転生したは良いんだがタイミングが遅すぎた   作:執筆使い

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「DB界に空前のヤムチャブームだと...ヤムチャ普及計画はまだ始動してない筈...まさか第三者が!?」


最近公式にヤムチャが主人公の漫画が出てきて色々可笑くなっている作者でございます。

※今回の話は余り本編に関係のない(かもしれない)話ですのでそういうのに興味の無い方はどうぞブラウザバックを






三つ目の狼

 先ず最初に孫悟天が犠牲になった

 もし軽めでも良いから修行を続けていれば、ベビー程度の相手なら傷一つ付けられずに撃破出来たであろう。

 

 次に犠牲になったのは孫悟飯

 いち早く弟の異変に気付いた彼はベビーに寄生された彼と交戦する。何処かで戸惑いがあったのだろう。本来ならば直ぐに倒せる相手だというのに手間取ってしまい、一瞬の隙を突かれて寄生されてしまった。

 その際に、悟天を庇ってピッコロがかめはめ波を喰らい生死不明の状態となっていった。

 

 サイヤ人の王子、ベジータの番となった

 彼は前の2人と違い甘さ等ない。だから最後に回したのだった。一線を退いてるとはいえ元々潜在能力の高い2人のコンビネーションを前に無傷で済まなくなった。

 そしてとうとうベビーの悲願の一つが達成されたのだった。ベジータであればこの程度の支配ならば寄生したベビーごと跳ね除ける事も出来ただろうが、既に卵を植え付けられた2人を人質に取られてなすすべもなく支配下に置かれた。

 

 

 こうして、地球に存在するサイヤ人は1人を除いて敵の配下となったのである。

 

 

 

 そして全人類ツフル化計画が始動したのだった。

 

 

 ..................................

 

 ....................

 

 ............

 

 

「無駄な抵抗はやめるんだな。」

 

 

「無駄かどうかは戦って見てから判断しろってんだ。」

 

 

 夜の荒野にて2人の人物が会話をしていた。片方は先程述べていた卵を植え付けられたサイヤ人、孫悟天。もう片方はもう随分昔に一線を退いた地球人トップクラスの武闘家、ヤムチャである。

 既に戦って数分経っている為か、地形は所々歪んでいる。そしてヤムチャも既にボロボロだった。

 

 

「(と言ったものの...どう考えても俺が悟天に勝てる訳ないんだよなぁ)...はっ!いかんいかん!!」

 

 

 それは噛ませ犬としての性だろうか、絶対絶命のピンチだというのにそんな事を考え出す。しかし腐っても武闘家、直ぐにその考えを頭から消して瞬時に構える。

 

 

「か...め...」

 

 

 この掛け声から彼がどんな構えをしているかは想像出来るだろう。そう、彼はあくまでも抵抗を選ぶのであった。

 

 

「愚かな...」

 

 

 そう言って悟天も同じ構えをする。悟天の言う通りであった。同じ技の撃ち合いならば単純なパワーが上の者が勝つ。誰もが知っている事である。

 

 

「は...め...」

 

 

 そう、単純な撃ち合いであるならば。油断していた猿はハイエナが口角を上げている事に何の違和感も抱かなかった。

 

 

「波!!」

 

 

 先に打ち出したのはヤムチャ。それに少し遅れて悟天が青白いエネルギーを放つ。このままではパワー負けして悟天に旗が上がってしまう。

 

 

 クイッ

 

 

 だから曲げた。

 

 

「なっ!?」

 

 

 嘗て悟空がピッコロ大魔王相手に使った曲がるかめはめ波。ヤムチャがやったのはそれだ。元々操気弾を扱う彼にとってその程度のコントロールは屁でもない。二つのエネルギーがぶつかる瞬間に逸らしたことにより空を切ったエネルギーは悟天の後ろに回り込みそして

 

 

「がっ!?」

 

 

 無防備な背中に当たったのだった。集中が切れた事により狙いが外れる。

 

 

「へへ...イタチの最後っ屁ってヤツだ。」

 

 

 最早一歩も動けないハイエナ。その表情はざまあみやがれとでも言いたいかの様に笑っていた。

 

 

「やってくれたな...」

 

 

 対照的に悟天の表情は怒りに満ちていた。自分より遥かに格下だと思っていた相手に手玉に取られた様で我慢ならなかった。

 

 

「死ねぇ!!」

 

 

 今度は遊びではない、本気の気功波。最早風前の灯火のヤムチャには避ける事も出来なかった。

 

 

 ーー気功砲!!

 

 

 そんな声が聞こえたのは打ち出されて直ぐの事だ。そして衝撃と共に狙いがまた逸れた。

 

 

「ちぃっ!!次から次へと!!」

 

 

「天津飯!!」

 

 

 そこにいたのは嘗てのライバルにして嘗ての戦友であった。彼はヤムチャの横に着地し戦闘態勢に入る。

 

 

「異変を感じていたからもしやと思ってな...」

 

 

「...一応聞くが餃子は?」

 

 

「置いてきた。この戦いについて来れそうにないからな...最も、それは俺たちも同様だが。」

 

 

 しかし助っ人が現れた所でこの劣勢を崩せる訳がない。圧倒的な個に対してその程度の人数差では対抗出来ない。

 

 

「天津飯...一つ提案がある。」

 

 

「何だ?」

 

 

「...をして体勢を立て直して...を...」

 

 

「...解った。一か八かやって見るとしよう。」

 

 

 そう言って2人は構える。同時に悟天も構える。

 

 

「何か話してたみたいだが良いのか?貴様らがそうやって抵抗すればするほど生き残る確率は減る事になるんだぞ。」

 

 

「そっちこそ良いのか?ずっとこっちの方を見て。」

 

 

「何を言って...!?」

 

 

 強烈な光が突如悟天を襲う。その光は一時的に視界を奪う事に成功するのであった。鶴仙流の技の代表格にして、油断している者に最も有効な技。その名も

 

 

「太陽拳!!」

 

 

「ぐっ...目が...目がぁ...」

 

 

 これがピッコロやベジータ、悟空等といった熟練者であればそもそも喰らわないし、仮に喰らったとしても直ぐに気で相手の位置をつかんで戦いを続行するだろう。しかし相手は実力はあれど戦いに置いては2人に比べて遥かに経験不足であった。

 

 

「「フュー...」」

 

 

 そして隙があればこの技が使える。圧倒的な個に対応する為には此方も圧倒的な個になればいい。その為には隙を作る必要があった。

 

 

「「ジョン!はっ!!」」

 

 

 そして2人は光に包まれる。

 

 

「しまった!?」

 

 

 

 

 

「...ヤムチャと天津飯が合体してヤム飯といった所か。」

 

 

「合体した所で!!」

 

 

 そう言ってエネルギー弾を連射する悟天。その顔には先刻の余裕等消え失せていた。

 

 

「そして此奴が...スーパーヤム飯!!」

 

 

 しかし其れ等もヤム飯の赤い気によって全て打ち消される。

 

 

「...といっても、100倍界王拳を発動しただけだがな。」

 

 

「クソ...クソが!!」

 

 

 これで条件は同じ。否、落ち着きがある点ではヤム飯が有利である。

 

 

「久しぶりに見せてやろう...狼牙排球拳、行くわよー!!」

 

 

「こんなふざけた奴に負けてたまるか!!」

 

 

 弱者の反撃が今始まるのであった。

 

 

 To be continued...

 

 

 

 




ヤムチャはともかく天津飯がフュージョンの細かい動きを知ってるのは可笑しいというツッコミは無しの方向でお願いします
(実は原作、劇場版、スペシャルで天津飯がフュージョンの現場に居合わせた事はない。神と神?知らんな)

因みにヤム飯の戦闘力は

6億(通常最大)

600億(100倍界王拳)

です。100倍界王拳がありえない、と思う方は劇場版DBの『超サイヤ人だ孫悟空』を見てください。

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