もし、宝物殿の一部が別の場所に転移していたら? 作:水城大地
前回の更新で予告した通り、フリーズ戦の裏側とも言うべきアインズ様側のお話です。
アインズが、パンドラズ・アクターが戦闘時に感じたものと似た、強い緊張感を感じ取った二日後の夕方。
再び、背筋に恐ろしい程の悪寒を感じたアインズは、思わず書類に目を通す手を止めていた。
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この頃、パンドラズ・アクターは、ウルベルトと共に彼の本体のある洞窟を訪れて、封印に対峙していたのだが、当然その事実をアインズは知らない。
彼に伝わるのは、パンドラズ・アクター自身が感じる失敗出来ない事から発した緊張感と、ウルベルトを己の手で助けられると言う、最高の役を請け負った事から発する精神の高揚である。
つまり、現時点でアインズに伝わっているのは、漠然としたパンドラズ・アクターの精神的な高揚と緊張感の二つの筈だった。
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アインズが、思わず書類を片付ける手を止めたのは、文字通り、背筋が凍る様な恐ろしいモノが来る予兆を感じたからだ。
それを感じた瞬間、一気に精神の沈静化が掛かったアインズは、これを感じているのがパンドラズ・アクターであり、間違いなく戦闘に入る前の高揚感と緊張だと、理屈ではなく理解したのである。
間違いなく、アインズの身に待ち受けているのは、言葉に言い表せないだろう精神的な負担だ。
自分が直接戦闘に参加して、その際に感じる緊張感や恐怖などの感覚なら、多分、警戒が必要なレベルまで疲弊する訳ではないだろう。
しかし、だ。
これを感じるのは、自分ではなくパンドラズ・アクターであり、実際に何が起きてそうなっているのか、全く判らないままに戦闘中の精神的な感覚だけが伝わってくる。
その事が、実際にどれだけ恐ろしいものなのか、アインズと同じ様に理解出来るものがいるとしたら、それはギルメンだけだろうか?
前回、それを回避する事が出来ずにどれだけ自分が精神の鎮静化をする羽目になったのか思い出せば、とても放置できる状況ではない。
何故なら……今、アインズは、アルベドと共に現時点で判明している事について、確認作業を兼ねた書類整理をしていたのだから。
この場に居るのは、アルベドだけではない。
現時点でアインズの側付きのメイドや、護衛役として
流石に、何も知らない彼ら僕たちを前にして精神の鎮静化が何度も掛かっていれば、誰の目から見ても不審さを拭う事は出来ないだろう。
それ位の事は、アインズにだって理解出来る。
現に、今だって突然手を止めたアインズに対して、何かあったのかと言う視線が、四方から向けられているのを感じるのだ。
こんな中で理由も言わずに取り乱せば、この場は蜂の巣を突っついたような騒ぎになるだろう。
特に、【ユグドラシル】の最終日につい悪戯心で設定を【モモンガを愛している】と変更したアルベドの視線は、アインズが何をするにも食い入るように見詰められている気がして、とても怖いのだ。
そんな相手の前で、どうする事も出来ない理由で不用意に混乱状態を晒すなど、恐ろしくて出来ない。
だからと言って、誰にもどうする事も出来ない事を彼らに話したとしても、悪戯に困らせるだけだと言う事も同時に理解していた。
故に、アインズに出来る選択肢はただ一つ。
「……あー、済まないが……今日はここまでにしておくとしよう。
一つ、一人で確認したい事を思い出したのでな。
この部屋にこもる予定だから、護衛は不要だ。
側付きのメイドも含め、全員この部屋から即座に退出して、私が呼ぶまで近づかない様に。」
そう、この場にいる者全てに対して、人払いの指示出して一人になる事だった。
現状において、アインズに他の選択肢はない。
ナザリックの支配者として、僕たちの前で取り乱す姿を見せる訳にはいかないからだ。
アインズの突然の言葉に、何があったのかと詰め寄りたそうにこちらを見るアルベドの視線を強く感じたが、あえてそれに気付かぬ振りをして、更に視線で急ぐように促した。
何せ、パンドラズ・アクター側がいつ戦闘を始めるのか判ら無い以上、今は一刻を争う状況なのだ。
申し訳ないが、支配者としての威厳を保つ為にも、この場に誰一人残すつもりはない。
《正直、かなりこの場にいる者達の不審を煽りそうな発言をしていると、俺だって思うけどさぁ……仕方ないだろう?
下手に誰が残っていると、突然俺が他人には何も判らない状態で蹲ったり叫んだりする姿を、延々と見せる事になる訳だし。
むしろ、パンドラの戦闘がいつ始まるか判らないから、可能な限り早急にこの場から全員を下がらせないと、かなり不味いんだけどなぁ……》
切羽詰まった今のアインズの頭は、その点しか考えが及んでいなかった。
故に、アインズを一人にする事に抵抗を示すアルベド達に対して、更に言葉を重ねて指示を出す。
「……このナザリックの中にいる限り、どんな危険があると言うのだ?
お前たちを信頼しているからこそ、一人で部屋に籠る位は問題ないと判断したと言うのに。
私の言葉を理解したら、次に
余程の緊急事態……そうだな、パンドラズ・アクターを発見した等の特別な案件でない限り、直接この場にくる事はもちろん、
この周囲の部屋の掃除等を受け持つ者が、うっかりこの部屋の側に近付かない為にも、その旨はきちんと伝え忘れないようにしてくれ。」
少しだけ、苛立ち混じりにそう言葉を重ねれば、流石にアルベド達も反論が思い浮かばなかったらしい。
反論すると言うことは、自分達が計画してアインズに許可を受けて敷いたナザリック内の防衛網が、ザルだから御身を守る自信がないと言っているようなものだからだ。
だからこそ、そのアインズの言葉にその場にいた全員が渋々従うことを了承して、頭を下げて退席していく。
その結果、アインズは気付いていなかった。
まさか、頑として譲らぬ自分の指示に渋々従ったアルベドの顔から、能面のごとく表情が消えていたことに。
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部屋の中に居たもの全てを、自分の部屋から出して部屋の回りも完全に僕の気配が消えて、人払いが完成したのを確認すると、アインズは漸く安堵の息を吐いた。
これで、自分がどれだけ騒ごうとも問題はないだろう。
完全に一人の空間を確保した事で、少しだけ余裕が出来たからだろうか?
先程から感じていた、パンドラズ・アクターからの緊張感が微妙に弛んだ気がした。
むしろ、どこか緊張の種類が変わった気がするのだ。
先程の緊張も、もしかしたら戦闘を前にしたものではなく、何かミスが許されないものを前にした強い緊張だったのかもしれない。
何より、アインズの胸の内にじわじわと何か期待を込めたかのような、そんなどこか暖かなキラキラとした感情も感じる気がするのだ。
そんなものを感じて、アインズが気を緩めた瞬間である。
背筋が芯まで凍る様な、そんな恐ろしい程の緊張感が伝わって来たのは。
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この時、パンドラズ・アクターとウルベルトは、結界の解除を成功し……ボスモンスターのフリーズを覚醒させ、戦闘に入る前段階の状態だった。
そして、互いに欠けている彼らが選択した戦法が、アインズを確実に消耗させるものだったことも、彼らは知らない。
何故なら、パンドラズ・アクター側の繋がりはアインズよりも更に薄く、一方的にパンドラズ・アクターの状態をアインズに伝えるものであって、アインズの精神状態を彼に伝えるものではなかったから。
もし、自分の緊張やダメージ等の状態が伝わる事を知っていたら……もう少しパンドラズ・アクターは、自分を守る戦い方をしたかもしれない。
あくまでも、【そうなったかもしれない】と言うレベルの仮定でしかないのだが。
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ゾワゾワと、背筋を這い上がる恐ろしい程の緊張感が、一気にアインズの背骨を伝っていく。
急激に高まったそれは、精神の鎮静化が発生した事で一旦は消えたものの、再び這い上がってきた。
それと同時に、それまでアインズが僅かに感じていたはずの、暖かいような柔らかな感情は一気に消え失せ、キリキリと鋭い感覚に変わっていくのが、とても恐ろしくて仕方がない。
だが……微妙に高揚した感覚も含まれ始める感じもするのは、自分の気のせいだろうか?
訳が判らない感覚に、酷く心を掻き乱されては鎮静化されていくのを感じて、アインズは目眩がしていた。
今、アインズが感じているのは、二つ。
どこか喜びに心が浮き立つような、そんなワクワクとした期待交じりの高揚感を感じながら、それでいて強すぎる……それこそ、死の覚悟を腹に据えたような、そんな緊張感がアインズの中で入り混じる。
後者の緊張感は、単独で強敵を前にした可能性を踏まえればまだ判るのだが、前者の感覚が理解出来ない。
この感覚は、まるで誰かと協力体制を取っているかのような、そんな感覚がするのが不思議で仕方がなかった。
前に感じた時は、こんな風には感じなったから。
だからこそ、アインズは不審に感じたのだが……直ぐにそんな事を考えている余裕は無くなった。
何故なら、今まで以上に強い緊張感による精神の鎮静化の波と、断続的に全身の至るところに鈍く響く僅かな痛みを同時に感じたからだ。
本当に、アインズがその身に感じるのは細やかなもので、軽く何かに当たったら程度の痛みだ。
しかし、だ。
これが……もし、パンドラズ・アクターが攻撃を受けている場所と同じで、感じる痛みが数倍に跳ね上がるのだとしたら……
そう思っただけで、アインズは精神の鎮静化が無ければ冷静さを保てなくなりそうになった。
自分が思考を巡らせているほんの僅かな間にも、全身の至る所に無数に感じる僅かな鈍い痛み。
それが全部、パンドラズ・アクターの身に降りかかっている敵からの攻撃だとしたら、相当の数の攻撃を受けている事になるからだ。
正直、それ相応の戦闘力を持たせたはずのパンドラズ・アクターが、これだけの攻撃をその体に直接受ける状態だとすれば、確実に敵は同格以上の実力者だと考えていいだろう。
それと同時に、僅かにでも自分がパンドラズ・アクターが受けているだろう痛みを感じられている事実を前にした事で、頭の中が少しだけ冷静さを取り戻す。
《……確かに、パンドラズ・アクターはどちらかと言えば
しかし、パンドラズ・アクターが持っている
いや……もしかしたら、別の場所に転移した影響をアイツだけが受けて、一部の能力が発揮出来なくなっている可能性も視野に入れた方がいいのかもしれない。
そう考えれば、どちらかと言えばそれ程の実力者がいるとは思えないこの世界で、パンドラズ・アクターがこれだけの強烈な戦闘に対する緊張を抱いている理由にも説明がつく。》
ほんの僅か、それこそアインズのHPを決して削る事が無い程度のごく微量の痛みだが、それをパンドラズ・アクターと同じように感じていると思い直したお陰で、前回よりも僅かにだが冷静さを取り戻す事が出来た。
戦闘が始まる前の、何とも言い難いような不思議な高揚感は既に感じ取る事は出来なくなり、アインズが今感じ取れるのは精神の鎮静化が定期的に掛かるほどの痛烈なまでの戦闘時の緊張感と、ごく僅かな鈍い痛みだけ。
これだけの数、もし本当にパンドラズ・アクターが自分の身に受けているとすれば、回復のタイミングを間違えた時点で確実に見える未来は、ただ一つ。
そう思った瞬間、アインズはその恐ろしい現実に自分の身体を掻き抱いていた。
もしこれが、自分の目の前で行われている戦闘だとすれば、無理矢理にでも参戦してパンドラズ・アクターの負ったダメージを回復しつつ、敵を叩きのめす事も出来ただろう。
そうでなかったとしても、自分が把握している状況下での戦闘なら、途中から介入する事だって可能だった。
アルベドたち僕が、自分自身が戦闘に向かう事を止めるなら、逆に彼らに命じて介入させるという手段だって執れる。
だが……現時点ではパンドラズ・アクターがどこに居るのか全く行方が掴めていない上に、こうして誰と戦っているのかすら判っていないのだ。
今のアインズに、この状況を変える為に打てる手は何もなかった。
「……なぜ……何故だ……どうして、こんな風に緊張感や僅かな痛みが伝わってくるなら、どうしてアイツの居場所が判らないんだ!!
せめて……せめてアイツがいる方角だけでも分かれば、デミウルゴスにそちらの方面を徹底的に捜させるのに!」
アインズは、無意識のうちにギュッと握り締めた拳を振りかぶると、そのままそばにあったテーブルへと振り下ろそうとして……出来なかった。
激高したアインズの精神が、スキルによって強制的に沈静化されたといえば、それも間違いない事実だろう。
だが……それ以上に理由を挙げるとすれば、ここが人の出入りが割と多いアインズ自身の自室だったから。
そう、例えここがアインズ自身の部屋だとしても、メイドなどの僕が出入りする可能性がある場所で、そんな真似をする訳にはいかないという、自制心が瞬間的に働いたからだった。
もし……アインズが怒りに任せて何かを破壊した事を、彼女たちからナザリックの僕たち全体に伝われば、それこそ騒動にまで発展しかねない。
ギリギリと、身を焼くような焦燥感に駆られては鎮静されるという状況に身を置きながら、それでもまだその程度の事は判断出来るだけの理性が、アインズにはまだ残っていたと言ってもいいだろう。
だからと言って、度重なる精神の高揚と沈静化が、アインズの精神を削っていない訳じゃないのだ。
むしろ、状況が把握出来ない中で強い緊張感と、全身に微かに感じるダメージを受ける状況に、じわじわとだが確実に柔らかい部分が削がれて、アインズの精神を消耗していく。
繰り返す精神の高揚と沈静化は、アインズに極度のストレスを与えるのだから、当然の話だった。
「まぁ……それでも、まだ本当に耐えられない程のレベルではないんだけどな。
それよりも、パンドラズ・アクターの方が心配だ。
前回の戦闘は、今の感覚に比べたらそれこそ初心者レベルのものだったと言っていい。
感ている緊張感と、私が断続的に感じる僅かな被ダメージ数から考えても……最悪な事態を想定してきちんと警戒して対策をとっていると、そう信じたいんだが……」
がっくりと、疲れたように全身から力を抜きながら、ソファに腰を下ろして背凭れに凭れたアインズは、胸の中で小さく呟く。
正直、強制的に起きる精神の鎮静化がなければ、今の段階ですら酷く取り乱してこの部屋の物をすべて破壊してしまっていただろう。
それ位、今のアインズは共鳴して伝わってくるパンドラズ・アクターの戦闘時の緊張感と実際に負っているダメージからくる僅かな衝撃に、酷く振り回されていた。
だが……口に出して呟いたように、まだ本当の意味で耐えられないレベルではない。
乱高下する精神状態に、グラグラと意識は揺らされる部分が強いのだが、それでもまだまだ理性を保っていられるレベルなのだ。
もちろん、これも前回のパンドラズ・アクターとの共鳴による緊張感を感じたという経験があったからこそ。
これが初めて体験するものだったとしたら……度重なる精神鎮静化によってここまで、理性が保てていたか自信はなかった。
いっそ……こんな苦しいだけの感覚だけの共鳴なら、無かった方がよかったのかもしれない。
そんな考えが、フッと頭の端を掠めた瞬間、アインズは思わず首を振った。
確かに、その方がこうして自分が把握していない所で、突発的にパンドラズ・アクターが感じた精神の戦闘時の緊張などの高まりが伝わってきて慌てるという事態は起きなくなるだろう。
だが、それは同時に……パンドラズ・アクターの身に何か異常事態……そう、その命に係わるような状況になっても、全く自分には伝わらなくなると言う事で。
「……判っている……あぁ、判っているさ……
こうして繋がっているからこそ……俺はアイツが無事に生きている事を、絶対の自信を持って断言する事が出来ているんだって位……」
こうして、パンドラズ・アクター側に強い感情や緊張などの感覚が引き起こされない限り、アインズが自覚する事は殆どないものの、それでも確かに自分達の間には細く繋がった一本の糸が存在している事を、アインズは先日の一件ではっきりと理解していた。
だからこそ、こうして何かパンドラズ・アクター側に大きな感覚が発生した時に、その感覚がアインズにも伝わってくるのだ。
普段は、意識して探らないと自覚すら出来ない様なそんな細い繋がりだとしても、それが繋がっている事でアインズは安堵出来る事がある事も、ちゃんと判っている。
そう……パンドラズ・アクターが確実に生きているという確信を。
例え、無数のダメージを負っているのが伝わってきても、それすらパンドラズ・アクターが生きているから感じる感覚だ。
そう考えれば、どんなものでも伝わってくるだけましな状態だと、そうアインズが思い直した瞬間である。
今まで感じた事が無い程の、複数個所への痛みが発生し。
ブツンッッ……
文字通り、何かに分断されたかのように搔き消され、そのまま、何も……それまで
あれだけ、何度も精神状態が乱高下する程に感じていた強い緊張感も、微かにしか感じ取れない癖に確実にダメージを負っている事を示す痛みも、そして……ずっと今まで感じていた細く微かなでありながら確実に繋がっていた、パンドラズ・アクターへと伸びる糸が、全く存在していない。
そう思った瞬間、アインズはこれ以上無い程に混乱した。
《まさか……まさか……まさか……!!》
とてもそれが信じられず……だが、確認する必要を思い立ったアインズは、迷う事無くその場で宝物殿へと転移していた。
そこで、王座の間の前室を選ばなかったのは、アルベドや他の僕と接触する可能性を、辛うじて残っている理性が想定の一つに入れたから。
もし、この状況で誰か僕にあってしまったら、それこそ騒動に発展するだろう。
それ位、今の自分が普通の状態でない事を、強烈な不安とそれを鎮静化する状況を繰り返しながら、アインズはギリギリ理解出来ていた。
だからこそ、宝物殿に向かう事を選択したのだが……
宝物殿の表層部の広間に転移し、金貨の山を
前回と同じ様に扉を合言葉で解除すると、分断されずに残っていた宝物殿の管理室へと足早に駆け込み……
視界に入ったそれを認識した瞬間、愕然としながらその場所にすがり付き、信じられないと言わんばかりに手を伸ばしていた。
アインズが、そこまで衝撃を受けた理由はただ一つ。
この宝物殿まで、これ程までに急いで転移した目的の物に、異常があったからだ。
そう……アインズがこの場所に来た目的である、宝物殿を管理する管理者名が確認出来る場所……そこには、空白になった管理者名を示すプレートが掲げられていた。
鬱展開と言うのか、事情を知らないアインズ様にとって、文字通り辛い話の前編になりました。
この話で書いたように、最初はアインズ様はパンドラの緊張感以外の部分も感じていたんですよ。
ただ、それ以上に緊張等の負の部分が大きくて、塗り潰してしまっただけで。
今回は、最初の死亡までとなりました。
後編では、残りを全て書きたいですね。