やはり俺の界境防衛機関での物語は間違っている   作:つむじ

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彼らのランク戦

今日は今シーズン初のランク戦だ。

今日の相手はA級暫定8位の三輪隊と暫定7位の加古隊。

確か解説は東さんと弾バカこと出水だったはず。

そろそろ時間かな。

 

 

 

 

 

比企谷隊隊室。

「作戦は頭に入ってるな?」

「当たり前じゃない。」

「バッチリだよ〜。」

「はい!」

「よし、じゃ各自イメージトレーニングでもしとけ。」

 

 

 

 

「時間となりましたのでA級ランク戦を始めたいと思います!本日の実況は私、海老名隊オペレーター武富桜子です!解説にはB級暫定8位の東隊隊長東さんと、A級暫定2位の太刀川隊シューター出水さんにお越しいただきました!」

「どうぞよろしく」

「よろしく。」

武富の解説でランク戦が始まる。

東さんがいればちゃんとした解説になるな。

「今日のランク戦、三輪隊、加古隊、比企谷隊の三つ巴ですが、どう考えますか?」

「三輪隊にはスナイパーが2人、加古隊にはシューターとトラッパーが1人ずついますから、そういう点では比企谷隊は見ただけなら不利ですね。」

「確かにそっすね。ま、比企谷ひとりいれば状況なんて簡単にひっくり返るけど。」

「さあ、スタートまであと僅か。全部隊転送開始です!」

 

 

 

武富の声と同時に転送された。

お、これは・・・雪か・・・。

そういや、今回のステージ選択権は三輪隊にあったな。

うちの隊と黒江の機動力を削りに来たか。

ちょうどいい・・・アレ(・・)を披露するか。

ならとっとと行動に移すか

「ハロ、スナイパーが行きそうな場所を教えてくれ。」

『了解、了解』

よし、うちのオペレーターは優秀だし、少ししたら分かるだろう。

こっちはこっちでやれることをやりますか。

レーダーを見ると2人がこちらに近づき、1人はあまり遠くないところにいる。

これは、俺の間合いだな。

俺は腰の2本の弧月を抜刀した。

2本とも同じ方向に刃を向くように構える。

腰を落とし・・・

「・・・旋空弧月。」

俺の放った旋空は俺を囲うように円を描きとんでいった。

俺の旋空弧月は全アタッカーの中で一番の射程を誇る生駒っちさんと同等レベル。

その最高射程のおおよそ40m・・・だと思う。

旋空の射程アップ性能は効果時間と反比例する。

詳しい事は分からないがこれは俺と生駒隊隊長の生駒っちさんと発見したことだ。

近くに敵がいる時は使えないのが難点だ。

周りには建物が高く連なってるが

「斬れば関係ない」

俺の呟きと同時に建物が地面に崩れ3つの光が空に飛んでいった。

「ハロ、誰が落ちた?」

『米屋、黒江、操、米屋、黒江、操』

え、うそ・・・操ごと斬ったちゃったの?

味方斬るとかアタッカーの恥じたな・・・。

『ちょっとー!なんで私も一緒に斬るのよー!?』

「わ、悪い。まさかあそこにいるのが操とは思わなくて・・・。」

『言い訳無用よ!あんた最初に私と合流しろって言うから向かってたのに!』

「ま、まあいいじゃねーか。米屋と黒江倒したんだから。あとは3人で何とかするから・・・。」

『わかったわ・・・ならあと2点取りなさい!そうしたら許してあげる。』

「オッケー、どうせあと2人落とす予定だったんだ・・・ハロ、マーク終わったか?」

『終わった、終わった』

「よし、早く送ってくれ。紅覇と綺凛が心配だ。」

『了解、了解』

ハロからマークされたポイントが送られた。

ここからなら向かいのビルに登るべきだな。

俺はスコーピオンの代わりに入れてきたバックワームを付け移動する。

 

 

 

 

 

 

ついたついた。

サイドエフェクト発動

俺の視力があれば・・・いたいた。

お、あれは・・・喜多川か?

アイツを残しておくのは少々危険だ。

これ以上トラップを仕掛けられるわけにはいかないしな。

俺は弧月の柄の下の方を片手で持ち、もう片方の手を前に突き出した。

その突き出した手に弧月の刀背を置き構えた。

そう、この構えは牙突だ。

射程距離が40mと、シューターに比べたら短いがここからアレ(・・)を使えば充分届く。

「グラスホッパー!」

俺はバックワームを解除し先程までいたビルからグラスホッパーを踏み飛び出した。

どうやら急にレーダーから現れたせいで喜多川がこちらに気付いたようだ。

でも、遅すぎるぜ喜多川。

「旋空弧月!」

俺の本日2発目の旋空弧月。

俺の放った旋空弧月は弾丸のようなスピードで喜多川の頭を貫き、1つの光が空に飛んでいった。

流石、牙突。

昨日、るろうに剣心見といてよかったー。

あとは飛天御剣流を覚えれば、きっと忍田本部長にもおふくろにも勝てるな。

俺は再びバックワームを起動しその場から離れた。

うーん、なかなかお目当ての人が見つからないなー。

 

 

 

 

 

 

 

俺は今マークされた2つ目のポイントに来た。

すると・・・

「っ!あぶねー。今の・・・イーグレットか?」

弾丸が飛んできた。

俺は弾丸の飛んできた方向を見る。

あの髪型・・・奈良坂か。

よーやくお目当ての人物はっけーん。

俺は奈良坂の元に向かうべくバックワームを解除しグラスホッパーを起動する。

奈良坂もその場から離れ始めた。

「まてー!大人しく俺に斬られやがれ!奈良坂!」

俺は柄にもなく大声を出して奈良坂に呼びかける。

奈良坂のことだ、何か考えがあるのだろう。

俺に見つかるような狙撃。

そうだな・・・例えば

バンっ!

「ビーンゴ」

飛んでいる俺を撃ち落とすための囮・・・だったり。

俺は放たれた弾丸を体を捻りながら斬り落とした。

斬っただけなら当たる可能性がある。

だから、斬ると、押すを同時にしなければならない。

超高等テクニックなのだー。

「紅覇、綺凛。スナイパー2人頼めるか?」

『オッケー。』

『大丈夫です。』

「よし、頼んだぞ。俺は三輪と加古さん倒しに行くから。」

加古さんや三輪、そして俺は東さんに戦術を教えてもらった仲だ。

その中でも加古さんと三輪、後ここにいない二宮さんは初代東隊のメンバーだ。

そのせいか、加古さんと三輪は似たような作戦を立てることが多い。

おそらく、俺が今走ってる時にでも・・・

ヒュー

ハウンドや

バンバン

レッドバレットで襲撃してくるんだろうなー。

つーか、2人とも同時に出て来ないでよ。

加古さん、あなたシューターでしょ。

隠れながら攻撃しないの?

「あら、奇遇ね、三輪くん。」

「加古さん、今回は勝たせてもらいます。」

「あのー2人とも話すなら、俺に対して2人同時に攻撃しないでくださいます?」

「あら、全部避けてるから余裕なのかと思ったわ。」

「比企谷、いい加減当たれ。俺のトリオンが無くなる。」

2人はそういうが俺は今避けるので精一杯なのだ。

2人とも俺との間合いを詰めて旋空を使わせないようにし、いざ斬ろうとすると打ち合わせでもしたの?っていうレベルで同時に中距離攻撃に変わる。

この状態を脱出する方法は・・・考えろー、俺。

「そろそろ、終わりにしましょうか。」

加古さんのもう片方の手からハウンドが、これでフルアタック状態に。

「それはこちらのセリフだ。」

三輪は少し離れ拳銃をかまえる。

三輪はもしかしたらアステロイドではなくバイパーとレッドバレットを組み合わせてけるかもしれない。

この距離なら俺は旋空を放つことが出来るがその瞬間に撃たれて終わりだ。

本来の旋空よりも早く、斬れる幅が広くないといけない。

そんなのあるわけが・・・あった。

「すいませんね、この勝負俺の勝ちみたいですァ。」

「あら、比企谷くんがこの状況を理解してないわけじゃないわよね?」

「無理だな、今回ばかりは俺が勝たせてもらう。」

「どうですかね。これはまだ誰にも見せてません。目ん玉よーく開いて見やがれ。・・・伸びろ、弧月!」

俺は弧月の柄とその鞘を近づける。

『コネクター、オン』

俺の弧月は身の丈程の長さになり、姿、形を変えた。

「薙刀弧月・・・旋空弧月!」

俺は薙刀弧月の下を持ち思っいっきり振る。

本来の弧月の間合いより2倍ほど近い距離から旋空を放たれたんだ、そりゃ反応に遅れるよな。

自分の思ってたこととは全然違うことが起こったんだ。

「まったく・・・ずるいわよ。」

「ちっ」

2つの光が空に飛んでいった。

加古さんと三輪がベイルアウトした証拠だ。

ふうーかなり疲れたな。

つーかなんで三輪は舌打ち?

そんな気に入らなかった?

もしかして槍を使うのは三輪隊だけで充分だ的なことを伝えたかったのかな?

俺が手に持っている薙刀弧月を解除し鞘に戻している時

バフっ、俺はベッドに落ちた。

どうやらランク戦が終わったようだ。

横を見ると紅覇と綺凛がいる。

2人ともスナイパーを倒せたのだろう。

つーかこの2人が真正面でスナイパーに負けるわけねーよ。

結果はこうだ。

比企谷隊、7点+生存点2点

三輪隊、0点

加古隊、0点

圧勝!

おそらく、あの薙刀弧月がなかったら俺は落とされていただろう。

「八幡お兄さん、お疲れ様です。すごいですね、ひとりで5点って。」

「サンキュー、今回は最初のランク戦だしな少し張り切ってみた。綺凛、紅覇もよく最後スナイパーを落とした。頑張ったなー。」

俺は綺凛と紅覇の頭を撫でてると

「最終スコア、9-0-0。比企谷隊7点に生存点の2点を加算して9得点をたたき出して圧勝しました!それでは今回の試合の総評をお願いします。」

「そうだな、まず米屋、黒江が落とされるたのはキツかったな。雪の中とはいえ、アタッカーをお互い1人ずつ失ったんだ。全員アタッカーの比企谷隊にスナイパーやシューター、トラッパーはキツすぎる。秀治も弧月を使えるが他と比べたらアタッカーとしての実力は劣る。まあ、今回は比企谷の改造トリガーにしてやられた、というのが2人の隊長両方に言えますね。あと練、刀藤がよくスナイパーを落としたことは賞賛してもいいと思います。雪の中で離れた敵を追うのはかなり難しいですし相手はスナイパー、いつ撃たれるかわからない。撃たれたらシールドで防ぐしかないような状況でしたしね。まだ若手ながら実力は充分にあると感じさせる試合でした。」

「俺も東さんとほとんど同じかな。比企谷のあの改造トリガーには驚かされたけどそれ以上に・・・巻町があっさりと落ちた方がびっくりしたなー。まさか比企谷隊の旋空に落とされるとは、思いもよらなかったな。」

「ははは・・・、そうでしたね。・・・さて本日の試合はすべて終了しました!今回の試合で暫定順位が・・・変わりません!それではこれにてA級ランク戦夜の部を終了とします。解説の東さん出水さん、ありがとうございました!」

「ありがとうございました。」

「ありがとうございました。」

これにて俺達の今シーズン初のランク戦は終了した。

今日は祝勝パーティーだな。

焼肉にいこー。

俺達は隊室を後にして焼肉を食べに行った。

 

 

 

 

 

 

何故か三輪隊と出水も一緒に・・・。

会計?割り勘だよ。

当たり前田のクラッカー。

 




ランク戦って難しいですね・・・。

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