東方蒼天葬〜その歪みを正すために〜   作:神無鴇人

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デュノア社騒乱
覚悟の有無(前編)


 河城重工地下アリーナ……ココではIS学園推薦入試枠と専用機のテストパイロットを賭けた最終試験が行われていた。

 

「…………」

 

「…………」

 

 訓練用に倉持技研から使用料を支払って2機だけ製作した改造型の打鉄を身に纏い、弾は対戦相手の男と睨み合う。

この戦いの勝者はIS学園への編入を推薦され、さらにその編入試験に合格すれば開発予定の量産機のプロトタイプ、実質専用機を与えられるのだ。

既に試合開始から30分近くが経過し、

 

(自分でもびっくりだ。まさか俺なんかが、一夏に一対一(サシ)で鍛えてもらったとはいえ、ココまで上り詰める事が出来るなんて……)

 

 内心で湧き上がる高揚感を感じながら、弾は冷静に相手の動きに細心の注意を払い、一方で闘志は音を立てて熱く燃え上がる。

ココに来るまでの壁は決して低くも薄くも無かった。

座学テスト、基礎身体能力テスト、勇儀と萃香の二人を相手に組手(何分耐え切れるかを競うもの)、そして今、彼は念願への第一歩であるIS学園への入学権を目の前にしている。

 

(勝てばIS学園入学(出来るかもしれない)。それはつまり……美鈴さんとお近付きする事が出来る確率が大幅アップって事だよな!?俺は……俺は…………)

 

 恋は人を変えるという事だろうか。そういう意味で彼は、魔理沙に恋して結構アグレッシブになった更識簪の同類と言って差し支え無いだろう。

 

「うおおおおぉッ!!」

 

 対戦相手の青年が意を決して弾に飛び掛り、近接戦用のブレードで斬りかかる。

迫る対戦相手を前に弾は一瞬、時間にして約0.2秒程軽く目を閉じる。

 

「俺は、勝つ!!」

 

 直後に目を”カッ”と見開き、自らもブレードを展開してカウンターの要領で弾き返す。

しかし相手も伊達に最終試験にまで残っているわけではなく、即座に体勢を立て直して再びブレードを振りかぶる。

 

「今だ!」

 

 刃が振り下ろされるその刹那、弾は飛び込むように相手の懐に入り相手の右腕を掴んでアームロックの体勢で関節を極める。

 

「どぉりゃああぁぁっ!!」

 

 そしてその体勢のまま勢いを付けて相手を投げ飛ばした。

 

「ぐぅっ……こ、この程度!」

 

「コレで終わると思ってんのか!?」

 

 投げ飛ばされた対戦相手は受身を取って着地しようとするが、弾は相手が着地する地点目掛けてブレードを投げつける。

 

「ぬぉっ!?」

 

 思わぬ追撃に対戦相手は慌ててスラスターを吹かし、空中で制止し投擲された剣を回避する。

しかし、これこそが弾の狙いだった。

 

「捕らえたぜぇっ!!」

 

 空中で制止する相手の更に上空に弾は既に先回りし、降下と同時に相手に蹴りを連続して叩き込む。

 

「うぐぁっ!!」

 

 呻き声を上げて相手は落下し、アリーナの床に叩きつけられる。

そしてその真上で弾はアサルトライフルを展開して一気にトドメと駄目押しに掛かる。

 

「これでも、喰らいやがれぇぇ!!」

 

「う、うわぁぁっ!!」

 

 『泣きっ面に蜂』という諺を体言するかのように降り注ぐ銃弾の雨に対戦相手は為すすべなく飲まれてしまう。そしてそれは勝敗が決した瞬間だった。

 

『試合終了――――勝者、五反田弾』

 

「か、勝った………クク、ハハハ……勝ったぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」

 

 試合の勝敗を告げるアナウンスがアリーナに流れ、直後に一瞬の間をおいて弾が叫び声をあげる。

ただのバイト志望から成り上がり、専用機持ちにまで上り詰めた喜び、そして己の初恋成就への第一歩を踏んだと言う事実を噛み締めた勝利の雄叫びを……。

 

 この翌日、弾には専用機が与えられ、約一週間の慣熟訓練を受けた後、IS学園への編入が決定した。

 

 

 

 

 

「ま、参ったわ。もう勘弁して」

 

「フン、雑魚が……」

 

 IS学園の剣道場で行われる剣道部の朝練での模擬戦で部員の少女が尻餅をついて弱々しい声を上げる。

彼女の目の前には殺気立った雰囲気を出しながら仁王立ちする箒の姿があった。

 

「篠ノ之さん……やり過ぎだよ」

「何よアイツ、あんな真似して停学になったくせに剣道部のエース気取りな訳?」

 

「ちょっと中学の頃に大会で優勝したからって好い気になって……」

 

「私、剣道部辞めようかな……もう嫌だよ、あんな人と一緒に部活やるの」

 

 周囲から小声でヒソヒソと声が囁かれる。

先のクラス対抗戦で箒は独断による問題行為から停学処分になり、それ以来彼女の評判はガタ落ちだった。

箒の行動に関しては大っぴらに公表はされていないものの、彼女の行動を目撃した者も数人存在し、加えて箒の停学処分……事実が噂となって学園中に広がるのに大して時間は掛からず、最近では箒への陰口が学園を飛び交っている。

「クソッ!どいつもこいつも……」

 

 自分の陰口を叩く者達を箒は一睨みすると、その鋭い視線に周囲の女子達は揃って目を逸らす。

 

(フン!陰口叩くしか能の無い弱者共が……腹立たしい。それもこれも皆アイツ等の所為だ!!)

 

 箒の脳裏に浮かぶ河城重工の面々、そして顔も分からぬ一夏の恋人。

行方不明になった一夏を助けてくれた事は感謝するが、連中の所為で優しかった筈の一夏は変わってしまった…………箒はそう考えている。

小さい頃から一夏はとても優しかった。箒にとっては子供の頃、自分に優しくしてくれた一夏こそが一夏本来の姿だった……。

しかし現実(いま)の一夏は……

 

「一夏さえ、一夏さえ元に戻せば……」

 

 唇を噛み締めながら箒は一人孤独に更衣室へ向かった。

今の彼女には一夏と自分以外殆ど何も見えていない……。

 

 

 

 

 

『目的は、分かっているだろうな?』

 

「……分っています」

 

 空港内に一人の少女が携帯電話を耳に当てながらベンチに腰掛けている。

その表情は決して明るくなどなく、寧ろ悲壮感が滲み出ている。

 

『では、抜かりの無いようにな……』

 

「……はい」

 

 電話越しに流れる声が途切れ、少女は持参した荷物を覗き込む。

バッグの中には一夏の物と同じIS学園男子制服が入っていた。

 

「何で、こんな事になったんだろう……」

 

 虚空を見つめ少女はぼやく。

 

 彼女はつい最近まで父の顔を知らず、母親と二人暮しだった。

しかし、それを不幸に感じた事は一度も無い。母との生活は、慎ましくも平穏な心安らぐ日々だったのを今でも覚えている。

しかし、そんな幸せな日々は、突然すぎる母の訃報によって跡形も無く崩れ去った。

死因は轢き逃げ事故……犯人は逃亡し、母の身体は撥ねられた際に近くの川に落下し、そのまま遺体は見つからなかったという。

余りにも現実味を欠いた物事の連続に悲しむ暇も無く母の葬式が始まり、突然現れた父の使いと称する黒服の女に連れられたのは父の経営するデュノア社。

そこで初めて自分はデュノア社社長、セドリック・デュノアとその愛人だった母との間に生まれた子供だと知った。

訳も分からぬままに社長婦人に『泥棒猫の娘』と罵倒され、IS適正の高さからISのテストパイロットを強制された。

平穏な日々から一転して敵意の視線の中での押し付けられた仕事を淡々とこなさなければならない日々。

しかしそれが出来なければ自分は捨てられてしまう。そうなったが最後、生活基盤も何も無い自分は身体を売って無様に生き永らえるか野垂れ死ぬしかない。

そんな時、突然父から直々に入った『男装してIS学園に編入し、織斑一夏とその専用機のデータを盗め』という命令。

男性でもスーツを使えば操縦可能になった今、何故そんな真似をしなければならないのかは分らないが、結局自分に断る事など出来ず、日本へ送り込まれた。

 

「ボクは、どうすればいいの?教えてよ、お母さん……」

 

 目から一筋の涙を流しながら金髪の少女、シャルロット・デュノアは悲痛な声で呟いた。

 

 

 

 

 連休が明けて九日程が過ぎた頃、IS学園校舎内に設けられた大型掲示板には一週間後に控えた学年別トーナメントの案内が出ていた。

当初、トーナメントでは前回のクラス対抗戦のような不慮の事態に備えて二人一組のタッグマッチで行うと予定であった。

しかし、それとは別に今年の一年生に関して問題視されたことがあった。それは河城重工所属の者達の戦闘力の高さだ。

誰もが知る通り河城重工に所属する一夏を始めとする者達の戦闘力は代表候補を遥かに上回り、国家代表にも匹敵するという噂が流れている程だ(当然実際は国家代表をも軽く超えている)。

そこで問題になるのは一年生のトーナメントへの参加意欲の低下だ。

専用機持ちの代表候補生や、河城重工を激しく敵視している女尊男卑主義者ははともかく、一般生徒にとって一夏達は勝つ事はおろか一矢報いる事も夢のまた夢と言う雲の上の存在だ。

 

そこで、教師陣は一つの解決策を出した。

まず、ダッグマッチ制は取り消し、同時に河城重工所属の一夏、レミリア、咲夜、美鈴、文、椛、早苗、アリス、魔理沙、妖夢の10名の出場を停止し、当日の会場警備を担当させる事にした。

そしてトーナメント上位5名には一夏達10名の内の誰かとエキシビジョンマッチで対戦する権利を与えるという方法を取った。

この処置により、学園は会場の安全と一年生の出場意欲の確保に成功したのだった。

 

 

 

 

 

 そしてこの日、一夏の所属する1組ではある変化が起きる事となる……。

 

「今日は転校生が来ます!しかも三人も!!」

 

 いつも通りSHRが始まり、開口一番に真耶はそう告げ、生徒達(一夏、レミリア、咲夜除く)はざわめき始めるが、千冬の一喝で静けさを取り戻し、直後に真耶が合図をして三人の生徒が入ってきた。

 

「え、えぇ!?」

 

「だ、男子が……二人?」

 

 一人目は長い金髪を背中で束ねたスマートな少年。

二人目は赤毛にバンダナを巻いた少年、河城重工所属のテストパイロットで一夏の友人、五反田弾。

そして三人目は長い銀髪と片目を覆う眼帯が特徴の小柄な少女だ。

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。日本の事はよく分からないので、慣れないこともありますがよろしくお願いします」

 

「五反田弾だ。河城重工でテストパイロットをやってる。データ収集も兼ねてココに通うことになった、これからよろしくな!」

 

『キャアアア!二人とも美系!!』

 

『守ってあげたくなっちゃう!!』

 

『もう一人は織斑君とは違う意味でワイルド!!』

 

 微笑みながら無難に自己紹介するシャルルと快活な笑みを見せる弾にクラスの女子達が一斉に沸きかえって黄色い声が教室中に広がる。

 

「黙っていろ!グラウンドを20周走りたいのか!?」

 

 再び千冬の一喝が教室内の騒ぎを鎮める。

騒ぎが収まったのを確認し終え、千冬は銀髪の少女へ目を向ける。

 

「(まったく、昨日は激しかったから眠いのに)……ボーデヴィッヒ、自己紹介しろ」

 

「はい、教官!」

 

 千冬の指示に敬礼しながら銀髪の少女は答える。

 

「ここでは織斑先生だ」

 

「はい!」

 

 軍人然とした態度に若干引き気味な周囲に目もくれず銀髪の少女は冷めた目をしながら生徒達の方へ向き直る。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。……以上」

 

 余りにも淡白かつ簡潔な自己紹介に周囲は呆然とする。

いや、レミリアと咲夜だけは呆れた表情を浮かべ、一夏の方は……

 

「zzz…っ……あ゛ぁ〜、眠ぃ」

 

 昨夜河城重工での書類整理や整備などの雑務を手伝って疲れ始めた所を、千冬共々ビタミン剤と間違えて興奮剤を飲んで姉弟揃って発情してしまい、そのまま千冬とヤりまくった疲れからいびきを立てて寝ていたが、何とか目を覚ます。

疲れた所で興奮状態になって激しい性交を連続してすれば流石の一夏も疲れきってしまう。

千冬も自分が原因の一端である以上、大っぴらに諌める事も出来ず、HR中は黙認していた。

 

「っ!……貴様がっ!!」

 

 しかし、そんな一夏の存在を確認するや否や、ラウラは彼に近付き、そのまま左手で一夏の顔を殴ろうとする、が……

 

「ガアァァッ!!?」

 

 悲鳴を上げたのはラウラだった。

ラウラの平手が一夏の頬を張る前に一夏はラウラの振り上げた腕を素早く掴んでアームロックに固めて床に押さえつけたのだ。

 

「お、折れるぅぅぅっ!?」

 

「あ!す、スマン……やりすぎた」

 

 余りに予想外な反撃にラウラの身体は無防備状態であり、その上一夏のパワーが加わった強烈な関節技(サブミッション)にラウラは苦悶の声を上げ、そこで一夏は漸くまどろみから覚め、ラウラの腕を開放した。

 

「ぐぐっ……み、認めない、貴様があの人の弟などと」

 

「いきなり殴りかかってきておいて随分な言い草だな、オイ。まぁ腕の事は悪かったが」

 

 涙目になって睨み付けるラウラに呆れがちに一夏は反論する。

そんな二人の間に割って入るように千冬は近付く。

 

「ボーデヴィッヒ、あまり身内贔屓の様な事は言いたくないが、今の行為は代表候補としても軍人としても恥ずべき行為だ。今回は実害が無いから見逃すが、今後同じ様な真似をすれば何らかの処罰を与える。肝に銘じておけ。あと織斑、お前も咄嗟の事とはいえもう少し穏便に済ませろ」

 

「……了解しました」

 

「分かった」

 

 千冬からの注意を受けて二人はそれぞれの席に座る。

最も、ラウラはこの後、授業が始まるまでずっと一夏に殺気を送り続けていた。

 

 

 

 

 

「あれが例の男装少女、流石に素人程度は騙せるレベルの変装ね……私達には丸分かりだけど」

 

「ええ……」

 

 騒ぎの余韻が残る教室内でレミリアは小声で呟き、咲夜はそれを返す。

小声と言う点を除けばある意味大胆な行為だが他者の視線は一夏とラウラに向けられているので意外と気付く者はいなかった。

二人の視線の先にいるのはシャルル・デュノア……本名、シャルロット・デュノアだ。

彼女こそが前回の異変の際、千冬と戦ったエリザの実の娘だ。

 

(…………確かに、彼女(エリザ)の娘だ。よく似ている)

 

 千冬もシャルロットの方をドサクサ紛れにちらちらと彼女の事を見ている。

 

「千冬、芝居下手ねぇ……状況が状況じゃなかったら一発で怪しまれるわよ」

 

「……まったくですね」

 

 冷めた視線を向けながら千冬の演技力を酷評するレミリアに咲夜は苦笑いしながら肯定する。

 

「……お昼辺りに仕掛けましょう。千冬からも早い内にやってくれと頼まれたので」

 

「へぇ、千冬がアナタにね。珍しい……」

 

 (恋の)ライバルであるはずの咲夜に千冬が頼み事をするという珍事にレミリアは目を丸くする。

 

「『私は演技が下手だからボロが出ない内に』……との事です」

 

「……自覚あったのね」

 

 レミリアの呆れ声と共に二人は会話を打ち切り、1限目の授業を受ける準備のため、更衣室へ向かった。

 

 

 

 

 

「まさかお前と同じクラスになれるなんてな」

 

「ああ、学園側は俺やお前みたいな男や専用機持ちの代表候補を一箇所に集めて監視しやすくしたいんだよ。それにしても、よく最終試験パスできたな」

 

 SHRが終わり、更衣室に向かいながら一夏と弾は会話を交わす。

二人とも再び同じ学校に通うことが出来るようになったためか、表情は柔らかい。

 

「お前に鍛えてもらったからな。アレからかなり成績上がってさ、正直自分でも吃驚って感じだ」

 

「それもあるだろうけど、一番の理由は美鈴だろ?」

 

「え!?い、いやその……それはだなぁ……」

 

「顔真っ赤だぞ、お前。……安心しろ、彼女フリーだから」

 

「ま、マジでか!?」

 

 あからさまに動揺してみせる弾に一夏は愉快そうに笑い、弾にとって超が付くほどの吉報を教え、それに過敏に反応して弾は顔に喜色を浮かべる。

 

「あ、あの……織斑君と五反田君だよね?」

 

 そんな二人に背後から控えめに声が掛けられる。

声の主は三人目の男性パイロット(という事になっている)、シャルルだ。

 

「ああ。確かシャルルだったな?……これから男同士よろしくな」

 

「う、うん。よろしk……」

 

「おい、そろそろ行かないと……」

 

 挨拶を交わす弾とシャルルを尻目に一夏は廊下の先に目を向ける。

二人は一夏の行動に怪訝な表情を浮かべるが、直後にその行動の意味を思い知る事になる。

 

「あ!噂の転校生二人組発見!!」

 

「しかも織斑君も一緒よ!!」

 

 突如として別のクラスの女子達が一夏達に殺到し、その場は一気にカオスと化した。

 

「逃げるぞ!」

 

 一目散に更衣室に向かって走り出す一夏。それに追従するように弾とシャルルも走り出す。

 

「な、なんだこりゃ!?」

 

「何で皆こんなに騒いでるの?」

 

「男が俺達だけだから男に餓えてるんだろ。スピード上げるぞ!付いて来れなくても文句は言うなよ!」

 

 説明終了と同時に一夏は走るスピードを速め、一気に女子たちを引き離す。

弾とシャルルは一夏のスピードに少し驚愕するが、直後に気を取り直して訓練で鍛えた身体能力を活かし、一夏のスピードに付いていく。

 

「お?二人とも結構足速いな」

 

「誰に鍛えられてると思ってんだ?鬼教官二人から毎日扱かれてたんだぜ」

 

「ぼ、僕も実家のほうで結構訓練受けてきたから」

 

 一夏の言葉に弾は自慢げに、シャルルは少し気を落としたような声で返す。

 

「それより一夏、お前武術部って部活やってんだろ?それ今からでも入れるか?『向こうでちょっとでも鍛錬をサボったらぶちのめす』って勇儀姐さんと萃香さんに脅されてんだよ」

 

「おう、前回以上に扱きまくってやるよ」

 

 冷や汗を掻く弾に一夏はニヤリと笑いながら、入部を承諾したのだった。

数分後、いよいよ弾とシャルルにとって初の授業が始まる……。

 


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