡々と報告をしていくが最後の方になって苦虫を噛み潰した様な表情をするのであった。

 

 

「どうやら裏切り者が1人出て来たらしく...」

 

 

「何?」

 

 

 父の食事の手がピタリと止まる。まさか同胞の中に裏切り者が現れるのは予想外だったらしく顎に手をかけ一瞬だけ考え込むのであった。

 

 

「むぅ...」

 

 

 それは少し不味いと彼は考える。奴が来るまでの間、故郷にいる人々全員をツフル化させ油断したところで究極ドラゴンボールを奪うのが彼の計画だった。

 だがもしその裏切り者がその前に奴と接触した場合、最悪対策を立てられる可能性が出て来る。恐らく奴の性格上真っ向勝負でいくとは思うがドラゴンボールを奴が持つとは限らない。なにせ下手に抵抗されて時間切れになった場合地球ごと消滅するのだから。保険があるとはいえ万が一というのがある。

 

 

「アレの再生は何処まで進んでいる?」

 

 

「6割程でございます。恐らくギリギリになるかと...」

 

 

 そうか...と言いなが暫く考えた後、王は立ち上がり気を張り巡らせる。

 

 

「ならばオレが行く。ツフルの王のオレが直々にな。」

 

 

「ベビー様!?そんな事をなさらなくても?!」

 

 

 そう娘が言いよるが王は手で制する。その貫禄たるやまさに彼女は渋々と元いた席に戻るのだった。

 

 

「オレ様に逆らう事がどういう事か、民達に教えようと思ってたのでな...丁度いい。」

 

 

 宇宙へ飛び立った悟空。彼を待たずにとうとう王が動き出すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 さてさて、場面は変わりこちらは寂れた村。少し古びた雰囲気を醸し出している屋台にサイヤ人とツフル人が並んで座っていた。並んで座っていたとあるが、サイヤ人は警戒してるのだろうか少し離れている。

 

 

「...何でツフル人が態々こんなところで、こんな店まで来てサイヤ人に会いに来たんだ?」

 

 

「追われてたから。そしたらなんとなくここに来れば良いと思って此処まで来たんだよ。」

 

 

 サイヤ人はお玉をツフル人の女性に向ける。

 

 

「そんな話を信じるとでも思ったのか?言っておくが俺とお前は敵同士なんだぞ。」

 

 

 そう言って殺気立った目で睨みつける。そこらの一般人であれば震えて身動き一つ取れない程濃い殺気を向けるのだった。

 

 

「...」

 

 

「♪」

 

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「...」

 

 

 ー良いか、◼️◼️。男にはやってはいけない事が2つあ

 る。

 

 

 ーやってはいけないこと?

 

 

 ーそれは...

 

 

「どうしたの?」

 

 

「お父さんが言っていた...食べ物を粗末にすること、女を泣かせたり傷つけたりすることは男は絶対にやってはいけないってな。」

 

 

 確かに目の前の女性は怪しいの一言に尽きるけど、だからといって攻撃する理由にはならない。そもそも元は普通の人間だからな。

 

 

「...かといってお前を信じた訳じゃない。だからここから離れてくれ。」

 

 

「そう...ごめんね。変に迷惑かけちゃって。」

 

 

 ...そんな目で見ないでくれ。助けを求める様な目で俺を見ないでくれ。お前の目の前にいるのは自分の命欲しさに救いの手を差し伸べなかった最低な人間なんだ。

 

 

「...本当にすまない。」

 

 

『俺はこうやって人を見捨てる為にこの世界に転生したのか?』この二日間でその言葉を頭の中で言うのは数十回にも渡る。その内何回かは遅すぎるタイミングに転生させたあの女神の所為で自己完結していたか...

 

 

 

 

 

 違うだろ。ただ死ぬのが怖かった...そんな理由で動けなかった自分の所為だろ。全て消えてしまいそうな...そんな感覚を思い出して足がすくんだんだろ...

 

 

「ちょっと待て。」

 

 

 この時、どうして目の前のツフル人を引き止めたのかはわからない。かなりの危険を孕む可能性だってあるのに何故俺は彼女を助けようと思ったのか...

 

 

「やっぱり俺と一緒に...!?」

 

 

 そう考える暇も無く彼がやって来たのだから。

 

 

「ほぅ...裏切り者の気を追ってみれば見慣れない鼠が一匹...か...」

 

 

 どうして!?何故奴がこんなところに?!そう考えるよりも先に俺は彼女の手を掴んで飛び出そうとした。

 

 

「おっと、妙な真似をしたらどうなるかわかってるだろうな?」

 

 

 出来なかった。奴がやったのは俺をひと睨みした事...ただそれだけの事なのに俺は身動き1つ取れなかった。

 

 

「ハァ...ハァ...ゼェ...ゼェ...」

 

 

 呼吸さえまともに出来ずにいた。これがツフルの王の殺気なんだと...圧倒的な実力の差なんだと...

 

 

「クソ...」

 

 

 だが後には引かないと、そう思いながら目の前の敵を睨みつけるのだった。

 

 

 悟空が帰って来るまで後1カ月

 

 

 To be continued...

 

 

 

 

 




まさかのいきなりボス戦

そして更新遅れてすいませんでした。

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