【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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前回出せずすみません。
うまいこと話がまとまらなかったので、だせませんでした。

今回の話は、サブタイトル通りです。
全国のアンブリッジファンの人(いるとは思いませんが)すみません。



第二回ガマガエル弱体化作戦

翌日。

この人事移動に誰もが驚いた。

その場にいなかった先生らは勿論、生徒の何人かも校長室へ訪れた。

色々聞かれたが、渡された手紙を見せるだけに留まった。

その理由としては、校長ならではの仕事が沢山あるからだ。

こんなに仕事があるとは思っていなかった。

 

「大丈夫ですか、校長。」

 

「大丈夫です、ミネルバさん。」

 

ミネルバさんは私のサポートしてくれている。

でも、今やっているの・・・12月に出された物があったような・・・。

気のせいかな?

 

「これは確か、校長が出したと言っていたはずなんですが・・・」

 

よし、帰ってきたら一発殴ろう。

 

 

 

忙しい合間を縫ってある場所へと赴く。

 

{私に話しってなんですか?}

 

アズカバンの総看守長のマールの所だ。

暫く沈黙した後、私は変身呪文を解く。

するとマールの顔が変わる。

 

{騙してごめんね。私はこの通り吸魂鬼じゃないの。}

 

{そうか・・・やはりあの噂は本当だったわけか。}

 

{噂?}

 

{血は吸魂鬼だけど幸福を吸えないのではないかとか、吸魂鬼と人間のハーフなのではないかとか・・・下っ端の中ではそんな噂があったそうです。しかし前の総看守長が、そんなことはないと言ってその考えを持つ者を処刑していったのです。}

 

サイモン・・・もっといい奴を後見人にしろよ。

まだマシな奴はいなかったのか。

 

{それは、一旦おいておいて。私は貴方を殺したくないから総看守長の職を降りてくれないかしら?}

 

{それは・・・どう言うことでしょう。}

 

{ヴォルデモートが来年・・・いいえ、半年後から本格的に動き出すに違いないわ。}

 

{そんなこと・・・}

 

{ありえないと言えるかしら?動き始めたら、アズカバンを基準に展開すると私の勝手な予想をしている。そうなったら、貴方と戦わないといけない。}

 

よく分からないが、この勘は外れることはないような気がするのだ。

暫くの沈黙が広がる。

 

{・・・分かった。では私の後任は?}

 

私の方を見るマール。

 

{私はダメ。ただでさえ校長代理をしているのに、やれるわけないでしょ?}

 

{そうだね。適当な奴を推しておくわ。}

 

 

ガマガエルからの監視が、多くなった。

いや、その手下の尋問官親衛隊による監視と言ってもいいだろう。

そういえば、10人もの脱走者が出てしまったそうだ。

確か、赴いたのが8日前だったはず・・・。

何してんだか・・・

 

「校長には悪いが中退するぜ。」

 

「WWWをよろしく頼むぜ。」

 

校長を訪ねて来た双子が唐突に言い始めた。

学校内に笑いをもたらす人が中退とは、悲しくなるな。

クィディッチに乗れない学校に未練は無いようだ。

 

「いつ学校を去るつもりですか?」

 

「試験中に」

 

真面目に受けている奴の中でやるつもりなのか!

いや、その時間の方が監視の目が少ないからか。

 

「箒に乗って」

 

「花火とかあげる予定だぜ。」

 

凄くありがた迷惑だな。

しかし、これは使える。

 

「なら、思いっきり暴れなさい。私も最後のイタズラ手伝ってあげる。」

 

「「おー」」

 

「校長がついていれば、百人力だ。」

 

「断然やる気が出て来たぜ。」

 

さあ、ガマガエル弱体化計画第2回戦目と洒落込もうか。

 

 

 

試験当日。

ガマガエルが、全学年大聖堂でやれせるよう張り紙が貼られた。

自ら見て回りたいらしい。

予想外の出来事だが、かえって好都合。

みんなが静まり返ったその時、最後のイタズラが始まった。

開始の狼煙の如く、スリザリンの近くでパチパチと音をたて始めた。

ネズミ爆弾的な物だ。

ある者は驚きのあまり椅子から転げ落ち、ある者は逃げ惑った。

私は立ち上がり、何事かという顔をしておく。

それが第2のスイッチ。

この部屋に仕掛けておいた花火が宙を舞う。

 

「梨花校長、なんとかしなさい。」

 

「花火程度どうにでもできるのですが、なにしろそんな権限があるかどうかはっきりわからなかったもので。」

 

「呪文を唱えればいいんですよ、エバネスコ(消えよ)。」

 

ふふふ、その呪文を使ったな?

呪文は花火に当たると、当たった花火は2つに分かれ呪文を唱えた者へと追尾するような感じになる。

 

「∑(゚Д゚)」

 

「どうやら、その呪文じゃいけないようね。デリトリウス(消えよ)。」

 

呪文は花火に当たると、花火は勢いを増し始めた。

流石、イタズラ大好き双子産だけはある。

多分消そうとすればする程、花火が増えたり勢いが増したりするのだろう。

懲りずにガマガエルが呪文を唱えた。

 

「フィニート・インカンターテム(呪文よ終われ)。」

 

当たった花火は終わることなく、盛大になり続けた。

双子は最後に店の宣伝を行い、学校を去っていった。

その後スリザリン以外では、2人に続けとばかりに悪ガキ大将の座を目指して競い始めたのだ。

その中でも全員を驚かしたのは双子が置き土産として作った、東棟の6階の廊下に大きな沼地だ。

この沼も、消去系魔法は聞かない代物で、フィルチとガマガエルが必死にこの沼地を消そうと奮闘したが、成功していない。

この沼地に関しても、私は愚か他の先生方も手を貸そうとはしなかった。

フリットウィック先生だったら、一瞬であの沼地を消すことができるだろう。

(私も消し方を知っているから、簡単に消せるのだけど手は貸さない。)

だが、ガマガエルの苦労はそんなもんじゃ終わらない。

ホグワーツの廊下のあちこちで、クソ爆弾や臭い玉が落とされ酷い悪臭を漂わせている。

ガマガエルの部屋は更に酷い。

もう既に人の住める状況ではなくなっている。

ガマガエルの所にいたお皿の猫達が、死にかけていた。

可哀想だから校長室で寛いで貰っている。

(話し相手として退屈はしない。)

まさにホグワーツは大混乱になっていた。

もっとも、その筆頭はピーブズだ。

ピーブズはとにかく無差別に城中を荒らし回る。

ガマガエルが大広間にいる時は、ピーブズは大広間にタランチュラの大袋を放り込んだり、ガマガエルがなんらかの資料を作っている時には、ピーブズは羊皮紙を暖炉へ投げ入れたりしていた。

そんなピーブズを呼び出し、ガマガエルとその仲間達に攻撃するよう説得。

その結果、ガマガエルの部屋がもっと酷くなったのは言うまでもない。

普段はあまりヤンチャをしない生徒も、おかしな行動をするようになった。

大抵は、ずる休みスナックボックスのせいだと思ってもいいだろう。

ガマガエルが教室に入ってくるだけで、多くの生徒が気絶したり吐いたり高熱を出したりするのだ。

そして皆決まって「アンブリッジ炎です。」と答える。

もしかして操られている?

そう思って何人かの生徒を呼びたしたが、呪文はかけられていないようだ。

 

 

 

そんな騒動も、クィディッチ・シーズンの最後の試合、グリフィンドール対レイブンクロー戦の頃になると学校は少し平穏を取り戻したようだった。

皆がその状況に慣れた、と言い換えてもいいかもしれない。

勿論グリフィンドールは優勝候補で、この試合に勝てば優勝が決まっていた。

その間の出来事といえば、ハリーがシリウスと話し合うため真夜中抜け出したことと、ハリーがスネイプの閉心術の授業をやめ私が教えることになったことかな?

やっていることはスネイプ先生と変わらないんだけどね。

個人授業のはずだったのだが、ジニーやルーナなど合わせて10人程度教えることになった。

この授業を快く思ってないのがスネイプとガマガエルで、何回も授業を止めようとしているようだが、まだ止められたことはない。

その理由は校長室前のガーディアンのようだ。

私が校長になって以降私が信頼している人は通し、信頼していない人は通さないようにしているようだ。

(知ったのはだいぶ後のことになるが・・・)

このまま何事もなければいいけれど・・・




備考
・マールにも正体を見せる
薄々は気づいていた模様。

・試験会場(原作変更?)
映画版でウィーズリー双子が花火やらやっていたのを見て、そん時に試験で集められてういたような・・・。
不確かの為、?マーク。

・花火(オリジナル)
消去系の魔法が当たると、増えたり勢いが増すいたずら道具。

・悪ガキ大将
別名:双子の後継人は誰だ?選手権。
大人しめの人でも、文化祭とかで羽を外すこともあるよね。

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