物語館   作:むつさん

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どうも悠樹@夢子+松K.です。

初めに言っておきます

書きながら感動して半泣きでした。


……嘘ですごめんなさい。

泣きはしないけどすっごい感動してました、、

二週間じっくり考えて書いたので
私的には満足です

ではごゆっくり


君を探して

私はなんの変哲もない人間

 

そんな私だがひとつだけずっと疑問に思うことがある

 

どうしたことか、

記憶の片隅にずっと少女の姿がある。

 

暗いシルエットだけ浮かび、

特徴的なその影だが

やはり誰かはわからない

 

夢にも出てくるが後ろ姿の黒い影だけ。

顔もわからず声もわからない。

話しかけても返してはくれない

 

いつか会うのだろう

 

その程度にしか思っていない。

 

 

 

里を歩いているとある一人の巫女に会った。

赤い服の巫女、博麗霊夢だ。

人探しをしているらしい

 

「ちょっとあんた、小傘見なかった?」

 

「見かけてはないな、すまない」

 

「そう、ならいいわ、」

 

そういうと巫女はまた走って里を駆け回っていった、

 

小傘…なんか聞き覚えがあるな。

 

確か命蓮寺のネズミが話をしていたような…

 

その程度にしか知らない。

もちろん見たこともない

 

妖怪が里で何かやらかせばすぐ問題事にはなるのだが

そんなやばいのであれば何かしら噂にはなっているだろう

 

そんなことを考えて家に帰る

 

そしてなぜか、見覚えのない箱がおいてある。

 

知り合いの農家かららしい

 

箱をどかそうと思うのだが、

 

異様に重たい、そしてなぜか箱が開かない

 

刃物でこじ開けようと思い離れた場所のハサミを取る。

箱のもとに戻ると箱がなくなっている。

 

 

どういうことか困ったものだ。

ハサミを戻そうと振り向くと…

 

黒いワンピースの少女が立っていた。

 

「ふーん…あんたがあいつの…」

 

「どこから入ってきた?」

 

「さっきあんたが開けようとした箱、あれはあたし、化けてたんだよー」

 

「なるほど、」

 

「あいつも幸せもんだね。こんな男が居るなんて羨ましい限りだよ」

 

「あいつ?誰のことだ。」

 

「そのうちわかるよ、お兄さん」

 

少女は黒い霧の中に消えていった

 

「あいつ…」

 

呟くと頭に浮かぶのはやはり影しか出てこないある少女のシルエット

 

でも、それは黒く影でしかない。

 

「全くだ…」

 

またつぶやいてその日は寝ていた。

 

明くる日もその次の日もシルエットが頭をよぎるが、それが誰のものか明らかになることはなかった。

 

また何日か経ったある日だ

 

寝ていて夢を見たのだが、それがどうにも異様に気がかりだった、

 

普通、夢は目が覚めたら忘れるものなのだが、いつまで経ってもはっきりと鮮明に覚えている。

 

ただ不思議なことに先の謎のシルエットは出て来ていなかった。

 

何か関係があるのかと思ったのだが、よく分からない。

 

ただ、私は森の中の小屋に向かっていた。

小屋の扉を開けたらそこで目覚めた。

 

違和感しかなくそしてその小屋があるのかどうかと気になってしまう。

 

森は確かにある。里の外れの小さな森だ。

確かめに向かってみることにした。

 

夢に見た光景はいくつもあった。

そしてその小屋もあった。

 

その小屋を眺めていると。

いきなり頭痛が走った…

 

「なんだ…いきなり…」

 

頭痛がするなかいつものシルエットが頭の中をよぎっていく。

 

「一体誰なんだ…」

 

何もわからないまま。頭痛に耐えきれずその場で倒れ込み、意識を失ってしまった。

 

意識を失っている間もまた夢のような感覚に陥った。

 

そこではっきりと鮮明にわかったことがある。

 

謎のシルエットの正体が

 

濃い赤紫の傘を持った少女。

オッドアイの目に青い服…

彼女は、巫女の言っていた小傘なのかもしれない

 

目が覚めた頃には自家に横たわっていた。

 

「いつの間に…」

 

そしてそんなことにも動じず、すぐにはっきりとした、姿を、その影を探して回った。

 

しかし里中探し回っても見つからない

夢の中の存在なのかもしれないと半分諦めかけていたその頃に。

 

ふと小屋のことを思い出した。

 

「そうか…」

 

いろいろと推測がつく。

 

小屋のことを思い出し。

少女のことがはっきりわかり。

それなら

小屋に入ればはっきりするはず…

 

「あの小屋に全部。」

 

里を飛び出し森に向かい

 

そして、小屋に辿り着いた。

 

「全部はっきりするんだ…」

 

恐る恐る扉に近づき。

ドアノブに手をかける。

 

好奇心と不安の衝動が止まらずざわめきが止まらない。しかしそれでも今の今までわからなかったことがはっきりする。

 

「確かめて見るしかないんだ。」

 

扉を開ける。

 

すると、そこは確かに人の住処だった。

 

何か気配を感じる、

 

きれいに整頓された靴箱

チリホコリの見えない廊下、

 

「一体…」

 

靴箱の上に額縁に入った一枚の写真があった。

手に取るとよく見える。

それは私と先の少女の写真だった。

 

「これは…?」

 

よく気がつくと小屋の奥から音がする。

 

物を切る音だ

 

さしずめ野菜か何かの葉のものだろう。

 

そこで私は正気に戻った、

 

他人の家に勝手に入っている。

私は一体何をしているのだろうと。

 

そこで写真を戻し

私はまたドアノブをひねる。

 

その瞬間、奥から声がしてきた。

 

歌声だろう。

どこか聞き覚えがある。

 

その歌を聞き私はまた胸騒ぎが走った

 

その歌をはっきりと知っていた

そして思わず私も口ずさむ。

 

すると、奥から声がしてくる

 

「えっ…?」

 

廊下の先の扉が開く…

 

するとそこには

 

「そうか…」

 

小傘と思わしき少女がいた。

 

しかしその少女は膠着状態だった

ただひたすら

 

えっ…?

 

という言葉だけを連ねている。

 

「す、すまないお邪魔したね。すぐ帰るよ。」

 

しかしよく見ると少女の目からは涙が溢れていた。

 

「な、泣かないでほしい。まだ何もしていないんだが、」

 

それでやっと少女が話しかけてきた。

 

「あなた…あなたは…」

 

「なにか?」

 

「事故で…いなくなってたって…」

 

事故?さっぱりわからない。

どういうことが訪ねてみるしかない

いなくなったとはどういうことだ?

 

「事故って?それにいなくなったってどうしてだ?」

 

「大きな地震があって里に仕事に行ったあなたはそのまま行方知らずだったはず…だけど今あなたは…」

 

「地震…地震…?」

 

そのワードを呟くと走馬灯のような記憶がフラッシュバックしてきた

と、同時に激しい頭痛に襲われた。

 

「うぐっ…な、なんだ…」

 

「だ、大丈夫⁉」

 

記憶がかき回されるように渦を巻いて頭の中を巡っていく。

 

地震、建物の倒壊。

地割れ。人の叫び声と泣き声。

 

そして、今目の前にいる少女の、誰かを呼ぶ声…

 

その時の記憶なのだろう…

一瞬で頭のなかに入り込んできた。

 

必死に耐える。

この渦の中に何か手がかりがあるかもしれない。

しかし頭痛は更にひどくなる。

次第に体に力が入らない

 

少女に支えられながらも体はなんとかしゃがんだまま維持している。

 

記憶が遡られていく。

その中にまた例のシルエットが混ざり込んでいる。そして、今自分がいる小屋もあった。

 

小屋の扉をあけている私。

その扉を開けた瞬間

 

目の前にいる少女が私に話しかけている。

楽しそうに笑顔で。

 

そして私とその少女がお互いに幸せそうに小屋の中に入っている姿が映る。

 

「一体…これは…?」

 

少女が心配そうにしている。

私を支える少女が顔を覗かせてくる

 

目が合い。そこで思考が停止した。

 

「だ、大丈夫なの?」

 

痛みもなく考えることもないまま、また記憶が頭の中をかけていった。

 

でもそれは私の記憶。

今の今までの記憶。

 

思い出すために記憶を遡っていった

 

私はあの地震の時、倒壊の衝撃で記憶を無くした

 

それでも彼女の影だけは残っていた。

 

たった一人の少女それが鍵だったのだ。

 

「すまない…支えてくれてありがとう…」

 

あと一歩。それで全部はっきりとわかる。

 

「ううん、いいんだよ。だってわたしは。」

 

少女には悪いが、口を塞いで言葉を遮らせてもらった。

自分で確かめたかったのだ。

 

「乱暴なことをしてすまない、でもひとつだけはっきりさせたいんだ」

 

「どんなこと?」

「君は…

多々良小傘という唐傘お化けの妖怪で

私と一緒になってくれた。

間違いないだろうか…?」

 

「うん…そうだよ。あなたはわたしの大切な人、唯一わたしを愛してくれた人。わたしは忘れたりなんかしないよ。」

 

そうか…それで、全部思い出した。

 

雨が降る日、傘も持たず私は歩いていた。

 

そんな私を彼女は驚かし、そして傘をさしてくれた

 

冷えた体を温めるため添い寝までして。

私を助けてくれた。

 

そんな命の恩人に私は恋をして、

彼女と、一緒に暮らすことになった

 

今いる小屋を住処とし。

里の仕事から帰ればいつもの驚かそうとする。

 

結婚して、一年たったある日には

改めて驚かしキスをされた。

 

記憶が全部帰ってきた、、

 

私は忘れていたのか

記憶を無くし。また彼女に寂しいさせてしまっていた。

 

「記憶を亡くして…君を忘れていた…今まで…はっきりと思い出せなくて。」

 

「急に居なくなって…ずっと探してたんだよ」

 

「私も君の面影をずっと探していた」

 

「そうなの?」

 

「影のようなシルエットだけ、ずっと残っていたんだ」

 

「それで思い出せたんだね」

 

「あぁ、そういうことだろう。」

 

やっと疑問が消えた。

そして…私はやっと帰ってきたのだ

 

「全部思い出したよ。」

 

「そうなのね。」

 

 

 

「ただいま」

 

「おかえりなさい。あなた。」

 

 

 

 

二人はまた幸せそうに自分たちの住処に帰っていった。

 

またあの頃の幸せを取り戻すために。

 

そしていつまでも幸せでいるために。

 

一人の人間と一人の妖怪は

今も固い絆と愛で結ばれているだろう。

 




さほど長くはない。

かなーりの自己満足が入ってますが許してください。

最後の方わかる人にはわかるちょっとした出来事が有ります。
それぐらいですかね。面白みといえば

次も頑張っていきます。

ではまた会えたら会いましょう

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