女の子だらけの職場で俺が働くのはまちがっている   作:通りすがりの魔術師

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あけましておめでとうございます...ってまだクリスマスも来てない!
てか、お久しぶりですね。何ヶ月ぶりなんでしょうか。あ、でも最新巻出てからちょうど1ヶ月ですのでそんなに経ってませんね(錯覚)


近況ですがひとまず発表待ちなのであと1週間はダラダラ出来そうです。その間にもFGOのイベントは止まんねぇし、パズドラは仮面ライダーコラボとかやってくれちゃってるので困りますわぁ...。
FGOはここのところ大敗気味で、星4セレクト以外で星4以上が出てません。夏ガチャの反動かな...! パズドラは昭和勢がすぐに揃ったので良かったです。RXの進化が原作通りでうれしみ。



話す相手がいなくて多く語ってしまいました。失礼。
ではここから本編。久しぶりで変わったところや至らぬ点があることをご了承いただいた上でお読みください。




新たなる季節に、新たなる年。

 

一年の計は元旦にありという言葉がある。その一年の善し悪しは初めが肝心という意味である。これは一年の初めに限らず、様々なことにいえる。学校生活も友人関係もファーストコンタクトが大事で、そこを間違えれば待っているのは孤独なスクールライフ。しかし、悲しいかな。年を追う毎にそれでいいからそれがいいと思ってしまったのだ。もちろんソースは俺である。

 

 

学生でしか味わえない青春というのを履き違えて、間違えて回り迷い続けた俺が一年の初めの行いを間違えたとは思わない。神や仏は

都合のいい時にしか信じないが、仮にそれが世界の望んだことなら甘んじて受け入れようとも。そうハルヒの望みに逆らえないSOS団のように、逆らったところで意味が無いのだから。しかし、それでも出来る限りの抵抗はさせてもらうとも。ただ焼かれるのを待ってるだけの魚ではない。こちらとしても刺身にされたり、茹でられたり揚げ物にされたりするのを選ぶ権利はあるのだ。結果は違えど過程くらいは自分に決めさせて欲しい。それが俺の今年の目標である。

 

 

 

 

まぁ、だいたいこういうのは数日経てば忘れてしまうのだが。それでも俺は抗いたい。

 

 

 

 

 

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新年おめでとうございます。

すでに家を出て1人暮らしをしてお年玉を貰えない身分となっている俺には無縁の言葉と思っていたが、社会人となった以上は昨年付き合いのあった人間にはしなければならない。葉月さん、うみこさんには真っ先に送り、ひふみ先輩に当たり障りもなくて今年もよろしくしてくださいという感じのメールを送るのに時間がかかってしまいはじめさんやゆんさんにはかなり後になってしまった。涼風と桜? 別にどうでもいいでしょ。

後輩である鳴海と望月はサクッと今年も頑張ろうぜという簡潔なメールで済ませてベッドから起き上がる。

 

 

 

「まさか国外で正月を迎える日が来るとは...」

 

 

昨夜は突然の遠山さんのドロップキックに瀕死寸前だった俺だが、空気を読んで近くのホテルへと足を運んで一夜を過ごすと窓の外には太陽がピカピカリンと輝いていた。

目に降り注ぐ光が眩しくてカーテンを閉める。八神さんと遠山さんはあの後どうしたのだろう。やはり、2人で楽しく夜を明かしたのだろうか…。いや、考えるのはよそう。そういう正解もありおりはべりいまそかりというやつだ。どういうのだよ。

 

 

兎にも角にも、今日中には日本に帰っておかねばならない。一応、正月くらい両親に顔を出しておかないと忘れられるかもしれないからな。息子の顔なんだから忘れないだろうと思っていても、あの二人だと忘れかねないから仕方ないのだ。別にホームシックになったからではない。小町にもお年玉渡さないといけないからねうん。

起き上がってカレンダーアプリに書き込んだ飛行機の時間を確認していると、スマホの画面が急に切り替わる。どうやら八神さんから電話らしい。良かったソフトなユーザーじゃないのに電波障害が来たのかと思ったぜ。

 

 

 

「もしもし比企谷です」

 

 

 

『あ、八幡あけましておめでと〜』

 

 

 

「おめでとうございます」

 

 

 

『昨日はごめんね、りんが急に押しかけてきちゃって』

 

 

 

「いや気にしてないですよ」

 

 

 

ゆりゆららららゆるゆりするのならお邪魔かと思って消えたのだ。べ、別に気にしてなんかないんだからね!

 

 

 

『八幡今日はどうするの? てか、どこにいんの?』

 

 

 

 

それはどっちから先に答えればいいのだろうか。とりあえず、2時間後には日本に戻ることとメインストリート近くのホテルにいることを告げると八神さんは「じゃあ」と口火をきる。

 

 

 

『りんと2人でノートルダムで初詣しようと思うんだけど来る?』

 

 

 

 

うむ、お誘いは嬉しいけど電話の後ろから聞こえる『ねぇ誰?』の声が怖いんで切っていいですかね。ダメですかそうですか。

 

 

 

「あー気持ちは嬉しいんですけど、俺、カトリーヌさんのところに置いてる荷物取りに行かないといけないんで」

 

 

 

『あーそっか......じゃあこっちから日本に送っとくからノートルダムに来てね!じゃ!』

 

 

 

「え、は、ちょ......」

 

 

 

切ってるよあの人。勝手すぎない? しかもノートルダムってなんだよ。聞いたことねぇぞ。ちょっと調べてみたが…うん、日本の神も仏も関係ないな!

 

 

 

 

 

 

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ノートルダムの鐘へと御参りを終えて直ぐに成田行きの飛行機に駆け込んだ。名前も初めて聞いて、初めて見たそれは語彙力が消失するくらいに凄いと思ったが、日本の寺や神社の方が俺は好きだと思いました。やはり木造建築に良さを感じる。床がギシギシいったり台所からカメムシみたいな匂いのするそんな......って、寺なのになんで台所があんだよ。

 

 

 

 

とまぁ、俺が寝ている間に到着した成田空港を出て電車で自宅へと向かう。途中で返ってきていたあけおめメールを読了し、涼風や桜からきたヤツは「はいはいおめおめ」と返して終わり! 親しき仲にも礼儀ありと言うが、あの二人は仲良いけど俺は別だから。たまたま同じ会社で同期だったから話す関係。それを父親はただの同僚と呼ぶ。

やめとけやめとけあいつは付き合いが悪いんだとか言われても気にしないし、まずそんなに誘われないし!仕事できないし!そつなくはこなしてるつもりではあるけど!

まぁ俺なんかが言っても空気悪くするだけだから行かない方がいいよね!

 

 

 

外国の神にエキセントリックお参りからの帰国と帰宅。就寝して翌日の1月2日。世間は三賀日で神社や寺周りは人混みが多いのは容易く、ららぽとかも年始セールで盛り上がってるだろうし、ゲーム販売店やヲタクの集まる場所ではお年玉を貰った学生諸君で溢れ返っているに違いない。そんな外にこんな無気力なお兄さんが行ってもお互い疲れてウィンウィンじゃないので今日は実家へと帰省である。

 

 

 

「あ、八幡。あけましておめでとさん」

 

 

 

「おめでとー!」

 

 

 

その途中でゆん、はじめ夫婦とその子供たちと出会った。あ、うん語弊がありましたね。ゆんさんとその弟妹とはじめさんだね。まだ、夫婦じゃないね!

にしても、うちの会社そういうカップル多いな...。八神さんに遠山さん。望月に鳴海。涼風と桜。葉月さんは大和さんだし。あと余ってるのはひふみ先輩とうみこさんか。どちらか貰ってしまっても構わないだろうか。ダメですね。

 

 

「おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」

 

 

 

メールでも言ったが相手に面と向かって言われたら返すのが礼儀だよね。俺を怪人呼ばわりしてきた子供たちもぺこりと「あけましておめでとう!」と元気よく言う。この悪意にも邪悪にも染まってない純粋な目がいつ汚れるのだろうかと思っているとゆんさんに尋ねられる。

 

 

 

「八幡はこれからどこか行くん?」

 

 

 

「俺は実家っすね」

 

 

 

行かないと忘れられそうなんでというジョークも付け加えると新年から相変わらずと失笑を得た。満更ジョークでもないので早く行って顔を見せておきたい。まだ50にもなってないのに母と父が認知症で大恋愛するのとか見たくないし。

 

 

「ねーねー!はじめおねーちゃんね!昨日誕生日だったの!」

 

 

 

「2人でインセクトファイブとムーンレンジャープレゼントしたの!」

 

 

 

幼稚園児から20歳を超えてる社会人が戦隊モノと魔法少女のグッズを正月に貰うというのも中々の絵面だな。しかし、しっかりと代償を取られたのかはじめさんは苦笑していた。

 

 

 

「おにいちゃんの誕生日はいつなん?」

 

 

 

「8月8日じゃねぇの多分」

 

 

 

「なんで自分の誕生日やのにそない適当なん」

 

 

夏休み中だから家族にしか祝われないし、なんなら妹にしか祝われなくて8月になるまで自分も忘れるからですかね。その気持ちははじめさんも分かったのかウンウンと頷く。

 

 

 

「わかるわかるなー!1月1日に生まれたからってはじめって名前つけるし」

 

 

 

「あー俺も8月生まれだからって八幡ですからね」

 

 

 

「2人の両親のセンスすごいな...」

 

 

 

はじめさんとは趣味や名前の由来とか似てるものが多いなと赤い運命の糸を感じそうになっていたが、あることに気付く。

 

 

 

「てか、2人とも昨日も会ったんですか」

 

 

 

「うん、昨日は御参りで今日は映画見に行くの」

 

 

 

なるほど今流行りの時の王様の映画だろうか。まさか本人が出てくれるとは感慨深いものである。俺も時間があれば見に行くとしよう。出来れば全部あいつ1人でいいんじゃないかなっていう太陽の子を見たいが今回はさすがにないと首を振る。

 

 

 

「じゃまた会社で」

 

 

 

「ほなね〜」

 

 

 

映画の時間が迫ってきたのか、少し急ぐ一行様を見送って俺も再び足を動かす。また会社でか、嫌な言葉だ。けど、職場以外で会っても嫌な気持ちにならないのはあの人達の人の良さがあるからなのだろう。親父から聞いていた話とは大違いである。

 

 

 

さてと、じゃあその俺に英才教育を施した父親の顔でも拝みに行くとするか。




結構書いたつもりがそんなにでしたね。
8巻を見るにうみこさんは沖縄、紅葉とツバメは北海道と実家に。葉月さんはハワイにいるみたいなので絡みはないですね。
次回は青葉とねね、ほたるとひふみ先輩との絡み。
ひふみ先輩が「...」多すぎて少し困り者ですが可愛いので良しとします。では、また次回。

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