【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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ドレミファ ドレミファ ドッド ドレミファ〜♪
今回のはじめてのおつかいは、クルックシャンクス。
猫である彼女が、どんな騒動を起こすでしょ?

今回も土曜じゃ無いって?
何かの見間違いじゃ無いかな?


はじめてのおつかい

さて、高級クィディッチ用品店に訪れた。

店の中はファイアボールを始め、クイーンスイープやシルバーアローなど有名な箒や3桁クラスの箒が揃っているようだ。

 

「ん?猫ちゃんどうしたの?」

 

私を見つけたのは9歳くらいの女の子。

薄緑の目をしていて、髪も同じ色(もしくは少し薄い色)をしていた。

この子にシリウスの手紙を渡していいものか。

わからなかったら、大人に言うだろう。

 

〔ニャー〕

 

そう言って咥えていた紙を地面に置く。

 

「紙?」

 

中身をみてみたが、難しい表現が多かったはず。

 

「難しくてわからないな〜。ちょっと待っててね。」

 

そう言うと、奥の方へかけ出して行ってしまった。

 

「お父さん‼︎お客さん‼︎」

 

「『やり方を覚えたから、もう大丈夫。』って言ってなかったか?」

 

どうやら、さっきの子は店主の娘さんらしい。

娘から紙を受け取ると、読み始めた。

 

「ファイアボルトだと‼︎500ガリオンする代物だぞ。」

 

それはそうか。

そう簡単に買うとか言えないしね。

でも日本代表は負けたらこれを燃やすんだったかな?

非常に勿体無い。

 

「クレア、持って来たのはどいつだ。」

 

「この子。」

 

興奮気味のお父さんに戸惑いながら、娘さんが私を指差す。

次の瞬間、抱きつかれた。

肋骨が、肋骨が折れる。

必死に抵抗するが、力が強くて逃れられない。

 

「やめて、お父さん。猫が死んじゃうよ。」

 

娘さんの言葉を聞き、我に返る父親。

本当死ぬかと思った。

 

「悪かったな。猫にお使いさせるとは、恥ずかしがりの人だな。」

 

お使いイベントは無事成功て終えた。

ダイアゴン横丁を満喫したいけど、時間がある時でいいや。

漏れ鍋に戻った時、まだパーティーは続いているようだ。

私は先に眠るとしよう。

 

 

 

冬休みが終わり、ハリーにファイアボルトが匿名で届けられた。

ハリー達(ハリーとロン、クィディッチメンバー)は大興奮したが、ハーマイオニー達(ハーマイオニーとネビル、ミネルバ)は箒自体に疑いの目を向け箒を調査するようだ。

それにより、ハリーとハーマイオニーは喧嘩をしてしまった。

こうなることを知っていた身としても、とても胸を締め付けられる気持ちになった。

しかし二日後には仲直りをし、いつもの三人でいることが多くなった。

(こんなに早く仲直りしたっけ?)

暫くした後、ファイアボルトが帰ってきた。

ハリーは無事戻ったことを喜んでいた。

お披露目になったのはレイブンクローとの一戦。

いつもならグリフィンドールを贔屓にする実況だが、今回は箒を褒めている。

ミネルバとの漫才とも取れる実況は、私の中で一番のお気に入りだ。

クィディッチが終わり、生徒が帰ってくると今回の優勝は貰ったと喚く。

ウッドが『ミネルバ先生が怒りに来るまで騒ぐぞ‼︎』と宣告した。

食べて飲んで騒ぎまくって、本当にミネルバが怒りに来るまで騒いでいた。

みんなが談話室から去って行くのを確認し、談話室へ降りる。

ある物を探すためだが、あるかな?

 

・・・

・・・・・

 

あった。

これでカドガン卿をリストラできる。

 

 

 

次の日の早朝。

私はシリウスに会いに行く。

 

「久しぶりだな。ん?お前が咥えているのはなんだ?」

 

咥えているのは、カドガン卿が出す暗号表。

ネビルが落としたメモをシリウスに渡したのだ。

 

「これでワームテールを襲える‼︎」

 

シリウスと別れ私はハーマイオニーの部屋へ帰っていく。

ゲージに入り、その時を待つ。

 

「ウワーー‼︎」

 

ロンの悲鳴が聞こえた。

ハーマイオニー達(同じ部屋の人達)は、その声で起き上がって談話室へと降りて行く。

 

「グリフィンドールが勝ったのは私も嬉しいです。でもこれはあまりにもはしゃぎすぎです‼︎」

 

ミネルバはすぐに対応した。

多分だが、近くの部屋で寝起きしていたのだろう。

(深夜遅くまで騒ぎまくったからね、その対策でだろう。)

 

「目が覚めたらシ、シリウス・ブラックが、ナイフを持って僕の上に立っていたんです!」

 

ロンが必死に叫んだ。

それを聞いたミネルバはカドガン卿に尋ねる。

 

「カドガン卿、先ほど男を1人通しましたか?」

 

「通しましたぞ‼︎ご婦人。」

 

当然と言わんばかりのドヤ顔に驚くミネルバ。

 

「と、通した?合言葉は⁉︎」

 

「持っておりましたぞ‼︎それも1週間分も。小さな紙切れを順番に読み上げてました。」

 

生徒達が一斉にネビルを見る。

ネビルはというと必死にポケットを探し、書いた紙がないことに気づいたようだ。

 

「誰ですか‼︎紙を落としたのは‼︎」

 

恐る恐る手をあげるネビル。

私のせいで怒られることになってネビル、本当にごめん。

いつの日か、恩返ししてあげるから。

いつになるかは不明だけれど・・・

 

 

 

カドガン卿は解雇された。

殺人鬼を通したのだ。

当然の処置とも言えよう。

門番は再び太った婦人に変わった。

条件としてトロール付きだったが・・・

これで外を出歩ける。

その日からスキャバーズは行方を晦ました。

原作通りなら、ハグリッドの家に隠れているんだったっけ?

時々シリウスに会いにいき、鼠や缶詰などを持ってきたりする。

全てパクった物だけど・・・

暫くすると、学年末テストが始まった。

学年末テストが終わりかけた頃、バックビークについての手紙が届いた。

話を聞く限り、バックビークは殺されることなく魔法省に連れて行かれるみたいだ。

あれ?

死刑されるんじゃないの?

ハリー達の働きで、死刑になることはなくなったらしい。

原作と変わりつつある話に驚きつつ、いい方向に向かってよかったと思った。

 

 

 

3人が授業終わりにハグリッドの家に行くそうだ。

私は時期はもうそろそろだと思い、杖と人間に変わると言われた薬を暴れ柳の後ろに置いておく。

暴れ柳が暴れても、入口後ろには被害がないことは検証済みだ。

叫びの館に辿り着いたが、いつもの場所にシリウスがいない。

別の場所へ移動したのかな?

展開が変わったから、ありえるかもしれない。

 

「痛い。は、離せよ‼︎この犬‼︎」

 

えぇ〜。

シリウスは犬の状態となり、ロンの足を咥えてやってきたのだ。

ロンの足から血がでているようだけれど、大丈夫かな?

 

「ロン、大丈夫か‼︎」

 

ハリーとハーマイオニーが後から追ってきた。

 

「随分大きくなったな。」

 

そう言うとシリウスは犬の状態から、人間の状態へと変わる。

 

「シリウス・ブラック‼︎殺人鬼が僕に何の用だ‼︎」

 

杖を構えるハリー。

今にも殺さんとばかりにシリウスを見る。

気持ちは分からんでもないが、一旦落ち着こうよ。

話し合いで解決した方が、お互いのためになるよ。

 

「何もしないよ。私は杖を持っていないんだ。疑うんだったら、調べても構わん。」

 

ハリーはロンの方をチラッと見る。

ロンは意味を理解し、体を調べ始めた。

 

「ハリー、杖どころが何も持ってないよ。」

 

それを聞いたハーマイオニーは驚いたようだ。

シリウスは全てを話し始めた。

ハリーの両親のこと、裏切った者は自分でなくピーター・ペティグリューであること、そしてピーターがスキャバーズの姿で今まで生きていたこと、叫びの館の正体などを一つ一つ丁寧に説明し始めた。

 

「本当にこの猫のお陰で、私は君達に会えているようなものだ。」

 

私の存在に気づいた3人は驚きの表情をした。

ハーマイオニー、君は気づいて欲しかった。

 

「知っているんだな。本当に賢い猫だよ。私が、動物もどきだということを見抜かれたのだからね。」

 

それは違います。

臭かっただけです。

動物もどきの匂いもわかるけれど、その匂いで見抜いた訳じゃない。

 

「さあ、ロン。スキャバーズを渡してくれ。」

 

「い、いやだよ。なんでスキャバーズなんだよ。他にネズミは一杯いるだろう。」

 

そうだよね。

でも、それが事実だ。

入り口の方からルーピンが現れた。

 

「お前、シリウスか?」

 

「ムーニーか?久しぶりだな。」

 

お互いの存在を確かめるために強く抱きしめる2人。

(ホモなんですね、わかりません。)

知り合いであることに再び驚く3人。

ルーピンから、スキャバーズがピーターである理由を述べられる。

何故小指だけ爆発に巻き込まれなかったのか、なぜスキャバースがピーターであるかなどだ。

でも、原作だとシリウスが話していた所だよね?

後からハーマイオニー伝いで知ったのだが、ルーピンが単独で調べまわっていたらしい。

それでシリウスが無罪だって分かっていたらしい。

ロンは依然スキャバーズを離さない。

そこで私はロンに向かって飛びかかり、スキャバーズを攫っていく。

 

「流石、猫だね。」

 

ルーピンに渡すとある呪文をかける。

するとスキャバーズはネズミから、小汚いおっさんへと変わってしまった。




備考
・クレア(オリジナル)
高級クィディッチ用品店の娘。
オリジナル2人目(吸魂鬼以外で)。
目と髪は薄緑色の女の子。
ファミリーネームはまだ未定。

・ミッション成功
これこそが主人公補正。

・喧嘩後の仲直りが早い(原作変更)
ロンとハーマイオニーが喧嘩していない分、早くなると思ったから。

・可哀想なネビル
殆どの話を通じて、可哀想なキャラ。
他の小説では、もっと可哀想なキャラになりつつある。
この小説でもそうなるかも?
(ネビルファンの人、すみません。)

・カドガン卿リストラ
やった〜。
これで外出が楽になるぞ‼︎

・バックビークは魔法省に(原作変更)
殺されることはありません。
だって可哀想なだから。
ネビル「(´・ω・`)」

・リーマス、無実だと気づいていた(原作変更)
独自で調べた結果そうだと確信したらしい。

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