【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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ここで絵を貼ればよかったかな?
少し焦り過ぎた感が否めない。

・・・

過去は変えられない。
だからこそ、失恋や失敗をする。
それこそが人間と言う生き物なのかもしれない。


第一の課題

第1の課題の前日。

いよいよ生徒全員に姿を見せる日がやってきた。

姿はホグワーツの制服を着させて貰っている。

 

「皆はよう集まってくれた。今日集まって貰ったのは他でもない。笹倉梨花を見つけることができたからじゃ。他の代表者にはいち早く会ってはいるが、ここで皆にも初顔見せじゃ。」

 

ダンブルドアに呼ばれ教員側のテーブルに歩く。

ダンブルドアの近くで全員に向けて振り向く。

 

「彼女は魔法のまも知らないマグルの人じゃった。今の今まで呪文を覚えたりしておったため、中々会えなかったがこれからは代表選手として合うこともあろう。梨花よ、皆に何か言うことあるかの?」

 

『まずは柳沢魔法学校のみなさん、生徒でないことを詫びするわ。』

 

まず日本語で話す。

 

「始めての海外旅行先がロンドンなんて、とても嬉しい限りよ。」

 

次に英語で話す。

 

《フラーだったかしら?同じ女性代表として負けはしたくないわ。》

 

次にフランス語で話す。

そこでお辞儀をしておく。

 

「色々質問があるじゃろうが、明日の課題の後で聞くが良い。」

 

そうダンブルドアが言うと、私は梨沙とハーマイオニーの間に座った。

 

「さあ、新しい仲間を入れてのパーティでもするかの?」

 

ダンブルドアがそう言うと皿に食べ物が出現した。

私は久しぶりに食べる日本食に舌鼓しつつ、ハーマイオニーと会話をした。

なんか自分、早口になってる?

まあいっか。

柳沢の校長を見る。

何かしら私のことを知ってそうな気がする。

聞いてみる価値はありそうだね。

 

 

 

食事後、教員テーブルに近づき柳沢の校長に話しかける。

 

「あなたが柳沢の校長ですね。」

 

「佐々倉 友蔵という。」

 

あまり人に聞かれたくなかったから、小声かつ日本語で話す。

 

『お話したいことがあります。第1の課題の次の日、時間を取らせていただいてもいいでしょうか?』

 

『良いぞ。』

 

これでよし。

そうして、私は梨沙の部屋へと入る。

今日からここで寝起きをすることになるのか。

当然のごとくあの2人もいることで・・・

 

『梨花ちゃんようこそ‼︎佐々倉 梨沙。17才じゃないけど、校長を脅してやってきました。』

 

脅してって・・・

 

『翡翠です。苗字はありません。』

 

苗字なしか。

色々聞きたいこともあるけれど、聞かない方がいいよね。

 

『琥珀だよーん。翡翠ちゃんのお姉さんに当たるよ。』

 

なるほど。

目が金色で撫で回していた子が琥珀で、ブルーがかっていて抑えていた子が翡翠だね。

覚えた。

 

『明日が課題の日だから、質問はなしね。』

 

その言葉を受け入れてくれた。

日本人は本当に、土足で心の中に入っていかないね。

 

 

 

私は2人が出払ったことを確認して、薬を飲み干す。

そして第一の課題の会場へと入っていく。

1番早く気づいたのがフラーで、フランス語で話しかけてきた。

 

《梨花ね、知っているようだけどフラーよ。私も同じ女性代表として負けはしないつもりよ。》

 

《こっちこそ負けないわよ。》

 

「全員集合したな。いよいよ第1の課題について話して聞かせる時がきた‼︎」

 

バグマン氏が選手を見渡した後、懐から小さな袋を取り出して選手の前に持ってくる。

 

「諸君はこの袋にはいっている、自分が立ち向かうもの模型を順に選び取る。模型の種類は様々だ。そして肝心の課題は・・・選び取った模型のものを出し抜いて金の卵を取ることだ‼︎」

 

課題はそのドラゴンを出し抜いて、金の卵を取ること。

原作と変わってなくてよかった。

バグマン氏が言った課題の内容に、ひとまず胸を撫で下ろす選手一同。

 

「レディーファーストだ。」

 

そう言ってバグマン氏はフラーに袋を向ける。

フラーは恐る恐る袋に手を入れるが、すぐに手を引っ込めてしまう。

だがその手には、しっかりと小さな模型が摘まれておりバグマン氏に手渡す。

 

「ウェールズ・グリーン普通種、競技は2番手だな。次はミス・笹倉だ。」

 

差し出された袋に手を入れようとすると、相手側から掌に乗ってきた。

掌の乗ったドラゴンは、フラーが取ったウェールズ・グリーン普通種よりも小さく、少し濁った銀色の鱗をしていた。

氷を吹いたドラゴンの首には、⑤と書かれた首輪をつけている。

 

「ベラルーシ・キャポリット種、競技は5番手だな。では次は・・・」

 

その後は、セドリックがスウェーデン・ショート-スナウト種を取り1番手。

クラムがチャイニーズ・ファイヤボール種を取り3番手。

ハリーがハンガリー・ホーンテール種を取り4番手という結果となった。

 

「諸君はそれぞれが立ち向かう、ドラゴンのミニチュアを引き当てた。ホイッスルが聞こえたら、1番手のディゴリー君から競技場に向かいたまえ。次のホイッスルが聞こえたら次の選手だ。」

 

他の選手がやっている間に、私が当てたベラルーシ・キャポリット種の知識を探し出す。

一般的なドラゴンに比べ小さいのが特徴的で、炎でなく凍える息を吐くらしい。

その息は-40度で大抵の物は凍ってしまう。

自由気ままな性格であるが、出産時は気性が荒く倍近く違うドラゴンでも恐れをなして逃げる程。

さて、どうやって戦おうか。

そういえば、1人増えるから点数は60点満点なんだよね。

佐々倉さんはどう評価するのだろうか?

 

 

(ハリー視点)

 

出番が近づくにつれ、緊張でどうかしてしまいそうだ。

それなのに梨花さんは、緊張の顔も見せずに普通にいるのだ。

 

「落ち着いているね。ドラゴンを相手にするんだよ?」

 

僕の声にこちらを向いてくれた。

 

「ハリーだったわね。私はね、1秒でも長くこの世界を楽しく過ごしたいのよ。そのためにドラゴンが邪魔をするって言うのなら、どいてもらうだけよ。」

 

それを聞いた僕は、驚きの顔をした。

マグルにはドラゴンはおもろか、トロールなどの魔法生物がいない。

僕だったらおもらしをしてしまいそうだ。

この子に何があったのかわからないが、肝が座っていると思った。

そしてハーマイオニーによく似て、早口だと思った。

僕は自分ができる最大限のことをしよう。

そうしよう。

 

end

 

 

「さて、これまで4人が課題を終え、無事卵を奪った。1位はハリーの49点、それをクラムが1点差で他2人が2点差で追いかける展開じゃ。最後は柳沢代表笹倉 梨花じゃ。」

 

効果が切れる前に、魔法薬を飲み干す。

そして会場に入る。

あれがベラルーシ・キャポリット種か。

平均より小さいとはいえ、大きいな。

 

〔俺のかわい子ちゃんに、手を出すのは誰だ?〕

 

へ?

声がわかる?

と言うか、猫語に近いだけかな?

 

〔私よ。〕

 

〔貴様、俺の言葉が分かるのか。手を出そうとしているなら容赦しない。〕

 

その言葉を聞き、咄嗟的に岩陰に逃げ込む。

続けざまに耐寒呪文をかけておく。

 

「これは危ない‼︎キャポリットが凍え息を吹きかけた。梨花選手呪文を使っていない。何どうしたのでしょうか?何かを呟いているようだ。」

 

バクマン氏にはドラゴンの声が聞こえないようだ。

ダンブルドアは、私とドラゴンの掛け合いが聞こえているだろう。

 

〔貴方が守っているのは、貴方が産んだ卵じゃないわ。〕

 

ドラゴンは不思議そうに私を見て、卵を見た。

卵が違うことに気づいたようだ。

そして自分の姿を現す。

 

〔私はその卵が欲しいわけ〕

 

〔それじゃ、俺のかわい子ちゃんは・・・〕

 

〔うまく騙されたってわけね。〕

 

暫く考えているようだ。

 

「どうした梨花選手。ドラゴンと睨みあったまま動かないぞ⁉︎」

 

〔貴様から敵意は見れない。この卵を貴方にあげよう。その代わり、この鎖を壊せるか?〕

 

そういうことでいいなら・・・

 

「レダクト。」

 

粉々呪文で鎖を破壊。

 

「おっと梨花選手、鎖を破壊してしまった。危ないぞ⁉︎」

 

キャポリットは取れたことを私に感謝し、空へと消えていった。

 

「どういうことだ?ドラゴンが逃げてしまったぞ?」

 

点数どうなるんだろう?

途中棄権になるのだろうか?

そう思いながら、卵に近づく。

 

「危ない‼︎」

 

ハーマイオニーの声が聞こえ、咄嗟的によけた。

私がいた場所に何やら通った。

足だ。

見上げると、ホーンテールがそこにいた。

おい、ドラゴン使い。

ちゃんと捕獲しておけよ‼︎

 

「代わりに姿を現したのはホーンテールだ‼︎」

 

やばい奴と戦うことになったな。

すると私の後ろで物音が聞こえた。

 

〔ホーンテールか。〕

 

キャポリットが戻ってきた。

 

「やばいぞ!ドラゴン2匹に挟まれてしまった。」

 

〔貴様といた方が面白そうだから、貴様についていく。〕

 

ホーンテールはキャポリットとにらめっこをし始めた。

ホーンテールは恐れをなして飛んでいってしまった。

邪魔者が消えたため、無事卵をゲットできた。

振り返ると、キャポリットが頭を下げていた。

私はキャポリットの首に乗り、乗馬ならぬ乗竜している。

 

「これは前代未聞の出来事だ‼︎ドラゴンを手懐けてしまった‼︎」

 

さあ、採点だ。

ダンブルドア10点。

クラウチ氏10点。

バクマン氏8点。

佐々倉9点。

マクシーム10点。

カルカロフ4点。

 

「おい、カルカロフそりゃないぜ。」

 

そんな野次が飛んでいるが、カルカロフは聞く耳も持たなかった。

まあ、いいさ。

ハリーを抜いて1位になったんだから。




備考
・翡翠&琥珀(オリジナル?)
友達に入れて欲しいと言われ入れたオリジナル脇役。
琥珀の方がお姉さん。
しかし友達から聞いた感じ、翡翠の方がお姉さんの様な雰囲気だと思う。
元ネタはメル○ラのキャラ。

・ベラルーシ・キャポリット種(オリジナル)
主人公が闘うドラゴンの名前。
少し濁った銀色の色をしており、一般的なドラゴンよりかは小さめ。
炎は吐かず、-40度の冷気を吐く珍しいタイプ。
普段は穏やかだが、産卵時は気性が荒く他のドラゴンでも恐る程。
猫の言葉で喋り、温めているのは雄である。

・ホーンテール(原作変更?)
ハリーとの追いかけっこの後、卵を守るために戻ってきたという設定。

・採点の振り分け
ダンブルドア「素晴らしいの一言じゃ。」
クラウチ「ぜひ魔法省で働いて欲しいものだ。」
マクシーム&佐々倉「ドラゴンを従えるとは・・・」
バクマン「ドラゴンを従えるのは凄かったけど、自分の力ではない。」
カルカロフ「ドラゴンの手助けがあった。」

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