女の子だらけの職場で俺が働くのはまちがっている   作:通りすがりの魔術師

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友人が「ねねむりやわー」と言ってて、俺も最初は無理だったけど書いてて好きになった。意味がわからないと思うが俺は好きだよ。うみこさんの方が好きだけど!てか、呟き見てたら「オープニングのひふみ先輩可愛スギィ!」という呟きが多くてつい「ひふみ先輩はいつも可愛いだろ!いい加減にしろ!そこは『オープニングのひふみ先輩も可愛い!』だろ!!」と錯乱してしまいました。



では、どうぞ。


桜ねねは人の休みをかっさらっていく。

 

 

たまにだが、俺なんで呼ばれたの?と思うことがある。初めて思ったのはまだ小学生の頃に小町が小町の友達と遊ぶとなって俺も伴わされた時だ。その時は親父と母ちゃんの愛情が小町に注がれてることに嫌気がしていたこともあって、かなり嫌々だったのだが小町を泣かすようなことになれば両親にどんな酷い目に遭わされるか分からないので仕方なく同行したが、ほんとにあれは居る意味があったのだろうか。

 

 

最近では、葉山と折本とあと折本の友人とで出かけた時のことだ。あの2人の目当ては葉山であって俺なんてお荷物どころか夏の蚊より邪魔な存在だろう。まぁ、あれは最後に俺を呼んだ理由を理解したくなかったがさせられてしまった。

 

 

 

最近といっても3年も前の話か。てか、2回しかねぇじゃん。いや、夏休みの時のボランティアとかも思ったんだけどね。戸塚と寝れるとなったら話は別だからね。是非も無いね。

 

 

「で、なんで俺呼ばれたの?」

 

 

 

「うんとね、暇そうだったから!」

 

 

 

と、久しぶりの休日を謳歌しようとしていた俺をとある大学の中に設けられた図書館に呼び出してきた桜はパソコンに向けていた目を俺に合わせると罪もへったくれもない笑顔でそう言った。

 

 

「いや、暇じゃないから。ほら?色々あるじゃん?」

 

 

 

例えば溜まりに溜まったアニメ観るとか、ようつべで動画漁りするとかね?他にすることねぇな。あれ?もしかして、俺暇すぎ……?

 

 

「色々ってハッチー家で寝てるだけなんでしょ?」

 

 

何故それを、と顔に出ていたのだろうか。桜は口元に手を添えてニヤリと笑みを浮かべる。

 

 

 

「あおっちから聞いたもんねー」

 

 

 

なるほど、全部あいつのせいか。よし、明日あいつの机の引き出しにゴキブリのおもちゃいれてやる。それも10個くらい。そんなことしたら周りに殺されるのでやめときます。はい。

 

 

「で、見てほしいものってなんだよ?」

 

 

突然、電話がきたと思ったら大学の図書館に来てくれーとの事だったが部外者行っては行かんだろうと思い断ったのだが、まさかのところから魔の手がやって来たのだ。

 

 

小町『愛しのお兄ちゃんオープンキャンパス着いてきてよー♡』

 

 

俺『よかろう✩』

 

 

愛しの妹にそう頼まれたら行くよね普通。ということで待ち合わせの場所に向かっていたのが……

 

 

「よーし、ゲームも結構出来てきたぞー!ドラゴンファイヤー実装!」

 

 

ドヤ顔でタッタッタッターンッ!とキーボードを叩く桜の姿が。しかし、パソコンには【動作を停止しました】の文字が。

 

 

「もしかして、俺呼んだのってこれ手伝えってこと?」

 

 

「ううん、1人だと寂しいから」

 

 

そうか、独りぼっちは、寂しいもんな…いいよ。一緒にいてやるよ。どうせ暇だし。幸いここは図書館だから暇つぶし用の本も揃ってる。立ち上がって適当に本棚から気になったのを何冊か手に取る。主にデザインやパソコン関係の本だ。こういうのは読もうと思った時じゃないと読まないからなー。

 

 

再び桜の隣に戻り、本を開く。ちらりと桜を見るとゲームプログラム技術解説という分厚い本と睨めっこしていた。ついでに停止したパソコン画面を見たがそこにはフェアリーズストーリのような不思議な世界で素敵な世界とは程遠いグラフィックだ。

 

 

「……イラスト描いてやろうか?」

 

 

見るに見かねた俺は一応聞いてみたが桜は首を振る。すぐに本に目を落とすと「あ、そうか!」とパソコンにプログラムを打ち込んで龍なのか怪獣なのか分からんのが3発の炎を吐くのを見ると「やった!」と笑顔を咲かせる。

 

 

俺はため息をついて開きっぱなしになっていた本に集中することにした。桜の邪魔にならぬように。いるだけでいいなら、それでいいだろうと思って。てか、なんかあったら勝手に話しかけてくるだろ。

 

 

 

###

 

 

 

「ハッチー起きて!ハッチー!」

 

 

 

「んぁ……?」

 

 

身体を強く揺すられて目を開けると、桜が何か良いことがあったという顔で俺を見ていた。今は冬場と言ってもここは図書館。だいたいの図書館は設備が良いため基本的に暖房がついていて室内は暖かく、それでいて静かだからいつの間にか眠りの世界に引き込まれていたのだが、それもこれで終わりらしい。

 

 

目元を軽くこすって桜が向けてきたパソコンの画面を見る。うむ、グラフィックは相変わらずらしいが。

 

 

「ここ押して!」

 

 

そう言われて押してみると、怪獣ドラゴンがいくつもの炎を吐き出す。これ、避けさせる気ないだろというくらいの量だ。しかし、さっきよりは良くなっている。

 

 

「ね!ちょっとよくなってない!?」

 

 

 

「……まぁ、確かにそうだな」

 

 

 

そんな返事をして窓の外を見ると月が出ていた。満月じゃないからサテライトキャノンは撃てなさそうだな。とか思いながら時間を見ると8時前……。結構寝てたな。

 

 

「悪いなずっと寝てて」

 

 

「ううん、全然いいよ。呼び出したの私だし」

 

 

確かにそうだが…寝ちまうのはなぁ…。少しばかり罪悪感に襲われてると桜はノートパソコンを閉じると読んでいた本を目に被せて大きく仰け反る。

 

 

「それより疲れた〜!頭パンクしそう〜〜!」

 

 

お疲れ様と言おうとしたが、大きく仰け反ることで主張された胸元に目がいってしまう。なるほど、これが万乳引力の法則か…。でも、ひふみ先輩の方が……いかんいかん!俺は何を考えてるんだ。口に出したら、うみこさんあたりに会社から抹殺されるところだった。

 

 

「ここが桜さんの大学ですか……ってなんで比企谷さんがいるんですか」

 

 

おっと、何故か抹殺執行人が来てるみたいなんですが、なんでなんですかね。概ね、桜がプログラミングのアドバイスを貰うために呼んだんだろうが。

 

 

「俺も呼び出されました。てか、お疲れ様です。うみこさんは仕事終わりですか?」

 

 

「ええ、上からの無茶なプログラミングを終えたところです」

 

 

あはは、多分八神さんと葉月さんあたりかな。何頼まれたんだろスゲぇ見たい。

 

 

「ところでいいんですか?勝手に入って」

 

 

「いいのいいの!」

 

 

キョロキョロと辺りを見渡すうみこさんに桜はそう言うと「ここの食堂凄く美味しいからあとで食べに行きましょう」と閉じていたノートパソコンを開いて電源を入れる。

 

 

「読み込んでいますね」

 

 

机にあった大量の付箋が付けられた本を手に取るとうみこさんは温かみのある顔で言う。

 

 

「うん、その本読みやすいんだー」

 

 

「こっちの本はめちゃくちゃ汚れてるが…」

 

 

「コーヒーでもこぼしたんですか?」

 

 

解説書と違って入門書の方はうみこさんのいうとおりコーヒーでもこぼしたかのようなでかいシミができていた。それに桜はえっへんと胸を張る。褒めてないんだが。

 

 

「で、今日の用事はなんですか?」

 

 

理由は分かってるはずだがそう尋ねると桜は恥ずかしそうに身をよじる。

 

 

「用事っていうか、まぁ…前と一緒だけど…えっと…」

 

 

その様子に見たうみこさんは意地の悪そうな笑顔を浮かべる。

 

 

「もじもじして桜さんらしくないですね」

 

 

「わかってるでしょ!」

 

 

「なら、さっさと見せてください」

 

 

「はい…!」

 

 

そういえば、この前もこのメンバーで集まったな。確か、あの時も桜に誘われて自作ゲームを自慢されたんだったか。もしかしたら、桜は天才肌なのかもしれない。地味に国立の大学だしなここ…。

 

 

「じゃ、俺は飲み物でも買ってきますわ」

 

 

そう言って図書館の外を出ると、廊下には暖房が効いていないのか結構肌寒い。しかし、外はもっと寒いのだろう。そんな中、仕事終わりに立ち寄ってくれるとは…うみこさんもお人好しもいいところだ。まぁ、可愛い歳下の後輩ができた気分というのは分からなくもない。もっとも、俺の後輩はあざとくて人に仕事を押し付けてくるようなやつだったが…。

俺も弓道をやってる方の桜みたいな後輩が欲しいなと思いつつ、自販機のスイッチを3回押した。






桜の大学の食堂で飯を済ませたあと、俺は2人を家まで送った。うみこさんはいいと言ったのだが、桜が3人で帰ろうと駄々をこねたためそうせざるを得なかったのだ。


「すみませんね、送ってもらって」


「いいや、桜だけ送るってもあれですし」


ぶっちゃけ、桜とうみこさんの帰り道は全く違うのでかなり遠回りになってしまっている。それでも、一緒に来てくれたうみこさんに桜はとても喜んでいた。もっとも、うみこさんの家の場所を知らないからだろうが。


「別にタクシーを使うから良かったのに。あなたはお人好しなのですね」


それをあんたが言うか、そんな言葉を飲み込むと俺は首を横に振った。


「こんな雪道で走ってるタクシーなんてそうそういないでしょ」


「それもそうですね」


クスクスと笑うとうみこさんは立ち止まる。家はここなのかと思ったが表札の名前は『阿波根』ではなかった。じゃあ、なんで?とうみこさんに視線で問うた。


「いえ、涼風さんや滝本さん、それに桜さんがあなたを気にかける理由がよく分かりました」


「……そうですか」


どうわかったのかは知らないがなんだか恥ずかしいな。気を紛らすために頬を掻く。うみこさんは背を向けてまた歩き出し、俺が横に並んだ時、そうだと何か思い出したように口を開いた。


「また今度、サバゲーに付き合ってください。……比企谷さんとするサバゲーは何故か心が躍ります」


少しだけ呆気に取られて言葉が出なかった。そう言ううみこさんの顔がものすごく可愛らしく見えたからだろうか。俺は精一杯、目を逸らしながら「休みが合えばいいですね」と。そう返した。









###(ここから後書きよ!)



NEW GAME!!2期! や っ た ぜ !!
作者は観てませんが友人がオープニングやたらとゴリ押ししてくるので明日観ようと思います。てか、アニメ放映後のお気に入り登録数がすごかった。4位ですよ。体育大会の俺かよ。


ちなみに今回はうみこさんendでした。ラブコメは書くのが苦手だし、ハーレムはあまり好きではありませんがそちら路線で目指してみてもいいかなと思い書いてみました。

多分、ひふみ先輩endの催促が来ることが予想されます。
青葉、ねね、ゆん、はじめ、ひふみ先輩、コウ、りん、うみこさんendは描きたいと思います。ほたるんはアニメ次第(可愛かったら書く)


終わりにこんな拙い文章を最後まで読んでくれてありがとうございます。2週間に一回ペースを守りつつ、アニメでモチベを上げていきたいと思います。ではでは。

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