物語館   作:むつさん

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どうも悠樹@夢子です

ロングエピソードはいいですね。

題名通り恋話

ごゆっくりどうぞ


二人の恋

「わ、私と付き合いなさい!」

 

いつからだろう

 

「ね、寝てるの?」

 

なぜ僕は、この女性と

 

「起きて私の話を聞きなさい!」

 

関わるようになったのだろうか…

 

 

 

 

、、、

 

 

 

客もいなくなり。眠気と戦いながら、レジの清算をしていた。

そう。僕はパン屋を営んでいる。

 

最初はこじんまりとして、客も少なく、人里の外の知る人ぞ知る店。

そんな感じだった。

 

だが、試しにと人里の掲示板に手作りのチラシを貼ると、次の日から客が殺到するようになった。

 

正直困っている。

売れ残りが少ない

 

少しでも残って自分で食べるようにと思っていたのが。残るものが毎回決まっていて楽しみがなくなった。

 

時には何一つ残らない日もある。

 

少し客が増えれば…の思いだが。こうなるとは思わなかった、

 

でも決して悪いことではない。

 

…そんなことばかり考えると。

 

その日最後の客が来た。

二人組の女性だ

初めて来るのだろう見覚えがない、

 

「まだやっているでしょうか?」

 

当然のことで飛び起きた、

あぁ…眠気がすっ飛んだ…

 

「い、いらっしゃいませ!」

 

とは言ったものの…

 

「何もないじゃない…」

 

「いいえ、まだ少しありますよ」

 

そう、売れ残ったクロワッサンと白餡パンぐらいしか残りはない。

 

「もうそれしか残ってなくて、申し訳ない。」

 

しかしそれでも手に取ってこっちに来るとこ、貰っていくらしい。

 

「この2ついくらですか?」

 

どうせ売れ残りだ、後で僕が食べる分だが…清算終えたあとでの管理はめんどくさい。タダでいいか。

 

「もう店は閉めますし、売れ残りですからお金はいいですよ。」

 

あぁ…また自分で食べる分が減った

 

「いいんですか?」

 

「構いませんよ。」

 

「衣玖。タダより高いものはないのよ!」

 

「そうですね、では言葉に甘えて」

 

「「いただきます」」

 

店内で食べるのはあまり好ましくないなぁ…まぁ、他に客もいないしいいか。

 

「お、美味しい!」

 

「ほんとにうちのシェフより美味しいわ!」

 

こう、喜んでもらえるのは嬉しい、しかも、歳も自分と差がないくらいのスタイルも見た目もいい女性二人だ。

 

「ありがとうございます。」

 

「またきますね」

 

そう言って満足そうな顔で帰っていった、

 

「はぁ…」

 

どうしてこうも忙しくなったのか、

売れ残りはない、おかげで繁盛している。喜んでもらえている。

だが、なにか満足行かない。

 

 

それで、次の日だ、

 

売り切れて店を閉めようとした時、昨日と同じ二人がやってきたわけで。

 

「もしかして、もう売り切れ?」

 

「ええ、先程最後の一個が売れまして」

 

「天子様仕方ありません。帰ってまた明日早い時間に来ましょう」

 

「ええー…せっかく今日は選べると思ったのに…」

 

なるほど少し早く来て選ぶつもりだったのか。生憎だが全て売れてしまった、仕方ない。何もなしで返すわけにはいかない。

 

「良ければ今からお作りしましょうか?」

 

まだ時間も昼過ぎだ。普段の閉店よりも一時間ほど早い。

 

「えっ?いいの?」

 

「手ぶらで返す訳にはいきませんし。」

 

「わざわざありがとうございます」

 

「少々お待ちくださいね。」

 

生地に、チョコペーストを練り込み、模様をつけるようにまたペーストをつけ、そのまま焼く、

ふんわりした生地のチョコ風味のパン、最近はこれがよく売れる。

 

「おまたせしました。」

 

「これは?」

 

「チョコ風味のふんわりパンです。」

 

「すごく美味しそうじゃない!。」

 

「最近はこれがよく売れるので。是非と思いまして。」

 

「それじゃ、いただきますね。」

 

パクっとその口にパンが入ると、

やはり二人からは笑みと満足そうな顔が浮き上がる。

こちらとしてはその笑顔はとても嬉しい限りではあるわけだ。

 

「明日こそ選べるようもっと早く来るわ!」

 

「お待ちしています。」

 

そう。確かに次の日も来た。

その次の日も

飽きずに毎日来て。複数の種類を買い、持ち帰っている

 

だが、何日か経ってしかも昼過ぎに、わがままそうな発言を繰り返す方の女性が一人で来た。

 

「はぁ…はぁ…まだ、やってるかしら、」

 

急いできたのか。息が荒い。

 

「ちょうど閉めるところでした。

まだ少し残ってますよ。」

 

とは言ったがどうも買いに来た様子には見えない。一体なんだろうか。

 

「どうなさいました?」

 

「あ、なた。な…名前は…?」

 

「愁也といいます。。

唐突ですね、名前を聞くなんて。」

 

どうも忙しそうだが、こちらも今から清算で忙しくなる。

 

「愁也ね。明日!絶対来るから!」

 

変な人だ。毎日来ているというのに、わざわざ宣言する必要もないだろうに。

 

「明日は休みの日なのですが」

 

そう言う前に飛ぶように去っていった、

まぁ、何も気にすることはない。リピーターが来るだけのことだ。

清算を終えて売れ残りのパンを食べながら新しいレシピを考えていると。

うとうとして寝てしまった。

 

「起きて!起きなさい!」

 

なんだ…せっかく人が気持ちよく寝ていたというのに…

 

「誰ですか…」

 

「起きた?朝よ!」

 

声はさほど大きくないんだが…なにせ寝起きだから。やたらと頭に響く。

 

目を開けると見覚えのある顔が目の前にあった。こんな朝早くから来るとは。

 

そんなことを考える暇もなく何か気がよぎった。

違和感を覚えながらも、椅子から立ち上がりひと伸びする。

 

十日に一度の休みを決めていて今日がその日だというのに、朝早くから目が覚めた。

どれもこの女性のせいだ、

 

「もう朝なのに…なにしてるのよ。」

 

「今日は定休日なんですよ。それで、寝ていたんですけどね。」

 

「あ、余計なことしちゃったかしら…」

 

あぁ、余計だ、まぁ起きたものは仕方ない。何かすることにしよう。

どうせ今日は店は休みだ。

 

「休みってことはパンは売ってもらえないのかしら…」

 

そんな気を落とされると、こちらもいい気分ではないな…

 

「えぇまぁ、休みは休みですし。」

 

そっか…と言葉をこぼして店内の椅子に座る。手に持ってるのは財布か?デカイもんだから中身が詰まってそうだ。

 

そういえば、今日も一人で来たようだ、いつも派手な服を着ているもう一人がいない。

 

「今日はお一人なのですね。」

 

「衣玖は今日は忙しいから。」

 

これから睡眠で忙しくしたいんだがなぁ…

 

「ねぇ、あなた今日は何するの?」

 

「新しいレシピを考えるか、寝て過ごすか。ですね。あと買い出し。」

 

休みは休みで、特に何かするわけもない、たまの休みは堕落するんだ。

 

「なら!…あっ、えっとあの…

今日一日。ここにいていいかしら…」

 

なんの意味があって?

まぁ、断る理由もないんだが…

さて困った。困ってはいるんだが。

何故か内心嬉しい気持ちがする

 

「ええ、構いませんよ」

 

口走ってしまった。

言ってしまったものは仕方ないか。

 

「え?いいの?」

 

「はい、お名前聞いてもよろしいですか?」

 

「ひ、比那名居天子よ。」

 

「天子さん、ですね。」

 

どっかで聞いた名前だ。

しかし里に住んでいるわけではなさそうだから。相当良い家に住んでいるんだろう。末っ娘のわがまま娘だろうか

 

そう思いながらとりあえず店の整理をする。

 

慣れない手つきで手伝ってくれているようだが…他に人がいるとなると、こちらも慣れない、

 

「その値札は向こうのかごに入れておいて、」

 

「えっと、どっちに?」

 

「他の値札も入ってる方、中を見ればすぐわかると思う」

 

今更なのだが、店がやっていたら手伝うつもりだったのだろうか…店員は持たないつもりだから、流石に返していただろうな。

 

そんなこんなで整理が終わった。店も大人しくガラッとしている、

こうでもしないと、店がやっていると勘違いされる。

店もやっていないのに客が来るのはこちらの迷惑な限りだ。お茶を出すのは趣味じゃない。

 

ならなぜこの女性は通すのかって?

そりゃ、気の迷いだよ。

 

「こう見ると…案外広いのね。」

 

「テーブルとか棚がありますから。それで狭く思えるんです。」

 

確かに広い。普通に部屋にするなら広すぎるだろう。

しかし建物が元飯屋なだけはあって、作りはしっかりとしている。

 

「これから、何するの?」

 

と言われるが。

流石に今から寝るなんて、言えたもんじゃない。少し早いが人里に買い出しに出るか。

 

「買い出しついてきますか?」

 

「う、うん。」

 

半分迷いがあるようにも見えるが、やはりついてくるらしい。

 

特に何もない、パンのトッピング用の具材とか、調味料とかそういったものと今日の夕食の飯を買うだけだ

なのだが、団子屋に寄ることにした。

 

たまにはパン以外で甘いものを食べよう。そう思っただけだ。

別に甘やかしているわけじゃない。

 

「団子なんて久しぶりだ。」

 

「いつもパンばかり食べているの?」

 

「そういう訳じゃないんだけど、まぁ、パンを食べることが多いだけかな。」

 

団子もひと仕切り食べて、人里を出ると斜め後ろで天子さんがそわそわしている…どうしたどうした、何があった。

 

気にするべきだろうか、

しかし、客と店員のやり取りしかしたことがないから、普段の会話なんて全くわからない、

 

「ね、ねぇ…」

 

「どうしました?」

 

「…やっぱ、何でもない…!」

 

そう言うと店まで一人で走って行ってしまった、鍵閉めてあるから入れないと思うんだけど…

 

店の前に着くと、うずくまっている天子さんがいた。こちらに気づくと、立ち上がって笑顔で

 

「おかえり!」

 

そう言ってくれた。

涙を拭いたあともあったけど、

とりあえずこう一言。

 

「ただいま」

 

それを言うと天子さんはまた笑顔でこっちに来る。とりあえず店の鍵開けなきゃ。早くこの重たい荷物を置きたい…

 

店に入って、荷物をしまい、

それから椅子に座ってお茶を飲む。

買い出しの後はいつもこうしているが、いつもと違うのは隣に天子さんが居るということ。

 

昼はいつも通りパンで済ます。

食べたいものはないかと聞くと、

作ってもらえるなら何でもいいと言う

それなら楽だ、自分のと同じものを作れば手間が省ける。

 

「これは?」

 

「普通のクリームパンだよ」

 

至って普通の人里でもよくあるものだ。何故か無性に食べたくなったから作った。

 

「そう、いただきます。」

 

僕も天子さんも無言で食べた。

特に会話もなく、黙々と。

だがやはり気まずい空気はあった。

今日一日何かおかしい。嫌に落ち着けない。

いったいどうしてしまったのだろう、

 

昼も食べ終わって。

十日分の清算をまとめていた。

その時は特に何も思わなかったが、

終えて椅子で居眠りしている天子さんを見ると、また何が気がよぎった。

落ち着いて、売上である分を店の奥の金庫にしまい込み。店先に戻ると。天子さんが起きて長椅子に移動していた。

 

こちら見て顔を赤面させてはよそを見てたまにチラ見し、もじもじしている。落ち着けないのは天子さんもなのだろう。

 

しかし、僕もよほど落ち着けなくなってきた、まともに顔を見るのも少し避けるようになってしまう。

 

夕方になる頃、突然扉が開いた。

どうやら天子さんのお迎えがきたようだ、

 

「天子様、ここにいらっしゃったのですね。」

 

「衣玖…」

 

「どうされました?皆が心配されてますから、早くお帰りなさいましょう、」

 

「わかったわ…」

 

「ご迷惑かけませんでした?」

 

「いえ、大丈夫ですよ。」

 

言葉でそう言っても一日ゆっくり出来なかったのは確かだ、少しばかり迷惑被ったのは間違いじゃない、が、そう言うのは今は場違いだろう。

 

「ま、また来るわ!」

 

「はい、待ってますよ。」

 

 

 

それからやはり毎日パンを買いに二人はやってくる。

しかし天子さんは毎回店の前に立って待っているらしい。

 

何かあったのだろうか。

こちらも、気にしてしまう

いや、このところほぼ毎日、

仕事が終わるたびに彼女を意識しているような気がするのは確かなのだ。

 

確かでありつつ、彼女が来るとこを待ち望んでいて、それで気にしてしまっているのだろう。

 

「天子さんは店の中には来られないのですか?」

 

「天子様ですか?そうですね、ひと捻りした言い方すれば、恥ずかしいといったところでしょう、」

 

また、不思議な言い回しをする人だ。

でもなるほど、彼女の中で何かあったのだろう。

 

「また、来るときはお二人揃っていらっしゃってください。」

 

「ええ、天子様も連れてきますね。」

 

 

そんな会話をした夕方に。

天子さんが一人で店までやってきた。

ノックもなしに店に入ってきて。いきなり椅子に座りこんだ。

これでは対応に困る、

 

「ど、どうしたんですか?」

 

こう聞くといきなり立ち上がって。

 

「な、何でもないわ。ここのパンが食べたくなったの!」

 

半泣きにも見える、

そして生憎だが今日は売り切れた。

作るにはもう気力が殆ど無いんだが…

 

「売り切れたから新しく作るよ。」

 

体が自然と動く。

 

この前と同じチョコパンを作り渡すとすぐさま口に含み。

それから、なにか喋った

食べ物を含みながら喋られても何を言っているのか全くわからない。

 

「先にゆっくり食べてからにしてくださいよ…」

 

飲み込んでひと呼吸おいてから、また話しかけてきた。

 

「相変わらず美味しいわ。

どうしたらこんなふうに上手く作れるの?」

 

考えたこともない。レシピ通り、それといつも通りに生地を作っているだけで。特にこれといったものはない。

 

「ただ、作りたくて作っているだけです、」

 

「それでこんなに上手に作れるなんて。」

 

そう思えば。どうしてこんなにも売れるのだろうか。

僕はただ趣味でパンを作っているだけだ。最初から売る気などなかったのだが…まぁ売れるなら売れるで作って売るのが今の現状か。

 

「作りたくて作ってるってことはパンを作ることが好きなの?」

 

それは一理ある、

 

「ええ、まぁ、」

 

だが、今は売るために、食べてもらうために作っている。

 

「なら、私の為にパンを作って!」

 

唐突な謎のお願いだが…

それはどう言うことなんだ?

 

「店をやめるわけにはいかないんですが…」

 

「毎日この時間に来るから!その時に作って!」

 

それなら別にいいか。

リピーターは減ってしまうが。

でも彼女の為なら悪い気はしない。

 

「わかりました。」

 

それで満足したのか、

少し満足した顔で、笑顔で帰っていった。

 

「毎日か…」

 

彼女が来ない日はなかった

だが、店内に顔を出さなかった日は少し寂しい感じ気がしていた。

 

次の日は何故か天子さんは来なかったが、お付の人が一人で来たようだ。

 

しかし今日は人が少ない。

流石に皆飽きてきたのだろうか。

そんなことを考えると客が話しかけてきた

 

「天子様はどうですか?」

 

どうですか?だって?

よくわからない質問だ。

 

「どうですか、とは?」

 

「天子様は、あなたのことがお好きなんですよ?」

 

そう言われると…嬉しい気はするがむず痒い。

 

「言動から察してはいましたけど。いざそう言われると。こちらも恥ずかしくなりますね…」

 

「あなたも気にかけているのでしょう?」

 

あぁ…そう思うとそうだ、

毎日彼女を意識しているのでは。好きという事だろう。

 

「ええ、まぁ」

 

「天子様がしびれを切らしてあなたに告白するのも近いうちかもしれませんね。」

 

僕はただここで店を営んでいたいんだが…いや、パンを作りたいだけだ

 

「お気持ちには添えかねます、僕には店がありますから。」

 

「きっと悲しみますよ?」

 

それはわかっている、

わかっているが。

こちらとしても素直に、はいとは言えない。

 

「どうにもね」

 

「まぁ、天子様は滅多に地上に来ませんでしたから。こういうのもいい機会だったのでしょう。」

 

「地上に来なかった?」

 

どういうことだ?

よく聞く地底の妖怪かなにかなのか?

 

「天子様は天人なのですよ?」

 

「雲の上の人か…」

 

こりゃびっくりだ。

天人様がこんなとこに来るなんて、滅多に無いのもわからなくはない。

 

「本人から聞いていないんですか?」

 

「そういう話は全く」

 

「そうだったんですね。ここに居る時はそうでもないんですけど、かなりワガママなんですよ。」

 

ワガママなのは時々そう言うような感じはする。

 

「強引に天上に連れていかれたりしませんよね…?」

 

「流石にそこまではないと思いますよ。いくら天人でもそんなことは。」

 

そんなことをされたら、この店が廃れてしまう。

 

「…もしかしたらありえますね。」

 

なんとも…有りえてほしくないんだが…

 

「まぁ、天子様次第ですから。」

 

それを言って全てうやむやにされるのは一番やりづらい、

 

「まぁ、そうなりますよね。」

 

いつもより多くパンを買って、御機嫌ようと言って帰っていった。

今日は客が少ない、

今日ばかりはパンが売れ残りそうだ。

いや、いい時間だから今日はもう店を閉めよう。

 

そうして、店を片付けて座って休憩していると居眠りしてしまった

 

ふと、意識が戻る。

そして彼女が頭に浮かぶ。

 

そして考える。 

何か声が聞こえるが、体がまだ起きていないのかよく聞き取れない。

 

「し、愁也!

わ、私と付き合いなさい!」

 

いつからだろうか

 

「ね、寝てるの?」

 

何故僕は、天子さんと

 

「起きて私の話を聞きなさい!」

 

関わるようになったのだろうか。

 

「ねぇ!起きてよ!」

 

やっとその声で目が覚めた、

瞼が開いて、目線が彼女と合う。

その瞬間、また気がよぎって

まともでいられなくなる。

 

「今日も、来たんですね」

 

「も、もちろんよ、毎日来るって言ったじゃない!」

 

「今日はどんなパンが食べたいですか?」

 

 

………

 

 

き、今日は…

今日はパンはいらない!

私は貴方が欲しいの!

 

えっ?

 

私はあなたが好きなの!

だ…だから、

私と付き合いなさい!

 

天子さん…

 

だ、ダメ…かしら…

ごめんなさい!

 

待って、まだ僕は返事を言ってません

 

……うん…

 

天子さん、僕もあなたのことが好きです。

 

ふぇっ…?

 

だから、泣かないでください。

僕もいつからか気にしていましたし。

毎日来てくれてすごく嬉しかったです。

 

ほ、ほんと?

 

ええ、ほんとです。

 

なら、私と付き合ってもらえるの…?

 

…残念ですが…僕はここを離れることはできません。天上に行くことはできませんから、

 

ふぇ…えっ…

 

…でも泣かないでください。

僕はここから離れないですから。いつでも逢いに来てください。

いつまでも待ってますから。

 

う、うん!

 

忘れないでください。

私もあなたが好きです。

 




読了ありがとうございました

恋文はとても書くのに苦労します…

でも書き終えたの達成感その他諸々はとても良いですね!

それではまた会えたら会いましょう。

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