真・恋姫無双ー最強の軍を作ろう!by劉璋(仮)   作:名無之助

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董卓は俺のよm(殴


第二話・儚げな少女1

劉璋が洛陽に来て一月ほどが経った頃、彼は既に頭角を現しており、何進大将軍は彼を自分の派閥に入れようと画策していた。

 

そんなある日、

 

何進は午前の政務を放り出し、

 

「気分転換じゃ!」

 

と、補佐していた劉璋をひっつかんで城の外へと飛び出し、警備の兵達も慌てて、幾人かの護衛兵がそれをおいかけた。

 

ーー

 

妾が政務を中断し、渋る劉璋を連れ街に出ていると、時間的には夕方近くじゃが、妾達の目の前を、一人の幼女が護衛と思しきもの達と通りかかる…。

 

身なりは、平民とは思えず、庇護欲を掻き立てるその容姿に妾は目を奪われる。

 

「あの方は…。」

 

「ん?知っておるのかお主?」

 

妾は心当たりがある様な反応をした護衛兵に尋ねると、護衛兵はおずおずと答えてきた。

 

その様にかしこまらなくても良いのじゃがのう…。

 

「はい、あの方は涼州の董家のご令嬢ですね、確か…董卓様と、よく我らに労いの言葉を下さいます。」

 

「……ほう、人格者の様じゃの、のう仁よ。」

 

「…………」

 

「…うん?」

 

劉璋…仁の反応がないため、人の方を向いた妾じゃが、そこには、先程の幼女が去った方向を惚けた様に見つめ、固まっている仁の姿があった。

 

こやつでもこの様な顔をするのじゃな…いつも政務を丸投げするなとか、十常侍の対応を自分に押し付けるなとか、仕事中に酒を飲むなとか、風呂を覗くなとか、文句を言ってくるこやつがのう。

 

さては惚れたか?

 

良いことを思いついたわ、こやつを妾の派閥により近づけるためには、あの娘と婚約させ、妾が間を取り持ってあやつに恩を売れば、あやつも妾の派閥により近づくこと間違いなしじゃ!

 

 

そうと決まれば、行動じゃ!

 

そう意気込んでおると、いつの間にか正気に戻った仁が何やら黒い?笑顔を見せながら近づいてきおった。

 

「何進様、良からぬことを考えておられる前に、政務が溜まっておりますからね、昨日みたいに、逃げないでくださいよ…?」

 

こ、こ、こここ怖くなんかないぞえ⁉︎

 

こ奴を怒らせた時の怖さを知らぬから皆平気でいられるのじゃ!

 

こ奴を怒らせたら……もう思い出したくもないのじゃ、あの様な体験は死んでも嫌じゃ。

 

仕方がない、政務をしっかりとしようではないか。

 

だが、仁よ、今に見ておれ、そちを絶対ギャフンと言わせてみせるわ!

 

帰ったらまずは計画を立てねばな!あの幼女と仁との婚約を何としてでも成立させようぞ…‼︎

 

「そろそろ夕刻ですね、さあ、帰って政務の続きでもしましょうか、何進様の分の政務はサボった分加算されておりますので、(精神的に死ぬ)覚悟はしてくださいね?」

 

「じ、仁よ其方は鬼かえ?」

 

「……へえ、散々仕事押し付けといて終いに鬼ときましたか…今日だってまだ仕事残ってたのに無理やり……そうですか……へえ?」

 

「………ひい!」

 

 

その後のことは覚えておらん、何やら恐ろしいものを見た気がするのじゃが。

 

その様な事より、仁の婚約を決めねばならぬ!

 

さあ、まずはあの幼女を見つけねば!

 

 

そう思い立ち上がる妾が目にしたのは、笑顔で書簡が大量に乗った机をトントンと妾に示す、仁の姿であった。

 

 

妾はその日、泣きながら仕事をしたのじゃ。




何進のキャラが変わっている様な…。

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