【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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総合点数どうしようかさんざん悩みました。



第二の課題

「ソクーミラは、えーっと・・・なんだったっけ?」

 

ネビル、もう少し頑張りなさいよ。

ポチなら知っているんじゃないかな?

 

〔ポチ、ソクーミラって知っている?〕

 

〔知っておりますとも、お嬢。M.O.M.分類:XXで、ゾンビの一種です。ゾンビと言っても人間にではなく、家畜に危害を加える系のゾンビですね。ソクーミラに噛まれた動物は、3週間以内で死にます。空気感染も若干するので、注意が必要です。陸上に住む哺乳類としては珍しく、水中の中でも4時間生活できるとされています。〕

 

なるほど、その血で水中にいられる時間を増やそうってわけね。

 

「梨花さん、もしかしてこのペットって・・・」

 

「そうよ、第一の課題で戦ったウクライナ・キャポリット種よ。名前はポチって名前にしたわ。」

 

ネビルはしゃがみ、小さくなったポチを見た。

恐る恐る撫でている。

ネビルは思い出したように、説明した。

 

「ソクーミラの血の特徴として、水中呼吸が増えるんだ。でも個体差があるようで、作り手によって合う血が違うとされているんだ。」

 

「それは厄介ね。何通りも調べないといけないのね。」

 

「そう・・・だね。」

 

しょうがない。

こればっかりは贅沢を言ってられないな。

 

 

 

第二の課題本番。

なんとか1時間の延長に成功。

サラサラし過ぎず、少し甘い血が自分の好みらしい。

そのおかげで雨天や雪の時でも、3時間持つようになった。

それ以外の時でも3時間半と上々だ。

昨日の夜、ネビルがミネルバに呼びだされた。

どうやら私の大事な人は、ネビルになったっぽい。

下手したら、ハーマイオニーなのかなと思っていたけど・・・

薬を飲み、会場へ入る。

服装は、ビキニだ。

これからやることを考えると、こっちの方がいいに決まっている。

どうやら私が最後だったらしい。

ハリーが遅れてくるはずなのに、ロンもいることだし起こしてくれたのかな?

バグマン氏が立ち上がり、説明をし始めた。

 

「さて、全選手の準備ができました。第2の課題は私のホイッスルを合図に始まります。果たして選手たちは、きっちり一時間のうちに奪われたものを取り戻すことができるのでしょうか‼︎では、1、2・・・3!」

 

ホイッスルを吹くと同時に、私はソクーミラの血を飲み干す。

そして泡頭呪文と耐寒呪文をかけ、潜っていく。

潜ってから、もう一つ呪文をかける。

 

「ソレバァト・シルエミニ」

 

人魚になる呪文。

これで泳ぎの方は大丈夫かな?

 

 

 

私は迷っていた。

体感時間で40分は過ぎているだろう。

歌が遠くの方から聞こえてはいるが、どの方角かわからない。

 

『梨花、そのまま進んでご覧。奪われたものが待っているわ。』

 

どこからか声が聞こえる。

その声はお母さんだった。

幻聴か?

そう思ったが、今は確かめる方法がない。

進んで行くと歌がはっきり聞こえるようになった。

こっちの方角ね。

歌によると、50分過ぎたようだ。

急いで向かう。

辿り着くと、そこにはネビル、ガブリエル、ジニー、ラベンダーがいた。

セドリックは無事救えたようだ。

ハリーを無視し、ネビルを救い出す。

 

「レダクト。」

 

ネビルを引き連れ水面に向かう。

 

「やりました、梨花選手。奪われたものを救い出してきました。経過時間は55分と、セドリックに続いて2番目に到着。」

 

先生らに引き上げられ、毛布をかけられた。

ハーマイオニーが私に近づいてきた。

 

「お疲れ、梨花。体温が高い方がいいんでしょ?ソルジット・コンプス テンペラァウンプッス。」

 

呪文の効果かわからないが、体が温かくなっているような気がする。

 

「体温を上げる呪文よ。これで暫くは変わることはないわね。」

 

流石ハーマイオニー。

そんな呪文もあるんだね。

覚えておこう。

その後、クラムがラベンダーを2分遅れて救い出すことに成功。

フラーは途中水魔に会い、途中棄権。

残りはハリーのみ・・・。

 

「ハリーどうしたのかしら?」

 

心配そうに水面を見るハーマイオニー。

すると、ジニーとガブリエルだけ先に水面に現れる。

続いて、ハリーが水面に現れる。

 

「やりました、ハリー選手。最後になりましたが無事奪われたものを救い出してきました。これより審査を開催します。」

 

ふと審査員席を見ると、ロンと同じ髪の人が座っていた。

確かパーシーだよね。

 

「レディース&ジェントルメン‼︎大変長らくお待たせしました。審査結果が出ました‼︎水中人の女長、マーカスが湖底でなにがあったのか、仔細に話して聞かせてくれました。そこで、60点満点で各代表選手の得点を発表していきたいと思います。」

 

どうやら、結果がわかったようだ。

 

「初めににミス・デラクール。素晴らしい泡頭呪文でしたが、途中で水魔に襲われゴールにたどり着けませんでした。得点は30点。」

 

スタンドから、それも主に男子から多大なる拍手が沸き起こる。

だがデラクール自身はその拍手に納得していないらしく、「本来なら0点」だと呟いていた。

 

「続いてセドリック・ディゴリー君。やはり見事な泡頭呪文、そして水圧を軽減した水圧軽減呪文を使って、見事最初に人質を連れて帰ってきました。時間は50分と時間内でした。得点は56点。」

 

「ミス・笹倉はソクーミラの血を使い、水中での呼吸を可能にしました。変身呪文を完璧にこなし、人質を2番目に救い出しました。得点は51点。」

 

あらー、セドリックに5点差で負けたか。

ちょっと悔しい。

 

「ビクトール・クラム君は変身術が中途半端でしたが、効果的なことには変わりありません。人質を連れ戻したのは三番目でした。得点は52点。」

 

ダームストラングの生徒が大喝采をクラムに贈る。

クラムには勝てたから良しとしよう。

 

「最後に、ハリー・ポッター君の用いた鰓昆布は特に効果が大きい。戻ってきたのは最後で、制限時間も大幅にオーバーしています。ですが、マーカスの報告によればポッター君はディゴリー君に続いて、2番目に人質のもとへと到着したとのことです。遅れたのは自分の人質だけでなく、全部の人質を安全に戻らせようと決意したせいだとのことです。」

 

ハーマイオニーは呆れたようにハリーを見る。

ハリーは、恥ずかしそうに照れているようだ。

 

「よって、その点もふまえハリーは56点とする。」

 

これによりハリーが105点、セドリックが103点、私が102点、クラムが100点、フラーが77点となった。

 

 

 

最後の課題は6月24日となった。

その1ヶ月前に課題の内容を発表するらしい。

(多分迷路なんだろうけど・・・)

私は今日あったことを考えていた。

水中で聞こえた母の声。

あれはどういうことなのだろうか?

 

その一

本当に幻聴だと言う説

だとしたら、ハーマイオニー達じゃなくて母だったのはなぜか。

その理由がわからない。

 

その二

ダンブルドアの手助けと言う説

審査員が手伝いをするのは、絶対におかしいから違う。

でもあり得なくもない。

 

その三

誰かが手伝いをしたと言う説

手伝いをするにしても、どこにいるかわからない人質の場所を知っていたかが問題だ。

最もありえない選択肢の一つかな。

 

考えても仕方ない。

新たな呪文でも覚えよう。

 

 

(??視点)

 

私は自分の目を疑った。

しかし何度見ても、幻ではないことを知った。

貴方はその道を選んだのね。

貴方が後悔しないよう、人生を全うすればいいわ。

私は全うできなかった。

そのせいであなたには迷惑をかけてきたわね。

だからこそ、貴方には最後まで全うして欲しいものね。

 

『大丈夫よ。貴方にも家元の血が流れているもの。』

 

そう言って私は、何かを呟く。

効果ができたことを確認すると微笑む。

それにあの杖・・・。

違うだろう。

あの日あの時なくなってしまったのだから・・・

 

out




備考
・ソクーミラ
ゾンビの一種、詳しくは雑談にて。
元ネタ:どこかの実況者で出てくる二人の女性実況者の合わせ技。

・ハリーが遅れない(原作変更)
どうでもいい変更・・・かも。

・ソレバァト・シルエミニ
人魚になる呪文。

・総合点数(原作変更)
1人増えたからね。
それは変わりますよ。


・・・
・・・・・

最後の視点は誰なんでしょうね?
次の投稿日は4/14になると思います。
暫くの間お待ちください。

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