今回は短編です!千葉村編のとこかな?
ではではどうぞー!
今は忌々しい学校も夏休み。
俺は夏休みの宿題を終えてゲーム真っ最中。
SAOH◯早くアップデート来ないかな…。
ちなみにお金もなぜか増えた。
母ちゃんからもらったのだが、何故くれたのか聞いてみると…
「なんか並行世界の私が呼びかけて来た…」
とかなんとか。うん、意味わからん。
そんなわけで夏休みを満喫中である。
ガチャ
「うーん!夏休みの宿題終わった!」
「おう、お疲れさん…。」
「お兄ちゃん〜、小町はすごく頑張って宿題を終わらせました。」
「まあ、そうだな…」
「だから頑張った小町には自分へのご褒美が欲しいのです!」
「ふーん。」
「ということでお兄ちゃんは小町と千葉に行かなければなりません!」
「へぇー、嫌だ。」
「嫌だじゃないの!小町は千葉に行きたいの!どうせお兄ちゃん予定なんかないでしょ!?」
は?いやいや…
「予定ならあるぞ。」
「は?どうせゲームしていて忙しいとかそんなもんでしょ?お兄ちゃんに予定なんかあるわけないじゃん。」
「たしかにぼっちで家族と出かけることなく、旅行にも置いて行かれる俺は基本的に暇なのは認める。しかし、今日は予定がある。正確には今日から3日間。予備校の勉強合宿があるんだよ…」
「え?いやいや嘘でしょ?」
「いや本当だって。親父たちにはもう言ってあるし、なんならカレンダーにも書いてある。」
そう俺が言うと小町はカレンダーのところまで見に行った。
「え…本当に…」
「そこで嘘言ってどうするんだ?」
「え、どうしよう…これじゃあ…」ブツブツ
「何ブツブツ言ってんだ?」
と、そんなとき…
ピンポーン
「誰だこんな朝っぱらに…?」
「はーい、ちょっと待っててくださいよ…っと!」
ガチャ
玄関を開けたそこには…
「平塚先生?」
なんで?
「まったく君が来ないから家まで来たんだぞ?電話やメールにも反応がなかったし。何故出なかったんだ?」
「電話やメール?どういうことですか?」
「とぼけるな!何故携帯に出なかったと聞いているんだ!」
なんでこの人は朝っぱらから怒っているんだろう?意味がわからん。
「はぁ、よくわかりませんが携帯は終業式が終わってから充電してないのでそのままになってて電池が切れてると思います。」
「だったら何故充電しなかった?」
「いや、俺の携帯に連絡するのなんてほぼいないし、それに来ても迷惑メールぐらいだから問題ないかと。基本的に家族からも連絡来ないので特に大丈夫かと…」
「で?一体何の用です?」
そう、結局何しに来たのかがわからん。
「奉仕部の合宿よ。」
「そうそう!ヒッキー来ないからわざわざ家に来たんだからね!」
「合宿?え?雪ノ下と由比ヶ浜まで…」
「あ、八幡!僕もいるよ!」
「と、戸塚ー!」
「八幡ー!」
ギュッ ダキッ
「と、戸塚どうしてここに?」
「うん、平塚先生から奉仕部の合宿やるって聞いて暇だったらどうかなと言われたから来たんだ!丁度テニス部もなかったしね。」
なるほど、なるほど…うん?
「そうなのか…。でも戸塚、俺は今日まで合宿があること知らなかったんだ…」
「え…」
そう、俺は今日まで。正確には今さっきまで知らなかったのだ。戸塚に言われるまで知らなかったのだ。
「なあ、雪ノ下。お前が合宿のこと連絡来たのいつだ?」
「たしか…終業式の次の日だったかしらね。」
「で、平塚先生。俺に連絡したのはいつですか?」
「今日だ…」
「ですよね。これはどう考えてもおかしいのでは?」
「…どうせ比企谷のことだ。拒否するかと思って当日にすれば逃げることもできないと思ってな。比企谷の妹さんに手回ししてな。」
「は?」
え、何?勝手に人の予定埋めといて謝罪もなし?
しかも強制的に来いだって?
冗談じゃない。何故俺の予定が俺の知らない間に決められなきゃならんのだ。
ふざけるな!
「あのですね、平塚先生。人の予定を当日になって知らされても困るんですが?それに俺は事前に知らされてもたしかに拒否したでしょう。」
「だったら…!」
「でもですね、それでも事前に連絡しとけどまだ予定なんとかなったかもしれないですけど、当日に連絡するって常識的にどうなんですか?というか、俺今日予定入ってるんで無理なんですけど。」
「はっ!君に予定なんかあるわけないだろ!」
そこでやっと小町がやってきた。
「平塚先生…兄は今日本当に予定があるんです。予備校の合宿で今日から3日間いないんですよ…」
「なっ!?それではこちらの予定とまるっきり被ってしまうではないか!」
「そんなこと言われてもどうしようもないですね。『今日』連絡しといて言えるセリフではないですよ?」
「くっ!ならその合宿をキャンセルして…」
「そうそう!そんなことよりも合宿行こうよ!」
「ふざけてるんですか?お金まですでに払っているのにそれをキャンセルしろと?それに総武は進学校でしょ?部活と勉強どっちが大切かはわかりますよね?」
そう部活と勉強、将来を考えれば断然勉強だろ。それに当日に連絡してきて何いってんだ。
「っ!おい比企谷妹、比企谷に予定はなかったんじゃないのか!?」
「こ、小町も今さっき知ったばかりで…」
というか…
「小町、お前は合宿があること知ってたんだな?
だったら何故何も言わなかった?」
「べ、別にお兄ちゃんなら予定ないと思ってたしいいかなって…」
は?何言ってるんだ?
「俺に相談もなく、勝手に決めといて言うことか?そもそも前から思ってたんだが何故お前が俺の予定を勝手に決めてるの?なんでお前の予定に合わせなきゃならんの?友達呼ぶから家にいるなとかお前俺のことなんだと思ってるの?」
「そ、それは…」
「俺はお前の都合いい物じゃないだぞ!あ?」
「………」
「なんとか言えよ!」
本当にムカつくな…。都合いいときだけ甘えて勝手に人のこと他人に話すし。プライバシーの権利とかどうなってるの?本当に。
と、そこで…
「そこまでよ比企谷君。」
「雪ノ下…」
「とりあえず落ち着きましょう。ね?」
「あ、ああ…」
そう言われて少し時間が経ち落ち着いてきた。
「まず、今回は比企谷君は何も知らなかったわけですし奉仕部の合宿には来なくて大丈夫よ。」
「おい、雪ノ下何を勝手に…!」
「そもそも平塚先生が事前に連絡しておけばよかったことのはず。それを怠った平塚先生が悪いです。」
「くっ…!」
「それに小町さん、事前に連絡が来ているなら何故比企谷君に言わなかったのかしら?彼はたしかに嫌がるかもしれないけれど、話してみなければそれもわからないわ。あなたが勝手に決めていいことではないの。わかる?」
「はい…」
「それに由比ヶ浜さん、勉強をそんなこととはどういうつもりかしら?もう高校2年ということはすでに受験に向けて頑張っている人も大勢いるのよ?それなのにそんなこととはどういうことかしら…?」
「うぅ…」
雪ノ下がなんと3人を論破した。
さすがだな…
「ということで比企谷君は予備校頑張って。こちらのことは気にせず大丈夫よ。」
「お、おう…わかった。」
「じゃあ八幡頑張ってね!」
そういい、小町を引き連れて去っていった。
「さて俺も予備校頑張るか…」
そう言い家の中へと入っていった。
その3日後、こんなニュースがあった。
なんでもどこかの小学校の林間学校でいじめにより1人の女子小学生が重症を負ったらしい。
さらにその小学生たちを無理やり仲直りさせようとした男子高校生を止めようとした同じ高校の女子生徒が大怪我。
その2人は…
総武高の鶴見先生の娘であり、俺が家庭教師をしている『鶴見留美』
総武高の生徒であり、学年主席、そして奉仕部部長である『雪ノ下雪乃』
であった。