女の子だらけの職場で俺が働くのはまちがっている   作:通りすがりの魔術師

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テスト期間に入ったから今月はこれで最後だぜ!


雪乃「問いましょうか、あなたの真意を」


八幡「金!マッ缶!戸塚!小町!」(半裸で)


結衣「総武校の恥部だ……」


八幡「」




聖夜の夜に願いを。

 

世間はクリスマスイブでラブラブなカップルやらプレゼントを貰えるのがワクワクでたまらない子供たちでごった返している。それなのに俺の周りはというと般若のお面の方が可愛く見えるような表情をした女の子に睨まれています。

これはある意味貴重な体験かもしれないが、こんな体験したくて外に出てきた訳では無い。

 

 

 

『四面楚歌』という言葉はこういう時のためにあるんだなと実感した時は今日以上にないだろう。

右を見れば高校の同級生達(妹もいるよ)

左を見れば職場の愉快な仲間達

 

 

逃げ道は後ろにある店の扉とガードレールを超えた先にある地獄への道である。ここから逃げ出したいのは山々なのだが、クリスマスの夜はチキンを食べると決めてるし、奴らから逃げるために命を落とす気にもなれない。それにここから逃げれたとしても待っているのはどっちにしろ死。この比企谷八幡、19年も生きていればそれくらいのことははっきりわかんだね。

 

 

「いい加減何か言ったらどうかしら」

 

 

右から右から雪女が来てる。それを俺は左に左に受け流したいところだが……。

 

 

「ねぇ、比企谷くん、家族は?」

 

 

こちらもこちらで恐ろしい女豹がいらっしゃる。いつもはうさぎとか子グマあたりが似合いそうな小動物系女子かと思えば、いつの間にか恐ろしいほどに進化していた。あんなのとフレンズになれるわけがないし、わぁ君は人を睨みつけるのが得意なフレンズなんだね!たのしーとか言えるはずがない。

 

 

「ねぇ」

 

 

「何か言うことはないのかしら」

 

 

何もないですね。というか、恐怖のあまり口も身体も動けないです。そうだ。今この場には妹がいるじゃないか。ここで何10年も培った言葉に頼らない目による意思疎通(レベルEX)を使ってSOSを発信すると小町ちゃんは少し瞬きをした後、パァっーと何かいいことを思いついたような笑顔になる。

 

 

「もうゴミぃちゃんは仕方ないなー」

 

 

お、さすが我が妹。なんか罵られた気がするけど今となってはそんなことどうでもいい。さぁ!この絶望的状況お兄ちゃんを助けてくれ。小町はてくてくと俺のところまで近寄り、一触触発ムードである2人に向かって宥めるように後ろを指さしながら言う。

 

 

 

「とりあえず、ここではなんですし中に入りませんか?」

 

 

「ここここ小町?なにいってんの?ねぇ?そこは『お兄ちゃんは忙しいからかくかくじかじか』とかじゃない?」

 

 

「いやーちょっと今回はお兄ちゃんが悪そうだし。雪乃さんのを断ってあっちに行ってるなら小町的にはまだOKなんだけど……」

 

 

 

そう言いながらジト目で睨んできたと思ったらゆっくりと視線を左に移す。そこには『念仏は唱え終わったか?』という怒気を孕ませたオーラを放ったひふみ先輩が……ってなんでひふみ先輩がそんな怖い顔してるのか理解不能理解不能。

 

 

 

「そうね、ここにいたら邪魔ね…。それにその男には聞くことが多いものね……」

 

 

「そうだね…」

 

 

なんか雪ノ下さんと由比ヶ浜さんがめちゃくちゃ睨みつけてくるんですが…

 

 

 

 

「八神さん達も構いませんよね?」

 

 

 

「え、あ……うん」

 

 

 

涼風は八神さんに確認をとるとゴゴゴゴと今にも何か出てきそうな雰囲気を醸し出している。別にどうでもいいのだが、八神さんは返事する時、俺のことをすごくかわいそうな目で見てきた。

 

 

「あの俺帰って」

 

 

「「あ"?」」

 

 

「なんでもないです」

 

 

 

ふぇぇ、今の明らかに女の子が出していい声じゃないよぉ。

ビクビクしながら小町に押されてそれに抵抗している時、タバコの煙が鼻腔をくすぐり、視界の片隅に黒いスラリとしたスーツに白衣を羽織ったどこかクールな女性が映った。そして、その女性は呆気に取られたような顔をするとどこか嬉しそうなため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ははは、全く君は相変わらずだな」

 

 

と、俺が由比ヶ浜や八神さんにクリスマス会に誘われてそれを断ったことで起こったあの店の前での出来事を話すと、陽気な笑い声とともに背中を叩かれた。

 

 

場所は変わり、巷で有名なビュッフェではなく多人数で入れる居酒屋に来ている。絶体絶命危機一髪というところでたまたま近所を徘徊もとい、パトロールしていたという、俺の高校時代の恩師、平塚先生にここに連れてこられた。なんでも、これだけの多人数ならここの方がいいだろうと座敷の大広間を使わせてもらっている。

 

 

常連なのだろう平塚先生は一番歳上ということもあって全員分の飲み物と刺身の盛り合わせや唐揚げなど多人数向けの料理を頼むと一言断ってからタバコに火をつけて、八神さん達と談笑していた。そんな仕草を見るのも久しぶりだなと思いつつ、違う場所に視線を移す。

 

 

 

「この男の性根はそんなものではないわ」

 

 

「えっ?そうなの?」

 

 

 

先ほどまで俺を尋問しようとしていた女の子2人はというと意気投合したのかよくわからんが、今では2人隣で仲良さそうに会話を交わしている。

 

 

「え、ヒッキーが?」

 

 

「そうなんだよ、ハッチはゲーム買うのに付き合ってくれたりして優しいんだよ」

 

 

居酒屋に向かう途中に合流した桜だが、もともと涼風と晩飯を食べに行く予定だったらしくこちらについてきたのだ。で、変なあだ名を付ける者同士で俺の話をしていた。まぁ、俺の武勇伝を語るのならやっぱり俺であるべきだと思うんだがな。

 

 

 

「みよ!これが我の最強陣形!ドロシーゲイザーの陣!!」

 

 

「はい、テミス」

 

 

「のぉぉぉぉぉんんんん!!!!???」

 

 

おかしいな、あのデブはどこかのゲーセンに1人でいるはずだったのに。なんではじめさんとローカル通信でゲームしてんの?しかもどうやら一掃されたっぽいし。

 

 

 

「なんでや、君女子ちゃうんか…それやのになんでそんな肌綺麗なん……」

 

 

 

「そ、そんなことないですよ。ゆんさんの方が綺麗ですよ!」

 

 

 

ゆん先輩は戸塚の魔力に落とされたらしい。可哀想に。でも、戸塚は可愛いし天使だし仕方ない。戸塚に勝てる者などこの世では小町か戸塚くらいのものだ。

 

 

「にしても、これがすっぴんの八神コウか……やっぱり最近の画像加工技術はすごいなぁ……」

 

 

「ありぇは私がメイクしたりコーディネートしたからですよぉ?画像加工技術じゃなくて、私の力です。コウちゃんはおめかししゅるとすごく可愛いんでしゅよ?」

 

 

「ふむ……しかし、この差はまるで駄天した天使みたいだな」

 

 

「くっ……誰か殺してくれ」

 

 

メンツの中でもアダルティーな連中は八神さんの雑誌でのギャップについて酒を飲みながら語り合っていた。平塚先生はまだまだ大丈夫そうだが、遠山さんはもう既に呂律がまわっていなかった。当の本人は苦虫を噛み締めるような顔で酒を飲んでいた。飲まずにはいられないんだろうなぁ……。でも、平塚先生の駄天した天使みたいってのすごくわかる。あの駄天使も胸ないし金髪でボサボサだし。

 

 

「かーくんも歳ですからねー。最近は小町よりも炬燵の方が好きみたいで」

 

 

「猫だもんね……それで…他には…?」

 

 

俺を裏切りかけた我が最強にして最高の可愛さを持つ小町ちゃんはここに来た時に自己紹介や乾杯の音頭を仕切り、人見知りでなかなか口を開かないひふみ先輩とペットについてトークを弾ませていた。天使と女神が会話してるよ…これビデオにしたら売れるよね。主に買うのは俺だけど。

 

 

 

「さて、比企谷くん。由比ヶ浜さんの誘いを断ったちゃんとした理由を聞かせて欲しいわね」

 

 

「そうだよ、せっかくクリスマスイブでプロト版も終わりかけーって時に嘘までついて」

 

 

「そうよ、この男はねすぐにバレる嘘をつくのよ。潔いのか小賢しいのか…」

 

 

 

もうお前ら2人でずっと話してろよ。多分、俺への罵詈雑言でなら話題が尽きないと思うぞ。さっきからちょくちょく色々と聞こえてるからな。

 

 

「クリスマスイブくらい1人でゆっくりさせて欲しい」

 

 

「ヒッキーはいつもゆっくりしてるじゃん」

 

 

「うん、約束の時間には来るけど、ハッチ歩くのゆっくりだったし」

 

 

それはお前らに合わせてるからであっていつもはもっとゆっくり…あれ?もしかして俺、全然ゆっくりできてない……?

 

 

「ていうか、八幡はクリスマスもゆっくりするんでしょ?じゃ、別にイブくらいよくない?」

 

 

「そうだぞ、八幡!さぁ、我と決着を!お主のネフティスなど我のドロシーで一捻りだ!」

 

 

確かに毎年、クリスマスの2日間は暇で1日中ダラダラゆっくりしているがそれを邪魔する権利は誰にもないはずだ。材木座に関してはどうでもいい。もうお前とはシャドバはしない。ミッション達成したしな。

 

 

「いや、俺にとってクリスマスイブの1日ってのはすごく大事なんだよ」

 

 

 

「一応、弁明の余地を与えるために聞いておくわ。例えば?」

 

 

 

「まず、昼まで寝るだろ」

 

 

 

「それはいつも通りだね」

 

 

 

またもや身内に刺され周りからの視線がグッと冷たくなる。涼風に「それから?」と促され続ける。

 

 

「録画しているアニメを見る」

 

 

「録画してるのであればいつでも見れるじゃない」

 

 

 

雪ノ下が吐き捨てるように言うと、その発言に異議ありと言わんばかりにはじめさんや桜が食いかかる。

 

 

「わかるよ、八幡。ひじょーにわかる」

 

 

「うんうん、お休みの日に録画してたその週のアニメを一気見するのって楽しいし、時間を忘れちゃうよね」

 

 

「うむ!それで1日が終わってるなんてことはよくあることだ!」

 

 

と、俺の味方をするように3人が口々に言う。そんなヲタク達の反応に引き気味の由比ヶ浜は苦笑を浮かべる。

 

 

「で、でも、クリスマスくらいは…」

 

 

「思うんだがな、俺の時間だから俺がどう使おうと自由だろ」

 

 

「そうだけど……」

 

 

ド正論の前ではどんな理屈も通じない。時間はお金と同じで有限なのだ。それらを奪うということはどんな理由があろうと悪である。それはこいつらもわかっているだろう。こいつらにだって少なからず1度はあったはずだ。奪われたくない時間を奪われた時が、奪ってしまった時が。

 

 

「ふっ……」

 

 

と、全員が静寂に心を許そうとした時、平塚先生は頬を緩ませる。

 

 

「そうだな。自分の時間をどう使おうが本人の自由だ。でも、由比ヶ浜や雪ノ下、涼風君たちは君の時間を分けて欲しかったのだよ。君と同じ時間を過ごしたかったのだ。君と話して笑って楽しみたかったのさ」

 

 

「……」

 

 

「やはり、君はまだまだ他人の感情を理解する力がないようだな…。まぁ今はその方が幸せか……」

 

 

タバコを灰皿に押し付けて、くすりと微笑むと俺を見つめる。

確かに俺には他人を理解する力がない。いや、理解する資格がないのだ。あらゆる可能性を払って、思考を読んでそれぞれの思惑と結びつける。そこにどんな私情があるのかは省いてだ。そんなものは判断材料にはなっても最終的な結果には繋がらない。感情なんてものは結局は無に変わるものだ。だから、それを考慮する必要はない。

 

 

「私は……別に……いいよ」

 

 

 

そう、ポツリと呟いたひふみ先輩はグラスの氷をカランと鳴らす。

 

 

 

「感情なんて理解されなくてもいい。でも…八幡と一緒にいたい。……ご飯を食べて…たくさん話したい。そしたら……理解しなくてもよくなる。……多分、わかるように…なるんだと…思う」

 

 

わかるか……そうだな。そっちの方が簡単でずっと楽だ。理解とは自分から知りに行って学んだりすること。こちらから踏み込んでわかろうとするよりも、いつの間にかお互いの気持ちがわかるようになっている。そっちの方がロマンチックでドラマチックで素晴らしいのではないだろうか。

 

 

「ひふみちゃん、それってすごく素敵ね」

 

 

「うん、理解って言葉よりわかりやすいや」

 

 

「もう、コウちゃん!」

 

 

 

八神さんがあははと笑うと遠山さんはふくれっ面だったが八神さんの顔を見ると仕方ないなこの人はといった顔になる。

 

 

「そう考えると小町とお兄ちゃんってわかりあってる関係だよね」

 

 

「そうだな。何かあった時がすぐにわかる」

 

 

兄妹だからというのもあるのかもしれないが、両親共働きだから兄である俺が寄り添ってやるのが一番だったからいつの間にかそうなっていたのだろう。

 

 

「わ、我も八幡のことはわかるぞ!」

 

 

「お前にわかってもらわなくても別にいいんだが…」

 

 

「もう八幡、そんな事言ったら材木座君がかわいそうだよ」

 

 

おっ、そうだな。悪いな材木座。全然そんなこと思ってないけど戸塚に免じて心の中では謝罪しておくよ。

 

 

「でも、全ての人が分かり合えるとは限らないでしょう」

 

 

「そうやなぁ、分かり合えたら喧嘩とかしたりしないもんな」

 

 

雪ノ下とゆん先輩が言うとひふみ先輩は首を振る。

 

 

「それは……わかろうと……してないから」

 

 

「それだとさっきのあなたの言葉は矛盾しているように感じるのだけれど」

 

 

わかろうとしてわかることを『理解』、いつの間にか自然に意思疎通が出来ていることを『わかる』と定義したのならそういうことになる。ひふみ先輩が雪ノ下の言葉にしゅんとしていると涼風が口を開く。

 

 

「多分、喧嘩するのって分かり合えないからじゃなくてわかってほしいからじゃないですかね」

 

 

「うん、そうだよゆきのん。私達もそうだったじゃん」

 

 

由比ヶ浜の言う私達とは俺と雪ノ下とのことだろうか。確かに互いの意見や思考の食い違いですれ違うこともぶつかり合うこともあった。だが、あれは喧嘩ではないだろう。ただのプライドの張り合いで意地のぶつけ合いだ。自分の意見が、行動が正しいと押し付けていた。

 

 

 

 

だが、もしかしたら。

心のどこかで俺は願っていたのかもしれない。いや、確実に願っていたじゃないか。あいつらの目の前で無様に涙まで晒して、それで後輩に脅されたことはよく覚えている。2人に向けられた視線と共に全員の目が俺に注がれる。まるで俺の言葉を待っているかのように。

 

 

 

自然と言葉は出ていた。

 

 

 

 

 

 

「俺は

本物が欲しい」

 

 

 

 

 

 

それがどんなものかはわからない。形は全く見えないし、本当にあるかどうかもわからない。それはどこかの大魔王にも言われたことであり、そんなものが君の本物かと言われたこともある。本物なんてものはないのかもしれない。

 

 

 

だが、ないのなら作ってしまえばいい。

 

 

 

 

「本物……」

 

 

 

俺の口から出た言葉の意図はどのように伝わったのかわからないが、だが少なくても俺はわかってしまった。おそらく、この人達は俺の欲する『本物』とは何かを理解しようと知ろうとわかろうと、その『本物』になってあげたいと思われたことを。同時に俺もそうして欲しいと願っていた。

 

 

幸い、今日はクリスマスだ。

別に願うだけなら構わないであろう。俺達はもう大人だ。サンタさんからクリスマスプレゼントがもらえる歳ではない。だからこそ、欲しいと願うことだけなら、それくらいなら聞き入れてもらうだけなら全然いいじゃないか。聖夜の日には願いを、希望を、幸運を。

 

それが俺達のクリスマスだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの暖かい謎の空気も終わり、この部屋は異様な熱気に包まれていた。

 

 

「では、クリスマスイブの夜も残り30分!今日は小町も楽しみますよぉー!!!」

 

 

 

手に持ったグラスの中身のコーラを一気に飲み干すとそれに合わせるかのように周りは酒飲んだり、料理を口に運ぶ。

 

 

「そうだぞ、比企谷妹!今日は特別に条例無視で飲もうではないか!あ、未成年は酒は飲むなよ!ガハハハハ!今日もビールが美味い!」

 

 

 

「ぷはーっ!!たまにはこういうのもいいね!平塚さんもっといきましょう!」

 

 

「コウひゃ〜ん、ほどぼどにねぇ〜」

 

 

 

「遠山しゃん、もう潰れますや〜ん」

 

 

 

歳が近いのかそこは触れないでおくべきか平塚先生と八神さんは互いのジョッキをカツンと当てるとゴクゴクと飲み下し、それより以前にアルコールの驚異に倒れた遠山さんとゆん先輩は机に項垂れながら声を出していた。

 

 

 

「なんとこれがアルコールの力ッ!!……あ、ちょま」

 

 

「やっぱり、雷神卿は強いね!」

 

 

その様子を垣間見た材木座だがまたもやはじめさんに圧倒されたようだ。というか、弱すぎるだろ。

 

 

「お酒か…男らしくていいな……」

 

 

「さいっちは男らしくならなくていいと思うけど」

 

 

「そうそう、戸塚は永遠に戸塚であるべきだ」

 

 

「ヒッキーってばまた変な事言ってるよ」

 

 

「いつものことよ放っておきなさい」

 

 

おかしいな、普通のことを言ったはずなのにいつの間にか罵られてるような気がする。いつの間にか桜が戸塚に変なあだ名をつけているが気にしない。

 

 

 

「そういえば、ひふみ先輩、さっきしれっと比企谷くんのこと『八幡』って言ってませんでした?」

 

 

「!?…………そ……そう……だったかな……よ、酔って……たから……わから……ない……」

 

 

 

「あー!ごまかさないでください!って!どこいくんですか!逃げないでくださいよ!」

 

 

 

涼風の追求から逃げるように座敷の襖を開けてトイレへと向かったひふみ先輩を追いかけていく涼風。

 

 

 

 

まぁ、確かに生きているうちにこういうクリスマスも悪くは無いかもしれないな。

 

 

 

 

 

……待てよ。クリスマスじゃなくても宴会はできるんじゃ……?

 

 

 

 




涼風「つまり比企谷くんはサンタさんに『本物』ってプレゼントをもらいたいんだね」

八幡「違うそうじゃない」

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