イルヴァの大地でとりあえず世界一位でも目指しましょうかplus(Overdose)   作:輝く羊モドキ

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説明回


「最近口を開いてない気がするぞ!フハーン!」


説明 → エーテル

混沌の塊より混沌としていて、混沌の渦を放っても混沌耐性高そうだから一切のダメージを負わなそうなアクリ・テオラから逃げるように去り、さっさとヴェルニースに到着した。

此処からパルミア城まではかなり離れていて、私の足では恐らくだが4~5日は掛かってしまうだろう。食料はあまり美味しくなく栄養も無いが多く用意できる旅糧でいいが、なにより大事なのは日付だ。もうじき8月も終わり9月に入ってしまう。もしパルミア城に到着する前に9月に入ってしまったら、足の遅い私は多大な被害を受けてしまうだろう。

 

…もし、何で被害を受けるのかと疑問に思う人が(居ないとは思うが)いるために説明させてもらうと、9月に入るとエーテルの風が吹きだすのだ。

エーテルの風とは3の倍数の月の始めごろに、エーテルが活性化し風として吹き荒れる現象が起こることだ。本来ならば期間内は、海が大荒れするため、船乗りはその時期を避けて運航するんだが、私が船でポート・カプールに向かっていた時に運が悪く(どのくらい運が悪いかというと誰かが降臨させたエヘカトル様が酔っ払いに絡まれて怒りのままのうみみゃあ!に巻き込まれるくらい)エーテルの風が吹いていたな。

そしてエーテルとは今の大体の生命にとって死をもたらす毒であり、エーテルの摂取によって病気として体に現れる症状をエーテル病という。

 

…エーテル病は、例えるなら癌みたいなものだ。死ぬ可能性こそ有るものの、基本的には生きてるうちに症状が出る人のほうが少ない。そして、重度の症状が出たり、若くしてエーテル病に発病するのはもっと少ない。…の、だが…

実験で人工的に作り出された私は、どうやら人よりはるかにエーテルに弱く、ありえない速度でエーテル病の症状が進行してしまう。

ゴーレムを元としたキメラボディなせいか、エーテルの影響を非常に受けやすいのだ。しかし良いこともあった。エーテル抗体のポーションが良く効くのだ。

エーテル抗体のポーションはその名の通りエーテルの抗体ではあるのだが、一般人にとっては効果は眉唾ものらしい。しかしそれでも非常に高価なものではある。

つまりは私にとっては確かな効果があるポーションなのだ。(但しやっぱり高価ではあるが…それでもネフィアに潜っていれば運が良ければ手に入るものである。)

 

…話が逸れに逸れたな。まあ要するにエーテルの風は絶対に避けたいところなのだ。

ヴェルニースから王都までは約5日。何らかのイレギュラーがあった場合の事を考えると、猶予は数日も無い。

オートスと手分けして、早いとこ遠出の準備と世話になった人に(また戻ってくるつもりであるとはいえ)別れの挨拶を済ませることにする。

 

 

 

…あ、ついでに王都までの護衛依頼があれば受けようかな?

 




おいまだヴェルニースから出てねえのかよいい加減にしろエレアの二人組だってとっくに王都に到着しとるわ



ラーちゃん「いつになったらジャビ王に謁見できるのかしら…?」

一般兵士くん「申し訳ありません…(ストーリー的に)まだとしか…」

クソミドリ「アイツめ…次会った時はネコでも食べさせてやろうか(ニヤリ」

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