【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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ハーマイオニーの家を訪れるの巻。

今年はどんな1年でしたか?
私は『忙』の1年でしたね。

今年もハリーポッターと転生した猫をお楽しみください。


炎のゴブレット
突撃、飼い主の家


私は始めて、ハーマイオニーの自宅へ訪れた。

確か両親とも歯科の人だったような・・・

 

「ただいま。」

 

「おかえりなさい、その子が買った猫ね。」

 

「そうよ。私に似て賢いの。」

 

か、賢いだなんて君に比べたら普通だよ。

すると、ハーマイオニーママが抱きかかえ私の顔を見た。

 

「可愛らしいわね。」

 

ママさんが抱えたまま歩き出した。

何処かへ連れて行かれている?

そこはお風呂。

 

「さあ、キレイキレイしましょう?」

 

へ?

そう言って水をかけられた。

体の奥から拒否するような感覚が襲う。

やっぱり水が苦手なのかな?

逃げようと体が勝手に動いている。

 

「動いちゃ、ダ・メ・よ。」

 

諦めろ、自分の体。

余計な体力を消耗するだけだ。

そ、そこ。

弱いの〜。

 

〔ブニャー‼︎〕

 

風呂場に私の声が木霊した。

 

 

 

ぐすん。

私、水嫌いになりそう。

他の猫より顔が平らなせいで、余計目に水が入ってしまう。

そして毛が水を含むため、毛が体に触れ凄く気持ち悪い。

タオルで拭かれると、フワフワした毛並みに変化した。

こんなに変わるとは、正直私自身が一番驚いている。

そして今、ハーマイオニーに研いでもらっている。

ハーマイオニーの手の感覚が伝わってくる。

若干下手だが、そんなことを気にならないくらいに幸せな気分だ。

猫として産まれてよかったと思える。

 

「クルックシャンクス。ママはああだけど、あなたを嫌っているわけじゃないわ。あなたを買ったって聞いた時、ママは獣医に猫の洗い方を聞きに行ったくらいに喜んでくれたわ。」

 

そうなんだ。

喜んでくれたのなら、猫に転生してよかったかも知れない。

喉をゴロゴロ鳴らす。

 

「さて、クィディッチワールドカップまでに宿題を終わらせよう。」

 

さて、私はどうしようか。

眠気が襲ってきたから、寝ることにしよう。

 

 

 

私がいる。

ハイハイをしていることから、8ヶ月くらいだろうか?

お母さんが私を見つけ、ハガキを見せてきた。

 

「パパの弟さんが子供を預かったんだって。貴方にとって従姉妹になるのよ。」

 

そこには産まれたばかりの子を抱える女性と、そばにいる男性。

二人とも外人のようだ。

女性の方は何故か見覚えがあった。

他人の空似かな?

 

場面が変わる。

飛行機の中。

2才になったくらいだと思う。

何故という疑問が浮かんだが、わからず仕舞い。

窓からは町並みが見えた。

 

『Attention please. We are making our final approach to London Heathrow Airport. Please make sure one last time that your seat belts are securely fastened, your seat backs and tray tables are in their full upright position, and your carry-on baggage is properly stowed.』

 

アナウンスが鳴った。

どうやらロンドンに向かっているようだ。

 

「酔っ払い運転のトラックとぶつかったんだって。奥さんも乗ってたのに・・・ーーちゃんは祖母の所にいたから助かったのね。」

 

言葉がわかっていない私に、話すお母さん。

葬儀会場に着くと、子供をどうするかで揉めていた。

 

「パパが引き取りたいって言っているけど、やっぱーーーさんが引き取るのかな?」

 

結局引き取ったのは、頭は禿げているのに髭だけは立派なおっさんだった。

 

 

 

目を覚ました。

凄く懐かしい夢を見た気がする。

小学校低学年の頃、よく見ていた記憶がある。

母にそのことを告げると、とても悲しそうな顔が印象的だった。

最も、飛行機に乗った先の夢は、今回が初めてだ。

ハーマイオニーが、私の様子がおかしいことに気づいたみたい。

 

「どうしたの?悪い夢でも見た?」

 

〔ニャー(・_・;〕

 

「動物でも悪い夢を見るのね。」

 

これが悪い夢と言えるかは不明だけど、いい夢ではないとも言える。

 

 

 

クィディッチワールドカップが、開催される日がやってきた。

ハーマイオニーを迎えに来たのは、ロンのお兄さんであるパーシー・ウィーズリーが迎えに来てくれた。

 

「その猫も連れて行くきかい?」

 

「ええ、そうよ。ダメだったかしら?」

 

パーシーは少し言いにくそうに言った。

 

「猫も一緒に付き添い姿現しできるかわからない、とだけ言っておくよ。動物を持って姿現ししたことがないから分からない。」

 

何それ怖い。

足の一部がなくなったりするの?

 

「ごめんね、お留守番してくれる?」

 

流石に、そんなリスクを負ってまでは行きたくないな。

 

〔ニャー〕

 

 

 

帰ってきたハーマイオニーは、とても疲れた様子。

 

「名前を言ってはいけない人が、動き出したのかな。」

 

話を聞くと夜空に向かって闇の紋章が上がったこと、近くにいた私達が疑われたことなどだ。

そして、

 

「決勝戦、日本がブルガリアと戦ったの。ブルガリアが勝ったけど、意外だった。」

 

へ?

決勝戦ってアイスランドとブルガリアだよね?

何、日本勝っちゃっているのよ。

勝ってくれたのは嬉しんだけれども・・・

私がいることで、話が少しずつ変わっていくのかな?

 

 

(ダンブルドア視点)

 

「これは、どういうことじゃ。」

 

私は届いた手紙を見て驚きの声をあげた。

 

“前略、笹倉 梨花に関してわかったことを書く。母親は育児に専念する為休んでおったが、介護職をしておる。魔法使いとしての素質はあったが、4から12になるまで見つけることができなかった。飛び級生徒として伝書鳩を送るが、返答は来なかった。直接行ったのだが、何らかの魔法がかけられているようじゃった。

柳沢魔法学校 校長 佐々倉 友蔵”

 

8年間も見つからなかったのは、冗談かと思った。

そこまで魔法省が腐っているとは考えられん・・・

なら何故、夢を見せられたのじゃろうか?

あの時はすんなり入れたのじゃが・・・

 

「どうしたものか。」

 

手紙には続きがあった。

 

“追伸。四大魔法学校対抗試合(フォース・ウィザード・トーナメント)に参加したい。なんとかして頂戴( ^ω^ )”

 

ほう。

あの友蔵が積極的になっておるのは、珍しいの。

それほど今年の生徒は自信があるようじゃ。

なら、残りの一枠は日本にしようかの。

 

out

 

 

さてホグワーツから手紙が届いた。

ハーマイオニーが受け取って読み始める。

 

「ドレスが必要?どういうことだろう。」

 

三大魔法学校対抗試合が行われるなんて、想像もしないだろう。

後クラム、うちのハーマイオニーはやらんからな。

ロンに声かけを早くしてもらいたいものだ。

 

「猫アレルギーはいないのね。よかったわね。」

 

そうだね。

 

 

 

ホグワーツに着くと、大広間に私も訪れる。

 

「さて、皆よく食いよく食べたじゃろ。いくつか知らせておくことがある。よく聞いておくように。」

 

ダンブルドアが全員の顔を見渡した。

 

「いつも通り、校庭内にある森は立ち入り禁止じゃ。ホグズミード村も、3年生になるまでは禁止じゃ。そしてこれを知らせるのはわしの辛い役目なのじゃが、寮対抗クィディッチ試合は今年は取りやめになる。」

 

スリザリン以外から、悲鳴にも近い落胆の声が聞こえる。

 

「これは10月に始まり、学年末まで続くイベントの為じゃ。クィディッチの試合が無くなるのは悲しいことではあるが、わしは皆が大いに楽しむであろうと確信しておる。今年、ホグワーツで100年以上行われていない三大魔法学校対抗試合を行う。」

 

驚きの声が広がる。

それをダンブルドアはすぐに静止させた。

 

「百年ぶりに行われるに当たって、魔法省がもう一校呼ぶことを正式に決めたのじゃ。遠い東の国、日本じゃ。」

 

へ?

ダンブルドアさん。

どういうこと?




備考
・夢
新たな布石が出てきましたね。
さあ、未来の作者後は任せた!

・Attention please.・・・
初英語を使った説明。
意味的には、『ご注意ください。ロンドンヒースロー空港への最終的なアプローチをしています。シートベルトをしっかりと固定していること、シートバックとトレイテーブルが完全に直立していること、および持ち運び手荷物が適当に収納されていることを確認してください。』のつもりです。

・禿げたおっさん
今回のキーマンの人・・・になる予定。

・アイスランド、日本に負ける(原作変更)
特に意味はなかった。
(その後のダンブルドア視点から三日後に書いたもの。)

・徐々にわかってくる両親について
こんな感じで少しずつ出したい。

・三大魔法学校対抗試合 → 四大魔法学校対抗試合(原作変更)
結局出した。
反省しかない。
友人「やったね、作者。オリジナル要素入れられるじゃん。あ、この子名前でもいいから入れて!」
友達「なら、俺はこの子達。」
作者「やめて!もう作者のライフは0よ。」

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