(イメージソングはポケモン野生戦BGM)
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・・・
・・・・・
ないかな?
そもそも野生化したって・・・
私は一足早く寮の中に入る。
憧れていたハリー・ポッターの世界だが、重要なことに今気づく。
私、猫だった‼︎
ホグズミード村とか、ホグワーツ城の中とか見て回りたいのに、猫のままだと城は愚かゲージの中でしか住ごせないのでは‼︎
しょうがない。
今できることを精一杯やるだけだ。
まずは、このゲージから抜け出すことを念頭におかないとね。
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・・・
・・・・・
そういえば、いつからシリウスはいるのだろうか?
○
本編と同じように、ドラコ・マルフォイが魔法生物飼育学で怪我を負ったらしい。
(原作と変化が無くてほっと一安心。)
だからと言って、その話ばかりはどうかと思う。
正直、その他のことを聞きたい。
中々難しかったけど、無事にゲージから出れるようになった。
最初は寮内だけを見ていたが、最近では城の中を彷徨いている。
(勿論人目を避けてだが)
「まあ、猫ちゃん。今日も外出するの?暗くなるまでに帰ってくるのよ。」
〔ニャー〕
太った婦人の肖像画が大の猫好きと言うこともあって、私が出入りしたいと思った時には入れてくれたり、出してくれたりしてくれている。
無駄な詮索はすることなく、すんなり入れてくれるから助かっている。
だからこそ、思う存分外で自由に見て回れるのだ。
最近では天文台からの夜景を見ている。
星が綺麗だな。
前の世界じゃ、あまり夜空なんて見なかったからな〜。
○
今日はクィディッチが開催された。
天候は雨のカーテンができるくらいの大雨、試合をするには最悪の条件だ。
それでも試合をすると言うのだから驚きだ。
対戦はグリフィンドールvsハッフルパフ。
ハーマイオニーによればマルフォイが怪我しなければ、スリザリンだったらしい。スリザリンはシーカーが怪我のため延期したいと言ってきたらしい。
(原作通りで何よりだ。)
ゲージから抜け出し談話室の窓から見ると、ちょうど試合が開始したみたい。
雨のせいで実況の声が聞こえない。
いつもならジューダンだかショーダンかの声がここまで聞こえるのに・・・
ジョーダンって名前だったっけ?
そんな
一旦選手が引いていく。
もしかして私のボケが寒くて引いたのかな?
いや、選手の誰かがタイムを申請したのだろう。
「ん?」
会場の近くに、人間とは違う生き物を発見。
それは黒い何か。
犬?
狼かな?
あれはシリウスだな。
ちゃんと食事しているだろうか?
だいぶ痩せているように見えるのは、気のせいだろう。
試合が再開されると、ハリーが上空に向かって飛び出す。
スニッチを見つけたのだろう。
それをハッフルパフのシーカーであるセドリックが追う。
すると上空から黒い生物が降りてきた。
吸魂鬼だ。
確かダンブルドアが、クィディッチ会場に何かしらの呪文をかけていたはず・・・
ハリーが幸福を吸いとられて、箒が暴れ柳の方向に飛んでいった。
この試合で、ニンバス2000が壊れるんだったっけ?
その試合はセドリックがスニッチを捕まえ終わったのだが、再試合を要請したようだ。
しかしグリフィンドールキャプテンのウッドが負けを認め、結局結果は変わることはなかった。
とりあえず、次の行動はシリウスに会うことで決定したな。
○
私は今何処にいるでしょうか?
・
・・・
・・・・
ここでーす。
ここ、ここ。
今私は、暴れ柳の地下通路に来ています。
授業中ということもあって、誰にも見つかることなく入り込めた。
暴れ柳の邪魔はされなかった。
暴れるのは人間のみなのかな?
猫状態の私だから高く感じてはいるが、ハリー達にとっては低く感じるだろう。
叫びの館に着くと、犬の状態のシリウスがいた。
〔ブニャー〕
かなり臭かった。
それはそうか。
13年もの風呂入ってないもの。
吸血鬼には鼻がなかったから、気にしなかったんだけれどな〜。
多分これでも、消臭されているのだろうな。
(先程の雨で)
「猫?何を怒っているんだ。・・・はっ‼︎動物もどきだとばれているのか‼︎」
そう言って、シリウスは人の形に変えた。
人間に戻ったシリウスは、脱獄した時とあまり変わらなかった。
匂いは人間でいる方がいくらかマシだった。
「猫に聞くのもなんだが、ロン・ウィーズリーという生徒を知っているか?グリフィンドール寮の三年生でハリー・ポッターの友達なんだが・・・」
〔ニャー〕
「その声色は知っているんだな。なんか写真とかないかな?」
写真ねぇ・・・
ホグズミードにはあったような・・・
叫びの館を抜け出して、ホグズミード村へ訪れた。
新聞を頂いて(パクって)、叫びの館へ戻る。
「新聞?」
その新聞には、ロンとその家族がエジプト旅行を当てたという記事が載っている。
(ついでにスキャバースも一緒に映っている。)
「こいつがロンだな。」
まあ、一目でわかるよね。
他の兄弟に比べて(身長が)小さいからね。
「本当に賢い猫だな。・・・そうだ。ハリーの箒が壊れてしまっただろう?代わりにファイアボルトを買ってやろうと思っている。しかし、私は追われる身だから君に頼んでいいか?」
いくら賢いって分かっていても、猫に無理させちゃダメだよ。
「流石に無理か・・・そうだ。」
紙を二枚取り出し、何かしら書いている。
「これを咥えて、ここにいって欲しい。」
シリウスは地図を書いていたようだ。
ダイアゴン横丁の地図を簡略化したようなものだ。
頼まれたからにはやるしかないかな。
○
シリウスと別れ、グリフィンドール寮に戻る。
それから数日に一度シリウスに会いにいく。
時にはネズミや缶詰などをパクって、シリウスが生き倒れにならないようにしないとね。
(うっかり他人のペットを、捕まえそうになったこともあった。放し飼いにしておくなよ。)
そんなことをしながら、冬休みが近づいてくる。
そう言えばバックビークはどうなるのかな?
原作だとシリウスと一緒に逃げるが、この世界だとどうなるのかな?
ピーターをやすやすと逃がすつもりはない。
ピーターを捕まえてしまえば、シリウスを逃がす必要はなくなるのかな?
「そうだ。君達が漏れ鍋に行きやすくするよ。」
な、何をすんでしょ?
脱獄の方法を変えた時にみせた笑みをしている。
本当、何を考えているのだろう。
嫌な予感しかしない。
○
その事件はすぐに起こった。
翌日、グリフィンドール寮でハーマイオニーの帰りを待っていたが、その夜は帰ってこなかった。
ハーマイオニーだけでなく、他の誰も帰ってこないのだ。
おかしいな?
なんでだろう・・・。
談話室に降りてみても誰もいないようだ。
シリウスが冬休み前に行動・・・
そういえば、太った婦人の肖像画を切り裂く事件って冬休み前だったような・・・
結局翌日まで誰も帰ってこなかった。
ハーマイオニーが帰って来た後、私に向かって色々と話しかける。
主にシリウスがどうやってホグワーツに来たのかだ。
それは自分も知りたいな。
よく人に見つからず行けたね。
とりあえず適当に、ニャーと返事しておく。
最近では授業に関して私と話すことが多い。
やっぱり逆転時計で授業を受けているから、頭の中を整理したいのだろうか?
「話は変わるんだけれど、クルックシャンクス。貴方、どうやってゲージを抜け出しているの?」
ニャン・・・だと・・・
ハーマイオニーに気付かれているだと・・・
「以前太った婦人から言われたんだけれど、貴方時たま外に出かけるって。」
太った婦人は口が軽いのが難点なんだね。
どう説明しようかな。
いや、猫だから言葉が話せないよね(⌒▽⌒)
「・・・そんな馬鹿げた話はないわね。フイルチのミセス・ノリスと勘違いしているのね。」
ふう、よかった。
暫くはそれで通りそう。
かな?
備考
・太った婦人は猫好き(原作変更?)
ここでは好き設定。
実際はどうなんでしょうか?
・私はどこにいるでしょうか? からの入り。
元ネタ:世界の◯てまで行って◯のイ◯トさんの入り。
・動物もどきで気付いたわけではない(原作変更)
臭かったから声をあげただけ。
・ニャン・・・だと・・・
一度やってみたかった。
あえて“なん”を“ニャン”にして、猫感を出して見た。
それだけ。
・ハーマイオニーが気付く
流石秀才。
後々確信に変わるだろうけど、今はまだ勘違いしている。
・太った婦人、口が緩い
女はそうだと思っている(作者体験済み)