【完結】熱血キンジと冷静アリア   作:ふぁもにか

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 どうも、ふぁもにかです。今回は緋弾のアリア×逃走中の後半戦です。果たして裏切り者は誰なのか? 果たして逃走成功者は現れるのか? 徐々に白熱する展開、その結末やいかに!?



36.突発的番外編:熱血キンジと逃走中 後編

 

ジャンヌ「通達。裏切り者が発生した」

 

 ◇◇◇

 

理子「……えー、ウソでしょ」

 

 事実だ。

 

 ◇◇◇

 

キンジ「厄介なことになってきたなぁ」

 

 裏切り者が生まれたことにより、これからは容易に他の逃走者を信用できなくなってしまった。

 

 ◇◇◇

 

アリア「最悪の展開ですね。誰ですか、お金に目がくらんだの……」

 

 頭を抱える、女。

 

 ◇◇◇

 

 牢屋DEトーク

 

陽菜「ここが牢屋でござるか。長い道のりだったでござる」

綴「お疲れやったなぁ、風魔さん。風魔さんなら逃げきれると思っとったんやけどなぁ」

陽菜「綴先生にござるか。いやはや、逃げた先にハンターがいたゆえ、どうしようもなかったでござる」

武藤「……災難だったな……」

綴「その辺はホンマ運任せやなぁ、このゲーム」

 

 ◇◇◇

 

レキ「いました。ハンターです」

 

 驚異的な視力で先にハンターの姿を捉えた、レキ。

 

レキ「今のうちに移動しましょう」

 

 ハンターに見つかる前に、距離を取る。

 

 ◇◇◇

 

――残り32分。

 

白雪「あ、ハンターだ。こっち来てる」

 

 草むらに身を潜める白雪。その近くにハンター。

 

白雪「……」

 

 やり過ごせるか。

 

白雪「フッフッフッ。かくれんぼの神とは私のことよ」

 

 上手くやり過ごしたようだ。

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「ふむ。そういえば我は今の所ハンターと出会ってないな」

 

 逃走中開始から約40分。未だハンターを見ていない、幸運な女。

 

ジャンヌ「クククッ。我に恐れをなしたか。ハンターといっても所詮は人か」

 

 ハンターはアンドロイド。人ではない。

 

 ◇◇◇

 

中空知「誰だろうね、裏切り者」

スタッフ「誰だと思いますか?」

中空知「……やっぱりミッション1の賞金単価アップに動いた人辺りが怪しいんじゃないかな。だから、不知火くんかダルクさんのどっちかだと思うよ?」

 

裏切り者「……」

 

 裏切り者が中空知の居場所をハンターに密告した。近くにいた2体のハンターが中空知の元に急行する。

 

中空知「裏切り者をさらに密告できるシステムがあったらきっともっと面白く――って、ハンター来た!?」

 

 見つかった。逃げきれるか。

 

中空知「うわ、ちょっ、待っ――」

 

 中空知美咲確保。残り7人。

 

中空知「アハハ……。せめてもう少し長く逃げていたかったなぁ……ハァ」

 

 ◇◇◇

 

アリア「メールですね」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「裏切り者の密告により、中空知美咲確保。残る逃走者は7人」

 

 ◇◇◇

 

不知火「裏切り者か……」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「早速裏切り者が暗躍してるな」

 

 ◇◇◇

 

理子「ハンターだけでも怖いのにぃ……ひぅ」

 

 ◇◇◇

 

――残り30分。

 

不知火「またメールか」

 

 ◇◇◇

 

白雪「みっしょん3 ハンター放出を阻止せよ」

 

 ◇◇◇

 

レキ「今現在、北嶺ビルの一階にハンター100体が安置されている」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「このハンター100体は残り15分になると一斉に解き放たれる」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「阻止したければ制限時間までに3人の逃走者の指紋認証が必要だ」

 

 ◇◇◇

 

 

【Mission3 ハンター放出を阻止せよ】

 

 現在、北嶺ビルの一階にハンター100体が安置されている。

このハンター100体は残り15分になると一斉に解き放たれるため、阻止したければ制限時間までに3人の逃走者がそれぞれ北嶺ビル内の3か所にある指紋認証装置を使って指紋認証をしなければならない。

 

 

 ◇◇◇

 

不知火「……北嶺ビル。こっからだと結構遠いな。しかも裏切り者がどこかにいるってのによぉ……」

 

 動くか否か、迷う男。

 

 ◇◇◇

 

アリア「北嶺ビル……近いですね。行きましょうか」

 

 ミッション参加を決めたアリア。思い立ったが吉日だ。

 

 ◇◇◇

 

白雪「んー。誰かがやってくれるでしょ。それにここならハンターが100体に増えても大丈夫な気がするし」

 

 完全に人任せな白雪。大した自信だ。

 

 ◇◇◇

 

キンジ「このミッションはやらないとマズいだろ。ハンター100体とか洒落にならん」

 

 北嶺ビルへ走るキンジ。その姿をハンターが捉えた。

 

キンジ「――ッ!? 後ろから!?」

 

 逃げきれるか。

 

キンジ「………ハァ、ハァ。ダメだ、疲れた……」

 

 建物を上手く使い、何とか撒いたようだ。

 

 ◇◇◇

 

レキ「この距離で間に合うかは微妙な所ですが、行きましょう」

 

 ミッションクリアを目指すレキ。

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「北嶺ビル、確かあっちの方向だったな」

 

 ジャンヌもミッションクリアに動き出す。

 

 ◇◇◇

 

――残り25分。

 

理子「ミ、ミッションクリアしないとハンターがいっぱいになっちゃう。で、でででも動いたら裏切り者に密告されて捕まっちゃうかもしれないし……どうしよ?」

 

 ミッション参加を迷う理子。密告を恐れ、動けない。

 

裏切り者「……」

 

 裏切り者が理子の居場所をハンターに密告した。近くにいた1体のハンターが理子の元に急行する。

 

理子「こうなったら花占いに頼ってみようかなぁ……」

 

 見つかった。

 

理子「どこかに花ないかなぁ。ちょうど10枚くらい花びらがあるの――ひゃッ!?」

 

 峰理子リュパン四世確保。残り6人。

 

理子「え……? ボク、捕まっちゃったの?」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「メール……」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「裏切り者の密告により、峰理子リュパン四世確保。残る逃走者は6人」

 

 ◇◇◇

 

アリア「ハンターが100体も放出しかねないって時に一体何をやってるんですかね、裏切り者は。あんまり頭がよろしくないのでしょうか」

 

 ◇◇◇

 

不知火「これで裏切り者は60万追加で手に入れたってワケかよ」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「ここか」

 

 まず最初に北嶺ビルにたどり着いたのは、ジャンヌだ。

 

アリア「ジャンヌさん!」

 

 アリアもたどり着いた。

 

アリア「ジャンヌさん裏切り者じゃないですよね?」

ジャンヌ「何をバカなことを。その問い、そのまま返させてもらう」

アリア「私は裏切り者じゃないですよ」

ジャンヌ「……まぁここで互いに疑心暗鬼になっても仕方あるまい。手分けして指紋認証装置を探すぞ。裏切り者もハンター放出阻止に動く我らを通報したりはしないだろうしな」

アリア「それもそうですね」

ジャンヌ「あと、我はジャンヌじゃない。銀氷の魔女(ダイヤモンドダスト・ウィッチ)だ」

アリア「あー、はいはい」

 

 北嶺ビルに入った、二人。

 

アリア「こ、これは……」

ジャンヌ「……威圧感が凄まじいな」

 

 眼前に立つハンター100体に、思わず圧倒される。

 

 ◇◇◇

 

不知火「ここは体力温存だな」

 

 ミッション3を人任せにすることに決めた男。

 

不知火「まだ逃走成功まで微妙に時間が残ってるからな。ミッション4まで用意されてるかもしれないし、ここは動かないのが得策だろ。ハンター100体放出ってなればさすがに他の人が阻止に動くだろうしな」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「こうもハンターとエンカウントするなんて……俺、運悪いのかなぁ」

 

 ここまで二度ハンターを振りきった男。

 

キンジ「今見つかったら絶対捕まるな」

 

 体力の回復を急ぐ。

 

 ◇◇◇

 

――残り20分。

 

アリア「指紋認証装置……どこにあるんでしょうか」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「そう簡単に見つからないとは思っていたが……このままではマズいな」

 

 北嶺ビルにいる二人。指紋認証装置が見つからない。

 

 ◇◇◇

 

レキ「ここですね」

 

 その時、北嶺ビルに3人目の逃走者が到着した。

 

 ◇◇◇

 

白雪「だうー」

 

 隠れ場所を見つけて以降、一歩も動いていない女。

 

白雪「あうー」

 

 動く気配が、感じられない。

 

 ◇◇◇

 

――残り18分。

 

アリア「ありました!」

 

 北嶺ビル五階にて。アリアが指紋認証装置を見つけた。

 

アリア「やっとみつけましたよ……」

 

 残る指紋認証装置は二つ。

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「ここにあったか」

 

 北嶺ビル二階にて。ジャンヌも指紋認証装置を見つけた。

 

ジャンヌ「神崎ヶ原・H・アリアドゥーネがいることを考えるとあと一人。誰か来る奴はいないのか?」

 

 残る指紋認証装置は一つ。

 

 ◇◇◇

 

――残り16分。

 

レキ「風がこっちだと言っています」

 

 ハンター放出まであと1分。間に合うか。

 

――ハンター放出まで残り30秒。

 

レキ「これですね」

 

 北嶺ビル四階にて。指紋認証装置を発見した。

 

レキ「これでよし」

 

 ミッションクリア。ハンター放出が阻止された。

 

 ◇◇◇

 

白雪「メール来た」

 

 ◇◇◇

 

レキ「ミッション3結果」

 

 ◇◇◇

 

不知火「神崎・H・アリア、ジャンヌ・ダルク30世、レキの3人の活躍により、ハンター放出は阻止された」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「3人ともよくやったよ、ホント……」

 

 ◇◇◇

 

 牢獄DEトーク

 

理子「えっと、密告されちゃいました……」

中空知「こっちおいで峰さん。密告された者同士、傷の舐め合いしようよ」

理子「な、舐め合い!? ……え、えええっと、そういうプレイはちょっと――」

中空知「峰さん、何か勘違いしてないかな?」

陽菜「しかし。それにしても裏切り者は一体誰にござるか? 皆目見当がつかないでござる」

中空知「私的にはダルクさん辺りが怪しいと思うなぁ」

武藤「……不知火だと思うが……?」

綴「ここは意外とあの狙撃手(スナイパー)さんやったりして?」

陽菜「それはないでござる」

武藤「……それはないな……」

中空知「レキさんはさすがにないんじゃない?」

理子「レキさんは違うと思うよ?」

綴「まさかの全否定ッ!?」

 

 ◇◇◇

 

アリア「残り15分。ミッションも無事クリアできましたし、これなら何とかなるのではないでしょうか」

 

 残り時間が近づくにつれ、逃走成功の自信が出てきた女。

 

裏切り者「……」

 

 が、裏切り者がアリアの居場所をハンターに密告した。近くにいた2体のハンターがアリアの元に急行する。

 

アリア「――ん? ハンターいますね。逃げ――って、こっちにも!?」

 

 ハンターに挟まれたアリア。建物内に身を潜める。やり過ごせるか。

 

アリア「……」

アリア「…………あ」

 

 神崎・H・アリア確保。残り5人。

 

アリア「あー、やられましたね。これってもしかしなくても密告でしょうか?」

 

 ◇◇◇

 

レキ「メールですね」

 

 ◇◇◇

 

不知火「裏切り者の密告により、神崎・H・アリア確保。残る逃走者は5人」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「裏切り者の密告で3人が捕まったのだな……」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「誰か知らないけどさ、裏切り者頑張り過ぎだろ」

 

 裏切り者に呆れをみせる男。

 

 ◇◇◇

 

――残り12分。

 

白雪「んー。メールだ」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「嫌な予感しかしないなぁ……」

 

 ◇◇◇

 

レキ「通達2。これよりハンターヘリを投入する」

 

 ◇◇◇

 

 in牢獄

 

綴「ハンターヘリの人員は逃走者を空から監視。見つけ次第、ハンターへと通報する。気をつけたまえ」

一同「――ッ!?」

理子「え、えええええええ!?」

中空知「エグいことしてくれるなぁ」

 

 ◇◇◇

 

 

【通達2 ハンターヘリに注意せよ】

 

 これより逃走エリアにハンターヘリが放たれる。

 ハンターヘリは空から逃走者を監視し、見つけ次第ハンターへと通報する。

 位置情報を通報されれば逃げきるのは困難となる。

 残る逃走者は5人。逃げきれるか。

 

 

 ◇◇◇

 

キンジ「あれか……」

 

 ◇◇◇

 

白雪「あれみたいだね」

 

 空を飛ぶ、ハンターヘリ。

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「これはうかつに動けんな……」

 

 空を睨む、ジャンヌ。

 

 ◇◇◇

 

 その時、ハンターヘリが、白雪の姿を捉えた。

 白雪の位置情報がハンターに通達され、近くにいた2体のハンターが白雪の元へ急行する。

 

 ◇◇◇

 

――残り10分。

 

白雪「あと10分」

 

 ハンターが向かっていることを知らない女。

 

白雪「わー。もう126万超えてるよ。凄いねぇ。……ん。ハンター来た」

 

 ハンターの接近を察知し、身を潜める。やり過ごせるか。

 

白雪「あ、バレた」

 

 星伽白雪確保。残り4人。

 

白雪「あっという間だったね」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「メールだな」

 

 ◇◇◇

 

レキ「ハンターヘリの通報により、星伽白雪確保。残る逃走者は4人」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「あの場所、上からだと筒抜けっぽかったしな。捕まるのは仕方ないか。むしろ今までよく捕まらなかったな、ユッキー」

 

 ◇◇◇

 

――残り8分。

 

不知火「残り4人か。てことは、この中に裏切り者がいるってワケか。結構絞られてきたな」

 

 ハンターヘリと裏切り者に警戒心を顕わにする男。

 

不知火「キンジもレキも賞金に目がくらむとは思えないし……ジャンヌか?」

 

裏切り者「……」

 

 裏切り者が不知火の居場所をハンターに密告した。近くにいた1体のハンターが不知火の元に急行する。

 

 が、その裏切り者をハンターヘリが捉えた。

 裏切り者の位置情報がハンターに通達され、近くにいた2体のハンターが裏切り者の元へ急行する。

 近くにいる不知火と裏切り者。そこに計3体ものハンターが迫る。

 

 ◇◇◇

 

??「これで不知火も終わりだな」

 

 裏切り者は――

 

??「クククッ。ちょろいな。まっ、我にかかればこんなものよ」

 

 ――ジャンヌ・ダルク30世だ。

 

 時はさかのぼる。

 

ジャンヌ「裏切り者、か。クククッ。何て魅力的な響きだ」

ジャンヌ「ジャンヌ・ダルク30世だ。裏切り者に立候補する」

ジャンヌ「あいつは確か中空知とかいったか? まずはあいつに犠牲になってもらおうか」

ジャンヌ「許せリコリーヌ。女同士の友情は時に残酷なものなのだ」

ジャンヌ「安らかに眠るがいい。神崎ヶ原・H・アリアドゥーネ」

ジャンヌ「不知火か。まぁ奴なら何ら問題あるまい」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「これで計120万円が上積みされる。最高の展開だな」

 

 ジャンヌに迫る、黒い影。

 

 ◇◇◇

 

不知火「――ッ!? ハンターいやがった!?」

 

 ハンターの姿を捉え、逃げる不知火。逃げきれるか。

 

不知火「俺を舐めるなよ!」

 

 何とかハンターを撒いたようだ。

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「チッ、捕まらなかったか。しぶとい奴め……」

 

 ◇◇◇

 

不知火「今のは結構危なかったな」

 

 ハンターを振りきった男。だが。歩く先に、別のハンター。

 

不知火「マジかよ!?」

 

 見つかった。逃げきれるか。

 

不知火「――ッ!?」

 

 不知火亮確保。残り3人。

 

不知火「あー! クソッ!! もう少しだったのにッ!!」

 

 ◇◇◇

 

ジャンヌ「クククッ。これでよし。残念だったな不知――」

 

 ジャンヌ・ダルク30世確保。残り2人。

 

ジャンヌ「……は? え? 待て。い、いつの間に我の背後に――」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「メールだ」

 

 ◇◇◇

 

 in牢獄

 

綴「裏切り者の密告により、不知火亮確保。またハンターヘリの通報により、裏切り者ジャンヌ・ダルク30世確保。残る逃走者は2人」

理子「ジャンヌちゃん!?」

アリア「裏切り者はジャンヌさんでしたか……」

陽菜「ジャンヌ殿にござったか」

 

 ◇◇◇

 

レキ「これで裏切り者のことは気にしないで済みそうですね」

 

 ◇◇◇

 

キンジ「ここからが正念場だな」

 

 残る逃走者は遠山キンジとレキの2人。対するハンターは4体。

 最後まで逃げきれるか。

 

 ◇◇◇

 

――残り5分。

 

レキ「やけに静かですね。……これが嵐の前の静けさという奴ですか」

 

 ミッション3に参加し、ハンター100体放出を阻止した女。

 

 ◇◇◇

 

キンジ「ここまで来たら、意地でも逃げきりたいな」

 

 これまで二度、ハンターを振りきっている男。

 その近くに、ハンター。

 

 ◇◇◇

 

レキ「ハンター見つけました」

 

 6.0の凄まじい視力でハンターを捉えた、レキ。

 見つかる前に距離をとる。

 

 ◇◇◇

 

――残り3分。

 

キンジ「いるいる。あそこにハンターいる」

 

 キンジの指さす先に、ハンター。やり過ごせるか。

 と、その時。ハンターヘリがキンジの姿を捉えた。

 キンジの位置情報がハンターに通報され、近くにいた2体のハンターがキンジの元へ急行する。

 

キンジ「――って、こっち来た!?」

 

 見つかった。逃げきれるか。

 

キンジ「うわッ!?」

 

 しかし。逃げた先に、別のハンター。

 遠山キンジ確保。残り1人。

 

キンジ「あー! 残り3分だったのにぃ!!」

 

 ◇◇◇

 

 in牢獄

 

綴「ハンターヘリの通報により、遠山キンジ確保。残る逃走者はレキただ1人」

理子「レキさん頑張って!」

陽菜「あともう踏ん張りにござるよ!」

不知火「いっけぇぇえええ!!」

 

 ◇◇◇

 

レキ「――聞こえました」

スタッフ「何がですか?」

レキ「皆さんが私を応援する風が。……まさか私が最後の1人になるとは思いませんでしたが、逃げきってみせましょう。応援してくれる皆さんのためにも」

 

――残り1分半。

 

レキ「あそこにハンターがいますね」

 

 ハンターの視界に入らないようハンターから逃げるレキ。

 その姿をハンターヘリが、ロックオン。

 レキの位置情報がハンターに通報され、近くにいた2体のハンターがレキの元へ急行する。

 

 ◇◇◇

 

 in牢獄

 

白雪「残り1分!」

武藤「……頑張れ、レキさん……」

アリア「これならいけますよ、レキさん!」

 

 ◇◇◇

 

――残り1分。

 

レキ「こっちに来ましたね」

 

 伝えられた位置情報を元にレキのいる方向へと向かうハンター。

 

レキ「残り50秒。……ここは賭けに出ましょうか」

 

 ハンターから逃れるため、走り出す。

 見つかった。逃げきれるか。

 

レキ「前からも来ますか」

 

 しかし。逃げた先にも、別のハンター。挟まれてしまった。

 

 ◇◇◇

 

 in牢獄

 

中空知「残り30秒!」

キンジ「レキ! お前ならやれる!」

綴「いけるでいける!」

 

 ◇◇◇

 

レキ「――ん」

 

 東沙ビルに逃げこむレキ。ハンターの挟み打ちを何とか回避した。

 そのまま階段を駆け上がり、ハンターを撒いてみせる。

 

 ◇◇◇

 

 in牢獄

 

理子「10!」

武藤「9」

白雪「8!」

アリア「7!」

中空知「6!」

綴「5!」

キンジ「4!」

不知火「3!」

ジャンヌ「2!」

陽菜「1!」

一同『0!! 逃走成功!!』

 

 ◇◇◇

 

 レキ、逃走成功。賞金150万円獲得。

 

レキ「……逃走成功ですか。やりましたね、私」

 

 ◇◇◇

 

 牢獄前

 

レキ「150万円。ゲットです」

中空知&白雪「いいなぁ、レキさん(ちゃん)」

キンジ「やったな、レキ」

レキ「これが150万円の厚みですか……」

陽菜「レキ殿はその賞金を何に使うでござるか?」

アリア「あ、それ気になりますね」

武藤「……同意……」

レキ「……そうですね。特にこれといったものはないので、皆でパァーと使いましょうか?」

一同『――ッ!』

 

 こうして。逃走中の幕が閉じた。

 




 というわけで、レキさんの逃走成功と言う形で今回の緋弾のアリア×逃走中の企画は終結することとなりました。まぁ、だってレキさんですもんね。というか、レキさんだけはどうしてもハンターに捕まる様子が想像できなかったので、こういう結果となりました。


 ~おまけ(逃走中終了後の夜のこと)~

理子「ねぇ、ジャンヌちゃん。どうして裏切り者になったの? どうしてボクの居場所をハンターに密告したの?」
ジャンヌ「リ、リコリーヌ!? こ、これはだな――」
理子「ねぇ、どうして? そんなにお金が欲しかったの?(←うるうるとした瞳で)」
ジャンヌ「……あぁ、そうだ。お金が欲しかった。買いたいモノがあったからな。ほら、くれてやる(←理子の手に何かを握らせつつ)」
理子「ッ! このイヤリング――」
ジャンヌ「前に欲しそうに見ていただろう? リコリーヌの誕生日には随分と早いが、プレゼントだ」
理子「で、でもこれ、確か200万円だったよね!? こんなに高いモノ、受け取れないよ!」
ジャンヌ「なに、気にするな。我が盟友、リコリーヌ。それは我からの感謝の印だ。素直に受け取っておけ。それに、逃走中の賞金に頼らずとも、イ・ウーで活動すれば200万なんてすぐに手に入る」
理子「そ、それはそうだけど……」
ジャンヌ「リコリーヌ。我が貴様から聞きたいのはそのような遠慮の言葉じゃないぞ?」
理子「……ありがと。ジャンヌちゃん。ボク、とっても嬉しいよ(←満面の笑みで)」
ジャンヌ「クククッ、どういたしまして。あと我はジャンヌじゃない、『銀氷(ダイヤモンドダスト)の魔女(ウィッチ)』だ」

 何だか理子×ジャンヌのフラグが立っちゃった気がしますね。ええ。

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