カオスな4人衆!?最強のSランク武偵を目指せ‼   作:サバ缶みそ味

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 気づけば12月下旬…年末が近づくにつれ忙しくなってきましたね
 え?クリスマス?…静かにローストチキンとケーキを食べてますが(血涙


51話

ドレスデンから離れ、ドイツとチェコの国境付近の森の中、カズキ達は目的地である聖堂へと向かっていた。カズキ達4人は既に武装していたのだが、先頭を進んでいる鵺は物凄く不満だった。

 

「いやなんで鵺が先頭なんだじょ!?お前等が前へ行けじょ‼」

 

 武器を持っていない鵺が先頭でカズキ達は鵺に続いて後方からついてきていた。プンスカと怒る鵺にカズキ達は当たり前じゃないかと言わんばかりに答えていく。

 

「えー、だって鵺はビーム撃てるじゃん」

「何かあったらビーム撃てばいいだろ」

「…ビームすごい」

「最高のショーだと思わんかね‼」

 

「お前らただビームを見たいだけだろだじょ」

 

 鵺の緋箍來に興味津々な4人に鵺はやれやれと肩を竦める。カズキ達は鵺を先頭に聖堂へ向かい、静刃、アリスベル、セーラは後方支援として待機していた。残りのリサと貘はジョージ神父と共に遠方で待機。聖堂を調査、レリックがあれば奪還し、後方で待機しているメンバーと合流して帰還という作戦であった。

 

「…あれが例の聖堂?」

 

 カズキ達は森の中に進んでいくと小ぢんまりした古い聖堂が見えてきた。ナオトは持っていた写真と照らし合わせ目的地である聖堂かどうか確認する。

 

「あれで間違いないな。何かあるか分からないから慎重に…」

「いやっふー‼俺が一番だー‼」

「たっくん!聖堂だけに正正堂堂だね!俺も続くぞー」

「だから鵺の手を引っ張るなじょ!」

 

 何があるか分からないのに、タクトとカズキは鵺も巻き込んで突撃兵の如く走り進んでいく。もっと慎重に行けよとケイスケは怒りながら、ナオトはため息をつきながら後に続いた。聖堂の入り口前まで何もなかったことに安堵し息を潜めて軽く扉を押す。カギはかかっておらず、開いているようだ。カズキ達は静かに銃器のリロードをする。

 

「開いてるな…誰かいるかもしれない」

「どうする?いちにのさんで突撃する?」

「いや、ここは敢えて鵺を突撃させ…ビームを撃つ!」

 

「だからビームはすぐには撃てないじょ。ていうか武装しているお前らが突撃しろだじょ」

 

 どっちが先に突撃するかああだこうだ言っているうちにナオトが転がりこむように突撃していった。カズキ達は呆気にとられていたがすぐにナオトに続いて入っていった。中は前の教会と同じように閑散としており、木製のイスには埃が被っており、蜘蛛の巣があったりと長い間使われていなかったのか埃っぽかった。

 

「ナオト‼なんで先先いくんだっての‼」

「そうだぞー。俺より目立ったらだめだぞ」

 

「人の気配はしなかったし…てか、突撃したのになんで怒られてんだ」

 

 どうしてこうもバラバラなのか鵺はため息をつく。しかし、中の内装を見回し臭いを嗅いでいくと違和感を感じた。

 

「ここ最近誰かが来ていたようだじょ。人の臭いと血の臭いがするじょ」

「血の臭いって…もう少し慎重に(ry」

 

 ケイスケは鵺の嗅覚を頼りにあたりを慎重に調べていこうとカズキとナオトに言おうとしていたのだが、タクトが遠慮なくあたりを物色しているのを見てギョッとした。

 

「たっくん!?なにやってんだ!?」

「ふふふ、俺も何処かの名探偵っぽくあちこちを調べまくって…あ」

 

 祭壇を調べていたタクトは勢い余って十字架のオブジェをバキリと壊してしまった。カズキ達は目を点にしてタクトを見ていたが、タクトはしばらく考えてテヘペロして返した。

 

「あれれ~、おかしいぞ~?」

「どっかの少年探偵みたいにふざけてもダメだろ!?」

「おい、このバカを抑えろ‼」

 

 ケイスケとカズキがタクトを抑えようとギャーギャーしていると、後ろの祭壇が石をこするような音を立てて児童に横へスライドしていき、地下へ続く階段が現れた。カズキとケイスケがポカーンとしているのを他所にタクトはドヤ顔でピースした。

 

「どや?これぞ名探偵たっくんの実力‼」

 

 ドヤッとするタクトをほっといてナオトと鵺は階段を降りていく。カズキとケイスケも後に続いていき、ドヤ顔をしたままのタクトが残された。

 

「ふっ、どうやらこの俺の推理力に驚きが隠せてないようだな」

 

「ああ言ってるけどどうするんだじょ…」

「…とりあえず無視」

 

 ドヤ顔して自慢してくるタクトをスルーして階段をどんどん降りてく。道中はランプが付いており中はほのかに明るい。階段を降りていくと今度は長い一本道へと着いた。

 

「まだこんなにあんのかよ」

「ふむ‥‥ナチスの迫害に逃れるための隠れ家か、それともナチスの秘密基地かもしれないじょ」

 

 ケイスケは面倒くさそうに言っている横で鵺は辺りを見回して観察していた。どうしてそう思えるのかカズキ達は鵺に視線を向ける。

 

「聖堂も第二次世界大戦中のものだと思うじょ。見てなかったのか?聖堂内にハーケンクロイツの紋章があったのを」

「ハーゲンダッツならチョコクッキーが好きだぞ?」

「たっくん、それ違う」

 

 取りあえずカズキはタクトにツッコミを入れる。鵺は説明しても無駄だろうと軽くため息をついて地下の一本道を進んでいった。カズキ達も鵺に続いて進んでいったが、突然鵺が歩みを止めた。鵺はカズキ達に止まるよう手でサインを出す。

 

「この先から血の臭いが物凄く濃いじょ…」

 

 鵺が警戒するほどだから何かヤバイものがあるかもしれない。カズキ達はいつでも撃てるよう身構える。ナオトと鵺は突撃していくタクトを抑えて慎重に進んでいった。辿り着いた場所は開けた空間で、何本も松明が飾られて明るかった。しかし、中央の場所には5つの頭蓋骨のオブジェが地面に突き刺さっており、その周りには赤い魔法陣のような模様が書かれていた。これが一体何なのかカズキが近づこうとすると鵺が止めた。

 

「触れてはならんじょ‼これは人間の頭蓋骨と血で作った術式だ!何が起こるか分からんじょ‼」

 

 本物の血と頭蓋骨にカズキはギョッとして慌てて下がった。鵺もこの術式なのか分からないようで物凄く警戒していた。

 

「…ここに来るのはシャーロックだと思っていたが。まさか別の客人が来るとはな」

 

 そんな時、人の血で作られた魔法陣の先にある祭壇から落ち着いた低い声がした。そこには黒いローブで顔と体を隠した男性と思える人物がいた。その男の片手には妖しく光る石で作られた円柱形の物を持っていた。それを見たカズキはすぐに気づいた。

 

「ナオト、あれって…」

「…間違いない。あれがレリックだ」

 

 黒いローブの男の人物が持っているのは探しているレリックで間違いなかった。黒いローブの男はカズキ達をじっくり見た後に冷静に話を始めた。

 

「お前達の目的はこれだろう?生憎、今は儀式に使う大事なものだ。返すわけにはいかないな」

 

「それは人の物だ‼盗んだら泥棒だぞー‼」

「たっくん、それよりもあいつは殺人容疑がかかってるんだ」

 

 警戒しているケイスケの言う通りこの男は司教を殺しレリックを奪った。そしてこの人間の頭蓋骨をどうやって手に入れたのか、気になるが聞いてはいけないような気がするものもある。タクトの注意に男は低く笑う。

 

「中々面白い事を言うな。せっかくの客人だ。いいものを見せてやろう」

 

 男はレリックを高く掲げた。すると地で書かれた魔法陣が赤く妖しく光だし、頭蓋骨のオブジェがずぶずぶと地面へと沈んでいった。

 

「この膨大な式力…お前、何をするつもりだじょ‼」

 

 魔法陣から感じた膨大な式力に鵺はキッと男の方を睨みつけた。睨まれても男は冷静に話していく。

 

「この術は…5人の魔女を生贄にしてスカルキーを作らなくてなならなくてね。()()の目的はこの戦役をメチャクチャにすることさ」

 

 男は頭のローブをゆっくりとはずした。黒のオールバックで、落ち着いた眼には何やら深い野望を感じられる男性だった。

 

「紹介が遅れた。私はブラックウッド卿。シャーロック・ホームズの使いなら彼に伝えてくれたまえ。『お前ならどう挑む?』、と…まあ()()()()()()()()()()()()()だがね」

 

 ブラックウッドはそう言うとレリックを赤く光る魔法陣へと投げ込んだ。魔法陣のど真ん中に落ちたレリックは光が消えると3つに割れて飛んでしまった。2つはブラックウッドの手に渡り、残り1つは未だに宙に浮かんでいる。

 

「それを取られてはならんじょ‼」

 

 鵺の咄嗟の叫びにカズキ達は反応して駆け出す。カズキは土台になり、ナオトがカズキの背中を踏んでジャンプしてレリックの1つを取った。なんとか1つを取り返した頃にはブラックウッドの姿はなく、魔法陣から赤い光が消えていた。一体何が起こるのか様子を見ていたが、突然地面から大きな唸り声が響いてきた。

 

__

 

「…遅い」

 

 遠くから聖堂を伺っていたセーラがジト目のまま愚痴をこぼした。カズキ達が突撃してから大分時間が経つ。寒い冬の夜の森で静刃とアリスベルも鵺たちが戻って来るのを待っていた。

 

「だいぶ時間が経ってますね…何かあったのでしょうか?」

「分からないな。あいつらの考えることも行動も全く読めない」

 

 静刃もカズキ達がどういう理屈で行動しているのかも読めなかった。どちらかというとどれもゴリ押しで通しているような気がするが…と深く考えていると、聖堂の扉が勢いよく蹴り開けられ鵺を先頭にカズキ達が走って出てきたのが見えた。やっと来たかと静刃は重い腰をあげた。

 

「…なにかおかしい」

 

 セーラが静かにカズキ達の様子がおかしい事に気付いた。アリスベルも静刃もカズキ達の様子をよく見ようとした。カズキ達は何やら必死な形相で走りっており、まるで何かから逃げようとしているように見えた。

 

「静刃くん、鵺までも何か必死に駆けているように見えますね…」

「ああ、きっとあの聖堂でなにかあったんだ。アリスベル、いつでもあいつらを追いかけている連中の迎撃を…」

 

 静刃はアリスベルにカズキ達を追っている何かの迎撃の準備をしようと呼びかけたが、カズキ達が出た後に聖堂から出てきたもの、その周辺の地面から出て来たものを見て驚愕した。

 聖堂から、地面から顔が腐りかけていたり、体から骨や臓器が見えたり、白目をむいて獣の様な呻き声を出してゆっくりと進んでいる軍服を着た死体、所謂ゾンビがぞろぞろと出てきたのだった。それを見たセーラもアリスベルも驚愕していた。

 

「何ですかあれ…‼」

「ゾンビだと…!?」

 

 セーラは警戒していたがアリスベルはどんどん出てくるゾンビを見て青ざめていた。このままだとアリスベルが危ないと判断した静刃は彼女の手を握り、遠方で待機しているジョージ神父達の下へと急いで駆けだしていった。セーラは弓を構えて様子を見ていたが、どんどん湧いて出てくるゾンビを見て今の戦闘じゃまずいと判断し下がっていった。

 

 

「ちょ、あいつら先に逃げやがった!?」

「どうすんだよ‼吸血鬼とか妖怪ならまだしも…ゾンビとか聞いてねえぞ‼」

 

 カズキは物凄く焦りだし、ケイスケは怒声をあげて駆けていた。ナオトはAK47をゾンビに向けて撃ちながら逃げていく。ナオトの銃弾を体に撃たれたゾンビは後ろへと倒れるが魔法陣が光るとすぐに起き上がった。しかし、次にヘッドショットを撃たれると倒れて動かなくなった。

 

「体はダメだけど、ヘッドショットなら倒せるぞ‼」

「ゾンビって武偵法9条は大丈夫だっけ!?」

 

 武偵は殺しはいけないけども、ゾンビの場合はどうするのかそんなものは書かれていなかったので分からなかった。

 

「もー疲れたー‼鵺ちゃんお願いー‼」

 

 走ってへとへとのタクトは四つん這いに走っている鵺の右角を掴んだ。ぐいっと鵺の首が右へ傾く。

 

「あだだだ!?こら!鵺の角を掴むなじょ‼」

「よし、バランスをとればいいんだな!」

 

 カズキはすかさずタクトにギャーギャーと文句を言っている鵺の左角を掴んだ。

 

「ふごごごごっ!?だからお前ら鵺の角を掴むな!いい度胸してるじょ‼」

「てへー‼たっくん、なんか褒められたな!」

「俺達褒めて伸びるタイプだからさ!」

 

 絶対後で怒られるだろうなとケイスケは横目で見る。彼らを他所にナオトは遠慮なくM67破片手榴弾のピンを外し、ゾンビの群れへと投げ込んだ。ゾンビの群れの中で爆発を起こし、ケイスケはM16を構えてカズキ達を呼びかけた。

 

「お前等、なんかナオトが殿を務めてんだ。少しは減らしながら下がれよ」

「むーん…仕方ないじょ。一発撃ち込んでやるか」

「いや、ちょっと待って!?ゾンビに武偵法とかは(ry」

「よし!薙ぎ払えー‼」

 

 カズキの疑問を遮ってタクトはノリノリで鵺を抱き上げる。あとで殴ると呟いた鵺は右目を緋色に光らせ、緋箍來を撃ち込んだ。ゾンビの群れに打ち込まれた緋箍來は爆発を起こしゾンビの腐った四肢や頭が飛び散った。一瞬グロイなと思っていたが、すぐさま後に続くかのように地面から軍服を着たゾンビが出てきた。

 

「うん、これ以上やっても無駄だじょ‼逃げるが勝ち!」

「…三十六計逃げるに如かず」

 

 グレネードも全部投げ終えたナオトも鵺に続いて走り出していった。ゾンビの戦闘能力も分からない。カズキ達も急いでここから離れることにした。幸か不幸か、ゾンビの歩みは思った以上に遅く、追いつくことはなかったがどんどん地面から湧いて出てくるのでどれくらい増えていくのか分からなかった。

 

__

 

「お前等先に逃げるなよ!」

「そうだそうだ!こっちは死にかけたんだからな!」

 

「…むっちゃくちゃ元気じゃねえか」

 

 聖堂からかなり離れ、先に離れていた静刃達とフィヒテ通りで合流した。カズキとタクトは静刃にプンスカと文句を言っていた。

 

「アリスベルがゾンビを見て怯えきっていたから戦闘は無理だった。というより戦闘が長引きそうだし、私達もゾンビが出るなんて想定してなかった」

「すみません…」

 

 アリスベルは申し訳なく頭を下げ、セーラはフォローする。歩みは遅いが何をしてくるか分からないし、噛まれたら感染するのか、全く分からないまま戦闘をするのもまずいとみていた。

 

「あの術式…死人を呼び寄せる式だったのかもしれん。そのカギを握るのはレリックだじょ」

「とにかくジョージ神父に報告しないとわかんねえな。ゾンビもそうだけど、シャーロックを知ってたブラックウッドとかいう奴の事も」

 

 ケイスケは軍服を着ていたゾンビが気になっていた。あの軍服は間違いなく第二次世界大戦、ナチスの軍隊の物。出てきたゾンビはどれもナチスの軍隊だった者だろう。だとすればブラックウッドは魔女連隊と関係しているのか。

 

「…前も言ってた通り、魔女連隊は関係してないと思う。死んでいった兵士をゾンビにするほどいかれていないはずだし、魔女連隊はこれ以上過去を抉りだすつもりはない」

 

 ケイスケの考えを読んだのかセーラは答えた。セーラもゾンビをしっかり観察していたようだ。そう考えていると白のハイエースワゴンがカズキ達の近くで止まり、開いた窓からジョージ神父がにこやかに手を振ってきた。

 

「やあ皆お待たせ。ナオトから携帯で事情は聴いたよ。乗るといい」

 

 カズキ達は早速乗り出し、ジョージ神父にこれまでの事を話した。ブラックウッドの事を話すとジョージ神父はうーむと呟いていた。

 

「ジョージ神父、ブラックウッドって知ってるの?」

「知っているさ。彼はロンドンの魔術師で、猟奇殺人犯だった。シャーロックとワトソンがブラックウッドと戦い、ブラックウッドは死亡した、と言われていたが‥‥まさかまだ生きていたとはね」

 

「それで、ゾンビはどうなるんだ?」

 

 静刃は今でも這い出て増え続けているだろうゾンビをどうするか、ジョージ神父に尋ねた。

 

「ゾンビに関しては…何とかして止めるしかないね。レリックがカギとなるなら残りの2つも取り返さないといけなくなる」

「這い出たゾンビは式力は弱いじょ。朝は地面にでも潜って、夜に再び動き出すだろうな」

 

 よくある朝の光に弱いゾンビのようで安心したが、いち早くレリックを取り戻して何とかしなければ終始増え続けるだろう。

 

「ですが、私達だけじゃ止めるのは難しいと思いますよ」

 

 アリスベルの言う通り、静刃もアリスベルも式力は有限であるし銃弾もいつか弾切れを起こすだろう。そんな時タクトは何か閃いたかポンと手を叩く。

 

「じゃあ眷属さんに手伝ってもらおう‼」

「「「‥‥は?」」」

 

 タクトの考えに静刃、アリスベル、鵺はキョトンとしていたが、カズキ達は納得したように頷く。

 

「たっくん、ナイスアイディーアでしょ‼」

「特に魔女連隊にあれを見せたら効果あるかもな」

「‥‥誰に見せるの?」

 

 それよりも誰にどうやって見せて手伝わせるのか、明らかに無計画じゃないかと静刃がツッコミを入れようとしたが、セーラが遮った。

 

「それなら魔女連隊の連隊長、カツェ=グラッセを連れてくればいいかも」

「よし!そうとくればその‥‥マロングラッセを強引に連れて行こうぜ!」

「突撃隣の昼ごはーん‼」

「…お腹すいた」

 

 強引に連れて行くとカズキが言ってたのでもしかして、眷属の宿営地にわざわざ突撃していくのかと静刃とアリスベルはぎょっとした。

 

「いい考えだね。それならば私も手伝おう。宿屋で待っているリサと貘もつれて実行しよう」

「それじゃあ突撃する際だが…誰か内部とか覚えてるか?」

「ウェヒヒヒ、それなら覚えているじょ」

 

 セーラに続いて鵺までも悪乗りしだして静刃とアリスベルを除いて何やら本当に眷属の所へ向かう話をしていた。話の内容を聞いた二人は顔を見合わせる。

 

「眷属のカツェさんを連れて、眷属の矛先をゾンビたちに向けるって…静刃くん、これってもしかして…」

「ああ、間違いない…こいつら、カツェ=グラッセを誘拐するつもりだ」

 

 魔女連隊の連隊長で眷属の代表戦士であるカツェを連れ出すどころか、本気で眷属たちがいるノイエアーネンエルベ城へと入るつもりだった。静刃は悪巧みをしてるみたいなゲス顔をしている4人を見て頭を抱える。

 

「…こいつら、絶対に武偵じゃねえ」




 ゾンビ‼

 ついに(ちょっとだけ)ゾンビのご登場。完全にゾンビアーミートリロジーですが…
 ちょっとご都合主義なところがあるけども…ごめんなさい‼

 ブラックウッドは映画『シャーロックホームズ』から。魔術スゲーと序盤は見てたけども…まさかの化学スゲーになって、最終的にはペテン師と見えてしまったブラックウッド卿にはしょんぼり…シカタナイネ

 次はゾンビに気づかなかった眷属さん達の所へ突撃訪問。カツェを攫いにいくよー

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