遅れた理由としては、映画でしかあまり知らないこともあって他の小説などを見ていたからです。
でも大抵の作品はかなり原作変更が進んでいて、参考になりそうになかった…>_<…
今回から不死鳥の騎士団開始です。
本編へどうぞ。
里帰り
その夜、私はダンブルドアに呼ばれた。
「君を呼んだのは、君を不死鳥の騎士団に入って貰うためじゃ。」
不死鳥の騎士団。
確かシリウスに会った時にも、その団体名を聞いたような気がする。
「不死鳥の騎士団とは、わしが作り出した対ヴォルデモートの組織での。君にはハリーの見張り役として、付いてもらおうと思っておる。」
ハリーの見張り役って、ヴォルデモートに狙われているからだろう。
でも私も狙われているんですが・・・
「私でいいんでしょうか?」
「少なくともわしはそう思っておる。反対の意見は多少あるが・・・問題ないじゃろ。」
反対意見の多くは多分、私がいることでさらに狙われるということ。
ダンブルドアはこら辺も考えているとは思う。
だからこそ私を選んだのだろう。
「わかりました。でも少し待って下さい。私の両親に会いたいんです。いいですか?」
「いいじゃろ。ところで猫にはなれたかの?」
「麻痺呪文を受けてから、猫にはなっていません。もしかしたらこのまま人でいる可能性はありますが、薬の研究は続けていくつもりです。対象相手がいませんが・・・」
「卵から何が生まれたか聞いていいかの?」
「エンスケ匠とウィザーエンスケと言って、どちらとも魔法省が育てることを禁止している動物だったので、可哀想ではあったんですが殺処分しました。」
嘘だ。
エンスケ匠は死ぬ時爆発音がするし、ウィザーエンスケは不気味な声が聞こえてしまうからだ。
今は安全な場所(秘密の部屋)で育てている。
「どうやっていくつもりかの。」
「日本の飛行艇に乗り行くつもりです。帰りは飛行機でも乗ってロンドンに行くつもりです。」
金がなくなれば最悪バイトすればいいことだ。
ダンブルドアは納得したように頷きコインを渡した。
「このコインは、不死鳥の騎士団の中で取り合うスケジュールじゃ。月は校長室、火はハリーの家、水は後で教えるが本部、木は漏れ鍋となっておる。」
なるほど、そう言う決まりがあるのね。
間違って使わないように、上着の内ポケットに入れておく。
○
一旦ホグワーツとはお別れだ。
ネビルは早速ミネルバの所に訪れ、動物もどきのことについて学ぶそうだ。
日本までは時差を含めて、約20時間の旅。
その間私は翡翠と琥珀の2人と話をしていた。
『2人とも孤児だったのね。嫌な思い出を思い出させてごめんね。』
『いいえ。無理矢理聞かれたわけではなく、私達から話し始めたことなので・・・』
『昔のことなので吹っ切れています。』
翡翠と琥珀の父親は2人が3才の頃、母親にDVを行い続けていたらしい。
母親は子供にDVがいかないよう、仕方なく子供を捨てないといかなかったらしい。
母親はまもなく死亡し、父親は刑務所で自殺したらしい。
引き取った孤児院の医院長は、2人を我が子のように育ててくれたらしい。
その事実を伝えられたのは、11才の誕生日。
両親とも魔法使いと言うことはなく、マグル出身と聞いているらしい。
『さて、暗い話はここで終わり。恋バナでもしましょうか。』
それから3人は恋バナで盛り上がった。
途中梨沙もやってきて、健一とのデートなどについて根掘り葉掘り聞いた。
○
柳沢魔法学校の生徒と別れ、家に向かう。
アパートを訪れると別の人が住んでいた。
昔は何処で住んでいたかな?
確か、少し離れたマンションだったかな?
ここであっているかな?
『誰だ‼︎』
懐かしい父の声が中から聞こえた。
両親が私の姿を見て驚きを示した。
『ただいま。』
『未来の我が子ね、おかえり。』
母は抱きついた。
暫くすると私はあることに気付いた。
『未来の我が子?』
『まだ生まれていないんだ。』
父がそう言った。
な、なんと生まれていない?
どう言うことなの?
『貴方がここに来たと言うことは、私が笠倉家の血をひいていることは知っているわよね?笠倉家には特有の能力が現れるらしいの。7才までに出るんだけど、私は出なくて養子に出されたの。でもね、私はその時には既に持っていたの。時を操れる力をね。』
時を操れるの?
まさかお母さんはス・・・
『ス◯ンド使いではないわよ。その時だけじゃなく、未来や過去にも行ける・・・かなりチートな能力ね。この能力の欠点は周りに理解して貰えないこと。だからこそ養子に出されたんだと思う。』
ではあの記憶は何なのだろうか?
幼い時に見たあの夢。
『それは夏実がその時代に君を産んだからだ。出生届を出すために過去に戻った時の記憶なんだろう。』
私は杖を取り出しお母さんに見せる。
『本体は柊(ヒイラギ)、芯は三毛猫の尻尾で、長さは26cm。それなりに柔らかい。この杖に見覚えは?』
『梨花にとってはお婆ちゃんの最後の杖ね。お婆ちゃんが亡くなると同時に消えてしまったのよね。どこに行ったか不明だったけれど、貴方に渡っていたのね。』
やっぱり祖先から受け継いだ杖なのね。
『それにしても、赤茶色だったわよね?髪の毛。染めたの?』
『染めてないわ。成長に連れて、ピンクに近づいているような気がするの。』
『そうなの?でも、成長期終わったんじゃない?』
『そうなんだけどね・・・』
その日は家に泊まることにした。
○
両親にお別れロンドンに帰ろうとした時、あることに気付いた。
そう言えばお金を持っていない。
ガリオンは持っているが、両替してくれそうになさそう。
『仕方ないか。どこかバイトしようかな?でも、身分を示すようなものないし・・・』
ふと目に入った店があった。
その店はペットショップのようだったが、鳴き声の聞こえない店だった。
『こんにちは。』
中に入ると店長らしきお婆ちゃんが出てきた。
『お客さん?ごめんなさいね。このお店明日には閉めようと思っていてね。』
現れたのはなんと、私にクルックスを預けたおばちゃんが若くなったような人がいた。
よし、ここで働こう。
『おばちゃん、この店私にくれないかしら?店を開きたいの。』
おばちゃんは暫く考えた後、口を開いた。
『お嬢ちゃんの夢が叶えられるなら、喜んであげる。頑張ってみなさい。』
『ありがとうおばちゃん。』
○
翌日から私は動いた。
野良の猫を見つけては、人に飼われたいと思っている奴を探し歩いた。
他には野生化しかけている亀や、犬を見つけ出したりしていた。
パートも二人雇った。
『改めて、店長の嶋田 梨花よ。君達に決めて貰いたいことがあってね。この店まだ名前が決まってないのよ。前のオーナーと同じ“まあぶる”でもいいんだけれど、何か案あるかしら?』
一人がすぐ手を挙げた。
『akar pat(アクァイル ペット)なんてどうでしょう?アクァイルはハンガリー語で欲しいですって言う意味なんです。』
それを聞き驚いた。
その名前は、通っていたペットショップの名前だったからだ。
『いいわね。それにしましょ。』
込み上げる笑みを隠し、レイアウトとかを考えていく。
○
十日もすると従業員になってくれたり、パートも増えたりと店も安定し始めていた。
私は何時ものように散歩兼動物探しをしていた。
森の中に訪れると、一匹の狐がいた。
正確には尻尾が九本の狐がいた。
確か伝説の生き物だったような気がするが・・・
『君が笹倉 梨花だな?』
本名を知っている‼︎
私は身構えた。
『警戒しなくてもいい。私はある人の使い魔でここにいる。君に伝えておかないことを伝えておく。これから先の未来は、君の選択によって良くも悪くも変化する。』
使い魔が九尾なのは、相当の魔力的なものがあると思う。
主は占い師か何かなのかな?
『君の選択を遠くからだが見守って貰う。』
それだけ伝え終わると、姿が消えた。
幾つか質問したかったのだが、仕方ない。
後には小さな人の形をした紙が、落ちているだけだった。
備考
・ハリーの護衛役として任される(原作変更)
確かマグルのおばちゃんだったような?
誰か教えて下さい。
・女子の恋バナ
男性諸君に忠告しておこう。
あれは下手に聞いたらダメだ。
そーっとその場から離れることをオススメする。
・笹倉 夏実
梨花の母の名がやっと出せた。
長かった・゜・(ノД`)・゜・
能力は時を操れられ、未来や過去に戻ることが可能。
・元杖の持ち主がおばあちゃん
何故イギリスにあるのか、何故ダンブルドアが持っているのか。
その謎は最終章にて解明されるかも?
未来の作者「またかよ‼︎いくなんでも拾いきれなぇよ。」
過去の作者「全部は拾わなくていいさ。少しは謎があった方が風情があるじゃろ?」
現在の作者「じゃろって、おじちゃんかお前は‼︎」
友達・友人「ツッコミ所そこ⁉︎」
・おばちゃん再登場
実に27話ぶりの登場。
しかし名前はなしです。
多分後一回登場予定。
・店を経営
akarは本編でも書いた通り、ハンガリー語で欲しいですと言う意味があります。
本当は梨花の逆文字akirで探したかったんだけどなー。
・謎の九尾登場
あんたは誰なんや。
作者は知らないぞ(棒)
(分かる人には分かりますよね?)
次回はもう少し早く投稿できれば・・・と思っています。
次回投稿は8/10になります。