カオスな4人衆!?最強のSランク武偵を目指せ‼   作:サバ缶みそ味

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 横浜アリーナ‥‥かなり満席だったようで。見に行けた人、羨ましいです。行きたかったなー…
 参加者の方々も、関係者様方も、カオスな4名様もお疲れ様でした!

 DVD‥‥もし出るなら予約しなきゃ‼


120話

「随分と森の奥地に建てたな…ここであってんだよな?」

 

 深夜0時、月明かりも遮る暗い森の中でケイスケはタブレットに映っているマップと視線の先にある物を見比べながら理子に尋ねた。普段の武偵校の制服の上に黒いジャケットを羽織った理子はドヤ顔で頷いた。

 

「ケーくん?りこりんに間違いはないのだよ!」

「さーてどうやって入ろうかな」

「ちょっと!?無視しないで!?」

 

 ケイスケは理子がプンスカと怒っているのも無視して黒いボディーアーマーを着て、双眼鏡を覗く。

 

「1、2、3‥‥監視カメラがだいたい5,6台か。それに見張りも巡回中。かなり手堅く守ってやがるな」

「そりゃあ私設軍隊を所有している猿楽製薬会社だもんね」

 

 ケイスケ達は猿楽製薬に潜入すべく、施設から数百メートル先の森の茂みに潜んでいた。目的は施設内にあるであろう、違法に武器を製造しているデータの回収及び現場の発見、民由党との取引の証拠の押収、そして『N』の伊藤マキリの捜査だ。やる事は多いとケイスケはため息をついた。

 

「それで、どれくらい待てばいいんだ?」

「もーちょっと待ってね?もう少しでヒルダから合図が来るはずなんだけど‥‥」

 

 双眼鏡で眺めてかれこれ数十分が経過している。いつになったらゴーサインがでるのだろうかとケイスケは退屈していた。外野が静かすぎるせいなのか、タクトやカズキといったやかましいバカがいないせいなのか心なしか落ち着けなかった。

 

 ふと明かりがついていないはずの二階の一室の窓が一瞬だけだが明るくなった。その直後に正門前につけられている数台の監視カメラが火花を散らした。

 

「ヒルダが潜入してカメラをいじってくれたみたい。これで安心して正面からいけるよー」

「ったく、漸くか。すぐにヒルダと合流しにいくぞ」

 

 ケイスケと理子は双眼鏡とタブレットを片付けて黒いリュックを背負うと低姿勢のまま正門へと駆けた。見張りに見つからないように、気配を悟られないように息を殺して辿り着く。ガラス製の扉にはカードリーダーがついていた。ケイスケはサプレッサーをつけたUMP45を構えて辺りを見回しながら理子に目で催促した。

 

「さっそく出番というわけだね♪」

 

 理子は懐から昨日作ったレプリカのカードを取り出す。早速カードリーダーに通すと緑色のランプを灯し、カチャリとロックが解除された音を響かせた。軽々と扉を開けて潜入すると理子はケイスケにウィンクをする。

 

「楽勝っ」

「ヒルダ、内部のカメラの方はどうだ?」

「ちょっとー!?理子をスルーするなんてプンスカだよ‼」

 

 小声でプンスカと怒る理子をスルーしてケイスケは無線でヒルダに尋ねた。

 

『もうとっくに監視室に入って片付けておいたわよ?中のカメラの方は面倒だから全部ショートさせておいたわ」

「でかした。これで楽に進める。社長室で落ち合う」

 

 無線を閉じてタブレットで内部のマップを確認する。社長室、木村雅貴の仕事部屋は3階。それまで廊下を通り階段で進むが問題はなさそうだ。無線の会話を聞いていた理子はヒルダが頑張っていることに満足して頷いていた。

 

「ふむふむ、ヒルダも目的地に向かっているみたいだね。私達もすぐにry」

「よーし社長室はあっちか」

 

 すぐに向かおうと言い終える前にケイスケはスタコラと通路を駆けていく。いくら内部の監視カメラが壊れているとはいえ、見張りが巡回しているかもしれない。理子はギョッとしてケイスケの首根っこを掴んで止めた。

 

「まてえええい!?」

「アバス!?何しやがる!」

「もうちょっと警戒して進んでよ!?ケーくん緊張感無さすぎだよ!?」

 

 人に見つからないように目的の場所へと進むのが潜入であり、理子としてはこれは武偵とは違う危険なミッション。怪盗として、元イ・ウーとして、それなりに心得はある。それ対してにケイスケは全く警戒する気がないのか気にせずずかずかと進もうとしていた。

 

「いちいち気にしてたら先に進めねえぞ?お前キャッツアイの子孫なんだから余裕持てよ?」

「いやキャッツアイじゃなくてリュパン‼やっぱりあの時真面目に聞いてなかったでしょ!?」

「知らんがな。急いで行かないとヒルダが待ちくたびれてるぞ」

 

 知らんがなの一言で片づけられた理子は半ば呆れてため息を漏ららす。彼ら4人組は人の話を聞かないことを忘れていた。いちいちツッコミをいれていたら夜が明けてしまう、理子はもう気にしたら負けだと察してケイスケの後に続いた。

 

 2中の見張りは少ないのか見つかることなく2階、3階へと難なく通り抜けて暗い通路を進んでいく。タブレットで内部のマップを確認している理子を先頭にケイスケはUMP45を構えて辺りを見回していく。理子は鉄製の黒い扉の前で歩みを止めた。

 

「あった。ここが社長室だよ」

「ここか‥‥それでヒルダは?」

 

「やっと来た。待ちくたびれたわよ」

 

 理子の影からヒルダが現れた。待たせてしまったせいか少し不機嫌な様子だ。理子は肩を竦めて苦笑いして返す。

 

「ヒルダ、お待たせ。ケーくんの警戒心無さすぎの行動にはもうビックリ」

 

「おまえこれで真面な方だぞ?たっくんと一緒にここまで来れるか?」

「たぶん無理」

 

 ケイスケの問いに理子は即答し、扉についてあるカードリーダーにレプリカのカードを通す。正門の時と同じように緑色のランプが灯されロックが解除された音を鳴らす。社長室の中は広い部屋の中に木製のデスクとすぐ傍にある幾つもの本棚だけ。

 

「すっごいシンプルだな。本当にあるのか?」

「それを探すのが私達のお仕事だもん。それじゃ宝探しといきましょー♪」

 

 理子のノリノリの合図で証拠探しを始めた。本棚にあるファイルを漁り、資料を見ながら捲っていく。書かれているのは製造している薬品の成分やら使われている原材料の詳細と仕入先、統計の資料やら数字が並べられているだけの資料ばかり。目ぼしいものはなかなか見つからない。

 

「ケーくん、あった…‼」

 

 黒いファイルを捲っていた理子が見つけたようだ。ケイスケも顔を覗かせて資料を見ると、民由党の鬼島が幾つもの銃器を購入したという内容と契約書が書かれていた。

 

「大当たりだね♪これで証拠も確保かな?」

 

 理子は満足気に頷いていたがケイスケはふとある事が気になった。

 

「武器を購入してるけどよ‥‥じゃあどこで造ってんだ?」

 

 彼らが取引をしていたという証拠は見つかった。しかしその武器が何処で製造されているのかが未だに見つかっていない。このだだっ広い森の中にポツンと建ったような大きな製造会社だ。そのような工場が辺りには見当たらない。

 

「確かにこの内部マップも医薬品の製造場所しか表示されてないし、どこなの?」

「そういえば、エレベーターがあったわね。後あるとしたら‥‥」

 

 ヒルダは床を見ながら傘で床をつつく。1階にも2階や3階にもないとすれば残るは地下しかない。

 

「まだ時間はある‥‥あとは製造場所を見つけるだけだしもう少し探すか」

「ブッ、ラジャー!」

 

 社長室を出たケイスケ達はエレベーターへと向かう。道中、警戒しながら進んでいったが見張りが見当たらない。あまりにもザルすぎる事に理子は少しずつ違和感を感じていった。

 

「これだけ警部が薄すぎるのはちょっとおかしいよね‥‥」

「あれじゃねえのか?定休日だったとか」

「ケーくん、楽観的すぎるよ!?」

 

 少しぐらいは警戒心をもっと強めて欲しいと願う。そうしている間にエレベーターへと到着。エレベーターの中に入り、フロアのボタンを見るとマップには表示されていなかった地下のフロアへと向かうボタンがあった。

 

「やっぱり地下があるみたいだな。通りでこの辺りの警備が薄すぎると思ったわけだ」

「ケーくん、さっき定休日とか言ってたよね?」

 

 ますますケイスケは真面目にやっているのか、気が抜けているのか分からなくなった。タクトやカズキらがいないせいなのか、普段ストッパー役をやって溜まりに溜まった疲れを発散しているのか。ケイスケは最下層である地下7階のボタンを押し、エレベーターは地下へと下がっていった。

 

「!理子、後ろ見てみろ‥‥!」

 

 地下へと降りている間にふと後ろを振り向いたケイスケは目を丸くして理子に声を掛けた。理子は後ろを振り向くと、後ろの壁はガラス張りだったようでそこから見える地下のエリアは上の階と比べ物にならない程の広い空間が広がっていた。銃器のパーツや弾丸を製造する機器が幾つもありまさしくそこは武器工場であった。あまりもの広さにケイスケと理子は驚きを隠せなかった。

 

「マジかよ。地下にこんな広い場所があったなんてな‼」

「ケーくん、これヤバイよ。私設軍隊を保有してるっていうけど、こんだけの広さと量じゃクーデターを起こせるレベルだよ…!?」

 

 理子は何度もカメラで写真を撮りながら驚愕し続けている。ヒルダは目を丸くして無言のまま眺めていたがちらりと上へと目を移すとすぐにケイスケと理子に声を掛けた。

 

「二人とも、気をつけなさい。地上の方は警備が薄かったようだけど、ここはかなり厳重みたいだわ」

 

 二人はヒルダの視線の先を見る。上の階の通路では何人もの銃を携え白い防弾服を着た武装した見張りが巡回しているのが見えた。

 

「こんなところにいたんだ‥‥って、ケーくんなんで一番下の階のボタンを押したの!これじゃ戻るの大変だよ!」

「いいじゃねえか、見られたくないもんを隠すとしたら一番下っていうし」

 

 そんな言葉は聞いたことがないのだが、と理子はツッコミを入れたかったがここまで来てしまった以上引き返すわけにはいかない。

 

「他にも伊藤マキリを見つけなきゃなんねえしな」

「しょうがないなぁー。証拠がもっといるかもしれないし、もう少しだけ捜査だね」

 

 理子はため息をもらしながらもホルスターからワルサーP99を引き抜いてリロードをする。エレベーターが最下層であるフロアに辿り着いたと知らせる音を鳴らし扉が開く。ケイスケはすぐさま出て左を、理子とヒルダは右の通路を確認し安全を確保する。

 

「地下7階から上の階が武器の製造現場…とりあえずこの辺りを見ながら上へと進もう」

 

 再び理子を先頭に辺りを見回しながら進んでいく。なるべく監視カメラの死角になっている場所を選びながら、巡回している見張りに見つからないように慎重に上の階へと目指す。扉の窓から中を覗くが薄暗く見えにくいが、目を凝らしてみればどの部屋にもよくアニメや漫画にあるような大きな培養装置が何台も置かれているのが見えた。

 

「この地下7階は銃器とは別のもんを作ろうとしてんのか?」

「…分からないけど、奴等が色金と関わっているならやり兼ねないわね」

 

 ヒルダが険しい表情で答えた。ケイスケは昨日彼らが言っていた色金がどういったものなのかよく分からない。緋緋色の他にも色金が存在しているようだが、彼らは色金を使った兵器を製造することを目的にしている。ヒルダと理子の表情からしてきっとマズイもの、あまり公に公表できないものなのだろう。

 

 その時、鈍く低いアラートの音が鳴り響き、通路の天井に付いてる赤いランプが点滅をし始めた。

 

「な、なんだ!?警報か!?」

「嘘‥‥ちゃんと見つからないようにしてたのに!?」

 

 突然鳴り響き始めた警報にケイスケと理子は戸惑う。内部へと潜入する際はヒルダが監視室に潜入して制圧して監視カメラを停止させ、警備に見つからないように潜入した。この地下へ来る間も気配を最大限に抑えて慎重に進んだ。それなのに警報が鳴ってしまったことになぜ見つかってしまったのか理由が分からなかった。

 

 瞬く間に通路から武装した警備兵達が駆けつけてきて、ケイスケ達を見つけるとすぐにSG550やステアーAUGを構えて撃ってきた。

 

「理子、ケイスケ、私の後ろにいなさい!」

 

 ヒルダは持っていた黒い日傘を広げて掃射してきた弾丸を防ぐ。防弾仕様なのか弾を防げているが傘で防げていない箇所から弾丸が通り抜けて掠めていく。

 

「ヒルダ!目を閉じとけよ‼」

 

 ケイスケはすぐさまポーチからフラッシュバンのピンを引き抜いて投げた。弧を描いたように飛んだフラッシュバンはヒルダを傘を飛び越えて警備兵達の下へと落ちると閃光と衝撃を炸裂させる。怯んで飛んでくる銃弾が止むとヒルダが紫色の雷球を放ち、直撃した警備兵達は倒れていく。一時は凌げたがヒルダは不満そうにケイスケをジト目で睨んだ。

 

「吸血鬼に閃光を当てようとするなんて野蛮じゃなくて?」

「あのままハチの巣になるよりかはマシだろ。あ、それとも焼夷手榴弾があったけどそっちがブッコロス的によかったか?」

「いや良くないよ!?ケーくん私達武偵なんだからね!?というかなんで持ってんの!?」

 

 理子は慌てながらツッコミを入れる。焼夷手榴弾とかいつの間にそんな物騒な物を持っているのか、これでは武偵かどうか疑うレベルだが今はそれどころではない。

 

「兎に角!いそいでここから脱出するよ‼」

 

 理子の言う通り、何故か見つかってしまった以上ここから捕まらないように脱出しなければならない。ここで捕まったら抹殺されるか何かの実験台かモルモットにされる。中央のガラス張りのエレベーターから沢山の警備兵達が降りてくるのが見える。エレベーターで戻るのはどうやら無理そうだ。

 

「無理やりだが階段から逃げるぞ‼」

「そうだね。非常口から地上へ出れるかもしれない!」

 

 3人は通路を駆けていく。曲り角から警備兵達が駆けてきたのが見えると撃ってくる前にケイスケがフラッシュバンをピンを抜いて投てきし先制し、怯んでいる間にヒルダの電撃で片づけていく。曲り角を曲がる前にケイスケは顔を覗かせて迫って来てないか確認しようとしたが弾が飛んできたことに焦りながら顔を引っ込める。

 

「もう迫って来やがるか‥‥!数が多すぎんだろクソが‼」

 

 ケイスケは舌打ちして悪態をつきながらも壁を背にしてフラッシュバンを投げた。閃光と衝撃が響いたらすぐに低姿勢で出てUMP45を撃って制圧。すぐの曲り角から警備兵達が飛び出してきてケイスケを狙い撃とうとしてきたが彼らが撃つよりも早く、理子がワルサーP99を撃ちヒルダが電撃を放って鎮圧していく。

 

「思った以上、数が多いわね」

「おかげさまでフラッシュバンやスタングレネードが足りるかどうか分かんないな!」

「ケーくん、もしかしたらエレベーターじゃないと上へいけないのかも」

 

 通路を駆けて進んでいるが階段らしきものは見当たらない。もし階段がなければここから地上へ脱出する方法はもうエレベーターしかない。だが、肝心のエレベーターは敵が占領して待ち構えているだろう。3人だけで切り抜けるとなると苦しい。ケイスケは額にしわを寄せて上を見上げる。

 

「たっくんじゃねえが‥‥ぶち壊して進むか?」

「止めて!?破壊したら色んな意味でまずから‼」

「気にしすぎだろ。ほら、ヒルダだってヒューブッコワス的なこと言うじゃねえか」

「Fii Bucurosよ‼そんなバカみたいな事を言ってるわけじゃないわよ!?」

 

 理子とヒルダは破壊活動をしようとするケイスケをツッコミを入れながら止めた。理子は彼らの所業を良く知っている。この施設は重要な証拠、ここを破壊させるわけにはいかない。

 

 さっそくどうやって壊そうか考えるケイスケを止めている間にも後方から追手の警備兵達が迫って来ていた。彼らはケイスケ達をハチの巣にせんとばかりに銃を構えた。

 引き金が引かれる瞬間、警備兵達がいる近くの壁が爆発で壊され、大きく空いた穴から爆風が襲い掛かる。警備兵達は爆風に巻き込まれて壁に叩き付けられて倒れていった。一体何が起きたのかとケイスケ達はポカンとしていたが、見覚えのある顔がひょっこりと覗かせた。

 

「あっ!ケイスケみーっけ‼」

 

「「たっくん!?」」

 

 大きく空いた壁穴から現れたのはタクトだった。ケイスケと理子は驚いていたがタクトはニシシと笑う。

 

「間に合って良かったな!俺のおかげだ、崇め奉れ?そして俺に味噌汁を献上しろ?」

「いやなんでたっくんがこんな所にいるんだよ!?」

 

 ドヤ顔するタクトをケイスケは怒りながらアイアンクローをお見舞いする。何故、猿楽製薬の地下にタクトがいるのか理由が思いつかなかった。しかし、ここにいたのはタクトだけではないようだ。今度はセーラがジト目で出てきた。

 

「たっくん、お願いだから勝手にあちこち壊さないで」

「セーラ!?貴女まで来てたの‥‥!?」

 

 今度はヒルダが驚き、セーラは面目ないとため息をつきながら謝った。

 

「驚いたわ…セーラ、もしかしてタクトの舵が取れないでここまで来たわけじゃないよね?」

「ヒルダ、そうだったらこの施設は爆破されてる。これでも最小限に抑えてるんだから」

 

 確かにそうだと、ヒルダは半ば納得できているような納得できてないような気がしながらも頷く。セーラが一応タクトの暴走を抑えていることに感心した。

 

「って、ちょっと待って。あちこち壊さないでってまさか」

 

 理子はふと気づいて嫌な予感がした。改めてタクトに尋ねようとしていたがタクトは聞いていなかった。

 

「ケイスケ、ここに来てんのは俺だけじゃないぜ‼」

「なに?他にも来てんのか?」

 

 タクトはドヤ顔で先程出てきた大きく空いた壁穴を指さす。セーラに続いて出てきたのは眠たそうな表情をしているナオトだった。

 

「あ、ケイスケだ‥‥いたんだ」

 

「いたんだ、じゃなくて…ナオト、お前も来てたのかよ‼」

 

「遅いぞナオトー。出発前にうどんばっか食ってから遅れるんだぞ?」

「いや今日はラーメンだし。というかたっくんが勝手に進むからだろ?」

 

 ケイスケ達は何日ぶりかの合流に喜びながら今日の晩御飯は何だったのかと盛り上がりながら会話を弾ませていた。そんな話をしている場合ではないと理子達は思っていたが、あまりにも嬉しそうなので中々ツッコミを入れにくかった。

 

「お前ら晩飯の話をしているどころじゃねえだろ!?」

「こいつら相変わらず賑やかだじょ」

 

 そこへ静刃と鵺が駆けつけてきて、静刃がケイスケ達にツッコミを入れて止めることができた。ケイスケは未来に帰ったはずの静刃と鵺がいることに目を丸くして驚いた。

 

「おま、鵺と‥‥誰だったけお前?確かソーセージみたいな名前だったよな?」

 

「静刃だ‼なんで鵺は覚えてて俺は忘れてんだよお前らは!?」

 

「いや鵺は角生えてるし…ビーム撃てるし」

 

「だからなんでビーム基準なんだよ!?」

 

 どうしては喧しい連中(このおバカ達)は真面目に覚えていないのか。静刃はツッコミをきれず胃が痛くなってきた。

 

 

 

 

 




 生活水準を上げようとしてるのに…エクスデス城に村人工場にガンダム、そして近所に無があったりと、生活水準を上げるどころかどんどんカオスになっているような気がする(白目)

 

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