短めですみません。
そんなこんなで、翌日。昨日の作戦会議で決まったことを実施することになった。
俺達は、一番隊隊舎に到着した。メンバーは、俺、ルキア、浮竹さん、京楽さんの四人。中に入ると、山爺以外に卯ノ花さん、雀部が待っていた。そりゃそうだろう、昨日のうちに夜一さんに、手紙を届けてもらっておいたからだ。
「ふむ、来たか。小童ども」
そう言いながら、山爺は杖に手をかける。が、俺も浮竹さんも京楽さんも、斬魄刀を手放した。
それに、眉を潜める山爺。
「………なんのつもりじゃ?貴様ら」
「戦闘の意思はないって事だよ、山爺」
「春水……貴様らに戦闘の意志が無くとも、裏切り者として主らを粛清する事を儂には出来るぞ?」
「護廷十三隊の総隊長ともあろうお方が、無抵抗の相手を殺してもいいんですか」
俺は挑発するように言った。
「構わん。これは、粛清と言ったはずじゃ」
「俺とルキア、京楽さんと浮竹さんは殺せるかもしれない。が、その様子を見ている奴がいるとしたら?」
「…………」
「戦う相手に名乗ったりと、礼儀も重んじてる死神のトップが、武装解除して話し合いをしに来た無抵抗の部下の話も聞かずに殺したりなんてしたら、指揮はダダ下がりっスね」
「お主ら以外に、儂に刃向かう者がいるとは思えんが。むしろ、叩き潰すことで他の者への見せしめにもなる」
「それをやれば護廷十三隊じゃなくなる。ただのあんたの恐怖政治による独裁部隊だ」
「…………」
言うと、山爺はふと目を閉じた。
………どうだ、これでダメなら砕蜂とその他2番隊に助けてもらわないと……!
「いいじゃろ、話を聞くだけ」
さて、ここからだ。藍染的には、現状は図らずともラッキーな展開なはずだ。自分の標的であるルキアの護衛が手薄な状態だからだ。だが、奴は浦原の話だと俺をかなり意識してるはずだ。下手には仕掛けてこないだろう。
が、それも限度はあるはずだ。この会談はさっさと終わらせたい。
よって、山爺がさっさと納得するような条件を出さなければならない。ここで、いきなり藍染は裏切り者、なんて話をしても信用されないだろうし、藍染に聞かれてたら台無しだ。
みんなで大喜利しながら決めた交渉をここで出す!
「俺たちと、サバゲーをしましょう」
「…………は?」
マヌケな声が山爺から漏れた。
「サバゲーですよサバゲー。それで俺たちが勝てばこちらの要件をすべて飲んでもらう。けど、あんたらが勝ったら俺たちを煮るなり焼くなり好きにすればいい」
「いや、ごめん意味わかんない」
「ただし、斬魄刀と鬼道の使用は禁止だ。使うのはワールドトリガーに出てくるような銃と、普通になんか盾のみ、弾はペイント弾で、身体の一部に当たればそいつはアウト。全滅した方の負け。これでどうですか?」
「や、ルール説明の前に根本的なこと聞くわ。なんでサバゲー?」
「斬魄刀は……そうだな。流魂街の人達に預かってもらうか。どうせ解号知らないと解放できないし」
「おーい、僕の声届いてますかー?」
「仲間同士で斬り合うのはもうごめんだしな。これなら安全に戦争できるだろ」
「ねぇ、聞いてる?てか安全な戦争って何」
「え、ちょっ、さっきからうるさい。もしかして自信ないの?」
「おもしろいのった」
このジジイちょろい。
*
〜ルール一覧〜
・片方のチームを全滅させた方の勝ち
・9対9チーム戦
・拳銃×2、突撃銃、狙撃銃、盾の中から二つ選んで装備
・弾はペイント弾を使用し、盾以外の身体のどこかに付着した時点でゲームオーバー
・斬魄刀、鬼道の使用を禁止
・殴る蹴るなどの暴力行為禁止
・回避以外の瞬歩の禁止
・霊圧の使用禁止
・オセロ、あっち向いてホイなどの遊戯禁止
・全裸になって相手の隙を作るなどの猥褻行為禁止
・範囲は瀞霊廷の中のみとする
ルールに明らかな不足などがあった場合は教えてくれると嬉しいです