【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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と言うことで二話目です。
流石にこれ以上投稿は難しいかも・・・

言い忘れていましたが、来週も投稿します。


決戦 前編

あれから1時間は経ったかな?

 

「ネビル、大丈夫?」

 

「大丈夫とは言えないかな?よくやれている方だと褒めたいよ。」

 

怪我を負って下がっている人も少なからずいるが、死亡した人はまだいない。

 

「梨花、空から何かが迫って来ているよ?」

 

「敵の援軍かしら?厄介な奴じゃなければいいけど。」

 

向かってくる団体を目視した私は、歓喜の声をあげる。

 

「もう、遅いわよ。随分待たせたじゃない。」

 

第一陣は空を見て安堵の表情を浮かべていた。

地上に着くと次々と人が降りてきた。

 

「梨花、お待たせ。」

 

『みんな気合い入れるぞ‼︎我ら日本の力を見せるのだ‼︎』

 

『『『了解。』』』

 

柳沢魔法学校のみんなが第一陣として加わったのだ。

 

「ありがとう佐々倉校長。それに梨沙も。」

 

「もう少し早く向かっておれば、ここまで押されることはなかったかも知れん。」

 

「来てくれただけでもありがたいわ。」

 

来てくれたのは、彼ら彼女らだけではない。

 

〈さあ、闇よ。光を浴びる覚悟はできているかい?〉

 

〈我らの救世主を見殺しには出来ない。たとえ、同族がいようが我らは君達の味方だ。〉

 

ドラゴンや私が声を聴き治した魔法生物達だ。

その中には、銀行の下にいたベラトリックス・レストレンジもいた。

 

〈お前、いい人間。あいつら、悪い人間。われ、お前の味方。〉

 

〈ありがとう。〉

 

「ドラゴン達、私達に協力してくれるみたいです。」

 

「これほど心強いものはありません。よくやりました、ミス・笹倉。」

 

「まるで現代版鶴の恩返しね。」

 

「まさにそうだわ、梨沙。さて、押し返すわよ。」

 

前線の指揮は上がった。

こいしの方は大丈夫かしら?

そうだ、万が一の為に・・・

 

「ミネルバ校長、先生全員に伝えてください。・・・・・と。」

 

「まさか・・・‼︎」

 

 

(こいし視点)

 

私はハリー達の監視をしている。

ハリーの他にロンとハーマイオニー、ジニーちゃんも一緒だ。

誰も私の存在に気づいていない。

 

「ハリー、油断しちゃダメよ。」

 

「分かってるジニー。ロンやハーマイオニーは?」

 

「えぇ、大丈夫よ。でも・・・さっき大きな音がしたわね。」

 

「味方ならありがたいんだけど、ハリーはこの状況でどうする?」

 

ハリーは少し考えて

 

「俺達が何か出来るとは思わない。でも、何かは出来る。避難誘導だけでも手伝えるはずだよ。音のした方向へ行こう。」

 

やはり君はそう言うと思ったよ。

正義感が強いことは知っている。

けど・・・行かせない。

あそこにヴォルデモートがいる限り。

 

「行くんだね、ハリー・ポッター。」

 

突然現れた私に、四人がこちらを見る。

変装と変声をしているから、私だって気づかれてないみたい。

ハーマイオニーは少し警戒している。

 

「君は?」

 

ここは悪役として演じてみようかな?

 

「私はンドゥルク。ヴォルデモートの幹部の一人よ。」

 

その言葉に全員杖を向け、臨戦態勢をとる。

私はまだ構える仕草はしない。

 

「闇の帝王の幹部だって?」

 

「皆、気をつけて。こんなに幼く見えてその役職につけることは、それだけの実力ってことよ。」

 

「ああ、僕を倒しにここまで突破したくらいだ。油断はしない。」

 

勘違いしているみたい。

けれど、これは利用させて貰おう。

 

「油断はしない?しているじゃん。私はね、戦争が始まる前からいたの。そして内通していたの。」

 

「え?」

 

「彼女(ジニーちゃんを指して)を操った後、帝王さんは私にここに来るように仕向けたわ。ロン・ウィズリーさんにハーマイオニー・グレンジャーさん。後、恋人のジニーちゃん。」

 

それを聞いてジニーちゃんが口を開いた。

 

「ジニー・・ちゃん?もしかして・・・クレアちゃん?」

 

あ、いつもの癖でジニーちゃんって呼んじゃった。

ジニーと呼び捨てで呼ぼうと思ったのに。

 

「クレア?誰、それ?私はンドゥルフだよ?」

 

「ハリー、あの子多分操られていると思う。」

 

「服従呪文か。」

 

そんなことはないけれど、誤解が誤解を招いているみたい。

まあ、こっちとしては好都合ね。

私は杖を取り出す。

 

「何ボソボソ言っているの?私の為に死んで?」

 

さて、これでハリー達を向かわせることなくせているといいんだけど・・・

するとハリー達の後ろから、大人が現れた。

 

「ハリー、下がっていなさい。ここは私がやるわ。この子達には指一本も触れされないわよ。」

 

「貴女は・・・モリー・ウィズリーね。」

 

「お母さん‼︎その子は・・・」

 

「分かっているわ。ロスベルクとは切磋琢磨して来た友だもの。彼の面影がある子が、魔法学校に通っていない訳がないでしょ?」

 

お父さんの名前が出てくるとは思ってなかった。

あれから一年は経つのかな?

なんか懐かしく感じるな。

 

「クレアちゃん‼︎」

 

ジニーちゃんが強く抱きしめた。

思い返していて油断していた。

 

「は、離して‼︎」

 

引き離そうともがくが、思うように力が出ない。

 

「無理しなくていいの、辛かったでしょ。」

 

泣くつもりなかったのに、私の涙腺は壊れた。

 

・・・

・・・・・

 

「落ち着いた?」

 

泣きやんだことで冷静さを取り戻し、少し恥ずかしい。

変身呪文を解いて、みんなの前で姿を現わす。

 

「うん。ありがとう、ジニーちゃん。」

 

「呪文が解けたのね、よかったわ。」

 

「ハーマイオニー、梨花先生の所に行こう。」

 

そうだった、今お姉ちゃんの所に行かせるわけにはいかない。

じゃあ、どこがいい?

スネイプ先生の所でいい。

ハリーとの溝を埋めさせるためにも、そこがいい。

 

「ま、待って‼︎そこは後回しでもいいから、スネイプ先生を助けてあげて。」

 

「何故、スネイプ先生を?」

 

「彼が愛した彼女・そしてその息子を守るため、スパイとして入っていたの。初試合の時だって閉心術の時だって、ハリーを助ける為にやっていたの。」

 

それを聞いたハリーは驚いていた。

ロンやハーマイオニーも驚いている。

 

「だからお願い。スネイプ先生を助けてあげて。」

 

「・・・・・・わかった。」

 

私は走り出すハリー達を見送った後、急に眠気が襲ってきた。

多分、この血の特性を使いすぎたせいなのかな?

 

 

(ジニー視点)

 

倒れかけたクレアちゃんを慌てて支える。

気を失っただと気付き、一安心した。

 

「お母さん、闇の帝王を許せない。」

 

「えぇ、そうね。大聖堂に運びましょ。」

 

わたしの中にあるのは、妹のように可愛がっていたクレアちゃんを救えなかった悔しさと、闇の帝王に向けた怒りが渦巻いていた。

いつからこの子に服従呪文をかけたのだろうか?

最初からはありえないから、入院した後。

聖マンゴ魔法疾患傷害病院(あそこ)が、闇に堕ちたと言う報告はラジオで流れていない。

もしかしてクレアちゃんだけを狙っていた?

何の為に?

もしかしてこの飾り目が関係しているのだろうか?

 

「お母さん、この飾り目は何?」

 

「イールスターティオ-エイエ。別名閉心補助装置と言う今は売られていない商品で、ロスベルクは何個か買ったらしいわね。」

 

んー。

これは関係なさそう。

もしかして欲しかったのは、この学校内部の記憶?

魔法省を落としたのは何のため?

魔法省・・・学校内部・・・

 

「っ‼︎お母さん、敵の狙いは暖炉よ‼︎一時期的にホグワーツの全ての暖炉を煙突飛行ネットワークにして内から攻めるつもりよ。」

 

「まさか!そんな事されたら生徒達を守れないわ‼︎」

 

後ろにいるのは、怪我人と介護するものだけ。

そんな人達がまともに戦えるわけがないからだ。

 

「ミス・ウィーズリー、それは私達がやりましょう。」

 

「校長先生‼︎」

 

現れたのは校長と、先生方。

 

「ミス・笹倉が言いました。学校が危ないと・・・まさか闇の帝王がそこまで考えていたとは、考えもしませんでした。」

 

先生方は暖炉のある所に向かって走っていった。

暫くして全ての暖炉を塞ぐことに成功した。

 

end




備考
・増援
イメージはけも○レの最終回。
今まで助けてきた魔法生物学恩を返しに来ました。

・ハリー達vsこいし
なんで戦うことになったのか、未だに謎。

・暖炉を煙突飛行ネットワークに
ある二次創作からアイデアを貰いました。
未然に防ぐことができた為大惨事には至りませんでした。

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