女の子だらけの職場で俺が働くのはまちがっている   作:通りすがりの魔術師

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少なめ
物足りないなら原作みて
多分アニメは来週くらいでこの話やると思う。





篠田はじめは頑張っている。

たまにだけど、アレがしたいのに全く出てこないことがある。でてきてもガスだけとか。最近、そんなことが多い。理由はおそらく食べてるものに偏りが出来てるからだろう。麺類などの炭水化物ばかりで野菜はあまりとれていない。なので、毎食に野菜ジュースを飲むようにした結果。

 

 

「はぁ~うんこすっきりしたわ~」

 

 

快調快調♪これで今日も頑張れそうな気がする。やっぱり溜まってると結構イライラしちゃうもんな。女子とかもそうらしい小町も女の子の日とかはすごくイライラしてたし……あれ?あれは溜まってるというのか?ちなみに俺が溜めてるのを違うのと勘違いしたやつは病気だと思う。

 

 

上機嫌にスキップしながら自分の席へと戻ろうと足を進めていると何やら不穏な空気を感じ取ったので、こっそりと耳を立てる。

 

 

 

「遅れの責任です。私はしっかりやっているつもりですけど修正するたびにこれでは…」

 

 

 

あっれー?何だか鳴海がすごく怖いぞー?でも、誰に怒ってんだ?そう思って何も知らない顔をして手を拭きながらブースへと入っていく。

 

 

「はじめさんは正社員だから多少ミスしても大丈夫でしょうけど、私は合否前の研修中なので困るんです」

 

 

もう、鳴海め、そんなに眉間にシワを寄せたら可愛い顔が台無しだぞっ!とか言える雰囲気じゃねぇなこれ。静かに座っとこ。

 

 

 

「あ…ごめん…そこまで考えてなかった…上には私のわがままだってしっかり報告しておくから気にしないで…本当にごめん」

 

 

 

「いえ、こちらこそごめんなさい」

 

 

悲しげな表情で申し訳なさそうに俯くはじめさんと同じく晴れない顔で頭を下げる鳴海。俺が快便してる間に一体何があったんだ……?聞こうにもそんな状況じゃねぇな。

 

 

俺なりに推察するとしよう。多分、ミニゲームの話をしててああなったんだよな。締め切りがどうとか言ってたから納期が遅れてる……?はじめさんがした仕様変更で鳴海の評価が下がらないかという話か。

 

 

 

「はぁ……」

 

 

 

はじめさんの大きなため息が耳に届く。だいたい分かったがなんとも声をかけづらないな。ここで励ましの一言でも言えればいいのだが、俺にそんな勇気はございません。ぼっちはぼっちらしく一人孤独に仕事をこなしてればいい。

 

 

 

「あの、八幡ちょっといいかな?」

 

 

それもあちらから声をかけられたら別の話だ。俺はゆん先輩や涼風と違って新規のデザインは担当しておらず、修正作業やバグチェックが主となるのでそこまで急ぎではない。だから、こうして相談にも乗れる。

 

 

 

「ミニゲームのことでさ、八幡の意見聞きたくて、……いい?」

 

 

「その前に何があったか聞いてもいいですか?」

 

 

一瞬、うっ、と嫌そうなというよりは悔しいという顔をすると経緯を順に話してくれた。

鳴海に頼んでいたPECOのミニゲーム「タイムアタックだるまさんがころんだ」が想定よりも早く、さらにはじめさんの頼んだ仕様書通りに完成した。だが、はじめさんは出来に不満は無くても何か物足りない感じがしたらしい。その事をゆん先輩や涼風に相談した結果、追加変更を頼んだ。仕様変更後から1日で完成させて持ってきたらしいのだが、それも周りの指摘から元に戻すかまた変更するかで揉めた結果。

 

 

 

「仕様変更して納期遅れになったその責任は誰が取るのかって話になって……」

 

 

さっきより理解出来たが、これはどっちが悪いとも言えないな。リアリティを追求するのは悪いことじゃあない。むしろ、は?なんでこうなるんだよ!ざけんじゃねぇ!っていうクレームが発生しなくて済む。

しかし、納期てめぇはだめだ。納期がもう少しあればこんな諍いもしなくて済んだのだから。今回の悪は会社だ。納期は悪い文明、破壊してやる。

 

 

「とりあえず、うみこさんにメールしたんだけど……どうしよ」

 

 

まぁ、鳴海の直属の上司だし、あの人の方がこういうことを多く経験してるだろうから適任だろうな。

 

 

「で、はじめさんはどうしたいんですか?」

 

 

 

「え?私?私は……」

 

 

今頃、うみこさんが鳴海に何かを伝えている頃だろう。あの人は言っていた。すんなり完成の方向が見えれば楽だが、そうもいかないのが現実。楽はしたいけど良いものを作りたい気持ちは忘れたくないと。多分、忘れそうになったことがあるのだろう。それでも踏みとどまってその心だけは忘れないようにしてきたのだ。だから、今のあの人がいる。

 

 

 

「私は……みんなが熱中できて楽しいものを作りたい!」

 

 

 

心が同じならきっと想いは伝わるだろう。鳴海はまだ正社員じゃない。インターンシップでの研修期間の評価によって、うちに来ることになっている。だから、あいつは納期遅れで自分の評価を落としたくなかったのだろう。いいものを作りたいという気持ちよりも、早く作って期限以内に納めて高評価を得ることをとった。別に悪いことではない。鳴海の今の生活状況を考えれば良い選択とも言える。

 

 

俺も一時の幸福を取るか、それとも未来まで続く平穏のどちらを取るかと言われたら後者を取る。だが、それは最良ではない。いずれ必ず、ああしておけばという後悔が残る。悔いが残る選択を最良と言えるのか、言えるわけがない。なら、最も賢く、さらにハッピーエンドを迎えるための選択は………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー最高のクオリティのゲームを作って納期遅れなんて無かったことにしちまうことだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

###

 

 

 

 

はじめさんが完璧にして最強の仕様書を持って鳴海のところに向かって「よろしくお願いしまあああああああす!!!」してから2日後。葉月さんははじめさんが考えて鳴海が作ったミニゲームをプレイして満足そうな表情を浮かべる。

 

 

 

「ふむ、ライバルには背中だけを見せながらか、倒しながら鬼に向かうんだね。そして効率よく動かないと時間切れか。すごく面白くなったね、OKだよ」

 

 

 

「やった!」

 

 

OKサインにはじめさんは声を上げて喜び、鳴海もそれに安堵の息を漏らす。だるまさんがころんだって競走ゲーよりも耐久ゲーのイメージがあるんだが、そんなこと無かったんだな。とりあえず、コンピュータキャラを増やして、そいつらと競走するのだが、クマだから襲ってくるんじゃね?となったので戦うか鬼に見つからないようにしつつゴールするというゲームになった。当たり前だが他のクマも鬼が振り向いてる時は何もできないぞ。

 

 

 

これでこの件も無事解決。では、拙者そろそろドロンさせてもらうでござる。ちょっと協力したからって同伴させられるのとか、正直ミニゲームの相談とかもうゴメンだわ。だるまさんがころんだとか友達いなくてやった事ねぇし。でも、小町とはやったことあるもんねー!ふーーんだぁ!!!

 

 

 

「そうだ。おもしろいから動きの違う魚と鳥のバージョンも作ろうか?」

 

 

「えー!?嬉しいですけど、気分でそんなこと言っていいんですか?また怒られますよ~」

 

 

 

易易と提案をする葉月さんにうみこさんらのプログラマー班を気遣うはじめさんだが。それも葉月さんの前では無駄なのだ。

 

 

 

「ゲームは生き物だよ?その場その場の発想で成長していくのさ」

 

 

「なるほど確かに」

 

 

それっぽい言葉で納得させられてしまったはじめさん。まぁ、あながち間違いではないのがあの人の恐ろしいところである。さすがうちのボスはゲームのためなら社員の苦労も気にしないんだね!目の前で起きてる2人の会話に、いつの日かなにか自分も無茶ぶりが来るのではないかと察したのか、鳴海は冷や汗をかきながら苦笑いをしていた。若しかしたら、うみこさんにはじめさんよりも葉月さんが厄介だということを教えられていたのかもしれない。

 

 

 

ここで問題です。無茶ぶりばかりしてくる無能な上司と、無茶ぶりしかしてこないけど有能な上司。どちらがタチが悪いでしょうか?正解は文句が言えない分後者の方です☆

 

 

 

 

 

 




投稿始めてから1年ですよ、ハハッ。
特に何もしません。俺はなぁ!イベントとか記念日だからとかで特別なことをするのは嫌いなんだよ!(3回目)
まぁ、おまけの八幡のことどう思ってる?は1年続いたからこそだと思うんだ。



まぁ、活動報告見て



さて、最近マジで調子悪いからしばらく休むわ。
ごめりんこ、許してヒヤシンスクレメンス(全く申し訳ないと思ってない)


どれくらい休むかは知らん。とりあえずアニメに追いつかれない程度にチマチマやります。








前回のアレ。思いのほか好評の様でなりより。




八神コウ→好き。それが後輩としてなのか異性としてなのかは本人にも不明。でも、話してると楽しいし、落ち着くらしい。多分、同い歳ならもっとからかって遊んでた。それで真面目な顔されるとドキッとしてこっちが喋れなくなる。



「八幡と付き合えたらかぁ……うーん?ご飯でも作ってもらおうかな。私下手だし。八幡そういうの得意らしいから。その後、お昼寝とかしたいかな。……え?出掛けたりしないのか?するよ。八幡とならどこ行っても楽しそうだし」

と特に取り乱してるところを出さない。でも、ボソッと「ちょっと気にしてみようかな…」と服を見たり、自分の胸を触ったりしてる。可愛い。



遠山りん→少し変わってるけど根は真面目で有能な後輩からコウちゃんを取ろうとしてる狼になり、最近はランクアップして共に幸せを築いていくための人となる。オオカミのフレンズからヒトのフレンズに昇格。



「比企谷くんと付き合えたら?そうね、私とコウちゃんと比企谷くんの3人で住むお家でも買ってもらおうかしら…」


たった2行だが恐ろしいことを言ってる気がする。しかも、『付き合う』であって『結婚する』ではないので注意されたし。




阿波根うみこ→隠密行動が特異なサバゲー仲間にして周りをよく見ている後輩。両親との電話で「気になってる人とかいないの?」と聞かれて脳裏にチラッと出てくるが口には出さない。コウと青葉の勝負の際に青葉を応援していた八幡に動揺するも、それが自己保身のためと知ると八幡らしさとそれと共に何故か安堵する。つまり、脈アリ。



「…………沖縄の両親に紹介してあげたいですね。この年になっても男ができないのかとうるさいですし。それに早く安心させてあげたいので。比企谷さんには観光にもなるので互いに利はあっても損はないでしょうし……私ですか?そうですね、たまにはサバゲーではなく違うこともしてみたいですね」



と静かに微笑みながら言う。沖縄出身だし上京してきてるから両親のことを考えてるだろうという作者の勝手な予想。てか、うみこさんって性欲強そうだよね。あぁ、日頃からというよりは、本番になったら……みたいな。


八幡「まだ……やるんですか?」
うみこ「……まだまだですよ」みたいな(終われ)



次は桜、ほたる。後輩2人はまたその次に……


では、元気が出たらまた会おう!

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