早いもんですね。
そう言えば、友達との条件2はこの話でクリアーしましたね。
友達「雑談とプロフィールは除くだろう、普通考えて。」
という事らしい。
でも完結・・・出来るかな?
「ここだ。安全が確認できている部屋の数が少なくてね。ハーマイオニーとジニーとの相部屋になってしまうが我慢してくれ。ハリーとロンは一つ下の右側の部屋で、ジョージとフレッドは左側の部屋だ。荷物を置いたら皆を呼んで食堂まで来てほしい。」
ハーマイオニー達と相部屋というのは構わないが、不穏な言葉が聞こえたな。
安全が確認できている部屋ということは、逆に安全が確認できていない部屋もある?
私の疑問を察したのか、シリウスは理由を話し出した。
「私は学生の頃にこの家を出てね。長年空家だったせいか色んなものが巣くっていてね。少しずつ除染してはいるものの、追いついていないんだ。だから、君も無闇に家の中のものには手を触れないほうがいい。」
そう言って、シリウスはそのまま階段を下りていった。
私は部屋を空けて中に入ると、剥がれかけた濃緑の壁紙に3つのベッド、1つのテーブルに3つの椅子が置かれただけの簡素な部屋だった。
1つを除いて、ベッドにはバッグや本が置かれているので、そこがハーマイオニーとジニーのベッドなのだろう。
荷物を部屋に置き部屋から出て、一番騒がしい部屋に訪れた。
「待っていたわ、梨花。中に入って入って‼︎」
「夕食だから降りてくるようにって、モリーさんからの伝言よ。」
そう言うとハーマイオニーとロンが出てきた。
声からすると、双子もいるようだけれど・・・
パチンという音をして後ろに現れた。
「久しぶりだな、梨花。」
「我らの姫が現れた。」
姫ね〜。
「我らの姫って、グリフィンドール生では無いわよ?」
「「だからこそ、我らの姫なんだよ。」」
こんな所まで似なくてもいい。
そう思ってしまう私であった。
○
この家に来てからの数日は、騒がしい日が続いた。
一番はやっぱりハーマイオニー達の質問だ。
私だけ会議に参加していることもあり、色々なことを執拗に質問してくるのだ。
当然、内容を話すわけにもいかないので質問は一切受け付けていないが、時間があれば質問をしてくる。
気持ちは分かるがしつこかったので、どうしようかと考えていたときに悪い知らせが騎士団に届いた。
ハリーがホグワーツを退学、及び杖を破壊されるというものだ。
この知らせを受けた途端、騎士団に限らずハーマイオニー達も騒然となった。
とにかく、ハリーの件をどうにかするのが急務ということで騎士団が慌しく動いた。
ダンブルドアはすぐに会議を開いた。
「わしは魔法省との交渉をしようと思っておる。そこで梨花に1つ仕事を与えようと思っちょる。」
ダンブルドアの話に割って入ったのは、モリーだ。
「騎士団の仕事はさせないんじゃないんですか‼︎」
確かにモリーさんとの約束の一つで、騎士団の仕事はしないことになっているからだ。
「モリーさんの言う通りです。梨花でしかできない仕事でもあるんですか?」
ルーピンがダンブルドアに質問する。
チラッと私を見る。
意図がわかり私は頷き、話し始める。
「私の血については知っているとは思いますが、私は動物と話すことができます。猫やフクロウは勿論、吸魂鬼の言葉も分かります。この力を使ってアズカバン内部へ潜り込んで情報を掴む魂胆ですよね?」
「それでも他の人が入ってもいいじゃないですか‼︎梨花である必要がわかりません。」
モリーが抗議をする。
子供達の母親的存在としているのだ、子供を危険な目に合わせたく無いのだろう。
「梨花は、アズカバンにてそれなりのポストをとっておる。その辺はシリウスも知っておろう?」
シリウスは苦笑いして答えた。
「看守長補佐・・・いや、最終日に看守長になったんだったんか。」
それを聞いた全員は驚きの顔をする。
騎士団の人は、吸魂鬼の職についてよく知っているようだ。
「わしとて梨花に仕事をさせなくない。じゃが、梨花にしか出来ない仕事じゃ。誰か抗議するもんはおるかの?」
誰からも文句はなかった。
私は本部を去り、変身呪文をかけて貰った。
よし、行くぞ‼︎
○
{新しい人は始めまして、梨花と申します。5日という短い間ですが、またアズカバンで働けることを感謝します。この短い間で何を学べるかは不明ですが、何かを得られる時間にしたいです。}
よし、噛めずに言えた。
幹部クラスの者の会談と、ハリーの所に行った吸魂鬼の調査が主な仕事の内容だ。
{よろしくお願いしまちゅ。}
・・・
また噛んでしまった。
恥ずかしい。
○
まず初めに新しく総看守長の奴と会談を行った。
{お久しぶりね、マール。}
{マカーナルです。}
{いいじゃない、マールの方が言いやすくて・・・}
この子は私自身から可愛がった唯一の吸魂鬼。
前の奴は、何処かへ消えてしまったらしい。
{なぜ、イギリスに?}
{わざわざこっちに来たことには理由があるわ。夏休みの間の吸魂鬼の動きを知りたくて来たの。}
{どうしてでしょう?}
{吸魂鬼がロンドンの街にいたらしい。}
目を見開くマール。
{始めは嘘だと思ったのだけれど、念のためにね。魔法省絡みであることは間違いわね。}
しばらく考え込むマール。
{・・・}
{・・・}
{・・・・・・}
{・・・・・・}
{分かった。君が嘘を付くような子ではないことは、前の前の総看守長サイモンから聞いている。2日程待ってくれ。}
{ありがとうね。}
これで第1段階はクリアね。
これでハリーを襲った吸魂鬼が分かればいいな。
(Mis.Y視点)
私はある場所へと訪れていた。
『お邪魔するわね。』
『いくら友人だからって、直接来ずに玄関から来なさいよ。』
『これが私スタイル。』
『変わらないわね、紫。』
『そっちもね、夏実。』
読者も分かっていた人もいたのかしら?
私は八雲 紫。
ピチピチの17才ーーーーーーーーーーーヶ月の女子高生よ。
『貴方が来たってことは・・・』
『ええ。後1年・・・早くて半年後私が思い描いた理想郷が完成するわ。夏実達には悪いけれど、記憶と能力を消させて貰うわ。』
妖怪と人間が共存できる理想郷。
夏実達は笑わずに協力してくれた。
かれこれ10年以上の友達だ。
『分かったわ。理想郷が出来たら、また来て頂戴。貴方を忘れないといけないなんて、悲しくなるわね。』
『35過ぎてから止まっていた時計を動かせるのよ。喜んで欲しいわね。』
そう。
夏実は能力の使い過ぎで35才を越えたあたりから、歳を取らなくなってしまったのだ。
そんな暮らしが6年。
夫の方が若かったのに、同じ年になってしまった。
直す方法は1つ。
能力を夏実の中から抜き取ること。
普通にやれば無理だが、私には簡単にできる。
副作用として、私のことや魔法使いだったことの記憶もなくなってしまう。
『また会いましょう。』
『そうね。“私達を忘れてしまった世界で”』
私はスキマで理想郷に戻ってきた。
さて、梨花はどんな選択をするか楽しみだわ。
end
2日後、マールの所へ訪れた。
{結果から言うわね。そんな行動をしたものはいなかったことになっている。}
{なっている?}
{そう。どうやら魔法省のガマガエルが、ハリーを落としいれようと指示したらしい。}
ガマガエルってなんぞ?
あだ名か何かかな?
{指示された奴には、高度な服従呪文をかけられていた。それも元総看守長がね。}
見かけないと思ったら、あいつが操られていたのか。
{話を聞こうにも、5才児に戻ったような言動を繰り返してね。とてもまともな話を聞けなくてね。}
これは参ったな。
これではあまり成果がなさすぎる。
しかし、これ以上の情報は入ることはないだろう。
{助かったわ、マール。ありがとうね。}
{私の管轄下の問題ですので、大丈夫です。後、もう1つ報告。梨花さん、1つ昇格して総看守長補佐になったわ。}
マジで⁉︎
{仕事していないのに何故上がったし。}
{私が推したからだ。}
{お前のせいか‼︎}
この後、リアルファイトになったのは、言うまでもない。
だが知らない。
それを見た者がいたことを・・・
〔総看守長と渡り合っているぞ。〕
〔マジか!私達じゃ返り討ちに合うのに‼︎〕
〔彼女は何者なんだ。〕
そして知らない、ファンクラブの規模が更に拡大していることを・・・
備考
・アズカバンにまた行く
不死鳥の騎士団での仕事は無いといったな。
あれは嘘だ。
どうして、こうなった。
・マカーナル(オリジナル)
通称マール。
梨花が可愛がっていた吸魂鬼。
後一度くらい出演予定?
・八雲紫
31話にして初の東方キャラ登場。
Misは間違いではありません。←ここ重要
β世界の幻想郷だと思ってください。
・笹倉 夏美
母の名前がやっと決定。
さんざん悩み、友人の彼女の名前を借りました。
本人から許可をもらったのでいいはず・・・
こんなもんですかね。
仕事も安定してきて、第二・第四木曜に投稿できそうです。
後、活動報告にてアンケートをしてます。
よければ答えてください。