【本編完結】ハリーポッターと転生した猫   作:響緑

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友達と競って負けて、罰ゲームとして小説を書くことになった。

条件1・完結すること
条件2・30話以上続くこと

の条件付きと来た。
はあ・・・やってやんよ‼


やるからには頑張ります。


秘密の部屋
プロフィール


私は笹倉梨花(ささくらりか)

年齢は今年16才の中3の女の子だ。

日本では珍しいブルーの瞳、赤茶(茶色成分多め)の髪(地毛)を肩ぐらいまで伸ばしている。

日本人よりヨーロッパ系の人によく似た顔立ちだ。

(母が日本人、父がイギリス人のハーフで、父親似らしい)

時々外人に道を聞かれるから、英語もペラペラだ。

私はある本に夢中だ。

その本はハリー・ポッターシリーズ。

主人公であるハリー・ポッターがロナルド・ウィーズリーらと共に、闇の帝王であるヴォルデモートとの戦いを描いている本で、その中でも私はハーマイオニー・グレンジャーがお気に入りだ。

成績は良く、あらゆる魔法の知識を持つ。

つい最近、炎のゴブレットが発売された。

あーあ。

生まれ変わったらハーマイオニーみたいに、賢くて勇気ある行動ができたらな〜。

でもそんなこと(3次元の人が2次元の人へ変わること)ができるはずもないので、今できることを精一杯やるだけだ。

 

 

 

『笹倉、お前は将来何になるつもりだ。』

 

3月の終わり、三者面談が始まる。

 

『ん〜。そこまで何になりたいかとは思ってないけど、ペットショップの店員になりたいかな?』

 

『ははは、笹倉らしいよ。大の猫好きだもんな。』

 

担任の先生が笑い出す。

ちょっと失礼じゃありませんか?

 

『そうね。貴方ならなれるわ。』

 

お母さんもなんで笑うのよ‼︎

そう、私は猫が大好きなのだ。

いや、愛していると言ってもいいかもしれない。

家がマンションの為、猫を買うことができない。

そこで近くのペットショップへ訪れては猫を見ている。

何回も通っているおかげで店員に顔を覚えられ、将来働いて見ないかと誘われている。

獣医も考えてはいるけれど、かなり難しいって聞いている。

 

 

 

その日の帰り道。

母親は仕事をするため1人での帰宅。

歩き慣れた道を歩いていると、ここら辺では見たことのない猫が寝ていた。

この道が車は侵入禁止じゃなかったら、確実に轢かれているだろう。

私が近づいたのを感知したのか、耳をたて起きあがる。

茶(というか橙?)と白があり(ほぼ茶だが)、毛が長いように見える。

よく見ると足の先端(人で言う所の手の部分)と尻尾の先は白のようだ。

違うかもしれないが、サイベリアンだろうか?

すると逃げるかのように歩き出した。

 

〔ニャー〕

 

こっちをみて悲しそうになく。

いや、私についてきて欲しい?

後をついていくことにした。

時々こちらを見て確認している。

賢い猫ちゃんだな。

 

 

 

着いた場所は商店街から1本入った路地裏。

ある家の前で止まる。

 

〔ニャー〕

 

ある場所をカリカリとしている。

中から物音が聞こえた。

ドアが開く。

 

『おかえり、クルックス。ん?そう、貴方が後継人と言うわけね。』

 

猫の名前はクルックスらしい。

でてきたのは女性で、少しふくよかなおばさんだった。

サザエさん風の髪をしている。

夕飯の準備中だったのだろう。

エプロンをしたままだった。

 

『後継人ってなんですか?』

 

そう。

おばさんが言った言葉の、後継人が気になったのだ。

 

『そうね。食事をしながら話しましょ。』

 

ぐぅー

 

『あらあら、貴方のお腹は正直ね。』

 

今の私は顔が真っ赤になっているだろう。

一応、親に連絡しておこうっと。

 

“友達の家で食べます。帰りが遅くならないように帰ります。”

 

 

 

食事が終わるとおばさんが話し始めた。

 

『私ね、末期ガンなの。医師の見たてでは後、2週間で死ぬの。』

 

おばさんから発せられたのは衝撃的なことだった。

 

『そんな‼︎』

 

『今は元気に見えるかもしれないけれど、いつぽっくり逝くかわからない。その時この子が1匹っていうのも可哀想だと思ってね。クルックスに言ったの。そしたら、私を心配させまいと新しい飼い主を見つけてくれた。』

 

そう言うと、近くによってきた猫を撫でる。

 

〔ニャー〕

 

気持ち良さそうに鳴く。

 

『本当に賢い猫よ。貴方、お名前は?』

 

『笹倉 梨花です。』

 

『梨花ちゃん、この子を飼ってくれないかしら?』

 

 

 

その日は時間が遅いこともあり、帰らせてもらった。

親にどう説明しよう。

大丈夫。

私のことを分かってくれる優しい親だから、飼うことを許してくれるはずだ。

もしかしたら、一戸建てに引っ越してくれるかもしれない。

ここからだと、ちょっと薄暗いけどこの道が近道。

しばらく歩くと行く手を遮られた。

 

『おい、嬢ちゃん俺らと遊んでいかない?』

 

『見た所中学生でっせ。』

 

『こんな時間まで遊ぶとは、感心しませんな。』

 

嘘‼︎

間挟まれた‼︎

まだ7時にならない時間からヤンキー達に絡まれた。

相手は3人。

それぞれがバットを持っている。

こんなことなら近道しなければよかった。

 

『おっと、変なマネすんなよ。俺のマシンガンが発砲してしまうぜ?』

 

リーダーらしき奴は拳銃を持っていた。

殺される‼︎

そう思った時、

 

〔ブニャー〕

 

突如、猫がリーダーの顔を引っ掻いた。

クルックスだ。

しかし、手下の振ったバットがクルックスに当たる。

 

『クルックス‼︎』

 

慌てて近づく。

 

『猫が‼︎この俺を怒らせやがって‼︎』

 

リーダーが引き金を引く。

咄嗟的に猫を庇う。

 

「死ねー‼︎」

 

パーン

 

暖かいものが流れている。

これが血なのか。

意識が朦朧としていく。

そう言えばクルックスは?

 

〔ニャー〕

 

よかった。

意識がなくなる。

 

 

(第三者視点)

 

それから暫くして、その道をたまたま通りかかった男性に発見され、意識不明の重体で病院に運ばれた。

親達はすぐに駆けつけ、何故うちの子がと嘆く。

犯人と思わしき奴は捕まらず、近隣住民は不安な毎日を送っていた。

友人もお見舞いには来たが、目を開けることはなかった。

病院の前ではおかしい現象が起こっていた。

猫が病院の入り口で待っているのだ。

それも1匹、2匹ではない。

梨花が入ってからは日に日に増えていき、30匹くらいが集まって入り口近くに座っているのだ。

この現象にテレビは大きく取り上げた。

次第に放送も減っていき、七月にも入ろうとした時息をひきとった。

犯人全員が捕まったのは、それから1週間後だった。

 

out

 

 

私はどうなったのだろうか?

随分長いこと寝ていたように思う。

ここが天国なのだろうか?

あたりが真っ暗で何も見えない。

それでも私は無意識的に歩く。

暫く歩いていると視野が開けた。

そこはプラットホームだった。

両方に電車が止まっている。

どっちに乗るか迷った時に声をかけられた。

 

「片方は天国への道、片方は転生への道じゃ。記憶も性別も変わって来世を過ごしたいのなら右の電車、もう一度猫を愛したいなら左の電車じゃ。お主はどうしたい?」

 

声のする方を見ると、おじちゃんがいた。

英語?

長身でキラキラしたブルーの瞳と、半月型の眼鏡がトレードマークの髭と髪が長く、銀色。

 

「私が選んでいいんですか?」

 

「もちろんじゃ。」

 

ニッコリ笑うおじちゃんは、何処かで見たことがあった。

私はそれを思い出せなかった。

 

「私は猫を愛でたい。だから左の電車に乗る。」

 

「正直でよろしい。本当に猫が好きなようじゃな。」

 

そう言えばこのおじちゃん、私がよく猫好きだと気づいたな〜。

そうだ‼︎

クルックスはどうなったんだろう。

 

「クルックスはーーーーじゃ。」

 

えっ。

今なんていったのだろう。

周りの音に消される。

 

「そろそろ出発の時間じゃ。」

 

電車に乗る。

ノロノロだが動き出した。

 

「このアルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドアが、君の未来を祈っておる。」

 

えっ‼︎

ダンブルドア⁉︎

もう一度姿を見ようとしたが、電車はスピードを出してホームが遠ざかって行った。

さて、どこに転生するのだろう。

いや、それは分かっている。

行こう、ハリーポッターの世界へ‼︎




さて、無事転生できるでしょうか?

(おい、タイトルとあらすじ。ネタバレするなよ。)
(タイトル&あらすじ「「だが断る‼」」)
((´・ω・`))

H27 7/15 言葉足らずだった地の文を追加。

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