「ブラックブレット」 赤い瞳と黒の剣   作:花奏

2 / 11
第一章 神を目指した者たち
第一話 全ての始まり


西暦2021年。

 

突如この世界に現れた寄生生物ガストレア。

 

私達、人類はあっけなく敗北し、

 

ガストレアは私達の大切なものを全て奪っていった。

 

 

 

忘れもしない10年前のあの日。

 

 

ガストレアは私の大切なお母さんを喰い殺した。

 

たった一人、私の生きる意味を、価値を、全てを肯定した

 

私のかけがえのない家族。

 

そしてあの、第一次関東会戦。

 

私の家族も、友達も、住んでいた家も、

 

町も、思い出だって。

 

私の大切なものを全て奪っていった。

 

 

 

ガストレアが憎い。

 

助けれなかった私が憎い。

 

 

ずっとそう思っていた。

 

 

 

でも、

 

貴方は私を変えてくれた。

 

救ってくれた。

 

こんな私にもやるべき事があるんだって教えてくれた。

 

 

 

大切なものを

 

もう、失いたくない。

 

大切な人も、居場所も、

 

思い出も。

 

昔の様に

 

安心して生きる事は

 

難しくなったこの世界。

 

私は

 

私なりの

 

やり方で。

 

 

 

大切なものを

 

今度こそは

 

私が

 

 

救う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが最後のチャンスだったのよ!」

 

天童民間警備会社では今日も社員 里見蓮太郎(さとみれんたろう)が社長 天童木更(てんどうきさら)に怒られていた。蓮太郎が報酬を貰い忘れたのだ。

そのとき、トントンとノックがあり、木更がドアを開ける。

 

延珠ちゃんかしら。でもノックって珍しいような...

 

「延珠ちゃん、里見君の事どうにか、あ」

 

そこには蓮太郎のイニシエーター藍原延珠(あいはらえんじゅ)ではなく、小柄で栗色の肩より長くウェーブのかかった髪を耳より少し低めの位置で二つに結び、ブラウスにグレーのプリーツスカート、黒のハイソックスに黒のローファー姿でブラウスについているリボンは赤色の学生だと思われるの少女。その少女の傍らには、延珠と同じ髪の色をポニーテールに結び、延珠と色違いの水色の上着、中には白色のTシャツを紺色のキュロットパンツの中に入れ、靴は延珠と同じ瓜二つの少女がいた。

 

「今日から天童民間警備会社で働く事になりました、神代沙耶です。よろしくお願いします」

 

「沙耶のイニシエーターの藍原杏(あいはらあんず)です。それで.... お姉ちゃんに会わせて頂けませんか」

 

蓮太郎と木更は驚いた。そのときだった。

 

「ただいま〜」

 

延珠が帰ってきた。

 

「お姉ちゃん!」

 

「お姉ちゃん?妾が...... もしかして、杏、なのか?双子の妹の」杏は笑顔で頷いた。

 

「「延珠/延珠ちゃん に双子の妹がいただと!/の」」

 

蓮太郎と木更は声を揃えて叫んだ。そして木更は申し訳無さ様に、

 

「沙耶ちゃん、大変いいにくいんだけど、他の民警に.....」

 

「あ、もう天童民間警備会社って決まっているから。ほらライセンス。聖天子様(せいてんさまし)に頼んだの」

 

木更はがっかりした。天童と神代は仲がとても悪いのだ。特に沙耶と木更は。

 

「じゃあ、歓迎会でもするか?」

 

「里見君のお馬鹿!何処かの誰かさんが報酬貰い忘れたせいでお金がないのよ」

 

蓮太郎が言うと木更がまた怒った。

 

「それなんだけど、たまたま蓮太郎君がガストレアを駆除した現場に居合わせて、報酬貰ってきたの」

 

「沙耶ちゃんナイス!じゃあ、ファミレスにでも行きましょう」

 

木更が言うと藍原姉妹が声を会わせ、

 

「やったー」

 

と喜んだ。

 

 

 

 

「お主は蓮太郎とどういう関係なのだ?」

 

ファミレスに着くなり延珠は沙耶に質問をした。

 

「うーん、同志?」

 

「恋人では無いのだな?」

 

その瞬間、沙耶は顔が赤くなる。沙耶は蓮太郎の事が好きなのだ。

 

「ううん。恋人では無いよ」

 

延珠はガッツポーズをつくる。延珠は沙耶には用が無くなったのか杏の方を向き、

 

「杏は天誅ガールズを知ってるか?」

 

「うん!私は天誅レッドが好きかな〜」

 

「杏もか?妾も天誅レッドだ。でも、バイオレット以外は好きだぞ」

 

二人は天誅ガールズの話で盛り上がっている。

 

「天誅ガールズって人気なんだね〜千代(ちよ)ちゃんも好きって言ってたな〜」

 

蓮太郎は千代という子が気になった。

 

「千代?」

 

「あっ、友達。同じ学校の」

 

沙耶に反応した延珠は、

 

「沙耶は何処の学校に通っているのだ?」

 

桜花学園高等部(おうかがくえんこうとうぶ)

 

杏を除く三人は驚いた。おかげで周りの人が一斉にこちらを見た。桜花学園はとても偏差値が高い学校で、小学部から高等部まである学校だ。

 

「グ〜」

 

すると木更のお腹がなった。

 

「木更さんもお腹空いてるみたいだし、そろそろ食べないか」

 

それから好きな物を頼み、話に花を咲かせた。

 

 

 

 

 

ファミレスを後にし木更と別れ、沙耶は蓮太郎の家に着いて行った。

 

「お前、ストーカーか?」

 

「あ、家無いから、蓮太郎君の家に住もうかな〜って。ダメ?」

 

上目遣いで蓮太郎に聞く。蓮太郎とは長い付き合いだ。どうすれば蓮太郎君を惑わすことが出来るか知っていた。蓮太郎は顔が赤くなり、

 

「お、おう」

 

と答えた。

 

蓮太郎の家に着き、杏、延珠、蓮太郎が寝た後、沙耶はボロアパートの部屋のベランダに出た。

 

「天童民間警備会社、儲かってないな。やっぱ止めとけば良かった。嘘を貫き通すのは大変だし」

 

すると沙耶のスマートフォンがなった。

 

「もしもし。天童民間警備会社との接近が完了しました。次の命令をお願いします」

 

柊沙耶(ひいらぎさや)に命令する。里見蓮太郎と行動せよ。奴と行動すれば蛭子影胤(ひるこかげたね)と接近する事が出来る。』

 

「はい。お父様」

 

そのとき、沙耶の瞳が赤く染まった。ガストレアと同じ。




駄作ですみません。文章力は無いですが今後ともよろしくお願いします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。