物語館   作:むつさん

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どうも悠樹です。

暇を見つけて投稿、
なんてことは可能でした。
もう2話先まで内容は決まってるんだよなぁ…

ではごゆっくり


月の使者を護る者

 

幻想郷に来るのも久々だな

 

「あら、久しぶりね」

 

「紫か、久しぶり」

 

「また来たのね、」

 

「やっぱりここが一番平和的でいいよ。」

 

「そう。それは良かったわ、」

 

幻想郷には幾つか恩がある。と言っても俺がそう思っているだけなんだけど、

 

空間を裂いて道を創り次元と時空を超えていろんな世界を旅をする俺は、いつからか様々な名前で呼ばれるようになった。そのせいか自分の本名を忘れてしまった

 

唯一覚えている、いや気に入った名前が

 

【カイト】

 

幻想郷の住人がつけてくれた名前だ。

誰の発案かは知らないが。この名前を俺の名前とすることとした。

 

他にも紫さんや霊夢、吸血鬼姉妹他にも散々手厚く追い返し挨拶を貰ったよ。

 

当時来たばかりの頃は暇で暇で仕方なかったから。歓迎されてないのはわかっていたが。何かと手合わせばかりで楽しかった、と言っておこう。

 

流石に霊夢には敵いそうになかったが、魔理沙他はそう大したことはなかった。かな。

もちろん冷ややかしい時はあった

 

この世界には寄ることが多い。

さっき言った通りこの国は平和だからな。

 

「最近何か異変は起きたか?」

 

「そうね。霊夢の神社が乗っ取られそうになったり、幽霊船が出たりかしら、」

 

「相変わらずなにか起きるんだな」

 

「そうね。それでも平和というあなたの考えがよくわからないわ。」

 

「他の世界と違って、ここは何かあっても誰かが死んだりはしないからね、」

 

「それもそうね」

 

「前いた世界は戦争で灰になった国がたくさんあったし」

 

「物騒なものね。外の世界は」

 

「そういうもんさ、文明や文化、技術が進むといつかはそうなる。」

 

「じゃあ、この幻想郷もかしら。」

 

「さぁ?霊夢や君がいるから大丈夫だと思うけど。」

 

「どうなるかしらね。」

 

幾つも亡くなった国を見た、

その度世界を弔うように去っている。

 

ここは本当に平和だ。

 

「あなた暇かしら?」

 

「そうだね、しばらくは幻想郷にいるつもりだし暇だよ」

 

「なら、月に行かないかしら?」

 

「月に?あんな何もない所に行ってどうするんだい?」

 

「月の裏側には、月の都があって最近いろいろとあってよく顔を合わせるのよ。」

 

「へぇ、そりゃ珍しい。月に都があるなんて、なにか土産でも持っていくか。日本のお酒とか」

 

「まさか、お酒で酔い潰して落とすつもりじゃないでしょうね?」

 

「まさかね、俺にはそんな芸当無理だよ。」

 

「あら、そうは思わないわよ?」

 

「そうか?」

 

「まぁ、行くなら明日行きましょうか。」

 

「明日か、わかった。」

 

 

それから、日本のお酒とお茶、それから銘菓と言われるものを幾つか用意した。

のは良いんだが…月の住人の口に合うだろうか?

 

 

………

 

 

「相変わらずですね。」

 

「ここは静かね。」

 

「違いますよ、また桃ばかり食べて。」

 

「美味しいんだもん。」

 

「…太りますよ?」

 

「最近は玉兎達と訓練してるから…」

 

「とか言いながらお菓子食べてるんでしょ?」

 

「バレてた?」

 

「お菓子の袋を度々見つけますよ。」

 

「あちゃー。」

 

「豊姫様はともかく、玉兎達はサボらせないでください。」

 

「休憩よ、休憩」

 

「は、はぁ、」

 

「それより、またお客さんね。」

 

「ええ。また来たんですね。」

 

「あら、気づかれてたのね。」

 

「珍しく男がいるじゃない。どうしたのかしら?気でも迷った?」

 

「彼は違うわ、いろんな世界を旅する浪人よ。」

 

「いろんな世界を旅、ですか」

 

「どうも、カイトと言います。以後よろしく。」

 

「まぁ、立ち話も何だから、」

 

「そうね。」

 

「私は霊夢に呼ばれてるから、後で来るわね」

 

「連れて来ておいて放置ですか、まぁいいですけど」

 

「カイトさんだと言ったが、その袋の中身は?」

 

「これが何かあったか?」

 

「危険物を持ち込まれたら困る、一応確認を取っておきたい。」

 

「あぁ、お菓子とお酒だよ。」

 

「あら、お菓子を持ってきてくれたのね。ありがたいわ、」

 

「豊姫様、あまり食べ過ぎも良くないですよ。また体重計に乗って叫ぶなんてしないでくださいね。」

 

「だ、大丈夫よ、多分。」

 

「しっかりしてますね。」

 

「この姉ありのこの妹よ。」

 

「姉妹ですか。」

 

「これでも姉妹で月の使者のリーダーをやっているのよ。」

 

「豊姫様にはもっとしっかりしてもらいたいです…」

 

「やるときはやるのよ?」

 

「まぁ、風格のある姉に、真面目な妹と言ったとこですね。」

 

「あら、そう言ってもらえると嬉しいわね。」

 

「真面目なのが普通だと思うのは私だけなのか…」

 

「まぁ、真面目でしっかりしているのはいいことだよ」

 

少し歩いたところで月の都という所に着いた。なるほど、これは確かに都だな。文明的にも技術的にもすごいものだ。

 

「あっ、おかえりなさい!依姫様、豊姫様!」

 

「ただいまレイセン、お客さんが来ているから、お茶を出して頂戴。」

 

「わかりました!」

 

「あっ、ちょっと待った。」

 

「どうかした?」

 

「お茶ならいらない。自分で持ってきたのがあるから。」

 

「あら、そう?」

 

「えっと、ならお二人の分だけでいいんですか?」

「そうね。お願いね」

 

「あの子が玉兎?」

 

「ちょっと変わっているけど、まぁそうね、」

 

「それは?」

 

「さっき言ったお茶だよ。麦茶って言うんだ」

 

「紅茶やレモンティーとかなら聞いたことあるけど、初めて聞くわね。」

 

「後で一杯飲みますか?」

 

「甘いのはあまり…」

 

「あぁ、これは甘くないですよ。むしろ健康に気にする人はよく飲むものだな。」

 

「なら、少しだけ」

 

「お茶持ってきました、」

 

「ありがとう、下がっててね。」

 

「はい、」

 

「彼女もしっかりしてるんだね。」

 

「私達のペットだからね。」

「ペットねぇ。」

 

「それで、お菓子ってどんなもの?」

 

「せんべいに饅頭だよ。」

 

「わざわざ有り難う」

 

お酒ももう出そうかと思ったのだが。

 

「なら、私はその麦茶を」

 

「あぁ、どうぞ」

 

「粒あんはやっぱり美味しいわ」

 

「あっさりしてて、癖もない、美味しいお茶ですね。」

 

それから、お茶にお酒とお菓子を口にしながら話をしていた。

 

主に月の住人の普段の話とか、俺の旅の話だったんだが。

他人に旅の話を深く話すのは初めてかも知れない。

 

おそらく二時間ぐらい話し込んでいただろう、豊姫の方は酔いに負けたのか寝てしまっている。

 

私もそれに気づかず話を続けていた。依姫が目も逸らさずずっと聞くものだから。少し熱が入ってしまった。

 

のだが、少し依姫の怒りも買ってしまったようだ

 

「それで、幻想郷についたのか」

 

「あぁ、幻想郷は戦争も紛争もないからな、比較的平和だな、」

 

「月面戦争を知らないからそう言う…」

 

「まぁ、内面的なものはよく知らないからな。」

 

「あなたは…ただの遊び人なんだから。」

 

「まぁ、そうだな。」

 

「私達と比べれば、いつも堕落しているようなもの。豊姫様はこれでも私よりもできる人だから」

 

「すまないな、なにも無い抜け殻みたいなやつで。俺は何もできないやつさ。」

 

「そうやって逃げるように言う…」

 

「遊び人はそういうもんさ」

 

「何かを護ったり、責任感を持ったことはないのか?」

 

「…その果てをいくつも見てきたからな、」

 

「嘘だ!そんな見ただけの真実で何がわかる!」

 

「依姫、そこまでにしなさい。」

いつから起きてたんだよ…

 

「すいません、豊姫様。」

 

「謝るのは私じゃないわ」

 

「す、すまなかった…」

 

「気にするな、慣れてるもんさ」

 

「今日は終わりにしましょうか。」

 

「そうだな。俺ももう話すネタがない」

 

「静かの海まで行こう。そこなら幻想郷への道も作りやすいだろう」

 

「ここよりかは幾分も楽ね」

 

「私が送りに行きます」

 

「頼んだわ」

 

 

都を出て沈黙したまま静かの海まで着いた、

 

俺もだが依姫も少し度が過ぎたからか反省をしているようだ。

 

「最後の最後にすまなかった…」

 

「久々の酒で歯止めが効かないのもあったからな、俺もすまなかった、」

 

「良ければまた来てほしい。今度はこちらがお酒を出す。」

 

「歓迎してくれているのか?」

 

「それもあるけどお詫び」

 

「ありがとうな」

 

「あと、嫌いじゃない。」

 

「ん?」

 

「な!何でもない!」

 

「あぁ、それじゃ、また来るよ」

 

、、、、

 

「あら、解散しちゃったのね。」

 

「遅いですよ紫さん。」

 

「あんた。随分久しぶりじゃない」

 

「霊夢はまたサボってんのか?」

 

「言い方悪いわね、掃除も終わったから休憩してるのよ。」

 

「にしては、よくせんべいばっかりに手が伸びてるな。どっかの姉妹の姉か」

 

「どっかの姉妹って誰よ」

 

「月の住人の 」

 

「あんた。月に行ってきたの?」

 

「私が招待したのよ。まぁ、誰かさんに呼ばれたから置き去りにしちゃったのだけど。」

 

「ふーん。」

 

「悪いと思ってないだろ」

 

「当たり前じゃない、別にあんた、誰に襲われても対して怖くないでしょ」

 

「まぁね。」

 

「また、来て欲しいなんて歓迎してもらってるし。襲われることなんてないけどな。」

 

「気にいられてるのね。」

 

「いろいろとあってね、」

 

「次行く時は私も連れて行きなさい。」

 

「今度ね。」

 

「それじゃ、俺はこの辺で。またな」

 

人里の宿を借りてとりあえず2日、3日ほど過ごした、まだしばらくは世話になるだろうと思う。

 

それで、人里をぶらついていると、永遠亭の兎が話しかけてきた、

優曇華だったか?

 

「貴方がカイトかしら?」

 

「あぁ、そうだが。」

 

「永琳様がお呼びだから今日の夕方、永遠亭に来てちょうだい。」

 

永琳が自分で呼べばいいじゃないか…

 

「あぁ、わかった。」

 

 

とりあえず永遠亭に向かってみる。

相変わらず迷いの竹林は景色が変わらないな、まぁこういう景色は好きなのだが…

 

「お前、何しにここに来た。」

 

妹紅だ、背中の籠にたけのこがたくさん入っている。

 

「永琳に呼ばれたんだよ。」

 

「ふーん。」

 

「それじゃ、俺は行くよ」

 

「あぁ、」

 

特に何もなかった、いつもなら手合わせしようだなんだって食いついてくるんだが。今日はおとなしかったな。

 

 

「おい、来たぞ」

 

「カイトね、ちょっと待ちなさい。」

 

「なんか用事か?」

 

「月の都から手紙よ。」

 

「手紙か。」

 

 

また月に来たら飲んだり話したりしましょう

依姫がボヤいてることが多いからできるだけ早めにね。

あと、この前のお菓子も持ってきて頂戴ね。後麦茶も。

 

 

「お誘いですか。」

明日にでも行くか

 

「気にいられたようね。」

 

「まぁ月に行くなんて珍しいこと滅多にないですから。いいんですけどね。」

 

「二人をよろしく。」

 

「ええ、はい。」

 

日本に行ってまたお菓子などを買ってまた静かの海まで足を運んだ。

 

「道も覚えているし。自分で行くか。」

 

足音が聞こえる。

明らかに自分のものではない足音

 

「あなただったのね。」

 

豊姫の方だった

 

「あぁ、呼ばれたから来たんだ。また桃食べてるのか。」

 

「美味しいんだもん」

 

「依姫様の方は?」

 

「今日はタイミングが悪いわね。今日は依姫は玉兎の特訓で忙しいのよ。」

 

「そうなのか。」

 

「またあなたの話が聞きたいってずっと言ってたわ。」

 

「話のネタがないと言ったのだがな…」

 

「まぁいいじゃない」

 

とりあえず月の都まで向かう。

今回はレイセンも同席での、飲み会となったのだが、依姫は来なかった。

やはり、玉兎の特訓で忙しいらしい、

今日は来なさそうだ。

 

レイセンはお酒は飲まず、お茶を飲んでいたが。お菓子は容赦なく食べていた。

豊姫と取り合いをするかのように食べている。おい、、太るぞ?

 

「おかわりはないぞ?」

 

「ある分だけでも食べ切らないとね。」

 

「依姫様の前ではこういうお菓子は食べさせてもらえませんから。」

 

まぁ、気持ちはわからなくはないが…

 

「あなた達はお茶ばかりね。お酒は飲まないのかしら?」

 

「んー、今日はそんな気になれなんだよなぁ。」

 

「私は依姫様に止められているので飲めませんので。」

 

「ふーんそうなのね。」

 

結局この日は豊姫が酔い潰れて寝たので解散になった。片付けとかはレイセンがやってくれるってことで全て済んだ。

 

それで静かの海まで行って帰ろうとした時だ。

 

「来ていたんだな。」

 

「豊姫さんに呼ばれててね。」

 

「もう解散したのだろう。」

 

「ああ、豊姫さんが寝たからな。」

 

「もう帰るのか」

 

「まぁ、な」

 

「少しだけ話をしないか?」

 

「今からか?」

 

「飲んでないんだろう?」

 

「あぁ、まぁ俺はな。」

 

「なら丁度いい。」

 

「旅ネタはほとんど尽きたぞ。」

 

「旅のことじゃない。」

 

雑談ならまぁいいか

 

「まぁ、少しぐらいなら」

 

「ありがとう。」

 

「何かあったか?」

 

「来るなら来ると言ってくれれば良かったのに」

 

「豊姫が手紙を寄越したから。来たんだよ」

 

「そんなものいつ?」

 

「もらったのは昨日だったな。」

 

「昨日?」

 

「あぁ、永琳が月から手紙があるって言って呼ばれたんだ。」

 

「豊姫様は昨日はずっと寝てたはずだが…」

 

「そうねぇ、私は寝てたわ。」

 

「豊姫様。いらしたのですね。桃は控えてください。」

 

「美味しいんだもん。」

 

「ならあの手紙は?」

 

「永琳様がわざと用意したもの…」

 

「何か意味があったんじゃないかしら。」

 

「まぁ、なんでもいいだろ。」

 

「次はいつ来るんだ?」

 

「ちょっとゆっくりしてからまた来るわ」

 

「あぁ、お菓子もってまた来て頂戴ね」

 

「好きだな。それ。」

 

「だから、桃ばかり…」

 

「それじゃ。またな。」

 

、、、、、

 

 

 

「あら、おかえりなさい、何か用かしら?」

 

「手紙の意味を聞きに来た。」

 

「あぁ、あれのことね。」

 

「なんの意図があってあんなものを?」

 

「特に意味はない。と言ったら嘘になるけど。月の状態を聞きたかったから誰かを月に送ってと思ったのよ。」

 

「それで俺か」

 

「あなたあの姉妹から気にいられてるじゃない。」

 

「餌じゃねぇんだけどなあ。」

 

「月に行くなんて滅多にないことじゃないかしら?」

 

「そうだけど、まぁ」

 

「それで、どうだった?」

 

「あぁ、そうか。視察か?」

 

「そう。あの姉妹と月の都は」

 

「依姫は玉兎達の特訓とかしてたな。豊姫は相変わらずなのか知らないが桃を食ってた。月の都はよく知らん。良く発展した都市としか言えん」

 

「そう。わかったわ、ありがとう」

 

「何があって知りたかったんだ?」

 

「大した理由ではないわ。月がどんな感じなのか知りたいだけよ」

 

「行って確認すればいいだろ」

 

「それは嫌なのよね。」

 

「なんでだ?」

 

「スキマ妖怪には世話になるつもりはないわ」

 

「なるほどな」

 

「どうせあなたまた月に行くんでしょう?」

 

「まぁ、な」

 

「次行く時はお土産よろしく、」

 

「そんなもの気が向かなかったらねえよ」

 

「あら、冷たいのね」

 

「まぁ、気が向いたらだからな」

 

、、、、、

 

それからのこと。

月に行くことが多くなった。

それで少し問題が起きた

一部の玉兎には歓迎されてないのか。不穏な噂もあるらしく。それがついに姉妹に回ってきたのか疑いを持たれた。

 

呼び出しまで食らう始末だから。

相当良くないものなんだろう。

 

困ったものだ。

 

「カイト、と言ったかしら?」

 

「あぁ。どうかしたか。」

 

「あらぬ疑いだとは思うけど。レイセンから聞いたわ。」

 

「ああー、月の都の乗っ取り…だっけ?」

 

「私達は月の使者として本当なのか。嘘なのか調べなければならない」

 

「まぁ。そうなると思ったよ。」

 

「あなたに限ってないとは思うけど」

 

「できれば抵抗はしてもらいたくない。傷つけたくないから。」

 

「何もしないさ。」

 

「本当かしら?」

 

「俺はただあんたらと酒を飲んで話をして、そうしたいだけだ。」

 

「本当だな?」

 

「嘘を言ったことあるか?」

 

「それが初めての嘘かもしれないわよ?」

 

「言ってくれるねぇ…?」

 

「豊姫様…」

 

「私は疑いは持ち続けるわ。ここにいる限りは」

 

「豊姫様、それはもしや…」

 

「依姫、あなたも使者として疑われる者を容易に許してはならないわ。」

 

「ですが…」

 

「今日はそろそろ帰らせてもらおうかな。」

 

「そう。また今度ね」

 

「送っていくよ。」

 

、、、

 

「どうか気を落とさないでほしい。」

 

「何がだ?」

 

「疑いを持たれていることだ。」

 

「ああー、気にしちゃいないよ。」

 

「でも、最悪の場合、月に来れなくなるだろう?」

 

「依姫は豊姫が言ったことの意味がわからなかったのか?」

 

「私にはさっぱり。」

 

「次来ることにはもう疑いなんてないさ。」

 

「そんなことわからないだろう…」

 

「いや、きっと大丈夫さ」

 

「…わかった…」

 

…………

 

「さて、宿で休みに行きたいんだが」

 

「止まりなさい?あなたに聞くわ」

 

「豊姫様が地球にくるなんて珍しい。」

 

「茶化さないで。」

 

「嘘は言わない。今の俺が月の都を乗っ取る理由も必要も権利もない。それは、あんたが一番知ってるはずだ。」

 

「そうね。そんなこともさせないわ」

 

「なら何故疑う」

 

「あなたは何もしないのね?」

 

「そうだな。酒飲んで話してるだけだ。」

 

「気づいてるかしら?依姫の事を」

 

「何が言いたい。」

 

「まだなのね。気付いていないならいいわ。」

 

「なんのことだかさっぱり。」

 

「じゃあ、また今度会いましょう」

 

「お、おう。じゃあな。」

 

………

 

結局よくわからないまま、豊姫は帰って行った。疑われていないのは分かったが、何か気になる。

依姫が何かあったのだろうか。

そしてなぜ依姫の事を俺に聞くのか?

 

何か関係があるのだろうか

確認するためにまた今度。月に行かないと

 

………

 

以前の豊姫の発言が気になって仕方なく。

静かの海に

そこに着くと依姫が一人で居た

 

佇んでいるだけのようだが、

豊姫と一緒にいないのは珍しい

 

 

「どうした。豊姫様は?」

 

「都で桃を食べているか寝ているかですね。」

 

「相変わらずなんだな。」

 

「あなたは…本当に月の都を?」

 

「そんなわけ無いだろ」

 

「なら…」

 

「なら?」

 

「私…私と…一緒になってもらえないだろうか…」

 

「俺か?」

 

「豊姫様には。話をつけてあるんだ…」

 

「そうか…それで都をって言うことなのか」

 

「乗っ取らせはしない。ただ、私達と共に月を護ることなら…」

 

「あぁ、できるかもな」

 

「だから、」

 

「誤解を招くかもしれないぞ?」

 

「必ず話は終息させる。悪人になど、させない」

 

「ありがとうな。」

 

「月の都も賑やかになるな…」

 

「元から賑やかじゃないか。」

 

「あぁ、そうだな。」

 

「貴方も月に住むのね」

 

「豊姫様。」

 

「あぁ。しばらく世話になる」

 

「まさか、先に依姫に取られてしまったわ。」

 

「どういうことですか?」

 

「私もカイトを気にしてたり。なんて。」

 

「おいおい、人気者か…」

 

「私達と、月の都をよろしくね。」

 

二人を護り…都を護り…

 

「忙しくなるな。よろしく」

 

「よろしくお願いする。」

 




内容長くなったかな…?
その分雑談多めかと。

夜は活動できそう。
なので次が書き終わり次第また投稿していきます。

ではまた会えたら会いましょう

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