悪魔(と言う名のブロッコリー)
「もう我慢できぬぅ!!劇場版キャラを出せロットォォォォォ!!」
天使(という名の親父ィ)
「ちょ、おま、ゑゑゑゑゑゑ!?やめろブ◯リー!それ以上気を高めるな?!」
...劇場版キャラを出したいのにGTだから(時系列的に)出せない!?そんなジレンマに悩まされている私でございます。
いらっしゃいませと言うのは店主の声
今日は何があるんだ?と言うのは客の声
0円食堂には美味しい料理があります
お客様の舌を必ずや喜ばせます
はてさて、今日のお客様は?
「噂の0円食堂ってのはここかい?」
夜のとある都の少し人通りの少ない所
そこには一軒の屋台が存在していた。
「ええ。ここで合っていますよ。」
店主はエプロンに手拭いを頭に付けた金髪の男。しかしガラが悪い訳では無く、もし黒髪だったら何処にでも居る普通の男の子だという印象だ。
「そうか...暖簾を見てもしやと思って来たんだ。あ、僕はこう言う者です。」
そう言って名刺を店主に差し出すお客様。長年のサラリーマン生活を営んでいる彼に取ってこの行為は神聖なものであり、手慣れているものだ。
もし武道の一つに名刺交換なるものが存在していたら彼は免許皆伝、晴れて師範代にまでなれる。其れ程までに無駄のない動きで店主に手渡していたのだった。
「これはどうも...生憎俺は名刺を持ってないので口での紹介になりますが、」
そう言って彼もお客様に向かってお辞儀をする。この世界へ来て何度かした事がある行為である。これまで武道(と言えるレベルの範疇にあるかは置いといて)をやって来た彼にとってこれは敬意を評する相手に対しての神聖な行為である。
「俺はこの食堂を営んでいますイサヤと申します。」
「...君は若いのに立派だなぁ。こうやって、たった1人で美味しいと評判の店を営んでいて。」
そう言われてイサヤはフッと笑ってこう返した。
「悩みがあるなら聞きますよ?」
そう言いつつも料理を作る手を止めない。どうやら今日はラーメンのようだ。スープを煮込む時に出る煙に腹が減っている事を再確認されたサラリーマンは、自分の悩みをさらけ出すのだった。
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「と、言うわけなんです。」
「成る程...上司には使えない部下と罵られ、部下にはうだつの上がらない上司と馬鹿にされる、と。」
「結果は出しているんです。誰よりも努力しているって自負もある。なのにそういう事を言われて...」
涙を流す男。その事を思い出したのだろう。誰だって、努力や結果を否定され続ければ嫌な気持ちになる。ましてやそれが十数年も続けられた日には...
「そうですか...一つ。話をしましょうか。」
ラーメンを作り終えた男は、其れをお客様に差し出し昔話を始めるのだった。
「どうか、こちらのラーメンを食べながら聞いてくださると幸いです。」
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「...その日から俺は俺なりに努力して、誰かの手助けになる為に日々を生きるって決めたんです。」
彼が話したのは神殿での事。未来を変えようとしたけど出来なくて、1人悩んでた時に神様の付き人に励まされたことを話したのだった。勿論多少話を変えて(いきなり神とか神殿とか言われてわかる人はいないので)
「...頑張れば誰かの助けになる、か。そう考えた事なんて一度も無かったな。」
気がつくと男の涙は途切れていた。代わりに顔には何かを決意した様な表情が見える。
「まさか君みたいな若者に教えられるとはね...」
そう言ってお客様は懐から財布を出す。
「お代は結構ですよ。0円食堂ですので。」
「嫌々、これは僕からの感謝の気持ちだ。」
そう言って渡されるのは一枚のお札。一万ゼニーと書かれたそれは単体では一番高い貨幣である。
「そうですか...では、有り難く頂きます。お客様、本日は誠にありがとうございました。」
こんな噂がある。その食堂はお代はタダな上に味は絶品との事だが、殆どのお客様は何かしらを店主にあげる。
0円食堂には様々な悩みを抱えたお客様がやって来る。店主はそんな人達の願いを叶える事は出来ないが、そんな人達の悩みにアドバイスをもって手助けをする。
イサヤ食堂...又の名を社会の闇を照らす金色の太陽
黄色い閃光に並ぶ、都の七不思議の内の一つである。
奴の襲来まであと5ヶ月
To be continued...
...ドラゴンボールっぽくないな今回の話。書き終えた後にそう思ってしまいました。
黄色い閃光?ダレノコトデショウネー?