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「おーい、昼ご飯だぞー!」
「お、そうか。じゃあ、休憩にしますか、ちなみに今日のメニューは…」
「今日の献立は…鉄板ナポリタンだ!」
「マジか、じゃあ早く行かないとな…」
「ああ、行くぞ八幡!」
「待てよアンチョビ!」
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これは捻くれた整備士と苦労人統帥のお話…
・・・・・・・・・・
ここは総武高校学園艦の戦車道の部室だ。今現在、ここで俺、比企谷八幡はは思いがけない話をされた。
雪乃「比企谷君、あなたには今後の戦車の整備はやめてもらうわ」
八幡「は?どういう意味だ」
雪乃「言葉通りよ、わからなかったの?」
八幡「いや、急にそんなこと言われてもな。理由とかあるだろ」
ちなみに俺は総武高校の戦車道で使用する戦車の整備士の1人である。
結衣「ヒッキーがしたところの整備が悪かったから私たちが試合に負けたの!まだわからないの!?」
雪乃「私たちは勝てる試合に負けた。しかもただの試合じゃない。あの西住流の師範代と島田流の師範代がいるところで…。これがどういうことかあなたにわかるかしら?」
戸塚「ちょ、ちょっと待ってよ!!八幡はしっかりやっていたよ!前日にも夜通しで残ってやったもん!当日だって点検していて…」
材木座「ふむ、我も自分のところをやりながら見ていたが、特に何も悪いところはなかったと思うのだが」
雪乃「だったらこれはなにかしら?たしかここは比企谷君がやっていたところではなくて?」
八幡「…これは」
たしかにここは俺がやっていたところに違いはないが、このやり方は…
雪乃「あら、どうしたのかしら?」
八幡「…ちなみに雪ノ下、ここの整備が俺がしたって誰に聞いた?」
雪乃「あら、言い訳でも言うつもり?」
八幡「誰が言ったのか俺は聞いているんだが?」
雪乃「は、葉山君だけど…」
八幡「そうか…」
俺は作業着を脱ぎ、近くにあったペンであることを紙に書き込んだ。
八幡「ほら、これ」
雪乃「何を書いた…これって退部届け!?」
結衣「え!?」
戸塚「は、八幡!?」
材木座「お主何を!?」
八幡「悪いな、材木座、戸塚。どうやらここには俺の居場所がないみたいだ。だったらこうするのが自然だろ?」
雪乃「な、何もやめなくても…」
結衣「そ、そうだし!やめなくていいじゃん!」
八幡「何を今更、戦車の整備しなくて何をするってんだ。だったらやめても変わらない」
雪乃「……」
結衣「……」
八幡「戸塚、材木座、葉山は今どこにいるか知ってるか?」
戸塚「は、葉山君なら今ならたしか甲板に…」
八幡「そうか、ありがとな!」
戸塚「八幡!」
材木座「八幡!」
俺は後ろに戸塚と材木座なら声を聞きながら向かった。あいつのところに…
・・・・・・・・・
タタタッ…
八幡「ここにいたか葉山」
葉山「やあ、どうしたんだい比企谷」
戸塚の言う通り、そこには葉山がいた。薄気味悪い笑みを浮かべて。
八幡「とぼけてるつもりだろうが、あの整備お前がやったところだな」
葉山「な、何を根拠に…」
八幡「整備といっても1人1人微妙な違いがある。あれは俺がやったのでないのは明白だが、戸塚でも材木座でもない。あれは明らかにお前がやったものだ」
そう、あれは俺が整備した後に誰かがめちゃくちゃなことをしたため起こったもの。すぐに見てこいつだとわかった。
葉山「……」
八幡「なんなら防犯カメラでも見てみるか?あそこはたしかカメラに写る範囲だったはずだが…」
葉山「…ああ、そうだ僕がやった。だからなんだというんだ!お前が悪いんだ!僕の雪乃ちゃんを取るから!」
八幡「何のことかは知らんが、酷い逆恨みだな。で、俺を嵌めて遠ざけようとした」
葉山「ああ、そうさ!これでお前は雪乃ちゃんから退部させられて…!」
八幡「いや、退部はしたが自主退部だな」
葉山「は…」
八幡「だから自主退部してきた」
葉山「雪乃ちゃんからではなく自主退部しただと!?一体何を考えている!?何を考えているんだ比企谷八幡!!」
葉山が胸ぐらを掴んできた。結構痛い…
葉山「僕には理解できない!なぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだ!!!!」
バキッ!
八幡「へ?」
葉山「なっ…」
学園艦の端、つまりデッキの手すりの部分が老朽化かどうかがわからないが壊れた。葉山は突然のことに驚いたのか俺の体から手をはなした。
ドボン!
海に落ちた俺は必死にもがいたが、すぐに意識は遠くなっていく。
くそっ!だ、誰か…!小町!ちよ…
やがて俺の意識はなくなった。
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ここは静岡県の清水港、私、アンチョビは買い物をしていた。
アンチョビ「いやー、今日はいい買い物したな!静岡県だからかお茶がいいなぁ!お茶が!」
ペパロニ「姐さん姐さん!見てみてあそこ!鰻っすよ!鰻!あたし蒲焼き食べたいっす!」
アンチョビ「ばかペパロニ!鰻は高いんだぞ!そんな金どこから出てくるんだ!?私だって食べたいが!」
こいつはペパロニ、まだ3人しかいない我が校の戦車道履修者だ。もう1人はカルパッチョというのだが今は別行動中だ。
ちなみに私はアンチョビこと安斎千代美。我が校、アンツィオ高校の戦車道、隊長だ。ペパロニとカルパッチョからは『統帥〈ドゥーチェ〉』と呼ばれたりもする。
そんな大したものではないんだが私は…
ペパロニ「あ!姐さん、姐さん。ちょっといいっすか?」
アンチョビ「なんだ鰻なら食べないぞ?」
ペパロニ「あれ何か人みたいなのが海に浮いてるけど気のせいっすよね?」
アンチョビ「んー?どこだ?」
ペパロニ「あそこあそこ」
そうペパロニが指を指したところを見ると、そこには本当に人が浮いていた!
アンチョビ「ペパロニ!あれは人だ!人が本当に浮いている!」
ペパロニ「!?」
アンチョビ「ペパロニ!私のマントを預かっていろ!」
バシャン!
ペパロニ「姐さん!?」
私はすぐさま海に飛び込み、そこに浮かんでいる人もとへと泳いで行った。これは男性か…。少し重いがなんとか海辺近くまで運んでいった。
ペパロニ「姐さん大丈夫っすか!!」
アンチョビ「あ、ああ…なんとか…な…。ペパロニ、すぐに救急車…!?」
ペパロニ「姐さん?」
アンチョビ「あ、ああ…そんなことって、そんなこと…」
私は知っている、この男性を…
ペパロニ「どうしたんすか姐さん!」
私は知っている、このアホ毛を…
ペパロニ「姐さん、姐さん!!」
この男性は…この人は…
私の大切な…大事な…
アンチョビ「八幡…」
こうして2人は再会した。