【完結】熱血キンジと冷静アリア   作:ふぁもにか

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 どうも、ふぁもにかです。ふぁもにかです。2016年に突入しましたね。新年です。あけましておめでとうございます。さて、それでは早速『ワクワクドキドキ☆寮取り合戦』の13話に突入しましょうか。

 閑話休題。今回はこの番外編におけるクライマックスです。そして、私がこの番外編で最も執筆したかったシーンが凝縮されている回です。それだけに、今回はホントにノリノリで執筆させていただきました。やっぱりアレだね、緋弾のアリアって最高ですね!



EX13.ワクワクドキドキ☆寮取り合戦(13)

 

 ――15:20

 

 

 体育館にて。『ダメダメユッキーを愛でる会』『ビビりこりん真教』『アリアさま人気向上委員会』『美咲お姉さまに踏まれ隊』『クロメーテル護新教』『擬人化した得物について語ろうの会』『氷帝ジャンヌ一派』『百合の花を育て上げる会』『あやや先生の素晴らしさを全世界に広める連盟』など数多くの闇組織の構成員や、闇組織とは関係ないものの撃破ポイント狙いの武偵が集結し、一触即発の状況が醸成されつつある中。体育館の壇上から声が響いた。それは緊迫した戦況を切り裂き、暗沌とした空気に風穴を生み出す、一筋の澄んだ声だった。

 

 

「そこまでです! 醜い争いはもう止めてください!」

 

 そのアニメでよく出てくるチビ属性のヒロインのような声に誰もが武器を一時的に下ろして壇上へと目を向ける。すると、マイクを片手に、「な、何とか間に合いましたか……」と息を切らす神崎・H・アリアの姿があった。

 

 

「……皆さん、一体何をやってるんですか? 初心を忘れてはいませんか? これはあくまで寮取り合戦です。寮のメンバーで結束して、よりよい武偵高ライフを送るために、しのぎを削って、頭を回転させて、全力を出し切ってポイントを稼ぐ。寮取り合戦はそのようなイベントだったはずです。少なくとも、このような闇組織が血で血を洗う抗争を行うイベントではなかったはずです! 皆さん、どうか目を覚ましてください!」

 

 アリアは体育館に集結した武偵たちに責めるような視線を浴びせつつ、全面戦争を中止させようとする。今や『正義の武偵』と名高いアリアの切実な思いの込められた発言に誰もがアリアを見つめることしかできない中、アリアはさらに言葉を紡ぐ。

 

 

「……それと、確か『アリアさま人気向上委員会』で合ってますか? その闇組織に属する方々には個人的なお願いをさせてもらいます。どうか、ここは争うことをやめて矛を引いてもらえないでしょうか?」

「なッ!?」

「お、おい!? どういうことだよ!? どうしてアリアさまが組織のことを……」

「俺が知るかよ!? 誰かがバラしたんだ!」

「ウソだろ、タブーを侵しやがった奴がいるのか!?」

「スパイか!? 外部の闇組織か!? それとも過激派か!?」

「情報源は私を邪神だから殺すと襲いかかってきた人たちからです。貴方たちの言う、過激派でしょうね」

 

 アリア本人が東京武偵高三大闇組織の一角、『アリアさま人気向上委員会』について知っている。その衝撃的な事実に『アリアさま人気向上委員会』の面々の動揺がアリアの元まで伝わってくる中、アリアは自分が闇組織のことを知った原因を簡潔に口にした。そして。一様に不安に満ちた顔つきを浮かべている『アリアさま人気向上委員会』に対し、アリアはさらに語りかける。

 

 

「まず、これだけは言っておきます。私は貴方たちの活動を決して否定しません。私自身に実害が生じているわけではありませんし、己の信条を否定されるというのはとても堪えますからね」

「「「「「アリアさま……!」」」」」

「ですが、このままでは私は貴方たちのことが嫌いになってしまいそうです」

「「「「「ふぁッ!?」」」」」

「だって、私は理子さんとユッキーさんと友達として仲良くさせてもらっているのに、理子さんやユッキーさんと争う意思なんてないのに、『アリアさま人気向上委員会』に所属する貴方たちが『ダメダメユッキーを愛でる会』や『ビビりこりん真教』の構成員を積極的に傷つけていくようでは、まるで私が理子さんやユッキーさんが傷つく姿を心の奥底で望んでいるみたいじゃないですか……ッ!」

「「「「「あ、アリアさま……」」」」」

「私は正直、自分が組織を作られるほどに、アイドルのように信仰されるべき対象だとは思っていません。そこまで人間ができているわけでもカリスマを持っているわけでもありませんからね。……ですが、それでも、そんな私を支持してくれるのなら、ここはどうか私の意思を汲み取ってくれませんか? 『アリアさま人気向上委員会』の貴方たちから、このくだらない抗争の参加を辞退してくれませんか?」

「「「「「……」」」」」

 

 アリアからのすがるような眼差しを受けて、『アリアさま人気向上委員会』の面々は苦悶する。できることなら、アリアさまの頼みを快諾したい。だが、立場上『アリアさま人気向上委員会』が抗争に参加しないとの旨を彼らは宣言できないのだ。なぜなら、この場にいる他の闇組織が見逃してくれる可能性は非常に低いからだ。闇組織の拡大を狙う面々にとって、また撃破ポイント狙いの武偵にとっても、戦意のない『アリアさま人気向上委員会』の面々は格好の標的であるからだ。

 

 アリアのお願いに沈黙を返す『アリアさま人気向上委員会』一同。と、ここで。膠着した状況を突き動かそうと、アリアの背後から一人の武偵が現れた。アリアの背後からひょこっという擬音を引き連れて現れたのは、『ビビりこりん真教』が崇める峰理子リュパン四世だった。

 

 

「「「「「りこりん様!?」」」」」

「ひぅ!? え、えっと、ボ、ボクも『ビビりこりん真教』の皆のこと、好きだよ。ボクのこと好きだって言ってくれる人に、嫌いだなんて思えないもん。で、でででも。だからこそ、皆にはアリアさんや白雪さんのことを好きだって思ってる人たちを傷つけてほしくない。好きな人たちがそんなことをしているのは、凄く悲しいよ。……み、みみ皆、思う所があるのはわかってるつもりだよ。でも、『ビビりこりん真教』の皆もここは退いてほしい、な」

「「「「「りこりん様……」」」」」

 

 理子はビビりゆえに、体育館の壇上で大勢に注目されるという状況に軽く涙目になりながらも、そこで委縮するに終わることなく、きちんとマイクに声を乗せて、自分の意思を体育館に集結した武偵たちに確かに伝えていく。その結果は甚大で、『ビビりこりん真教』の信者たちの狼狽の声が瞬く間に広がっていくのが目に見えるようだった。

 

 と、刹那。壇上の背後にて。天井からガガガガガッとスクリーンが降りていく。そして。ある一定の高さで固定されたスクリーンに、まるでリモコンでテレビのスイッチをオンに切り替えた時のような音とともにスクリーン上に『ダメダメユッキーを愛でる会』の崇拝対象である星伽白雪の姿が映し出された。

 

 

『私もアーちゃんとりーちゃんと同じ意見だよ』

「「「「「アイエエエエエエ!? ユッキー様!?」」」」」

『私のことを慕ってくれるのは素直に嬉しいよ。でも、だからこそ私を想ってくれている人には他の闇組織を排斥するだなんて心の狭いことはしないでほしいな。……日本は八百万の神の発現を認める国なんだから【みんな違ってみんないい】って考え方じゃ、ダメ? 私も神で、アーちゃんも神で、りーちゃんも神で、どの神も共存できるっていう優しい世界な考え方じゃダメかな?』

「「「「「ユ、ユッキー様……」」」」」

 

 スクリーンに映し出されたのは数多くのモニターが立ち並ぶ地下倉庫の光景。その中で、副生徒会長の膝の上で為すがままに頭をよしよしされつつ、白雪は自論を展開する。アリアと理子と白雪。東京武偵高三大闇組織の崇拝対象たる3名が口をそろえて抗争中止を主張したという事実は、ついさっきまで全面戦争待ったなしだったはずの状況をひっくり返すに足るものであった。そして、これこそがアリアの狙いだった。

 

 あの時。宮本リンが脅しという手段を利用して寮取り合戦の現状を過激派武偵から聞き出した際。アリアは寮取り合戦の裏で巻き起こっているとんでもなくくだらない抗争を止める手段として、東京武偵高三大闇組織が崇拝している対象同士で結託して、情に訴える形で抗争中止を提言するアイディアを即座に思いついた。

 

 そのため、宮本リンと別れた後。アリアは逃走中の理子と合流し、白雪に連絡し、2人からの協力を取り付けた。当初は武偵高の放送室から校舎内で戦闘中の武偵に闇組織の抗争中止を呼びかけるつもりなアリアだったが、ここで生き残っている武偵のほとんどが体育館に集結しているとの情報を小早川透過という謎の人物から提供されたため、体育館までダッシュで駆けつけた。これが、今の状況を生み出した裏事情である。

 

 結果。アリアの思惑通りに事は運んでいる。東京武偵高三大闇組織の面々はそれぞれ他の闇組織に対して確執を抱えつつも、それでもひとまず休戦状態へと移行しようとする。大規模な闇組織を構築する三大闇組織がそろって戦意を見せなくなると、他の小規模闇組織も休戦の流れに乗ろうとする。この場で敢えて流れに逆らった所で、闇組織の規模拡大どころか、逆効果にしかなり得ないとわかりきっているからだ。

 

 だが、今の流れが気に食わない者は確実に存在する。自身が所属する闇組織の崇拝対象のみを神と捉え、他の神を邪神と切り捨てる過激派が、ここで動かないわけがなかった。この流れを許容できるわけがなかった。

 

 

「うるせぇ、黙れぇぇえええええええええええええええ!」

「誰が何と言おうと、ユッキー様以外を俺は認めねぇええええええええええ!!」

 

 ここで。2名の過激派武偵が、壇上のアリアと理子目がけてそれぞれロケットランチャーを発射する。『ダメダメユッキーを愛でる会』の過激派である彼ら2名の武偵からすれば、白雪を盲信する過激派からすれば、白雪があくまでスクリーンに映っているだけで、白雪本人が壇上にいない現状は白雪以外の二神ことアリアと理子を同時に屠れるまたとない好機なのだ。

 

 

『アーちゃん!』

「わかってます!」

 

 ロケットランチャーを銃でどうこう出来る術をアリアは持っていない。もちろん、理子も持っていない。そのため、アリアは白雪の声が聞こえるよりも早く理子を連れて逃げようとする。だが、しかし。アリアはここで逃走をやめた。理子の手を無理やり引っ張る形でロケット弾の範囲外へと身を移すことをやめた。なぜなら、アリアは自分たちを庇うように、『ドン!』という効果音を引き連れながら、ロケット弾の軌跡上へと躍り出る3名の人影を視界の端に捉えたからだ。

 

 直後、1つのロケット弾の先端部分に投げ飛ばされたスコップ(・・・・)が突き刺さったことでロケット弾は空中で爆風を撒き散らした。それと同時に。もう1つのロケット弾は全身真っ白な着ぐるみ(・・・・)を装備した存在へと命中する。だが、ロケット弾からアリアたちを守るようにして肉壁になった着ぐるみは、なぜかロケット弾が直撃したにもかかわらず無傷でその場に立っていた。

 

 そう、このタイミングで乱入してきたのだ。忍者の風魔陽菜と、スコップをメインウェポンとしていた(※過去形)金建ななめと、高性能な機能が搭載されているレオぽんの着ぐるみを着た何者かの異色極まりない3人トリオが壇上へと姿を現し、アリアと理子へ迫りくるロケット弾の被害を未然に防いで見せたのだ。

 

 

「やれやれ。淑女が渾身の思いを胸に訴えているというのに、それに対してロケット弾で応えるとは、何とも無粋な輩にござるな」

「いやはや、全くだね。あたしがあれと同じホモ・サピエンスだなんて思いたくないぜ」

『ま、おいらは【レオぽん目】【レオぽん科】【レオぽん属】の純正レオぽんだから人間がどんなにクズいことやってようと関係ねーけどなぁ』

「えー! ちょっと、何それズルくない!? じゃああたしは【ななめちゃん☆目】【ななめちゃん♡科】【ななめちゃん#属】だからあたしも無関係ね!」

「ならば拙者は【ハットリ目】【NARUTO科】【アイエエエエ属】だから無関係にござる。それより、いつまでも遊んでないで……まずはあれを排除するでござるか」

「やっちゃえ、バーサーカー!」

「そこは『やっちゃえ、アサシン!』と言ってほしかったでござるよっと」

 

 陽菜がその場でピュッと2本のクナイを投げ飛ばし、先ほどロケットランチャーを発射した過激派な武偵2人の額に各々ヒットさせる形で2人を撃破する中。体育館にいる全ての武偵は何も言葉に表せないまま、ただただ壇上に驚愕の眼差しを送っていた。しかし、それは予期せぬ乱入者がここぞというタイミングで現れたからではない。

 

 

【尋問科Aランク:風魔陽菜(1年)が鑑識科Bランク:紀紀(きのり)(かなめ)(3年)を撃破しました。風魔陽菜に15ポイント付加されます】

【尋問科Aランク:風魔陽菜(1年)が強襲科Bランク:式式(つねのり)(しき)(3年)を撃破しました。風魔陽菜に25ポイント付加されます】

 

 

「お見事♪ さっすがヒナヒナ!」

「この程度、拙者にかかれば朝飯前にござる」

『しっかしよー、ロケットランチャーぶっ放してくるとか正気かよ。このレオぽんの着ぐるみが武藤くん印のオーバースペックモノじゃなかったら今頃おいらは大惨事なことになってたんじゃないか、これ。皆のマスコットキャラクターの死亡シーンを見せつける事態になっちまってたんじゃないか、これ』

 

 相変わらず独自のペースを構築しつつ会話する陽菜、金建、レオぽん。その後ろ姿を、アリア、理子は、白雪は信じられないものを見るような目でただ凝視するのみだった。しかし、それはレオぽんがロケット弾をその身にモロに受けてなお、一ミリたりとも後ずさることなく平然としていたからではない。

 

 

「ところで、レオぽん殿。もう頭の被り物が取れているので、もうレオぽんの演技はしなくていいでござるよ」

「え、あれ? ホントだ。何だよ、知ってたならもっと早く言ってくれよ。鼻声でレオぽんの声真似するの、結構大変なんだぞ?」

「またまたぁ。そんなこと言っちゃってるけど、本音ではノリノリだったんでしょ? ね、ね?」

「そのムカつく顔ですり寄ってくんな、金建。……ま、バレたなら改めて自己紹介をしないとな。――どうも、俺はレオぽん改め、遠山キンジ。いずれ世界最強の武偵になる男だ。今朝は随分と世話になったなぁ、お前ら?」

 

 ノリと勢いのままに抱きついてこようとする金建の顔面を片手でわし掴みにする形で金建の接近を防ぎつつ、レオぽん、もとい遠山キンジは『ダメダメユッキーを愛でる会』と『ビビりこりん真教』と『アリアさま人気向上委員会』の構成員に向けてニヤリと笑みを浮かべる。どうやらキンジは寮取り合戦が始まって早速、東京武偵高三大闇組織が結託して自分を撃破しようとしてきたことについて思う所があるようだ。

 

 

「キンジ!?」

「キンジくん!?」

「遠山キンジ!? 貴様、なぜ……!?」

「あの程度で殺られるほど強襲科Sランクって肩書きは軽くない、それだけの話だ」

「で、でもでも! 遠山先輩は確かに私が倒したはずです! 撃破通達にだってちゃんと遠山先輩が私に撃破されたことがしっかり書かれてあります! それなのに実は撃破されていないなんて、そんなトンデモ展開あるわけ――」

「その辺のネタを詳しくバラすつもりはないが……簡単にいうと、お前らは途中から俺がすり替えた丸太に攻撃を加えていただけだったってことだ」

 

 遠山キンジが撃破されていない。その事実を『ダメダメユッキーを愛でる会』の会員ナンバー002の砂原杙杵(くいしょ)が代表して疑問を投げつけると、キンジはすげなく返答する。そこで続けざまに『美咲お姉さまに踏まれ隊』の隊長の衣咲命が食い下がると、キンジはチラッと種明かしした。

 

 その種明かしの内容に、東京武偵高三大闇組織の面々はそろって「「「「「「何、だと……!?(; ・`д・´)」」」」」」と反応することしかできない。確かにキンジをボコった感覚があるだけに、彼らがキンジのネタばらしを受け入れるには時間がかかるようだった。

 

 

「キンジ、無事だったんですね……」

「よ、よかった。ボク、すっごく心配したんだよ!」

「悪かった、アリア、理子。事情は後で話すから、今は見逃してくれ」

 

 キンジは安堵の念を宿しつつも、一方でどこか責めるような視線を向けるアリアに、ただ純粋に安心したと言わんばかりの視線を向ける理子に軽く謝罪しながら、軽く思いをはせた。それは、キンジの撃破通達が生き残っている全武偵へと伝達された時のことである。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 時はさかのぼる。

 

 

 ――8:15

 

 

 キンジの撃破通達が各武偵に届けられたことを確認した東京武偵高三大闇組織の面々がボロ雑巾のようになったキンジを見下ろしつつ、「次会った時は互いに敵同士だ」的な会話を最後に各々解散した後。ボロ雑巾状態なキンジの体からドロンという効果音が生まれたかと思うと、キンジの体がズタボロな丸太へと人知れず変貌した。その丸太のボロッボロ具合から、東京武偵高三大闇組織のキンジへの恨みの程が伺えるというものだ。

 

 

「ふぅ、これで危機は去ったか。助かったよ。ありがとな、陽菜」

「いえいえ。感謝の言葉は不要にござる。拙者はただ、たまには師匠の窮地を救うという、最高に戦妹(アミカ)らしいことをしてみようかなと思っただけにござるゆえ」

「それでもいいさ。助けてもらったことには変わりないからな」

 

 そして。キンジの身代わりの役目を負った丸太が東京武偵高三大闇組織の集団の暴力により蹂躙される様を女子寮の陽菜の部屋のベランダからこっそり眺めていたキンジは、同じく身を潜めていた陽菜へとお礼の言葉を送る。

 

 と、ここで。「たっだいまー、ヒナヒナー!」との快活な声がキンジの背後から投げかけられた。その声にキンジが振り向くと、肩に届くか届かないかといった長さの金髪ストレートに金の瞳が特徴的な、陽菜と同程度の体格をした女子武偵がニコニコ笑いかける姿があった。

 

 

「え、と。お前は誰だ?」

「フッフッフッ。よくぞ聞いてくれた! あたしの名前は金建ななめ! 偽名はライラック=ハウス! 遠山先輩のことはヒナヒナから聞いてるよ! よっろしくぅ~♪」

(……なんで偽名も名乗ってんだ、この子。もしかして……ジャンヌみたいに敢えて偽名で呼んでほしいタイプだったりするのか?)

「陽菜」

「簡潔に言うと、ななめ殿は拙者のルームメイトにござる」

「にゃっほぉぉおおおおおい!」

「なるほどな――ッて!? ちょっ、いきなり何抱きついてきてんだ! 離れろよ!」

「ヤダ! あたし知ってるんだよ! 遠山先輩って神崎先輩と付き合ってるんでしょ? だからここで敢えて私が抱きつきそのシーンをヒナヒナ以外の第三者に目撃してもらうことで、遠山先輩の浮気の噂を広めさせ、神崎先輩の修羅な一面を光臨させてみようかなって。面白そうだし☆」

「黒ッ!? お前、純粋無垢な顔しといて考えてることが黒すぎるぞ!? いいから離れろって! おい、陽菜からも何か言ってくれ!」

「……師匠、ななめ殿には誰でもいいから抱きつきたい衝動のようなものがあるゆえ、一度発現した以上、ななめ殿の衝動が収まるまで大人しくしているのが賢明かと」

「見捨てられた!?」

 

 その金髪の女子武偵こと金建ななめは妙ちくりんなテンションで自己紹介を終えると、己の欲望の為すがままにキンジの腕に抱きついていく。キンジがいくら振りほどこうとも、金建は両腕できっちりキンジの右腕をホールドしているため、彼女が離れる気配はない。そのため、キンジは金建のルームメイトである陽菜に助けを求めたが、陽菜はまるで懸命の手術もむなしく患者が亡くなってしまったことを患者の家族に伝えんとする外科医のように、力なく首を左右に振るのみだった。

 

 かくして。しばらくの間、キンジは金建ななめという美少女に抱きつかれるという時間を過ごした。一見、羨ましいと思えるかもしれない。だが、考えてほしい。まだ午前とはいえ、今のキンジたちの居場所たるベランダが日陰となっているとはいえ、夏である。炎天下であり、猛暑日である。そんな中、ハイテンションゆえか一般人よりも体温の高いらしい金建に抱きつかれるという状況は、ヒステリアモード云々をなしにしてもキンジにとって辟易とする時間であった。

 

 

「ねね、ところでさ。あたしへのお礼はないのかな、遠山先輩?」

 

 その後。誰でもいいから抱きつきたい衝動がある程度収まったらしい金建がキンジとの物理的な密着状態を解除しつつ、キンジへと問いかける。そのことにキンジが「お礼?」と首を傾げると、金建の質問の意図をいち早く理解した陽菜がフォローを入れてきた。

 

 

「師匠。師匠をあの集団の暴力から救ったのは拙者一人の功績ではないのでござるよ。確かに拙者はあの人ごみの中から師匠を回収しつつ、代わりに丸太を置き、それを師匠だと誤認させるよう『変わり身の術』を行使したでござる。しかし、それだけでは師匠を狙ったあの武偵たちを騙すには足りないのでござる」

「そうなのか?」

「いくら丸太の見た目を師匠にした所で、実際に殴ればその感触が人間でなく丸太であることは、Cランク以上であればほぼ容易に見破れるでござるからな。そこで、ななめ殿に活躍してもらったでござる。ななめ殿は催眠術のスペシャリストにござる。それゆえ、彼女にあの武偵たちに対して大々的な催眠術を仕掛けてもらい、丸太へと行使した攻撃の感触を人間に放ったものであると誤認させたでござるよ」

「エッヘン! 凄いでしょ?(`・∀・´)」

「へぇ、そうだったのか。ありがとな、金建。お前ってただテンション高いだけの奴じゃなかったんだな」

 

 キンジから微妙に皮肉とも取られかねないニュアンスの言葉が付随した上での感謝の言葉に、しかし金建はキンジの感謝の部分だけを受け取り「当然。何たって、あたしは史上最強、完全無欠のななめ様だからね!」と胸を張った。

 

 

「それで、師匠。師匠はこれからどうするでござるか?」

「んー。せっかく陽菜のおかげでいい感じにステルス状態になれたわけだし、このおいしいポジションを利用しない手はないよなぁ……」

 

 ただいま有頂天な金建をよそに、陽菜から今後の方針を尋ねられたキンジは思索する。というのも、陽菜が東京武偵高三大闇組織の連中にキンジの代わりに丸太をフルボッコさせるよう手配しただけでなく、寮取り合戦を管理している生徒会保有のサーバーにハッキングし、キンジの撃破通達を捏造&発信までしてくれたからだ。IT関係の技術にも卓越している辺り、陽菜は実に現代の忍者らしい存在である。

 

 

「……陽菜、俺と組まないか?」

「というと?」

「撃破ポイントは全部陽菜のチームにやるから俺も陽菜に協力させてほしい。元々、陽菜が助けてくれなきゃ今頃は本当に撃破されてたんだ、好きに使ってくれ」

「その心は?」

「この寮取り合戦は多分、普通には終わらない。まず間違いなく、波乱の展開が巻き起こるはずだ。だから、何が起こっても対処できるような立ち位置を確立しておきたい。もちろん、俺が変装した上で陽菜と行動を共にするのが前提だけどな」

「なるほど。師匠は徹底的に正体を隠し、最悪の事態を未然に防ぐ所存にござるか。撃破ポイントを譲ってくれるのは、例え変装した所で、師匠が武偵を撃破すると撃破通達に師匠の名が掲載されてしまう可能性が否定できないからということにござるな?」

「そういうこと。今の俺は間違いなくジョーカーだ。ならジョーカーらしく、トリッキーに動いてやらないとな。俺自身が撃破ポイントを稼げないのは痛いけど……ま、アリアなら何とかしてくれるだろ」

「となると、拙者が師匠の申し出を拒否する理由はないでござるな。これからよろしくお願いするでござる」

「おぉぉぉ! 遠山先輩がSPOT参戦とか、心強いぜ! よろしくにゃーん!」

「あぁ。よろしくな、二人とも」

 

 キンジの提案。その真意を知った陽菜はキンジと一時的に協力体制を敷くことを決定する。すると、陽菜の判断なら間違いないと言わんばかりに金建が便乗し、遠山は陽菜と金建の二人と順番に握手する。かくして。ここに戦兄妹(アミカ)の関係で結ばれたキンジ&陽菜+αのチームが結成された。

 

 

「さて。後はどんな感じに変装するべきかって問題があるんだよな。できれば、『あれ? もしかして遠山キンジじゃね?』と誰からも疑われない変装をしたいんだが――」

「――ふむ。師匠、少々お待ちを」

 

 話が一旦纏まった所で、キンジは肝心の変装方法について考えを巡らせる。理子のような神がかった変装術を習得していないキンジがどうすべきかのアイディアを生み出そうとすると、ここで何か名案を思いついたらしい陽菜が一時ベランダから姿を消す。そして、十数秒後。「これはどうでござるか?」と両手に持った何かをキンジに見せてきた。それは、アリアが抱き枕として愛用している、真っ白な全身に猫耳、そしてキリッとした漆黒の眼差しが特徴的なとあるキャラクターの着ぐるみだった。

 

 

「こ、これはレオぽんの着ぐるみ!?」

「おぉぉぉ! ヒナヒナ冴えてるぅ! 確かに着ぐるみなら変装に時間かからないし、変装自体もバレにくいし、まさに今の遠山先輩に持って来いじゃん!」

「真夏にこの暑苦しいのを着ないといけないのか……まぁ仕方ないか。にしても、陽菜。よくこんな着ぐるみ持ってたな」

「ちょっとしたツテでもらったものにござる。さ、それでは師匠。早速着替えましょう」

「よっしゃ! あたしが手取り足取り遠山先輩のお着替えをサポートするよ! ふふふ、腕が鳴るぜよ! ふへへへへへへへッ! さーぁ、脱ぎ脱ぎしましょうねぇ、遠山先輩♡」

「……陽菜。金建の奴を拘束しとけ」

「了解にござる」

「な、なにをするだぁ!? ヒナヒナぁ!?」

 

 両手をワキワキとさせながらニタァとあくどい笑みを浮かべる金建を前に、キンジは陽菜を有効活用して邪魔が入らないようにする。かくして。金建が陽菜の背後からの羽交い絞めにより動きを封印される中、キンジはレオぽんの着ぐるみを装着するのだった。その後のキンジたちの動向は以前の話にてちょくちょく描写した通りである。

 

 

 ◇◇◇

 

 

(というわけで、実際は陽菜と金建が助けてくれたから撃破されずに済んだってだけなんだが……ここはこいつらに俺が自力であの東京武偵高三大闇組織の包囲網から脱してみせたんだと勘違いしてもらおう。俺の実力を過大評価してもらった方がやりやすいからな。世界最強の武偵になる男の使う手段じゃないような気もするけど……人脈もSランクの実力の内とでも考えとけばいいか)

 

 回想シーンを終えたキンジはもう誰からも質問が来ないことを確認すると、「聞きたいことは終わりか? なら、今度は俺から言わせてもらうぞ」と前置きをした上で、深く息を吸った。そして。マイクなしに、己の肉声で声を張り上げた。

 

 

「お前ら、武偵憲章三条を忘れたわけじゃないよな!? 『強くあれ。ただし、その前に正しくあれ』だ! その上で聞くが、今回の、寮取り合戦の裏で行われた闇組織間の醜い抗争。その参加者であるお前らの行動は正しいと胸を張って言えるものなのか!? 自分さえ、自分の所属する組織さえ良ければそれでいいって不必要に暴力を振るって他人を傷つけることがお前らの正義だって主張できるのか!? 自分の気に入るものが正義で、気に入らなかったら悪! だから排除する! そんな短絡的な考えでいいと本気で思ってんのか!? ええ!?」

「「「「「……」」」」」

「気に入らないって顔をしてる奴もそれなりにいるな。まぁ、同年代の武偵に上から目線で知ったような説教されたらそりゃ気分も悪くなるか。……いいぜ、俺が気に入らないならかかってこいよ! 闇組織間での戦争がしたいのなら、全面戦争が勃発しなさそうな現状が不満なら、暴力で俺をねじ伏せてみろよ! 全員纏めて、この俺が叩きのめしてやる!」

「「「「「ッ!?」」」」」

 

 キンジは抗争に走った己の行為に反省する闇組織の構成員のことはスルーした上で、さらなる闇組織間の血で血を洗う抗争を望んでいる過激派の武偵に向けて、人差し指をクイックイッと動かして彼らの戦意を煽る。そのようなキンジのあからさまな挑発に、しかし、過激派たちは互いの顔を見やるだけで動けなかった。キンジへ襲撃を行うための一歩を踏み出すことができなかった。キンジのオーラに、雰囲気に、目力に圧倒されたからだ。

 

 

(ど、どういうことだ!? 今朝ボコった時は全然怖くなかったのに――)

(怖ぇ、怖ぇよ!? 何だよあいつ!?)

(これがSランクの本気なのか……ッ!?)

 

 過激派の武偵たちがキンジに恐れおののく中。キンジは内心で上手くいってるなとほくそ笑む。というのも、キンジが己の雰囲気だけで敵を圧倒しその精神を震え上がらせるだけの技術を会得したわけではないからだ。ゆえに。実際の所は金建の催眠術で、キンジへの恐怖という感情を何倍にも増幅してもらっているだけだったりするのだ。そうして。体育館が沈黙に包まれる中、口火を切ったのはジャンヌ・ダルク30世。

 

 

「――退くぞ」

「え、ジャンヌ様?」

「我はこの寮取り合戦の熱に当てられ、どうかしていたようだ。力任せの荒技で東京武偵高闇組織界隈のトップに君臨した所で、覇権を握った所で、三日天下に終わるのは過去の歴史が証明していることだからな」

(それに、これ以上ユッキーお姉さまやリコリーヌを悲しませるようなことはしたくないし、制限なき破壊者(アンリミテッド・デストロイヤー)の心証を悪くするような真似もゴメンだからな)

 

 まず最初にジャンヌの鶴の一声で『氷帝ジャンヌ一派』が全面戦争から完全に退く判断をしてのけると、続いて口を開いたのは、中空知美咲。

 

 

「命ちゃんも退きなさい。闇組織同士で全面戦争を実行した所で得られる利得があまりに少ないことぐらい、わかるわよね?」

「で、でも――」

「――あと、ついでに『美咲お姉さまに踏まれ隊』は今すぐ解散しなさい。これ命令ね」

「ぇぇえええええええええええ!? ちょっ、どうしてですか!? 美咲お姉さま!?」

「どうしても何も、わざわざ自ら踏まれにやってくるようなドMを相手する趣味はないわ。踏まれるのを嫌がる人を踏みつけるからこそ面白いんだもの。いいわね?」

「そ、そんなぁ、せっかくここまで人員をかき集めたのにぃ……」

(あぁ、命ちゃんが泣きそうな顔してる……いいね♪)

 

 中空知が『美咲お姉さまに踏まれ隊』の撤退を指示しつつ、ついでに衣咲命に組織の解散を強制する。ゆえに、この時。現時点をもって、『美咲お姉さまに踏まれ隊』は消滅することとなった。実にあっけない最期である。

 

 そして。アリア、理子、白雪を崇め、元々休戦状態に移行する気満々だった東京武偵高三大闇組織以外の小規模闇組織が率先して抗争から手を退く決定を下したことを契機に、他の小規模闇組織も次々と矛を収める判断を選んでいく。

 

 

(抗争が始まってくれないんじゃ夾竹桃から媚薬をもらえないかもしれないけど……ここで駄々をこねたら『百合の花を育て上げる会』が壊滅的な被害を負ってしまう。そうなったらますます夾竹桃から媚薬をもらえる可能性がなくなってしまう。ここは退くのが賢明ね)

 

 『百合の花を育て上げる会』の会長代理たる佐々木志乃が。

 

 

(コウさんから預かった『擬人化した得物について語ろうの会』をダメにするわけにはいきません。大した成果を上げられなかった以上、コウさんから褒められたりよしよしされることはないでしょうが、ここは涙を呑んで退くしかなさそうですね。うぅ、ごめんなさい、コウさん……)

 

 『擬人化した得物について語ろうの会』の会長代理の代理たるベレッタが。

 

 

(今日は平賀さまの素晴らしさを大々的に打ち出すチャンスだった。何せ、平賀さまは大量の鳥人型ロボットを解き放ち、さらには『┌(┌ ^o^)┐ホモォ』型の巨大ロボットまで公に晒して見せたのだから。……だが、俺たちが諦めない限り、チャンスはまた訪れる。ここは退く一択だろう)

 

 『あやや先生の素晴らしさを全世界に広める連盟』のリーダーが。

 

 

(『クロメーテル護新教』は遠山キンジ先輩の女装姿に信仰を捧ぐ者たちの組織だ。ゆえに、あそこまで遠山キンジ先輩がカッコいい所を見せつけて来たからには、退く以外の手はない。教祖、小早川先輩も我の判断を褒めることはあれど、責めることはないだろうしな)

 

 『クロメーテル護新教』の教祖代理たる安久亜(あくあ)泰難(たいむず)が。

 

 

 全ての闇組織が抗争への意欲をなくし、矛を収めていく。ただでさえアリア・理子・白雪の連携により全面戦争への機運が薄れつつあった所での遠山キンジの主張の効果はまさに抜群であり、闇組織同士の戦争中止の確かな決定打となった。

 

 

「ユッキー」

『うん』

 

 キンジが白雪の名を呼ぶと、白雪はキンジの思考を汲み取って一つうなずく。そして、白雪が生徒会長としての責務を果たそうと口を開いた時――。

 

 

 ――突如、体育館の屋上から轟音が轟いた。

 

 




キンジ→実は撃破されておらず、レオぽんの着ぐるみで正体を隠しながら寮取り合戦に参加していた熱血キャラ。レオぽんに扮していた時の発言から察するに、かなりレオぽんのロールプレイにハマっていた模様。
アリア→闇組織による全面戦争を止めるために体育館へと姿を現したメインヒロイン。今回は割とメインヒロインとしての風格が宿っているように思われる。
理子→アリアと一緒に闇組織の全面戦争を止めようと動いたビビり少女。純粋な心を持っているだけに、彼女の説得の言葉に伴う破壊力は抜群だったりする。
白雪→アリアと一緒に闇組織の全面戦争を止めようと動いた怠惰巫女。しかし説得する最中も副生徒会長の膝の上から離れない辺り、副生徒会長の膝の上という場所には白雪のような怠惰な人間限定で虜にする魔力のようなものが備わっているのかもしれない。
武藤→一応体育館にいるが、一言もセリフのない空気さんその1。
不知火→一応体育館にいるが、一言もセリフのない空気さんその2。
ジャンヌ→キンジの言葉を受けて真っ先に全面戦争に参加しない判断を下した厨二少女。その内心は、白雪・理子・不知火にこれ以上嫌われたくないとの切実な思いで埋め尽くされている。
中空知→戦妹が勝手に結成していた『美咲お姉さまに踏まれ隊』を至極穏便に解散させたドS少女。SもMも極めちゃったっぽかった衣咲命の泣きそうな顔を久々に拝めたことに満足中。
陽菜→アリアと理子をロケットランチャーから守るために壇上へと姿を現した忍者少女。今回はかなり役得だったと思われる、それこそ本編での出番的な不遇っぷりが一気に吹っ飛ぶぐらいに。
佐々木志乃→緋弾のアリアAAから参戦した女の子。ここでは『百合の花を育て上げる会』の会長代理をやっている。『百合の花を育て上げる会』の規模拡大はできなかったが、とりあえず報酬の媚薬をもらうための交渉を夾竹桃にダメ元で行うつもりだったりする。

■『読者さんが実際に番外編に登場しちゃう企画!』からのキャラ
①衣咲命→読者のアイディアから参戦したキャラ。尋問科Aランク、1年・女。中空知の戦姉妹。今まで規模拡大に勤しんでいた『美咲お姉さまに踏まれ隊』を強制的に解散させられたかわいそうな子である。
②砂原杙杵→読者のアイディアから参戦したキャラ。強襲科Aランク、3年・男。『ダメダメユッキーを愛でる会』の会員ナンバー002。一人称は『俺』。今回はキンジくんに対するかませ犬なポジションだった。
⑤金建ななめ→読者のアイディアから参戦したキャラ。探偵科Cランク、1年・女。ショートな金髪ストレートと活発な性格とが中々マッチした感じ。迫りくるロケットランチャーをスコップ投擲で早めに爆発させたり、体育館に集結した全武偵に催眠術を仕掛けたりできる辺り、凄まじく規格外な存在である。
⑨ベレッタM92F→市橋晃平の武器(※ただいま擬人化中)。市橋に託された『擬人化した得物について語ろうの会』の規模拡大ができなかったので、市橋によしよし&お褒めの言葉を要求できないと落ち込んでいる。

■その他のオリキャラ(モブ)たち
三ヶ島咲良→『ビビりこりん真教』の信者ナンバー004。ウザい喋り方に定評がある。
影縫千尋→『アリアさま人気向上委員会』の委員会ナンバー006。
安久亜泰難→『クロメーテル護新教』の教祖代理。
『あやや先生の素晴らしさを全世界に広める連盟』のリーダー。
『ダメダメユッキーを愛でる会』の構成員たち
『ビビりこりん真教』の構成員たち
『アリアさま人気向上委員会』の構成員たち
『美咲お姉さまに踏まれ隊』の構成員たち
『クロメーテル護新教』の構成員たち
『擬人化した得物について語ろうの会』の構成員たち
『氷帝ジャンヌ一派』の構成員たち
『百合の花を育て上げる会』の構成員たち
『あやや先生の素晴らしさを全世界に広める連盟』の構成員たち
その他大勢

○テキトーな名前のオリキャラ作ったったシリーズ
紀紀(きのり)(かなめ)
式式(つねのり)(しき)

 というわけで、EX13は終了です。遠山キンジが実は撃破されてなかったことが明かされる話でしたね。いやぁ、こういう展開、一度はやってみたかったんですよねぇ。

 ……しっかし、12話もキンジくんのことを執筆してないと、キンジくんの性格や口調がこれでいいのか心配になってきますね。これまで執筆してきたのはあくまでレオぽんのロールプレイを楽しんでいる遠山キンジだったわけですしね。

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