主人公、織斑一夏とコンビを組むのはヒロインである千冬を差し置いて紅魔館のメイド長、十六夜咲夜!!
器用な何でも屋の一夏に終始クールな咲夜。二人はいったいどんな漫才を披露するのか!?
エントリーNo1341 メイドインワンサマー!!
(出囃子・フラワリングナイト)
一夏「はいどーも、メイドインワンサマーです」
咲夜「よろしくお願いします……はぁ」
一夏「どうしたんだよ咲夜?溜息なんて吐いて」
咲夜「溜息だって吐きたくなるわよ。知ってるでしょ?東方M−1ぐらんぷりの第1回と第6回でお嬢様と妹様が……」
一夏「ああ、紅魔館が全焼したアレか!」
咲夜「そうなのよ、あれ以来もうお金無くて……」
一夏「火事だけに火の車か」
咲夜「上手い事言ったつもりかもしれないけど、あんまり面白くないわよ」
一夏「あ……そう?」
咲夜「それでね、起死回生の手段として思いついたんだけど…」
一夏「ほう?」
咲夜「エッセイを出そうと思うの」
一夏「いや、エッセイって……まだ十代だろお前」
咲夜「いやいやいや、これでも結構波乱万丈な人生送ってるのよ私」
一夏「そうなのか?」
咲夜「ええ。だからね、私がそのエッセイを朗読するから聴いてほしいのよ。私が歩んできた全てを……」
一夏「何か言い方がやらしいな、オイ」
咲夜「じゃあ読ませてもらうわ……」
『私の名は十六夜咲夜。といってもこれは生まれついての名前ではない』
一夏「お、なんかそれっぽいな」
『今から17年前、某国の小さな町で産声を上げた赤ん坊、それが私だ。父と母は私が生まれてすぐ亡くなったらしい。物心付く頃、私は孤児院の中で育てられた。』
一夏「俺も親居ないからな、きっと辛かっただろう……」
『他の子供たちと全く同じように育てられた私だったが、私は他の子供とは決定的に違う点があった。それは「時を操る」という能力を持つという事だった……』
一夏「生まれ持った能力って奴だな」
『人は未知を怖れ、自らの常識を覆す存在を拒絶する。たちまち私は周囲から孤立した。』
一夏「人間の身勝手さがよく分かるぜ」
『だが、そんな私に一つ目の転機が訪れる日が来た』
一夏「あ、吸血鬼ハンターの下りか」
『ある本屋で見つけた日本の漫画だった』
一夏「え?」
『その作品の第1部、第3部に登場する時を止める吸血鬼。圧倒的な悪のカリスマを持つ彼を見たとき、私は彼のようになりたいと思った。いわゆる「そこにシビれる、アコガれるぅ!!」という奴だ。』
一夏「ちょっと待てぃ!!」
咲夜「何?」
一夏「おかしいだろ!何で吸血鬼ハンターが吸血鬼になりたがってんだよ!?」
咲夜「それはこれから分かっていくわ」
一夏「そ、そうか?」
咲夜「続きを読むわよ」
『彼のようになりたい……そう感じた私は彼のようになるためには必須のアイテム、石仮面を捜し求めた。しかしそんなものはどんなに調べようが探そうが無かった』
一夏「ある訳無いだろ!」
『やがて、石仮面は架空の存在だという事を私は痛感し、私は生まれ付いての吸血鬼達が急に妬ましく思えてきた……そんな私が吸血鬼ハンターになっていくのは当然の流れだった。』
一夏「全然当然じゃねぇよ!行き過ぎだって絶対!!」
『嫉妬心に駆られるままに私は数多くの吸血鬼達を狩り続けた。』
一夏「お前に倒されてきた吸血鬼たちが急に哀れに思えてきた……」
『だが、そんな私に二つ目の転機が訪れる時が来た。』
一夏「おお、遂にレミリアとの出会いか」
『永遠に幼き赤い月……紅魔館を統べる吸血鬼、レミリア・スカーレットに私は出会い、そして敗れた。まぁ、その後色々あって私は吸血鬼ハンターから足を洗って彼女のメイド長となり、彼女に忠誠を誓うようになった』
一夏「いやいやいや!お前ココ一番大事な所だぞ!!」
『やがて私は一人の男性と出会い、恋に落ちた』
咲夜「それが今私の隣で純白のタキシードを身に纏い、生涯の伴侶になろうとしている男、織斑一夏だ」
一夏「え?ちょ、待った!こんなの聞いてないぞ…って何で俺タキシード着てるんだ!?」
咲夜「決まってるでしょう。私が時を止めて着せてあげたの」
いつの間にか咲夜もウェディングドレス姿に変わっていた。
美鈴「一夏さんゴメンなさい!!」
直後に一夏は美鈴にロープで塞がれた。
一夏「ムグーーッ!!」
レミリア「それでは二人とも、色々面倒な事はすっ飛ばすから誓いのキスを」
咲夜「はい、一夏…愛してるわ」
一夏「んんーーーーっ!!?」
咲夜「んっ……ぷはぁっ。これで私達は夫婦に」
一夏「んな訳ねーだろ!いい加減にしろ!!」
咲夜「ありがとうございまし……」
”ズガアァァァン!!”
咲夜「!?……アナタ達は」
妖夢「殺す……」
早苗「コロス……」
千冬「KO・RO・SU!!」
咲夜「上等じゃない、相手になってあげるわ!!」
大乱闘勃発!
一夏「ギャアアアア!!ま、幕を降ろせ!観客の皆さん見苦しいものを見せてすいませんでした……」
これが、咲夜が現在まで東方M−1に出てない理由……なのかもしれない。
ルーミア「そーなのかー」
一時間後に設定集を投稿します。
そっちも是非見に来てください!!