物語館   作:むつさん

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どうも、まつけー、です

まえがきなんてなくなったんですよ

それではごゆっくり



非情と無情

例えば…

 

大きな事件が起きたとして。

 

それが巡り巡って

 

自分に被害がふりかかるというのは

 

普通ならば考えないだろう

 

 

 

 

 

ある事を期に、人里には妖怪や鬼、魔法使い、様々な奴が来るようになった。

危害を為すことは滅多にない

 

それだけ幻想郷が平和になり。

環境は良くなってきている。

 

だが、人と妖怪等の力の差が無くなった訳ではない。

 

何か揉め事があれば妖怪が手を出すこともあるのだから。

 

しかし。それは今となってはどうしょうもないことだ。

 

元々妖怪等と人は共に生きるものではない。

力では人に勝ち目はないのだから。

 

だからと言って妖怪も人里で好き勝手できるわけでは無い。

何か問題でも起こせば、

博麗の巫女やその他に退治されかねない。

 

そう。圧力の掛け合いで

成り立っている部分も少しはある。

 

でも…必ずそこには

 

保たれた平和の中には。

やはり蠢く黒い影がある。

それが姿を明らかにしたとき。

または、それが事を為したときに。

必ず事件が…異変がおきてしまう。

それが…どんな結果を導こうとも。

被害は誰かに向けられ、消化されるのである。

 

 

………………………………………………

 

 

本屋の帰り。

ある妖怪に会った。

とても仲のいい妖怪だ。

よく話もする飲みもする。

そしてお互いに力を知っている。

 

だが、この日だけは違った。

気が落ち着かない様子で。

ずっと酒を飲んでいる。

 

声をかければいつものように話しているのだが。どこか不安げに見える。

 

話が聞いてやりたかったが。

向こうが乗り気ではない様子だったから、やめにしておいた

 

それで。妖怪と別れてから俺は家で、本屋から借りていた雑誌を読みながら。過ごしていた。

 

そんな時に博麗の巫女が息を荒げながら家の扉をあけて。話しかけてきた

 

どうもあの妖怪が…知り合いの妖怪が…

 

事故を起こしたようだ。

 

知り合いである私に伝えに来たというだけではなさそうで…

どうも私に協力を必要としていた。

 

 

現場に向かえば…

妖怪と言うには程遠いほど形を成していない例の妖怪が異形となって暴れだそうとしていた。

 

意識がおかしくなり気が狂い

とてもまともとは思えない。

 

私が声を掛け、見える程度に前に立つ

 

すると落ち着いたのか動きがおとなしくなる。

 

次第に声が聞こえてくる。

それは助けを求める声。この異形となった妖怪の微かな声だった

 

しかし、次第にそれは大きな雄叫びと代わり、そしてついに暴れだした。

 

博麗の巫女がなんとか縛り、それで動きを止めている。

 

だが、それから何度声を掛けても落ち着くことは無かった。

こうなってしまっては被害が出てしまう。

 

私は彼の最期を博麗の巫女に頼んだ。

博麗の巫女は頷いたあと札をいくつか用意したあと妖怪に投げつけた。

 

すると何故か周りが一瞬暗くなり。

明るくなった頃に異形の妖怪は消えていた。

 

 

事故には程遠いが、予兆もなかった

何か裏がある。

 

巫女はそう言ってどこかに行ってしまった。

 

 

誰かが仕組んで彼を暴走させた…

 

そうなれば。その誰かを私は許すわけには行かない。

私にとっても彼にとってもお互いがとても大切だったのだ。

 

私は彼の復讐をするべく。様々な手段を取って情報を探った。

 

だが、これと言って大した情報はない。

 

残念だった。どうしてもとは思ったが

諦めるしかなかった。

 

そして諦めた頃また一つ嫌なことが起きた。

 

また里に住む妖怪がおかしくなるのではないか。そして誰かがそれを促しているのではないか。

 

まさに巫女が言った通りだった。

 

何かが起きれば噂が立つ

そしてその噂は本当になる。

噂は異変のもと、また仕事が増える…と

 

噂が立ってしまえばもう遅い…

私はできる限り里を見て回った。

 

あやしい行動をする人間や妖怪などはいないか。

 

だが至って普通だ。誰が何をしているかなんて目で見る情報だと何もわからない。

 

どうしても諦めるしかなかった。

 

数日後やはり異変はまた起きた。

 

人里の妖怪達が立て続けに異形となっていってしまっている。

 

災厄だと人里の者達はいう。

 

だが、これは私でもわかる

誰かの仕業だと、誰かが仕組んだ事なのだと。

 

何かを感じた。

 

だが…それを明かす前に…

ことが動いてしまった。

 

人里の人達がでっち上げたことを言い始めた。

 

そう…嘘の犯人を作ったのだ…

 

本屋の娘…

特に賢く彼女のは魔法は、魔法使いも認めるほどで、手慣れていた。

 

だが、彼女自身は内気でそういうことはするような人ではない。

 

完璧にでっち上げなのだ。

 

結局、妖怪達は助からず…巫女が楽にしていた。

 

そして本屋の娘は、本屋を追い出され…

 

何もかも良くなった。

私も満足できない。

 

露頭に迷う娘は…私がなんとか受け入れた。

彼女も顔見知りの私にはすぐ納得してくれた。

 

どうしてもおかしいと…

 

異変は解決していない…

 

また何かしら起きてしまう。

 

私はできる限り人里の外にまで出て探った、

 

妖怪の山の天狗。地底のさとり妖怪。

鬼や吸血鬼、魔法使い。

様々な人に助けを求めた。

 

天狗により噂はまた流れたが…

それは探るためのもの

 

さとり妖怪によって本屋の娘は潔白だとわかった。

 

鬼と吸血鬼(メイドが協力してくれた)は情報収集、

魔法使いと巫女はすでに探っていたようだ。

 

後にはっきりした…

 

人里に住む妖怪の中に

やはり原因のその存在がいた

 

その妖怪は人を恨み異変の解決者達を恨み、平穏を嫌っていた。

 

理由は簡単。

仲間の妖怪が里を追いやられた挙句悪事をして退治された。ただそれだけだ。

 

とんだ迷惑だ、仲間の復讐とはいえ。

ここまで被害を出す必要はない。

だが、私もそうだ、

復讐という言葉とその意味に囚われ。

行動を大きくしすぎる

 

それが大きな被害になるのだ。

 

そう…大きな被害になるのだ。

 

 

結局その妖怪は…退治された。

それでお終いになる。

 

はずだった…

 

ことが治まってまた平穏が何故か崩れた。

 

妖怪が居るから里に異変が起きる。

異変が起きては平穏はない

そのような風潮が流れ始めた

 

一連の事件で散々亡くなった妖怪

その数少ない生き残り達が里から追い出された。

 

そして彼らを庇う私や本屋の娘まで追い出された。

 

平穏を嫌っていたのは…人里なのかもしれない。

 

私達はそれぞれ。妖怪の山や迷いの竹林…バラバラに別れた。

 

私と本屋の娘は吸血鬼の館に住まうことになったが。

 

人里にはそれからも異様な風潮が耐えないそうだ。

 

何がどうなっているのかはもう詳しいところわからない。

 

ただ一つ、里には二度と足を踏み入れることはない。

 

だから、知る必要もないだろう。

 

吸血鬼の館でも私は特に何も思わなかった。

 

例え相手がどんなものであろうとそれ相応の対応をする。

だが、それで悲惨な結末を迎えるなんて思いもしたなかった。

 

人里に妖怪が住まうようになったのは。

初めは巫女による圧力のお陰だったが、

次第に人里でも受け入れる風潮ができた。

 

大元は私が先に話した仲の良い妖怪が初めだからだが。

 

受け入れた妖怪がまた去っていくどころか亡くなって逝くとは思いもしなかった

 

初めに受け入れた私は今では指名手配犯扱い。魔法の使える本屋の娘は出入り禁止。

散々な結果となってしまっている

 

おまけに巫女や魔法使い、異変に関わる者達まで悪く思われてしまっている。

 

こんなにも大惨事に悲惨なことになるとは。

誰が予想したであろうか。

 

巡り巡って。

 

膳を尽くそうとした者が最大の悪人へと変わってしまうなど。

 

誰も考えもしないだろう。




あとがきなんてなかったんですよ。

とりあえずふざけてるけどゆるして

ではまたあえたらあいましょう




(まえがきもあとがきもかんじをつかってません)

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