後々変えるかも?
私は目標としている金額を超えた時、ダンブルドアから連絡を受けた。
「ハリーが魔法を使ってしもうたらしい。君もなるべく早く帰って貰えんか?」
それを聞いた私は、おばちゃんの元を訪れた。
ある猫を育てて貰うためだ。
『おばちゃん、この子のことを任せていいですか?』
『この子は?』
渡したのは、二匹の猫。
母猫を案内してくれた雄猫とその彼女。
『私の大事な家族です。頼めるのはおばちゃんしかいないと思って頼みに来ました。』
『えっ?』
『ある事情で、私はイギリスに行かないといけないことになったんです。』
私はイギリス行く理由を聞かれると思い、準備をしておく。
『そうなの。わかりました、預かっておきます。用事が済んだら、取りに来て下さいね。』
快く受け取ってくれたことに驚いた。
店長の座を譲り、ロンドンへと向かった。
パスポートは佐々倉校長がなんとかしてくれて、飛行機に乗れた。
ロンドンに着くとルーピンが待っていた。
「すまないな、家族団らんの邪魔をして。」
「いいです。で、ハリーは?」
「家で待機して貰っている。」
路地裏に辿り着くと、ルーピンは私と共に付き添い姿現しをした。
辿り着いたのは、何処かの住宅街。
「これを読んで」
そこには“不死鳥の騎士団の本部は、ロンドン、グリモールド・プレイス十二番地に存在する”とだけ書いてあった。
何これ?
とりあえず覚えたので、ルーピンに渡した。
するとルーピンはその紙を燃やした。
証拠隠滅するためだろう。
しばらくすると家が現れた。
「忠誠の術ですね。」
「よく知っているね。」
中に入るとそこら中に蜘蛛の巣がある。
蛇をイメージしたデザインのものが、いたるところにたくさん置いてあった。
「梨花‼︎」
「ハーマイオニー、久しぶり。」
階段を駆け下りてくるハーマイオニーと、引きずられるようにして下りてくるロンに声を掛ける。
「俺はなしかよ。」
「ヤキモチを焼かれたくないからね。」
二人とも赤くなり始める。
「久しぶり、梨花。夏休みはどう?元気だった?」
ハーマイオニーが話をそらすためか、違う話を始める。
「一つ店をオープンさせたわ。」
ハーマイオニーから質問してくるが、とりあえずその全てに答えておく。
何の店かロンが興味深そうに聞く前に、ダンブルドアが声を挟んだ。
「久々の再会で積もる話があるのも分かるが、一先ずは後にしてくれんかの。これからすぐに会議があるのでな。2人とも部屋に戻っていなさい。」
ダンブルドアが言う会議とは、騎士団のことに対するものだろう。
ハーマイオニーたちが会議に参加しないということは、騎士団のメンバーには入っていないということか。
「梨花、行きましょう。案内してあげるわ。」
ハーマイオニーが私の手を取ろうとするが、その前にダンブルドアがそれを遮った。
「すまないが、ハーマイオニー。梨花には一緒に会議に出てもらわなければならぬのじゃ。」
ダンブルドアがそう言うと、ハーマイオニーとロンは見て分かるほどに驚いた顔をしている。
「でも、ダンブルドア先生。先生は以前、未成年は騎士団の活動に参加できないと仰られていました。」
「確かにその通りじゃ。闇の魔術に最低限抵抗できるだけの経験がない。であれば、非常に危険が付きまとう騎士団には加えることは出来ぬのじゃ。しかし、梨花の抱える事情を考慮すれば騎士団に加えるほうが安全を確保できるのじゃ。それに梨花は今年めでたく卒業できたようじゃ。」
ここで言う卒業は、高校生のことだろう。
ダンブルドアの言葉にハーマイオニーは納得できていないようだ。
ハーマイオニー達が参加できないというのは、不満を抱えるのも当然だろう。
「梨花の抱える事情って何なんですか?友達が危険な事情を抱えているなら、私達も力になりたいんです!」
ダンブルドアが一瞬私に視線を送ってきた。
話しても構わないかということだろうから、頷いておく。
「君達は既に知っているじゃろうから伝えるが、他の者には決して他言してはならぬぞ。梨花の血筋は魔法界にとって大きな意味を持っておる。その血を引く梨花を取り込もうとヴォルデモートが暗躍しておる。奴にとって梨花の血は手に入れたいものなのじゃ。故に、わしは梨花をより近い場所で保護することにしたのじゃ。無論、君達は不満を覚えるじゃろうが、梨花の安全の為にも納得してもらいたい。」
ダンブルドアがそう2人に頼むと、流石のハーマイオニーも口を閉じた。
友達が心配なハーマイオニーに対して、その友達を守るためと言って引かせるとは。
さすが大人、汚い。
○
ロン達と分かれて、私は飾り目を付けた。
意識すれば自由に動いてくれそうだ。
会議している部屋に近づくにつれて、話し声が聞こえてきた。
私は静かに部屋の中へと入っていく。
部屋の中には見知った顔もあれば、初めて見る顔も幾つかあった。
そして、その全員は私が部屋に入るのを驚いたような顔で眺めている。
「皆、待たせたの。早速ですまないが、わしの話を聞いてほしい。梨花よ、好きな席に座りなさい。」
「・・・ダンブルドア、本当にこの子を騎士団に加えるおつもりですか?」
そう言ったのは黒人の男性だ。
彼は私を見ながらも、ダンブルドアを同時に見て話している。
「そうだとも、キングズリー。騎士団を結成する際にも言ったが、梨花には騎士団へと参加をしてもらう。勿論、まだ若いから任務には付かないが、騎士団が持ちえる情報などは聞かせることとなる。」
それを聞いて、キングズリーと呼ばれた男性は渋い顔をした。
そして、ダンブルドアが言い終えると同時にモリーさんが抗議の声を出した。
「この子はまだ18歳なんですよ‼︎騎士団に参加させるには若すぎます‼︎」
どうやら私は18才と言うことになっているみたい。
イギリスでの大人のラインは、超えているはずなんだけれどな〜。
最終的にはモリーが折れる形になり、ロン達には話さないなどの条件がかせられたけれど。
○
その後、ダンブルドアは用事があるということで部屋を出て行った。
残った人たちは戸惑っているのか何も喋らないし、何人かは私をチラチラと見ている。
ムーディが杖を床に一突きし、口を開いた。
「何をやっとるか。梨花が参加することになった以上、必要な情報を話してやれ。我々には悠長にしていられる時間はないのだぞ。」
「そうは言いますがねアラスター、私はまだ納得した訳ではないんですよ。」
「ならば、ダンブルドアに抗議をしてくるか?」
ムーディが睨みをきかせながら言うと、モリーは口を噤んで押し黙った。
「ダンブルドアから中々に出来る魔女だと聞いている。最初に聞いておくが閉心術は使えるのか?」
「出来ますよ?」
ムーディの問いに答えると、ムーディとスネイプ先生の除いた人が目を見開いたのが見えた。
「貴女は1年間しか習って無いですよね?本当に閉心術が使えるの?」
「本当ですよ。」
紫髪の魔女の疑問に答える。
最も、今付けている飾り目が手助けしてくれるだろう。
「ならばテストをしよう。セブルス、梨花に開心術を掛けろ。」
「よかろう。梨花、そこに立ちたまえ。」
スネイプに指示されたとおりに先生の正面に立つ。
スネイプの開心術がどれ程か知らないが、この場で任せるあたり高い開心術師である可能性は高い。
「レジリメンス‼︎」
スネイプ先生が開心術を使うと同時に、私の中に何かがスルリと入ってくる感覚がやってくる。
僅かな隙間を見つけては、すり抜けるように入ってくる。
思った以上にスネイプの開心術が強い。
気を抜くと一気に突破されそうだが、さらに強く閉心術を構築することでようやく防ぎきることに成功。
「どうだ?セブルス。」
「我輩の“開心術”を完璧に防ぎきった。恐らく、闇の帝王ですらそう易々と破ることは出来まい。」
スネイプからの評価に周りが驚く。
「最も、貴様が付けている飾り目的なものの援護があってこそだが。」
その後は、自己紹介やハリーの送迎などの話をした。
無事ハリーを送迎できればいいな。
備考
・主人公、不死鳥の騎士団に入る
そのままの意味。
・流石大人、汚い
これはあるゲームで見られる行為。
まあそこでは、大人ではなく忍者なんですがね。
今回は原作通りというか・・・
ピンクのおばちゃんを出すには、この方法しか思いつきませんでした。
次回は24日に投稿予定。