イサヤがアレを習得しますが...多分納得できる人はいないと思います。
精神と時の部屋
真っ白で何もない空間
酸素が地上の四分の一
重力は地球の10倍
気温は50℃からマイナス40まで変化
そして何よりもここでの一年は外の世界で1日しか経たないという、修業にはもってこいの場所。そこにたった一人(と一体)で黙々と修業をしているサイヤ人の姿があった。
「デリャリャリャリャリャ!!」
イサヤとそのコピーである人形(六話参照)だ。彼らはいま組手を行っている。因みに戦っている人形は特別製で1年は動ける上に、こちらの強さに合わせて向こうも強くなるとのことだ。相手はまさに自分自身。最高の練習相手と共に彼はどんどん力をつけていったのであった。
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俺がこの部屋に入って3か月が経った。精神と時の部屋...これほど過酷だったとは。ただそこにいるだけでも辛い。それでも俺は少しでも力をつけなければならないからこうやってイサヤ人形と組手をしているわけだ。
因みに、回復要因としてデンデさんも一緒に入れようとは考えたけど...流石に迷惑だと思うし、下手すると敵に自分の手の内がばれる可能性があるから却下した。
「...駄目だ。」
今俺は座禅をしている。仙人モードの修業ではない。擬似的な怒りを引き出そうとしているのだ。原作でも確か悟飯さんがこれでなった筈だが...一向に成れる気配がないな。
「...多分だけど、俺が純粋なサイヤ人だからなのか?」
これは俺の考察だが、何故悟空やベジータはあれほどの感情の変化でやっと成れたアレが悟飯さんは擬似的な怒りで、その弟やベジータの息子は怒りなど無しに変化できるのか?それはサイヤ人の血が薄いからなのかもしれない。多分純粋なサイヤ人であればある程変身に必要な感情の変化が大きくなければならないということか...だとしたら不味い。
「...ならば限界まで追い込んでやる。」
仙豆は...無駄にしたくないな。とりあえずテーブルに置いておこう。これは貴重だからな。そう易々と栽培できる代物ではなさそうだし。もし仙豆栽培キットがあれば一目見てみたいものだ...ブリーフ博士あたりなら作れるかもしれないが。
「良し!それじゃ行くか!!相棒!!!」
「...」コクリ
...寂しくはない。うん。寂しくはないよ。強くなるためだ。全然さびしくなんか...
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「オラァ!!」バキィ!!
「!?」
あれから通算6か月。俺は兎に角修業に打ち込んだ。ストレス?何のことだ?なんかイサヤ人形が怯えてるように見えるけど気のせいだ。あれから力は増していくが、中々きっかけは訪れないものだ。こうなったら
「...とことんやるぞ。」
こうなりゃあやけだ。限界まで追い込んでやる。
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「はぁ...はぁ...」
「...」
...思えばこいつも俺の勝手な都合で勝手にこの部屋に入れられたんだよな。なんかそう考えると申し訳ない気持ちになってきた。
「...よし。それじゃあお前に恩返し「バタン」え?」
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幾ら人形といえど限界は訪れるものだ。ましてやここ4か月殆ど休むことなく組手を行っていた。サイヤ人であるイサヤは生きている為休めば回復するのだが、人形であるイサヤはそれがない。本来なら1年は持つ強度のはずだが、オーバーワークをさせ過ぎたために予定より早く限界が来てしまったのだ。
「そんな...嘘だろ...」
自分はなんて愚かなことをしてしまったのだろうか。
「おい...頼むよ...起きてくれよ...」
相棒であり...友である彼を自分自身の手で失ってしまった。それは彼の心を大きく揺さぶった。
「クソ...ごめんよ...」ポタッ ポタッ
流れ出す涙。溢れ出す気。彼の心は自分自身に対する怒りで一杯になる。
「クソ...」ブチ
そして臨界点を突破する。
「ウアァァァァァァァァァァ!!!」
ゴオオオオオオオオオ!!!
真っ白だったその空間は、その気によって黄金に染まるのであった。
奴の襲来まであと7か月
To be continued...
超サイヤ人についての考察を書いてみました。
原作見る限りだと悟飯や悟天、トランクスがいとも簡単に変身できたのはサイヤ人の血が薄いからだという作者の勝手な解釈ですが...
因みに本小説内では仙豆は滅多に使うことはありません(三個しか持ってないので)
仙豆栽培キットがあれば一目見たいものですよー
(とある超有名な噛ませ犬の小説から目を逸らしつつ)
...すいません。ふざけ過ぎました。
言い訳になりますがイサヤが変身するきっかけが全く思いつかなかったんです。
シリアスを期待してた方々...本当にすいませんでした!!