【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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さてこの小説はこれを含めた3話くらいで終わります。
長かったようで短かったな〜と思っています。

本当は決戦後編だけのつもりでしたが、どうしても文字が足りなかったので、4年後の話を少し付け足しました。
今回の話は原作変更ましまし。
それでもいい人は読んで下さい。


決戦 後編と4年後 前編

ドラゴンが来てからは、不利だった戦場は優勢に変わりつつある。

敵側の魔法生物達は、恐れをなして逃げていき実質ヴォルデモートの仲間と吸魂鬼だけとなっている。

そして私達はBOSSと対面した。

 

「あれから二年になるか。」

 

「そうなるわね。」

 

遠くには味方はいるが、遠すぎて顔までは確認できない。

他の幹部達はその味方を倒すべく出払っている為、私とネビルとヴォルデモートしかここにはいない。

 

「最後に聞いておこう、笹倉梨花。こちら側に付く気はないか?幹部の役職もあげるが・・・」

 

「僕の彼女は貴様の所になんかやるもんか‼︎貴様が望むのはこの血だろう‼︎」

 

「私の気持ちは前から変わってないわ、貴方を倒してこの世界を平和にする。」

 

「残念だよ。」

 

暫く静寂が訪れる。

水が水溜まりにピチャとした瞬間、双方とも動いた。

 

「アバダ・ケダブラ」

「エクスペリアームス」

 

呪文通りがぶつかった瞬間、不思議なことがおこった。

年老いたお婆ちゃんが守護霊として現れたのだ。

その守護霊には見覚えがあった。

 

「最後の魔法がまさか孫の手によって発動するとは、ありがたいことじゃ。私は君の婆さんの笹倉晴海じゃ。」

 

そうだ。

いつかは忘れたが、アルバムを見さしてもらった時に写っていたお婆ちゃんだ。

 

「梨花のお婆さん?それって亡くなったんじゃ?」

 

「確かに死んだが、私の魂をこの杖に託したのじゃ。相手の死の呪文と戦っている時にのみ、現れる魔法じゃがな。」

 

そんな魔法聞いたことも、見たこともない。

 

「さて・・・私が残した最後の呪文を受けてみるのじゃ。エレガンス・アニマベット・オペレータエット・スキリットボータ(術者の願いを実現せよ)。」

 

私の願い・・・。

私達がいなくなっても、ハリー達が平和に暮らせること。

そして・・・ヴォルデモートがいなくなる未来‼︎

 

「全て叶えられるさ。なんたってそういう魔法じゃから。」

 

次の瞬間、あたり一面が真っ白に変わった。

 

・・・

・・・・・

 

呪文が終わると、ヴォルデモートは倒れていた。

 

「終わったのか?」

 

「いいえ、まだよ。」

 

突然ネビルが倒れたと思ったら、紫が現れた。

手刀で意識を飛ばしたらしい。

 

「迎えに来たわ、これでこの世界ともお別れよ。」

 

「そうね・・・ごめんね、ネビル。やっぱり貴女と私じゃ、住んでいるところが違ったみたい。私のことは忘れて、ルーナといい人生を送ってね。紫、こいしは?」

 

「ここだよ?」

 

「肩に乗るのやめなさい。」

 

「えへへ(≧∀≦)」

 

「さあ、行くわよ?」

 

こうして私達はみんなの記憶から消えた。

そして翌日、新聞は大きくある出来事を乗せた。

 

“闇の帝王倒される‼︎世界に光が戻った‼︎しかし謎も残る”

 

 

(ハーマイオニー視点)

 

闇の帝王が死亡して4年が過ぎた。

ハリーとジニー・私とロンはそれぞれ結婚し、第一子をお腹に授かっていた。

私は日課と読んでいる新聞であることを発見し、三人と一緒に近くのカフェへと集まった。

 

「今日、集まって貰った理由は、これよ。」

 

それを見たロンは、驚きの声をあげる。

 

「あの日は三人と一緒にいたじゃないか。こんなのデタラメだよ。」

 

「そうよね。」

 

新聞にはこう書いてあった。

 

“新事実‼︎闇の帝王を倒したのは生き残った男の子?4年間謎になっていた闇の帝王の死は、生き残った男の子によってなし得たものと判明。”

 

あの日私達は、スネイプ先生を救いに船着場に行きスネイプ先生の過去を知った時戦争が終わった。

闇の帝王と対峙してすらいないのだ。

当時はミネルバ校長かスネイプ先生が有力説だったが、両者ともいた所から倒れていた所までが離れていたためその説は立証されなかった。

しかも近くにいたネビルに聞いた時は、いきなりヴォルデモートが倒れたらしい。

 

「ハリー、私思っていることがあるの。」

 

「なんだい?ハーマイオニー。」

 

「私達・・・いいえ。魔法界全体が忘れてしまった人もしくは人達が存在すると考えているの。」

 

「またその話か。」

 

「でも思い出して、ロン。ミネルバ校長が校長になった時、変身術を教えていたのって本当にミネルバ校長だった?私達を結んでくれたのって本当にルーナだった?その記憶があっていると、断言できるの?」

 

その言葉にみんなが考え始める。

 

「そう言われると、あやふやね。そういえば、先生の中に、ドラゴンと話せる人がいたような・・・いなかったような・・・」

 

「ハグリッドじゃなくて?」

 

「ハグリッドは話せないよ。」

 

ハグリッドは最近、ベラトリックス・レストレンジを飼いならすことに成功した。

 

「ハリーは闇祓い見習いになったのよね?そんな事ってあり得るの?」

 

「・・・ドラゴンと話せる人がいたら、魔法省が放っておくわけがないだろう。」

 

「確かに・・・」

 

しばらく沈黙が続く。

ロンが思い出したかのように話し始めた。

 

「そう言えば聞いたか?ネビルがついにルーナと結婚するって話だぞ。」

 

「付き合い始めて6年か、普通はそんなもんなのかな?」

 

あの二人が遂に結ばれたのね。

すると店員がやってきた。

 

「もしかして、ジニー・ウィズリーさんとハーマイオニー・グレンジャーさんで合っていますか?」

 

「?はい、私達ですけど?」

 

「4年半前来られたお客さんから、この二人が来たら渡してくれって言われていた物があるんです。」

 

その写真には五年生の時の私とジニーが映っている。

マグルの写真のようで動かない。

店員は懐から二つの手紙を取り出した。

渡し終わると、他のお客の所に向かった。

 

「魔法的いたずらはなさそうね。」

 

そう言って私は手紙を開く。

 

「ハーマイオニー・グレンジャーへ。これが読まれると言うことは平和になり、いつもの三人+ジニーでお茶会でもしているのかしらね。」

 

今まさにその状態なことに気がつく。

私達と親しい人が書いたもの?

 

「私は貴方達の未来が守れて本当に良かった。そしてハーマイオニーと競い合えて良かった。貴女は私にとっての目標であり、そしてライバルだった。何も言わず去ってしまった私を怒っているでしょう。今度会ったら沢山話しましょう。貴方達ともう一度話せる日を待っています。

貴方のライバル 笹倉 梨花より」

 

名前的に日本人かしら?

 

「笹倉梨花か。始めて聞いたはずなのに、何処か聞き覚えのある名だな。」

 

何かを忘れさせられているような気がする。

 

「今度は私の方を開けるね。ジニーちゃんへ。

私のお姉さんみたいに接してくれてありがとう。ジニーちゃんとちゃんとしたお別れができなくてごめんなさい。私、日本に行くね。もう一度声を聞いてしまったら、行けなくなるから。同封した物は私が作ったお守り。安全に産めるよう願って作ったから、身につけて欲しいな。グレンジャーさんの分もあるから分けてね。

クレア・コンスィーより。」

 

私はジニーの顔を見ると、泣いていることに気付いた。

 

「ジニーちゃん、泣いているの?」

 

「なんでだろう、涙が止まらないよ。」

 

しばらく私達はそのカフェで話しあったが、結局結論は出なかった。

翌日私は図書館に行き、笹倉梨花を新聞で探していた。

 

「これは?」

 

目に止まったのは、四大魔法学校対抗試合の選手説明をしている記事。

ハリー達四人以外のもう一人について、書かれているものだった。

見開きページだが、全て真っ黒に塗られている。

これを書いたリータ・スキーターは、謎の多い事故により意識不明の重体らしい。

それを見た瞬間、ある仮説が出てきた。

魔法界が忘れてしまった、私達の近くにいたであろう二人の人がいた。

そんなことを成し遂げれる幻の大魔法が存在すると。

 

end




備考
・死の呪文と戦っている時にのみ現れる魔法(オリジナル)
主人公婆ちゃんが使用した魔法。
前戦った時は逆に死の魔法を使用していた為、現れなかった。

・エレガンス・アニマベット・オペレータエット・スキリットボータ(術者の願いを実現せよ)(オリジナル)
ドラ◯ンボールの神◯と同じことができる。
◯龍と違い、管轄外とか無理難題でも叶えてくれる。
ただしR指定のことは不可能。
(例:透明になることはできるが、裸を見たり触ったり下着を覗くような真似はできない。)

・手刀で意識を狩る
作者は話の中だけの話だと思っている。

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